2015年07月30日

『多々良島ふたたび:ウルトラ怪獣アンソロジー』

《TSUBURAYA×HAYAKAWA UNIVERSE》
多々良島ふたたび
ウルトラ怪獣アンソロジー

早川書房 1944円
7月23日発売


怪獣ブーム直撃のSF作家7人が挑む、ウルトラ怪獣小説7篇。本篇の再解釈からオリジナルまで、日本SFの象徴的イコンをリスペクトする円谷プロ公式アンソロジー。センス・オブ・ワンダー溢れる挿絵14枚収録。

【収録作品】
山本弘「多々良島ふたたび」
北野勇作「宇宙からの贈りものたち」
小林泰三「マウンテンピーナッツ」
三津田信三「影が来る」
藤崎慎吾「変身障害」
田中啓文「怪獣ルクスビグラの足型を取った男」
酉島伝法「痕の祀り」

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 発売中です。
 最初にこの企画を聞いた時、「たぶん他のSF作家はみんな、あの手この手で自分のオリジナリティを発揮しようとするだろうから、僕は逆に個性を殺して、ものすごくまっとうな『ウルトラマン』のノヴェライズを書いてやろう」と思いました。
「多々良島ふたたび」はタイトル通り、「怪獣無法地帯」の続編。あの事件から半年後、測候所再開に向けて再び多々良島を訪れた調査隊が見たものは……という話で、『ウルトラマン』本編にリンクするように作ってあります。
 子供の頃から気になっていた謎に、僕なりの決着をつけてみました。書くからには間違いや矛盾がないようにしようと、『ウルトラマン』『ウルトラQ』のDVD、ずいぶん見直しましたね。

 実際にこうしてアンソロジーが完成してみると、予想通り、どの作者もみんなそれぞれの持ち味を出してるんですね。
 僕以外の作品でいちばん気に入ったのは、「怪獣ルクスビグラの足型を取った男」。怪獣図鑑に不可欠な、怪獣の足跡を取る男! これはやられましたね。あと、田中さんだから当然、オチはダジャレだろうとは予想してたんですが、まさかそれで来るかと。

 怪獣が好き、特撮が好きという方なら、必ず気に入っていただけると思います。





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この記事へのコメント
 ウルトラQからウルトラマンへの繋がり方、お見事でした!
 このアンソロジーに関連して秋葉原でイベントをおやりになると聞きました。

https://www.shosen.co.jp/event/18830/

 直前、とまではいきませんが、夏コミ前にご自宅から往復するのは大変だと思われます。イベント後も東京に滞在なされるのはいかがでしょうか。
Posted by toorisugari at 2015年07月30日 18:48
多々良島・・
今の今まで架空の火山島と思ってたんですが、実際長崎県にそういう名前の島があったんですね。
名前のミステリアスな響きといい、ずーっとウルトラマンオリジナルだと思ってたんでびっくり(というか今更・・なのかなコレ)
しかも、「怪獣無法地帯」と「小さな英雄」の記憶がゴッチャになってます(汗)
たしかにピグモンとレッドキングはどちらにも登場してますが・・。
自分もまず「ウルトラマン」の観なおししたいと思います。
Posted by 通りすがりの仮面駱駝 at 2015年07月31日 13:15
 一昨日前に購入しました。
 まだ全部は読んでないのですが、山本さんの「多々良島ふたたび」は真っ先に読了。
 読み終わってみると、「『ウルトラマン』の世界観で、『ウルトラQ』をやってみた」といった感想を覚えましたね。当時の作品世界のような、そんな「空気」「雰囲気」が色濃く漂っているのが読み取れました。
 レッドキング、チャンドラー、マグラーにピグモンと、それぞれに納得のいくSF考察が行われていたのはもちろんですが、まさかあの○○○○○○○○まで登場し、○○○○に関わっていた……ってのには、「なるほど!」と激しく納得。つーか○○○○とピグモンの関連性には、自分も疑問に思ってたのですが、全ては○○○○○○○○が関わってたからとは。


 やっぱりいいよなあ、ウルトラマンに円谷特撮、そして怪獣。
 早く他の作家諸氏の作品も読もう。うむ。

 そしてここから、過去に小学館SQ文庫で止まっちゃった、ウルトラマンなど円谷特撮作品のノベライズ刊行……みたいな流れが、またできてくれればと切に願います。


 
 
Posted by 塩田多弾砲 at 2015年08月03日 11:45
ついさっき読み終わりましたが、特撮好きとしてとても楽しみました!
確かに「山本先生の個性を殺したまっとうなウルトラマンのノベライズ」でしたね。
私は「ウルトラマン」は再放送で飛び飛びに観ていて、「ウルトラQ」はレンタルビデオで一部の話を観たのみでしたが、
今作のいわゆる該当エピソードを観ていた幸運のおかげで元ネタがわかってより楽しめました!
(ただ、最後に出てきた怪獣のエピソードは再放送で観ていないので、後でどういう怪獣だったのかWikipediaで調べようと思ってます)
あの怪獣とあの怪獣が似ていた理由とか、まさに作品愛のある解釈で良かったと思いました。
ところでこのアンソロジーってシリーズなんですよね?次は山本先生の個性を活かした話を読みたいです!
Posted by ドードー at 2015年08月04日 20:46
去年のゴジラ50年のNHK特番でゴジラの次の作品を、、、と言うことで色々なSF作家に依頼したまま使われなかったゴジラ作品が出てきたそうですが、読んでみたいものですね。
Posted by 怪鳥 at 2015年08月06日 10:20
>通りすがりの仮面駱駝さん

 実在の多々良島は火山島じゃないんで、明らかに名前が同じだけの別の島ですね。
 だいたい『ウルトラ』シリーズに出てくる○○山や××島や△△湖というのは、架空の場所であることが多く、この回もスタッフも実在の多々良島の存在を知らずにこういう名前をつけちゃったんじゃないかという気がします。
 ちなみに『帰ってきたウルトラマン』の「怪獣島SOS」の舞台は「南大東島」という設定ですが、これも実在の南大東島と同じなのかどうか、よく分かりません。
Posted by 山本弘山本弘 at 2015年08月07日 14:57
最後の怪獣についてWikipediaで調べてみましたが、まさかあんな強者がいたとは。
強い怪獣ってレッドキングやゼットンだけじゃなかったんですねぇ。
Posted by ドードー at 2015年08月07日 16:51
>山本弘さん
>逆に個性を殺して、ものすごくまっとうな『ウルトラマン』のノヴェライズを書いてやろう

>ドードーさん
>山本先生の個性を殺したまっとうなウルトラマンのノベライズ

 あぁ!確かにそれは私も物凄く感じました!
Posted by toorisugari at 2015年08月07日 18:20
 山本さん、イベントお疲れ様でした。
 ニュースにもなっていたので、どうぞ。

http://yukan-news.ameba.jp/20150808-105/
Posted by toorisugari at 2015年08月09日 22:16
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