2015年02月24日

新刊『14歳からのリスク学』

『14歳からのリスク学』


楽工社 1500円+税
発売中

プロローグ ロボットが人間の安全を守るには
 ロボット工学三原則の難点/「正しくこわがれ」の原典/幽霊はいなくても幽霊はこわい/間違ったこわがり方をやめよう/

第1章 1966年の大虐殺
 ──迷信・宗教を信じるリスク
 科学の時代によみがえった迷信/危険で無意味な風習「女性器切除」/金曜日に冷蔵庫の扉が開けられない/神社にお参りするのは合理的/など

第2章 こんにゃく入りカップゼリーの不名誉
 ──新しいものを警戒する心理
 8000万人に1人が死ぬから法規制?/餅の方がはるかに危険だった!/それでも餅が規制されない理由/など

第3章 韓国産ラーメンを食べるとがんになる?
 ──こわい名前の化学物質、その正体は
 この危険物質は何?/見出しだけしか読まない人たち/日本のかつお節は韓国では基準値違反?/大さじ2杯の塩で死ぬ/など

第4章 中国産食品、買ってはいけない?
 ──危険を大げさに煽る人々
 『買ってはいけない』ふたたび/酒の危険はどうでもいい?/恐怖を煽る週刊誌/中国食品を追放するとかえって危険?/野菜の浅漬けの危険性/など

第5章 暴走“ロリ男”は増えてない
 ──アニメやゲームに対する偏見
 前代未聞のマヌケな誘拐事件/今や男が女児向けアニメを観る時代/それでも規制しようとする人たち/誰を何から守りたいのか?/など

第6章 1000年に一度の大災害
 ──「めったに起きない」という錯覚
 「防波堤は壊してはどうか」/「1000年に1度」は宝くじの5等と同じ/小さな小惑星の方が恐ろしい/スーパーフレアの脅威/など

第7章 福島の野菜をじゃんじゃん食べよう !
 ──小さすぎるリスクを恐れる必要はない
 「山本弘は御用学者」?/プルトニウムは飲んでも安全?/人間は自然の状態でも被曝している/野菜を食べてがんを予防しよう/など

第8章 原発はこわい? こわくない?
 ──リスクの計算が困難であること
 「信じられないほどバカなミス」が原発事故を招いた/20秒立っているだけで死ぬ/原発も地球温暖化も危険/など

エピローグ あなたが戦うべき「見えない敵」
 「シューマイの皮がない」と青ざめる母/本当に子供のことを考えてる?/喫煙してもいい場合──妻の選択/など

あとがき リスクに対する正しい感覚を持とう

--------------------------

 新刊です。
 本当は2012年ぐらいに出す予定だったんですが、他の仕事が忙しかったもので、僕の原稿が遅れに遅れ、今年の発売になってしまいました。
 人の感じている「不安」や「恐怖」の大きさは、実際の「危険」の大きさとは比例していない。小さすぎる危険を過剰に恐れたり、大きな危険を軽視したりする。迷信を信じたり、アニメやゲームの害を声高に唱えたり、聞き慣れない名前の化学物質や微量の放射性物質を恐れたりする一方、日常的に存在していて毎年多くの人の生命を奪っている危険に無頓着だったり、将来起こるかもしれない大きな災害に関心がなかったり……。
 この本はそうした、「人の感じている不安の大きさ」と「実際の危険の大きさ」の落差を検証し、リスクに関する考え方を見直してみようというものです。
 目次を見ると分かるように、一部はこのブログに載せた文章をベースにしています。ただし、大幅に書き直して、新しいデータをいろいろ入れています。統計もふんだんに盛りこんでいます。
 もっとも、難しい内容ではありません。なるべく多くの人に読んでいただけるよう、できるだけ平易に書きました。

 このタイトルは編集さんがつけたものです。似たようなタイトルの本はすでにあって、明らかに便乗なんですけどね(苦笑)。でも、提案されたタイトルを聞いたとたん、「あっ、確かにぴったりだ」と思ったので了承しました。
 実際、中学生でも理解できるはずですし、もちろん、大人が読んでも分かりやすい内容だと思います。
 あなたの頭の中にある「不安」「恐怖」が、本当に「危険」と釣り合っているのか、この本を読んで考えてみてください。






同じカテゴリー(メディアリテラシー)の記事画像
『ビーバップ!ハイヒール』出演裏話
「イルミナティカード」でテレビに出たのはいいけれど……
鬼怒川決壊をめぐるデマ・3
鬼怒川水害をめぐるデマ・2
鬼怒川水害をめぐるデマ・1
お前の行為はアイコンに恥じないものなのか?
同じカテゴリー(メディアリテラシー)の記事
 『ビーバップ!ハイヒール』出演裏話 (2017-09-06 21:41)
 LiveWire:またしてもニセ科学を楽しもう! (2017-03-06 17:23)
 最近のデマ・2017 (2017-01-31 22:27)
 と学会がやっていたことは「弱い者いじめ」だったのか?・4 (2016-11-22 18:02)
 と学会がやっていたことは「弱い者いじめ」だったのか?・3 (2016-11-22 17:53)
 と学会がやっていたことは「弱い者いじめ」だったのか?・2 (2016-11-22 17:35)

この記事へのコメント
面白そうな内容で、読んでみたいです。
ザッと見たところ、自分が“怖がってるもの”に当てはまるのは中国産食品の頁だろうか。
怖がってるというか、なるべくなら避けたい・・という気分はありますね。
完璧に避ける事なんか無理だから、そこまで潔癖症的、病的に中国産食品NOを信条とはしてませんが。
あと、怖いというか、アニメのキャラかペットの名前か・・ってくらいヘンテコな名前の子供が増えてる気がします。どうしたってそうは読めないって当て漢字の名前の子とか、「とにかく個性的」が流行りなのかもしれないけど、何だかな〜と思います。
これは後々悪影響出てくるんじゃなかろうか。
Posted by 通りすがりの仮面駱駝 at 2015年02月27日 15:33
アホ陰謀論者の井口が悪口書いてますよ。

「また、と学会の山本(工業高卒)のようなやつにも困る。科学を理解できないから、現実とSFファンタジーの区別ができず、すべての情報を嘘だといって逃げるという安易な知性だから困るのである。本質的に頭が良くないと科学は理解できない。高卒では不可能だ。」
Posted by と学会のファン at 2015年02月28日 15:32
kindle版はでないのでしょうか?
Posted by いくな at 2015年02月28日 18:29
はじめまして、山本弘さんのブログ楽しく拝見させてもらっています。実は勝手ながら山本弘さんのブログで取り上げてほしいと思っている内容があります。それは在日韓国人の兵役に関するデマについてです。最近ネット上では在日が強制的に徴兵されるという話が飛び交っています。中には「兵役に行かないと財産没収される」「日本から追放されて二度と戻ってこれない」などと話す人までいる始末です。なのでもしお時間がお有りでしたら、ぜひこの問題を一度取り上げてほしいと思っています。自分勝手なお願いで誠に申し訳ありません。
Posted by 雪友 at 2015年02月28日 20:27
そう言えば昭和時代人工甘味料のサッカリンには弱い発癌性があると報道されて使用禁止になりましたが、砂糖を同量使った時の糖尿病による死亡率の方が遥かに高いという話をSF小説で読みました。あまり報道のレベルは変化していないと言う事ですね。
Posted by ジャラル at 2015年03月01日 23:26
はじめまして。いつも楽しく山本先生の本を愛読させていただいています♪今日、本屋さんに取り寄せていた御書をゲットしました。

山本先生は色々ネットで批判されていますが、負けずに頑張って下さい♪

私は、単に山本先生は嘘と悪が許せないだけなのに、右も左も絡んでくるのが不思議でなりません。
Posted by 2M at 2015年03月04日 19:17
太陽フレアの磁気嵐は前から気になっててパソコンとか対策したほうがいいのかなぁって思ってるけど役に立ちそうな情報があんまりないんだよなぁ。
Posted by あるてな at 2015年03月06日 20:15
>と学会のファンさん

 最初、「井口」というのが誰か分からず、「人をアホ呼ばわりするのはあまりよろしくないですよ」と注意しようと思ったんですが、検索してみて分かりました。
 あの「ちきゅう」陰謀説を唱えた井口和基氏でしたか! うん、確かにアホだ(笑)。

http://hirorin.otaden.jp/e173972.html
http://quasimoto.exblog.jp/22840404
Posted by 山本弘山本弘 at 2015年03月08日 11:16
>いくな さん

 すみません、kindle版の予定は今のところないです。

>雪友さん

 在日韓国人の兵役に関するデマ、初めて知りました。ざっと検索してみると、確かに広まってますね。例によって拡散してるのは保守速報か(笑)。
 でも、正しいニュースもちゃんとヒットします。

「1994年1月1日以降に出生した在外同胞の韓国籍男性は、18歳から37歳までの間に通算韓国滞在期間が3年以上になれば、兵役義務を課せれる」

 つまり韓国の大学に進学するとか、仕事か何かの都合で韓国に長期滞在しない限り、日本在住の韓国籍の男性が徴兵される可能性はまずないってことですね。
 まあ、デマに騙される連中というのは、ググってみるということをしませんからねえ……。
Posted by 山本弘山本弘 at 2015年03月08日 11:37
さっそく読みました。中1の娘に与えようと机上に置いたのですが、まだ手に取った形跡はありません。なんでもかんでも都市伝説なるものを信じているようなので、いい薬だと思ったのですが。

さて、感想を一つ。
エピローグで「シュウマイ母」が出てきます。私は、この人にはリスク学の話をしても無駄だと思いました。むしろ、第1章で出てくる「金曜日に冷蔵庫が開けられない」の範疇の方だと思います。
嫁さんが「0ベクレル教徒原理主義者」で、旦那は世俗派なのか異教徒なのか、という家庭構成なわけで、震災で顕在化しちゃったのは気の毒でしたが。数々の苦難も戒律を守るための行動なのであって、その非合理生を指摘しても耳を貸さないでしょう。あの母親に必要なのは、カルトから家族を奪回した実績のある心理学者とか、カウンセラーではないでしょうか。

……ここで思いついたのは「0ベクレル教会」を作って宗教法人化して、金儲けにいそしむというろくでもない話。アジテーターと、小出裕章さんみたいな科学的賛同者と、雁屋哲さんみたいな人がいて、山本先生が信じてないことを入れ知恵して裏コンサル料を取れば、あっという間に信者を拡大できるのではないかと。なんという非道徳的な。
Posted by ぴぴ at 2015年03月08日 14:31
返信ありがとうございます。
実は在日に関するデマを垂れ流しているのは保守速報だけではないようです。この前ツイッターでネトウヨがソースとしていたこんなブログの記事がありました。
http://blog.goo.ne.jp/yamanooyaji0220/e/a9d54cd31fb101a26b3b7ea3cdf8f52b
http://blog.goo.ne.jp/yamanooyaji0220/e/f8db7b8a452065a71a215fbaa1263eb1

ここには兵役以外にも通名で取った資格が全て剥奪されたり在日全員が二重国籍になり不法滞在者となるといった内容が書いてあります。個人的にはこのネトウヨブログに書いてあることのどこまでが本当でどこまでがデマなのかが気になります(まぁほぼ全てデマでしょうが)。もしよろしければこれらについても分かりやすく説明していただけると嬉しいと思っています。実際在日については自分も含めた日本人は知らないことが多いと思うので山本弘さんのようにデマを分かりやすく指摘してくれる人間は本当に頼りにしています。
勝手なことばかり言って申し訳ありませんでした。
Posted by 雪友 at 2015年03月08日 15:23
面白そう!タイトルが良い!!
「本質的に頭が良くないと科学は理解できない」という命題が真だとして、これの対偶は「科学を理解出来るのならば、頭が良くないとは言えない」ですよね(「本質的に」というのは主観的評価が絡むので論理式に組み込めませんが)。
そして現実は山本さんは明白に科学を理解しています(著書、ブログ等で明らか)。
よって井口和基は明らかなミスを犯している、ということですよね(∵対偶が偽だから)。
やはり、記号論理学の初歩も知らない人間は、それなりの言動しかしない、いうことかも知れません。
Posted by 修羅の国から at 2015年03月08日 16:07
>2015年02月28日 15:32
>と学会のファン
>アホ陰謀論者の井口が悪口書いてますよ。
>
>「また、と学会の山本(工業高卒)のようなやつにも困る。科学を理解できないから、現実とSFファンタジーの区別ができず、すべての情報を嘘だといって逃げるという安易な知性だから困るのである。本質的に頭が良くないと科学は理解できない。高卒では不可能だ。」


この井口という人の言動、私が知ってる人物とそっくりなんですが、個人的な見解ですけど、こういう言動の人って学歴以外に誇れるものがない場合が……。
私が知ってる人物は一流大学を出たことを自慢していたものの仕事が出来なくて、最終的には色々と世話してくれた上司に反抗し、顔に泥を塗るという、すごく頭の悪いことをして異動していきました。
いやあ、本当にそっくりですわ。この井口という人の言動。
Posted by ドードー at 2015年03月08日 18:35
サッカリンの危険性は意見が分かれているようですので、私には何とも言いようがないのですが…。

>砂糖を同量使った時の糖尿病による死亡率の方が遥かに高い

これも真に受けるのは如何と思います。
糖尿病には「糖」という字が含まれているので糖の摂り過ぎを連想させますが、遺伝型の1型糖尿病は当然として、生活習慣から来る2型糖尿病も、栄養の摂取分が消費分を上回ることから来るものであり、砂糖を強調しすぎると誤解を招きます。高い栄養素の中の糖分という意味かも知れませんが、直接の原因は栄養の過剰摂取です。
なお、2型糖尿病も実は遺伝的要素が大きな面を占めており、糖尿病になった患者に向かって「お前の生活習慣が悪いから自業自得だ」と言うのは間違いであるとの指摘もあります。
Posted by かーびぃの弟 at 2015年03月15日 23:41
なんで「14歳からの」なのか、よく分かりません。
むしろ大人むけの啓蒙でしょう。
大半の読者は「?」じゃないかと。

「トンデモな現代社会の迷信」と言っていいコンセプトですから、そういう題名にしたほうがよかったような・・・。

すみません、今さら言っても遅いですけど。
Posted by やるっきゃ武士 at 2015年03月17日 00:53
>>やるっきゃ武士様へ
本文中に記載の通り村上龍のある著作へのオマージュまたはパロディです。当該著作は「有名」ではあります。
Posted by 修羅の国から at 2015年04月01日 14:36
 今更ですが…山本さん、奥様は、真奈美さんはいつごろから喫煙なさっていたのでしょうか?

 確かp.198辺りにお書きになられたと思いますが、ご懐妊中の禁煙は当然にしても、いつも台所の換気扇を回して、そこでご一服なされるとか…ご家族へのご配慮として。
 『去年はいい年になるだろう』では、戦闘機オタクだったり、一人称が「オレ」でいらっしゃったり、毎朝ご家族でキスを交わしあったり。山本さん一家の微笑ましい家族情景を拝読いたしました(あ、それから幽霊の存在を信じていらっしゃいましたね)が、

 「タバコを吸わへんかったら、あんた(山本弘さん)や美月に当たり散らしてしまうかもしれへん」

 …というこの本の一言に、真奈美さんの日々の過酷さ、いくつも抱えた持病の痛みに悩まされる辛さを、想わずにはいられませんでした。私はストレスの発散のやり方で失敗して、周りに迷惑をかけたことが何度もありますが、真奈美さんはその一環として喫煙をお選びになり、うまくやりくりなされているのですね。凄いリスクマネジメントと精神力をお持ちの奥様に恵まれましたね。
 どうか美月さん共々、山本さんご一家が大きな喧嘩をすることなく安泰であり続けますように。

 そして気が早いですが、次のコミケでまたお会いできますように。
Posted by toorisugari at 2015年05月11日 23:20
 あと、微笑ましいかどうかは微妙ですが、「遠近法というものを知らない(習ったけど完全に忘れている)」のエピソードも。

http://hirorin.otaden.jp/e413111.html
(遠近法を知らない人たち)
Posted by toorisugari at 2015年05月11日 23:52
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。