2014年12月11日

初めてRPGを知った日のこと・そして3D小説

 11月28日にやったLiveWire「 『ゴーストハンター』とグループSNEの世界」のご報告。

http://hirorin.otaden.jp/e402334.html

 特に話す内容を打ち合わせずに、即興でやったんだけど、安田さんがいっぱい喋ってくださって助かりました。 正直、『パラケルススの魔剣』書いた頃のこと、あまり覚えてないもんで。
 ちなみに第3作の『アルケリンガの魔海』には僕は噛んでないんだけど、安田氏のプロットを基に川上亮(秋口ぎぐる)が執筆、それをさらに安田氏が手を加えるという合作。来年1月に発売予定だそうだ。

 おそらく出版関係者なら驚く(出版関係者でないと驚かない)と思われるのは、SNEの社員が『ソード・ワールド』とかの小説書いても、印税の9割が作者に行く、という話。つまりSNEが取るロイヤリティは印税の10%。
 普通、ありえませんよ、こんな数字。安田さんが業界の常識をよく知らずに飛びこんだってこともあるんだけど、僕も長いことSNEでしか仕事してなかったから、10%が当たり前だと思ってたよ(笑)。
 聞くところでは、50%ぐらい取るところや、もっと取るところとかもあるらしい。会社によっていろいろだけど。

 あとは3D小説の話題。グループSNEの企画で、去年、第一弾をやって、今年の7月に第二弾をやったらしい。
「らしい」というのは、恥ずかしながら、僕はリアルタイムで見ていなくて、知ったのは8月のJGC(ジャパン・ゲーム・コンベンション)だからである。

公式サイト
http://3dnovel.jp/#top

ASCIIの紹介記事
http://ascii.jp/elem/000/000/926/926193/

 この紹介動画を見ると、だいたいの雰囲気が分かる。



 ライブRPGや脱出ゲームに似てるけど、違うのはプレイヤーが日本全国に散らばっていて、協力して謎を解いてゆくということ。危機に陥るのはプレイヤー自身じゃなく、小説の登場人物を救うのが目的だということ。
 僕は後から追っかけただけだけど、凝った暗号とかを仕掛けても、プレイヤーたちの協力であっさり解かれてしまうのだ。集合知ってすごい。
 あと、プレイヤーの提案によって、作者がどんどんストーリーを変えてゆくのだそうで、このへんはPBMに近いかな。 『朝のガスパール』とかも。
 確かにこれは面白そう。大流行するかどうかは分からないけど、ハマる人間は多いだろうと思う。
 ちなみに、聞いた瞬間に僕が連想したのは、『アイの物語』の中の「宇宙をぼくの手の上に」だった。あれを書いたころはまだツイッターというものはなかったわけだけど、「みんなの協力で小説の主人公をバッドエンドから救う」というコンセプトは、だからすごく理解できるんである。

 司会の井田さんが食いついてきたのが面白かった。この人も実はSFファン。SFファンなら、これがどれほどすごい概念なのか、すぐピンとくるんだろう。
 もしこれが普及し、さらに拡張現実が取り入れられるようになったら、世界が変わる。ゲームと現実が地続きになる。フィクションと現実の境界がなくなるってことなのだ。
 すべての人間が3D小説をプレイしていて、ゲームと現実の区別がつかなくなった未来……というのを想像すると、すごいSFが書けそうな気がするんだよね。

 それで思い出したのが、1970年代の末頃、安田さんが〈SFマガジン〉誌上で、「今、アメリカでは『D&D』というゲームが流行っていて」と、初めて紹介された時のこと。
「何これ? ロールプレイング・ゲーム? よく分かんないけど、すごそうなものが出てきたぞ!」と、わくわくしたのを覚えている。
 あの時のわくわく感と同じものを感じるのだ。

 ちなみに、「どうやって儲けるんですか?」と訊ねたら、やはり関連書籍(リプレイ本とか)の販売で回収するのだという。
 すでにドワンゴが噛んでるんだけど、提携する企業がいくつも出てきたら、ゲーム内広告とかでも儲けられそうな気がするんだけどねえ。



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この記事へのコメント
安価スレとかむかしの2chVIPのノリに似ているような気がするw
Posted by あるてな at 2014年12月12日 19:45
 自分は、PBWのGMをしているのですが、実に興味深いですね。
 ライブのTRPG……というより、「選択肢が多くなり、なおかつ全国から参加できる『ゲームブック』」みたいだという印象を受けました。

 ARを導入したら、空想と現実との境目がなくなり、空想の物語により参加できる。本当にワクワクします。
 
 これで、例えばネットゲームのアバターみたいに、「小説の中の登場人物」として「読者が参加し、動ける」ようになったら。
 小説の中に、読者が入り込める。という事が、可能になるかも。

 これ、色々なジャンルで試してみたいですね。
 例えば、日本全国のローカルヒーローを3D小説としてノベライズ化して、それと連動。
「日本列島全体に、謎の侵略者が出現し、侵略活動を開始した! ご当地ローカルヒーローたちが苦戦している! これを読んでいる君たちも、ヒーローの力を授かり、ともに戦ってくれ!」と呼びかけ、参加者はルールに従い、ヒーローの能力と外観、性格などを決め、キャラを作る。
 そして、侵略者とどう戦うかを明記し、ゲームマスターに期日内に提出。後日、その様子が3D小説化され、発表。
 小説内で、自分自身が超神ネイガーや琉神マブヤーと共闘する事も、可能に!

……みたいな事も、今後行われるとしたら。スゴイものが見られそうで今から期待です。
 
 そういや、「ゲーム内と現実をリンク」ってので思い出したのが、「幻のユニコーンクエスト」。
 ゲーム内に、現実世界のどこかに埋めた、ユニコーンの像のありかを示した情報が隠されている。それを解きあかし、実際にユニコーン像を彫り出したら、賞金がもらえる……ってなものでしたが。
 3D小説で「宝探し」なんてのも、いいかもしれませんね。皆で知恵を出し合い、宝物を探し出す……ってのも面白そうです。
Posted by 塩田多弾砲 at 2014年12月22日 17:32
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