2018年03月31日

『リジー&クリスタル』文庫版・解説は菊地秀行先生!

 おっと、新刊が出てたのに宣伝するの忘れてました。



 内容については、こちらを参照してください。

http://kokorohaitsumo15sai.la.coocan.jp/lizzie01.html

 今回は菊地秀行先生に解説をお願いしました。こういう内容だけに、古いホラー映画とかが大好きな菊地先生だったら面白がってくださるかな……、と思って思いきって依頼してみたんですが、予想をはるかに超える熱い解説を書いていただきました。
 タイトルが「先を越されて頭に来た解説」!
 最初に、解説というのは本来、作品と距離を置いて書かれるべきものであり、この距離を維持するのが解説者の自制心だ……と書いた後で、

 ところが、ゲラの一頁目の物語と主人公二人の設定を読んだ途端、そんなのはダメだと思った。どころか、自制心なんて最初から無いねと嘯くに至った。こういう小説を書ける時代になったのである。感慨はすぐ怒りに変わり、更に呆気に取られた。
 何とまあ、好きな材料を好き放題に料理していることか。しかも、客たちは全員、ナイフとフォークを手に、早く早くとテーブルを叩いていると来た。


(中略)作品をパクッたりする悪党も多いが、クリエイターはパクられなければお終いである。
 山本氏の本作には、パクリの心配がない。
 詰まらないのではなく、作品の個性が強烈すぎるのだ。


(中略)こう書いただけで、「やりやがったな」と溜息をついたり、「先を越されたか」と歯ぎしりする同業者は多いだろう。本書に火を点ける奴もいるかもしれない。

「おれはやるぞ!」
 氏は自宅の風呂場か、パーティ会場のど真ん中でこう叫び、家族や友人知人の不安げな目差しを浴びつつ、パソコンのキイを叩きはじめたのである。

 第三話が大人しめだったから第四話も、などと考えた人は、世の中と山本弘がわかっていない。
「軽はずみな旅行者」こそ、本短篇集のキモである。


 こんな調子で、全編、アクセル踏みっぱなしの解説! こんなに暴走した解説なんてめったにあるもんじゃありません。「菊地秀行を本気にさせた」というのは、僕にとって誇るべき勲章です。
 とりわけジンときたのは、「軽はずみな旅行者」の解説。レイ少年に語りかけるルークが作者自身だと指摘した後で、

 やるに事欠いて、自分まで出演させてしまうとは、到底、理性ある作家の行為ではない。恥を知れと言いたい。私は「先を越され」てしまったのだ。

 ええ、そうですとも! あの「自分を信じろ。未来を信じろ。君の未来は明るいんだ」というくだりは、フィクションの枠を越えて、心から、作者の本音をぶつけましたよ。
 というわけで、この菊地先生の解説だけで一読の価値はあります。ぜひ書店でお手に取ってみてください。








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この記事へのコメント
「自分を信じろ。未来を信じろ。君の未来は明るいんだ」
ですか。
 ドリルどころか乙女回路(あかほりさとる&本田透)すら持たない身にはちと辛い言葉ですねぇ……バックドロップなら心の中にあるのですが(「芦田豊雄の人生冗談」なんて誰も知らんぞ)。
Posted by 市方直也 at 2018年04月02日 16:51
 もちかわさんの投稿はまったく意図が理解できませんでしたので削除させていただきました。
 もしかしたら血液型性格判断の信者なんですかね?
Posted by 山本弘山本弘 at 2018年04月17日 18:38
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