2010年02月17日

「ミクトラ」のツボ

 すでに17万再生に達したこの作品。



 ニコニコ動画に入れない人はYouTubeで。

http://www.youtube.com/watch?v=Dt5snNDNtuc

 出てくる怪獣の名前は、コメントやニコニコ大百科でフォローされているので、それ以外の部分について、ウルトラ・シリーズに詳しくない人のために解説しよう。

●0:09

 このシーンの背景に写っているのは、『ウルトラQ』『ウルトラマン』のスポンサーだった武田薬品。毎回、タイトル前に「タケダタケダタケダ~、タケダタケダタケダ~、タケダタ~ケ~ダ~♪」という歌ともに、この映像が流れた。
 2008年の映画『大決戦!超ウルトラ8兄弟』でも劇中で使われた。

●0:26

『ウルトラマン』OPでは、まず「ウルトラQ」のロゴが出た後、それが割れるような表現とともに、「ウルトラマン」「空想特撮シリーズ」というロゴが現われる。
 画面が微妙に揺れてるところまで再現してるのが芸コマ。

●0:29

『ウルトラマン』27話「怪獣殿下(後編)」より。
 大阪城に出現したゴモラ。厳密には、このシーンではすでに尻尾は科特隊に切り落とされているはずなのだが……。

●0:31

『ウルトラセブン』3話「湖のひみつ」より。

●0:35

『ウルトラマン』8話「怪獣無法地帯」より。

●0:38

『ウルトラマン』23話「故郷は地球」より。

●0:40

『ウルトラセブン』37話「盗まれたウルトラアイ」より。
 マゼラン星人マヤは、モロボシ・ダンのウルトラアイを奪って変身できなくするが、最後は母星から見捨てられて……という悲劇的なキャラ。
 劇中、ダンとの会話で、

「地球を侵略するつもりなのか?」
「こんな狂った星を? 見てごらんなさい、こんな星、侵略する価値があると思って?」

 というくだりがある。
 ちなみにこの回、怪獣も着ぐるみの宇宙人も出てこない。予算不足で着ぐるみが作れなくなったために作られた苦肉のエピソードなのである。しかし、印象に残る異色作となっている。

●0:41

『ウルトラセブン』39・40話「セブン暗殺計画」(前後編)より。ガッツ星人はまさにこんな感じで会話する。
 ウィンダムの動きは、39話でガッツ星人に倒されるシーンの再現?

●0:48

『ウルトラセブン』14・15話「ウルトラ警備隊西へ」より。

●0:50

『ウルトラマン』最終話「さらばウルトラマン」より。
 ゼットン星人は『ウルトラQ』のケムール人の着ぐるみの流用である。

●0:52

『ウルトラセブン』8話「狙われた街」より。
 メトロン星人は下町のアパートに潜んでいる。ちゃぶ台をはさんでモロボシ・ダンと会話するシーンは名場面。

●0:55

『ウルトラマン』28話「人間標本5・6」より。
 ダダはウルトラマンにやられ、本国にいる上司に「だめだ、ウルトラマンは強い」と泣きつく。

●1:01

『ウルトラマン』2話「侵略者を撃て」より。
 初代バルタン星人は、頭の形状などが、後で出てくる二代目バルタンとは微妙に違う。

●1:13

『ウルトラマン』17話「無限へのパスポート」より。
 四次元怪獣ブルトンはその能力で、戦車を空に飛ばし、戦闘機に地を走らせる。

●1:21

『ウルトラマン』第1話「ウルトラ作戦第一号」より。
 青い玉がベムラーで、赤い玉がそれを追ってきたウルトラマン。
 ウルトラマンはハヤタの乗る小型ビートルに衝突して彼を殺してしまい、やむなく自分の命を与えて生き返らせる。

●1:24

『ウルトラマン』15話「恐怖の宇宙線」より。
 ガヴァドンは子供のラクガキから生まれた怪獣。ウルトラマンはガヴァドンを宇宙に連れ去り、悲しむ子供たちに「毎年7月7日の夜、きっとガヴァドンに会えるようにしよう。この星空の中で」と約束する。

●1:27

『ウルトラマン』33話「禁じられた言葉」より。
 この回では、ザラブ星人、バルタン星人二代目、ケムール人は、メフィラス星人の配下として登場するが、どうやら幻影によるハッタリだったらしい。メフィラス以外の3体の色が薄いのは、幻影であることを表現しているのか?
 ちなみに、ムラマツキャップの「(ケムール人やザラブ星人を)我々が倒したはずだ」という発言には、子供心に「倒してないじゃん!」とツッコんだもんである。

●1:30

 一瞬、ザラブ星人がニセミクトラマン(テト?)に変身しているのと、二代目バルタンの胸のスペルゲン反射鏡が開いているのに注目。

●1:31

『ウルトラセブン』48話「史上最大の侵略(前編)」より。
 パンドンはこの前編の戦いでセブンに倒されるが、後編ではやられた左腕と右脚をメカで補修し、改造パンドンとなって再登場する。

●1:32

『ウルトラファイト』の再現。(イカルスとエレキングの出てくるエピソードはいくつもあり、どの回なのか特定できない)
 この番組で使われたのはアトラクション用の着ぐるみで、エレキングの角は回転しないし、全体にかなりよれよれなのだが、その感じをうまく再現している。

●2:05

『帰ってきたウルトラマン』5・6話「二大怪獣東京を襲撃」「決戦!怪獣対マット」より。
 ツインテールが逃げているのは、「ツインテールはグドンの餌」という設定だから。

●2:08

『ウルトラマンA』14話「銀河に散った5つの星」より。
 ヤプールはゴルゴダ星にウルトラ兄弟をおびきだし、A以外の4人を十字架に磔にする。
 最後に残ったAを倒すために作られた超獣がエースキラーである。

●2:09

『ウルトラマンタロウ』18話「ゾフィが死んだ!タロウも死んだ」より。
 当時は怪獣の吐く火炎は合成ではなく、本当に火炎放射器を使うのが一般的だった。劇中、バードンの火炎を浴びて、ゾフィのスーツの頭部に火がつくシーンがある。当時の特撮現場は命がけだったのだ。
 このため、ゾフィはニコ動では「ミスターファイヤーヘッド」と呼ばれている。

●2:12

『ウルトラマンレオ』第1話「セブンが死ぬ時!東京は沈没する!」より。
 レッドギラスとブラックギラスは、抱き合って回転することで津波を起こす能力があり、東京を水没させる。

●2:17

 このステージのバックの映像は『ウルトラマン』のOP。

●2:39

 ここからバックは『ウルトラセブン』OPになる。

●2:56

『ウルトラマン』最終話「さらばウルトラマン」より。

●2:59

『ウルトラセブン』最終話「史上最大の侵略(後編)」より。
 ダンがアンヌ隊員に、自分がウルトラセブンだと打ち明けるシーンの再現。

●3:00

 同じく「史上最大の侵略(後編)」より。
 ちゃんと再生パンドンになっているのが芸コマ。

●3:03

 ミクトラマンとミクトラセブンのポーズが、スペシウム光線とエメリューム光線のポーズになっている。

●3:07

 映画『ウルトラマンZOFFY』より。
 TV版の『ウルトラマン』最終話では、ゼットンはアラシ隊員の使用した新兵器・ペンシル弾で倒されるのだが、この映画ではそのシーンが省略され、ゾフィがゼットンを倒したことになっていた。


 こうして見ると、『マン』『セブン』を中心に、『ウルトラQ』から『レオ』までの作品をていねいにフォローしているのがよく分かる。


タグ :ウルトラ

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この記事へのコメント
山本先生、はじめまして。
私も友人と「ミクトラ」の話で盛り上がっています。上位2作品には届かないかもしれないけど、こういう投稿が評判になると特撮ファンにとってはうれしいですね。
その友人とも議論になったのですが、1:27~1:30のバルタン星人はスペルゲン反射鏡を開いていますが、メフィラス星人の手下として登場していること、頭の部分が白いことから考えて、三代目ではないかと思われます(二代目バルタンの頭部は赤い)。
おそらく二代目と三代目を折衷したのでしょうが、こういう細かいネタを盛り込むのもツブラヤPのサービス精神なんでしょうね。
Posted by じょにぃ at 2010年02月17日 21:50
ご無沙汰しております、土左衛門です。
あのバルタン星人分身にはホントに噴きました。しかし、こういうネタも説明がいる時代になったのかと別の感慨が。

それはそうと、一つ気になったことが。
当時考えられたことに突っ込むのは非常に野暮だと思うんですが(脚本家もたぶんそこまで考えてないし)、ケムール人はXチャンネル光波で人間が倒してますし、第16話でバルタン星人何匹もイデが撃墜してますから、ザラブ星人以外は人間が倒したといっても間違いないのでは。
Posted by 土左衛門 at 2010年02月18日 00:31
>じょにぃさん  あっ、そうですね!

 確かに「禁じられた言葉」に出てきたバルタンは三代目でしたね。うっかりしてました。
「二代目と三代目を折衷した」という解釈に同意します。

>土左衛門さん

「2020年の挑戦」に出てきた天野二等空佐は、ムラマツキャップ=小林昭二氏だったので、「我々が倒した」という台詞は楽屋オチじゃないかという説もありますね。(何にしてもザラブ星人は倒してないですが)
 ちなみに僕は「いや、テレビでは描かれなかったけど、科特隊がケムール人やザラブ星人を倒したことがあったのかも……」と、勝手に脳内補完をしてました。
Posted by 山本弘山本弘 at 2010年02月18日 10:47
ご無沙汰してます、山本先生。
マゼラン星人のエピソードはそういう裏事情があったのですか。
いやはや見事…いい作品を作るためには金をかけるだけではないですね。
いや、もちろん金をかけることはいい作品の十分条件ですが。

しかしこの凝り様。

当方もMAD作者として見習わなければならないと思う次第です。
Posted by 泉森浩志改め泉森一輝 at 2010年02月19日 00:47
うんうん!わかってるねぇやまもっさん!!いや、大先生!!!
もうね、かゆいところに手が届くっつーか、言いたいこと全部言ってくれちゃってるわ!
わかってる奴にはたまらなかったよね!ミクトラ!
Posted by 三毛猫少年 at 2010年02月20日 03:22
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