2011年04月05日

放射線をめぐる誤解・その1

 ネットで調べていると、ちょくちょく放射線についてひどい間違いを言っている人がいます。時にはニュース番組でも間違った解説が流れます。
 放射線や放射性物質についての誤解を解くために、こんな解説を書いてみました。

【誤解】
 放射線は距離の2乗に反比例して減少する。
 つまり原発から20km地点の放射線は、10km地点の量の1/4になる。

【事実】
 放射線が「距離の2乗に反比例して減少する」というのは真空中の場合です。大気中では、放射線は空気に吸収されるので、もっと減少率は大きくなります。ベータ線の場合、空気中をせいぜい10mぐらいしか飛びません。ガンマ線も10kmの厚さの空気の壁があれば、ほとんどさえぎられます。(実際、宇宙から降り注ぐガンマ線は、ほとんど地表には届きません)
 現在、福島第一原発から何十kmも離れた場所で検出されている放射線は、空気に乗って漂ってきたヨウ素やセシウムの微粒子から放たれているものです。当然、その量は風や雨に左右されます。原発から離れるほど少なくなることは確かですが、決して距離の2乗には反比例しません。

【誤解】
 ヨウ素131の半減期は8日である。だから8日経てば安全である。

【事実】
 放射性元素は自然に崩壊して別の元素に変わっていきます。半減期というのは、放射性元素の半分が崩壊するのにかかる時間を意味します。
 半減期が8.02日のヨウ素131の場合、ベータ線を放出して崩壊し、このように減少していきます。

0日目 100%
1日目 92%
2日目 84%
3日目 77%
4日目 71%
5日目 65%
6日目 59%
7日目 55%
8日目 50% ←ここが半減期
9日目 46%
10日目 42%

 以下、

16日目 25% ←2回目の半減期
20日目 18%
30日目 7.4%
40日目 3.1%
50日目 1.3%
60日目 0.55%
70日目 0.23%
80日目 0.098% ←10回目の半減期

 仮に、収穫されたある野菜から、規制値の4倍のヨウ素が検出されたとします。8日経っても、それは規制値の2倍にまでしか下がりません。規制値以下に下がるまで、さらに8日、つまり計16日かかるのです。
 また、ヨウ素131はベータ線を出してキセノン131mに変わりますが、これはエネルギーが高くて不安定な状態なので、ガンマ線を出して安定で無害なキセノン131に変わっていきます。その半減期は11.84日です。
「8日経てば安全」などと言うのは、半減期という概念を根本的に理解していない人です。

【誤解】
 X線撮影やCTスキャンによる被曝の影響を、食物や水に含まれる放射性物質による被曝と単純に比較するのは間違っている。
 同じ被曝量でも、一度に被曝するより、体内に入った放射性物質により毎日少しずつ被曝する方が影響が大きい。

【事実】
 前半は正しいのですが、後半は間違っています。
 線量率効果というものがあります。「同じ線量の放射線を受けても、線量率が低い場合(すなわち、長い時間をかけて放射線を受けた場合)ほど、生物効果が小さくなる」というものです。
 放射線は人間のDNAを傷つけますが、この傷は治らないものではなく、少しぐらいの傷なら回復します。ですから、弱い放射線を長期間にわたって浴び続けた場合の害は、一度に浴びた場合の害より少ないのです。
 分かりやすく食塩でたとえてみましょう。
 食塩(塩化ナトリウム)というのは、実は危険な物質です。そのLD50(半数致死量)は、体重60kgの人だと180~210gです。もし200gの食塩をいっぺんに摂取したら、50%ぐらいの確率で死に至るでしょう。
 厚生労働省は、日本人の食塩摂取量の目安を、成人で1日10g未満と定めています。1日に10gぐらいまでなら、食塩を摂取しても害はないというわけです。
 すなわち、同じ200gの食塩でも、いっぺんに摂取するのと、1日に10gずつ20日間にわたって摂取するのでは、影響がまったく違うのです。
 放射線もそれと同じです。1回のCTスキャンで6000マイクロシーベルト被曝するのと、1時間に6マイクロシーベルトずつ42日間(1000時間)にわたって被曝するのでは、後者の方が影響は小さいのです。

【誤解】
「ただちに健康に影響が出るものではない」というのは、いずれ影響が出ることを意味している。

【事実】
 さきほどの食塩の比喩で考えてみましょう。
 1日に10gまでの食塩なら無害です。しかし、ある日たまたま塩辛いものを食べすぎて、20gの食塩を摂取してしまったらどうでしょう?
 その日だけのことなら、べつに影響は出ないでしょう。そう、「ただちに健康に影響が出るものではない」のです。
 しかし、1日に20gずつ、毎日摂取し続けたら? これは塩分の摂りすぎです。いずれ身体に悪影響が出てくるでしょう。
 これはアルコールや砂糖やタバコでも同じことです。たまたまお酒をいつもより少し飲みすぎた日や、甘いケーキを食べすぎた日があっても、ただちに健康に影響が出るものではありません。しかし、そんな生活を毎日続けていたら、いずれ健康を害します。
 規制値を超えた放射線が検出された野菜や水の場合も同じです。規制値の数倍程度の量なら、一度や二度、口に入ったぐらいで、何の影響もありません。しかし、何年にもわたって同じ量を毎日摂取し続けたら、その影響が蓄積して、いずれ害が出るかもしれない。だから念のため、規制値を超える放射線が検出されたら、口に入れないようにしましょう……ということなのです。
 ましてや、放射線量が規制値以下なら、何の問題もありません。

「食塩と放射線をごっちゃにするな!」と怒る人もいるかもしれませんが、そういう人は16世紀の医師パラケルススの言葉を思い出してください。

「すべての物質は毒であり、毒でないものは存在しない。毒と薬の違いはその用量による」

 塩だろうと砂糖だろうと水だろうと酸素だろうと光だろうと、多すぎれば人間に害を及ぼします。
 その点では放射線も同じです。放射線が有害かどうかは、その量によるのです。害があるはずのない微量の放射線まで恐れるのは、非合理な考え方です。



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この記事へのコメント
 ラジウム・ラドン温泉は薬にもなる典型ですから、パラケルススの言葉はそのまんま放射線にも当てはまりますねぇ。

 無知は人をパニックに追いやり易いのは魔女狩りの頃に人は学んだはずなのですが、なかなか身につかないものですな。
Posted by Ryu at 2011年04月05日 22:53
大変参考になりました
知人にもこちらのブログを紹介したいと思います。
Posted by yoneguso at 2011年04月06日 10:01
分かりやすいたとえで、理解が容易に出来ました。ありがとうございました。
蛇足ですが、航空機が高い高度を飛んでいるときにもベータ、ガンマ線が増えるため、乗務員や客は被ばくします。この値は航路にもよりますが数百uSvが観測されており、乗務員の搭乗時間には制限が設けられています。キャセイパシフィックのサイトなどに具体的数値も示されていました。
放射線は身近な存在であることの周知も必要なのかなと思っています。
Posted by yamie at 2011年04月06日 10:33
「ただちに健康に影響が出るものではない」の実態をわかりやすく解説した文章に初めて出会いました^^
Posted by NOR at 2011年04月06日 11:33
人体から排出される食塩と、排出されにくいヨウ素などの放射性物質との違いは、説明しておくべきではありませんか?
食塩の比喩だと、別の誤解が生じてしまうかと思います。
Posted by e at 2011年04月06日 12:04
非常にわかりやすかったです。
放射線沈着や体内被曝に関しては 僕も大仰に考えてたとこがあるようです。

しかし、流石に怒りゃしませんが、塩分との比較は説明的にはわかりやすいですが、対処実戦的にはやはり無理があると思いますけどね(笑
Posted by hotsu at 2011年04月06日 12:07
確定的影響を及ぼす線量までなら、放射線をあびるとオゾンが発生して身体に良いという事をテレビで公言している医者もいます。確率的影響について医学は何もわかっていません。まずそこがポイントです。

今回放射線を浴びたために長生きできるかも知れません。
Posted by 名無し at 2011年04月06日 12:17
塩は体外に排出される分もあるけど、放射性物質は排出されるんですか?
Posted by はるか at 2011年04月06日 12:17
少し前、ネットで騒がれた?稲博士の
低放射線療法に対してはどんなご意見をお持ちでしょうか?あれが事実なら一発逆転ホームランなのですが。
Posted by 228 at 2011年04月06日 13:06
「【誤解】 ヨウ素131の半減期は8日である。だから8日経てば安全である」
の項について。

体内に取り入れられた放射性物質の内部被曝の積算線量について述べられていないことを残念に思います。


解説の後半部分、
「仮に、収穫されたある野菜から、規制値の4倍のヨウ素が検出されたとします。8日経っても、それは規制値の2倍にまでしか下がりません。規制値以下に下がるまで、さらに8日、つまり計16日かかるのです。」

確かに、16日で規制値以下の放射線量になります。

またそのあとの項では線量率効果についても解説されてます。

更にそのあとでは「ただちに健康に影響が出るものではない」の誤解を解く解説もあります。

それらを踏まえて
「毎日だったら規制値越えはやばいけれど、一回ならばその後取らなければOK!だよ」と誤解する人が出ないか?の懸念を感じました。
※ 塩20gを毎日取ったらそのうち・・・とのことと、でも「たまたま多くとりすぎた日があっても・・・」のことを踏まえて。

線量率効果・吸収率・蓄積・内部被曝の積算線量、etc・・・、これらを考慮して「規制値」だよと。新聞等で汚染ほうれん草の放射線量の発表があったときその数値から自分で被曝積算値を計算できれば、「いつからなら食べられる。」「これは絶対食べちゃ駄目」が計算できて安心すると存じます。
Posted by 空弁者 at 2011年04月06日 13:50
今は20gでも、今後30,40と増えていく可能性は依然ありますし、
いつまで続くとも分からない訳ですから非合理とは言えないと思います。
Posted by sati at 2011年04月06日 15:00
浴びる放射線量は,少なければ少ないほど安全なことに間違いないでしょう?
それを少しなら心配ないという言葉で片付けるのは乱暴ではないでしょうか?
Posted by   at 2011年04月06日 17:05
こちらの記事読んで非常に納得しました。
わたしのブログからリンク貼らせて下さい。
Posted by koyaji at 2011年04月06日 17:08
さすがに放射性物質の毒性の説明を食塩でするのは無理がありませんか?(無理があるとも書いてありますが

そもそも経口摂取した場合、体への作用機序が違うのですから、出来れば置き換えないで説明して欲しいところです。

このブログを盲目的に信じてしまう人もいるでしょうから、きちんと説明できないならやめるべきでしょう。
あと、パラケルススの言葉を持ち出すのは、卑怯ですね。
Posted by hide at 2011年04月06日 20:29
とても分かり易かったです。
心配しすぎている患者さん達に、上手く伝えられなかったのですが、是非、紹介したいです。
Posted by aya at 2011年04月06日 21:39
概ね同意なのですが、1点だけ。
「放射線量が規制値以下なら、問題が無いかどうか」についてですが、放射線被曝には「確率的影響」という概念があって、たとえ低線量であっても発がん性リスクが被曝量に比例して上昇するという考え方があります。これは直線仮説とかLNT仮説といわれる仮説なのですが、現時点ではこれを否定する証拠は見つかっていません。この仮説に基づけば、この線量以下なら安全とする「閾値」は存在しません。ICRPでもこの仮説を採用しています。
もっとも、このリスクの増加分は小さいから「問題ない」とするのか、少しでも上昇すれば「問題あり」とするのかはその人の主観だとは思いますが・・。
Posted by okunosuke at 2011年04月06日 22:17
よく読むと間違ってないです。

間違ってないんですけど、
よく読まないと、

・放射性物質の影響が原発との距離の-1乗よりも急激に小さくなる。
・内部被ばくは外部被ばくよりも影響が小さい。

という上記2つの誤解をまねきそうだな~と思いました。
Posted by カネコ at 2011年04月06日 23:11
線量率効果のところですが、内外被曝差の説明にはなってないですね。例文は線量率効果ついてよりも内外被曝差について言いたいのでは?
Posted by たく at 2011年04月06日 23:50
今まで目にしたどの説明よりわかりやすいです。この説明が多くの人に広まって欲しいものです。でも、たぶんこういう説明をされても、納得できないトンデモな人もいるんでしょうねえ。。
Posted by atom1123 at 2011年04月07日 01:30
無学な私にもよく理解できてとても有意義なプログです。薬も適量なら良薬だか
過ぎれば毒薬となるということですねー
Posted by 松本 勝治 at 2011年04月07日 07:19
私は紫外線と比較して考えてみていたのですが流石山本さん、バックボーンの知識量が違いますね。
Posted by Nebo at 2011年04月07日 10:42
呼吸による内部被爆は?
半減期の早いヨウ素しか書いていないのは何故?
Posted by 疑問 at 2011年04月07日 19:15
身体が生理的に欲したり拒絶できたりする物質(塩とかだよね)と、放射性物質を比べるのは、やはり乱暴なのではないでしょうか?

そこをちゃんと明記した上で、いつものトンデモに対する揚げ足取り芸なんですって宣言しなきゃ。
パラケルススも、言葉遊びのネタに使われたとあっては、草葉の陰で泣いていますよ。
Posted by けんけんす at 2011年04月07日 21:23
そんな胸を張ってLNTモデルを整合性のない論拠でスルーされても
Posted by ななし at 2011年04月08日 00:41
 半減期って一次方程式みたいなグラフを描くものじゃなくて、半減期の指数関数的に減っていくんですよ。
 もうちょっと勉強が必要。
 
Posted by 私も無学ですが・・・ at 2011年04月08日 13:45
先日、福島産の野菜をどんどん食べよう的な記事を書かれていたと思ったんですけど、今回の記事と矛盾してませんか?
Posted by あれ? at 2011年04月08日 14:04
ブログからリンクされてる方もおられるようで、訪問された方がコメント欄まで読まれるとは限りませんから、適宜本文に注釈等反映されるといいと思います。
でもさすが「読みやすく判りやすい」説明ですね。疑問にストレートに納得出来る説明で答えてくれる情報はあまり無く、歯がゆい思いをしていましたので助かりました。ありがとうございました。
Posted by かえ at 2011年04月08日 20:14
部屋締め切ったままにしておくと地表から放出されてるラドン溜まってよくないって聞いた事なかったのかなあ・・・(屋内退避への皮肉)
「放射線って身近なところにあったんですね」とは東北電力のTVCMでしたが(当時何てひどい(誤解を招く)プロパガンダだwと思いました)
放射性物質は体外に排出されるんですか?の問いにはじゃあ体内に吸収されるんですか何時そんな事になったんですかと逆に問うてみたい、何時そんな事を知ったのかと
まあ現在有効ななデータはほぼ無くってワカンネ、って事では誰もかれもおんなじでしょうねえ
結局できるだけグラウンドゼロから離れるにしくは無しだがいやしかし君たちそもそもチェルノブイリ(と放射性廃液廃棄)の時には何やってたんだほとんど気にしてなかったでしょうがあれでも日本国民の発ガン率上がってるはずなんですよ?確実に、ってちょっと笑いたくなりますわ不謹慎ですともええ
Posted by 夢機乃 at 2011年04月10日 05:54
8日たてば大丈夫と思っていて、周りの人にも言ってしまってました。ちゃんと訂正したいです。
塩に例えた話は、大変わかりやすかったです。
Posted by きんみー at 2011年04月11日 08:20
テーマが放射線なので、山本先生はサラッと触れてるだけなので、補足させてください。

三日飲まないと死ぬとよく言われる水でさえ、摂りすぎは毒になります。2007年にアメリカで、Wii景品の水飲みコンテストで死亡例があるんですよ。死因は「水中毒」。以下、ケータイからの検索なので、アドレスが長くなって申し訳ない(-_-;)。

http://www.google.co.jp/gwt/x?wsc=tb&wsi=7e1b0858b69984d5&source=m&u=http%3A%2F%2Fwww.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/crime/2658772/4842108&ei=BVeiTYSSA4LBkAWs2LHSBw&ct=pg1&whp=30

かたや、放射線被曝は癌のもとですが、放射線が癌治療に使われてるのも広く知られてると思います。誰も触れられてないので、いちよう念のため。

以前テレビで見ましたが、最近だと、よりピンポイントで放射線を当てる大掛かりな装置もあります。

http://www.google.co.jp/gwt/x?source=m&u=http%3A%2F%2Fcancer-treatment.tv/2_2major3.shtml&wsi=7e1b0858b69984d5&ei=wFOiTe_FJNOikAXCj9HvCw&wsc=tb&ct=pg1&whp=30

上記のサイトを読んで知りましたが、放射線の癌治療って、正常細胞と癌細胞の放射線によるダメージ回復の差を利用するようで、人体に影響する線量の見極めが肝心なんですね!(☆o◎)。まさに「毒にも薬にも」です。

でも内部被曝の癌て、やっぱり外科手術で放射性物質ごと摘出するしかないんだろうな~


そうそう。うろ覚えで申し訳ないですが、ついでに言うと、スカパーの『武田鉄矢の週刊鉄学』で、人体は免疫力で勝手に大量の癌細胞を処理してると言ってました。確か順天堂大学教授、奥村康著『まじめは寿命を縮める 不良長寿のすすめ』って本で紹介されてます。

福祉が充実して老後の心配のないフィンランドは、老人のアルコール中毒が多いんですって。で、酒をキッパリやめた人と酒飲みの寿命を調べたら、酒飲みの方が勝っちゃったそうで(-o-;)。泉重千代さんだぁ~
Posted by ギルス at 2011年04月11日 11:53
「ただちに」の件は概ね同意ですが、
現在の状況がいつ好転するのかがわからない以上は、数ヶ月、数年続くことを想定して、「ただちに」≒「いずれ」と考えることは合理的だと思えます。

見通しが立たない状況では仕方ないですね。
Posted by たけし at 2011年04月13日 00:26
放射線と塩の例は、わかりやすいけど嘘だね。
間違ったアナロジーに拠ってる。
放射線が身体に悪さをする機序は多様だし、特にDNAを通過することによって破壊する、ということに関しては、塩が身体に悪さをする機序とは根本的にことなっている。
パラケルススの言葉は、基本的には摂取することによって生じる化学的反応の話だが、放射線は物理的な話。
良い例えではないけど、「ゆっくりだろうが早くだろうが、致命的な部位にナイフが刺されば死ぬ」というのが放射線の影響。
Posted by トム at 2011年04月15日 05:41
 どうも「比喩」という概念を理解できない方が多いようです。
 当たり前ですが、放射線と塩は同じものではありませんよ。

>良い例えではないけど、「ゆっくりだろうが早くだろうが、致命的な部位にナイフが刺されば死ぬ」というのが放射線の影響。

 これもぜんぜん正しいたとえになっていませんね。放射線もナイフも、必ず致命的な部位を傷つけるわけではありませんから。

>先日、福島産の野菜をどんどん食べよう的な記事を書かれていたと思ったんですけど、今回の記事と矛盾してませんか?

 何も矛盾してませんよ。基準値以下の安全な野菜を食べようと言っているのです。

 あと、LNT仮説を持ち出して不安がっている方もいますよね。そりゃあ放射線量が小さくても危険は完全にゼロではないかもしれません。
 でも、そんなに小さい確率を不安がる必要があるんですか?
 車に乗ったら事故で死ぬ可能性があります。車に乗らず、道を歩いているだけでも、車にはねられる可能性があります。その確率はゼロではありません。げんに日本では1日平均14人の人が交通事故で亡くなっています。
 じゃあ、交通事故に遭うのを恐れてまったく外出しないのが正しいことなのですか?
 微量の放射線を恐れて「福島の野菜を買わない」とか「福島に物資を届けない」というのは、たとえて言うなら、家の前で苦しんでいる人がいるというのに、「外に出たら車にはねられるかもしれないから助けない」と言っているようなものです。
 危険性を不必要に誇張することは、被災者を苦しめることにつながるのだと自覚していただきたい。
Posted by 山本弘山本弘 at 2011年04月17日 17:02
解説は正しいな と思いましたが、この内容ではミスリードを誘っていると思われるでしょうね。

「基準値以下」は「無いものと考えて良い」わけじゃないですからね。
問題は「基準を下回るか」どうかではないでしょう。
一食品当たりの食塩含有量が、健康に害の無いレベルなら、どれだけ組み合わせても同じですか?
そんなわけはないですよね、積算です。
現代人の食塩過多は、あらゆる食品に含まれる食塩量が多くなってきているから起きているわけです。
パラケルススを持ち出すなら、それこそ量を気にすべきでしょう。

では放射性物質に当てはめるとどうかというと「水」「野菜」「食肉」「魚類」「藻類」と広範囲
に汚染されているわけです。
基本的な調味料である食塩ですら、水には入ってないですよ。

積算量を気にしたいのだから絶対値が必要なのに「基準値を下回ったかどうか」という話にするのが既に詐欺です。

単純に考えれば、基準値の1/10の食材なら10個分摂取できるわけですが、基準値の9/10なら食材一つで終了です。
Posted by 玉椛 at 2011年04月19日 02:06
出典を明らかにされているようですが
その科学者達の事が信じられないというのが今回の肝なのではないのでしょうか。

例えば研究費として東電が東大に何百万円の寄付とか。
Posted by ななし at 2011年04月19日 11:19
沢山の専門家が大丈夫とか安全とかを連呼してて実際の原発はしっかり事故ってるしさ、、、
今また別な専門家が放射能はそこまで危険じゃないって言ったところで一般人の俺からしたら素直に信じれないんだよ、、、
でもまあ思ってたより放射能が危なくないって事は分かりました。
Posted by ソーク at 2011年04月19日 18:59
ウソつくなとまでは言いませんが、大丈夫ではないはずです。

また、人によって体質が違うじゃないですか。

影響うけやすい子供もいます。

助けきれない子供も出てきます。

それでいいんですか?
Posted by こはぐら at 2011年04月19日 20:15
【誤解】
X線撮影やCTスキャンによる被ばくの影響を、食物や水に含まれる放射性物質による被ばくと単純に比較するのは間違っている。
同じ被ばく量でも、一度に被ばくするより、体内に入った放射性物質により毎日少しずつ被ばくする方が影響が大きい。

これはある程度あっている。
これを書いたお方は放射能と放射線をごちゃにするなと書いているのに・・・
同じ被ばく量を1度に被ばくとは・・・外部から照射された放射線の線量率効果でこれはエルカインド回復などの概念を導入すれば、分割照射で同線量の方が障害は少ないということ。

しかし131ヨードのように体に入り込むとベータ照射を薄い臓器に被ばくし続ける効果のほうが格段に高い。
要するに一度で甲状腺などを透過しやすいX線やガンマ線の線量率と甲状腺に留まり影響を与えやすいベータ線を同線量被ばくするのは後者の方が悪い。
Posted by RT at 2011年04月20日 18:53
え~と、つまり「発癌リスクがごくわずかばかり増えたけど、それを気にしてストレスを溜めるほうがはるかに有害」ってことですね。

話が少しずれますが、メディアでは放射性物質のことばかり、とりあげてますが、日焼けや煙草等のほかの発癌原因との比較は見たことがないですね。
Posted by あんこう at 2011年04月20日 22:25
パラケルススをご存知のあたり、まったく知識無く論じているとは思いませんが、最後のセンテンスは本当に正しいですか?

「遺伝毒性」という知識は、パラケルススの頃には存在しなかった概念です。

DNA障害を起こす物質にNOAEL(無毒性量)が存在するのでしょうか?

遺伝毒性を有する物質のリスクは、無段階的に上昇するというのが未だこの分野の定説です。

途中までの説明は概ね合っているようですが、最後のセンテンスは「誤解」ではないですか?

ましてや、汚染源が発表されている核種に限る保証が無い中、大丈夫だと言い切ることはできないはずです。
Posted by 通りすがり at 2011年04月20日 23:52
「小さい確率を不安がる」必要性についてですが、これについて3点ほど指摘させてください。一つ目は、放射性物質は体内に蓄積されるので、小さい確率であっても継続的に摂取し続ければ、大きい確率になる可能性があるということ。とくに乳幼児は感度が強く、リスクが大きくなる可能性があります。

二つ目は、ICRPの勧告や日本の法律が、このLNT仮説を採用して、公衆の被曝上限が年間1mSvという厳しい値に規定されているということ。また法律では3ヶ月あたり1.3mSvを超える区域は管理区域として立ち入りすることが出来ません。なぜ法律ではこのように厳しい値なのかは考慮しておく必要があります。

3つ目は、リスクを考えるときには、メリットとデメリットを同時に考える必要があるということ。自動車の場合は、利用することのメリットがありますが、放射線被曝については直接的なメリットはありません。「低線量は体にいい」と主張する人もいますが、確かな証拠はありません。外に外出するのは、メリットがあるから被曝するのも仕方ないと思いますが、あえて汚染された食品を口にするメリットは当人にはありません。
福島県の農家の方は大変気の毒ですが、政府がきちんと補償すべきだと思います。
Posted by okunosuke at 2011年04月21日 07:31
首肯するところもありますが、さすがに食塩と放射性物質を同様に扱うのはおかしすぎます。
半減期が半永久的に長い放射性物質を体内に取り込んでしまった場合、恐ろしいほどの積算量の放射線を受けるはずです。そのときに起こる遺伝子的な障害が食塩での害と一緒だと論じることは不謹慎というか、浅薄というか。
書くならきちんとしたことを書いてください。
Posted by 通りすがり at 2011年04月22日 15:14
内部被曝の評価について、核分裂する原子核と影響を受ける細胞内遺伝子の距離についての考察を加えてください。
内部被曝の場合、放射線源と細胞核(遺伝子の所在)との距離が外部被曝よりも近くなるため、距離の二乗に反比例して放射線の影響を受ける確率が高くなりますよね。例えば、造血細胞や幹細胞からの、内部被曝因子と皮膚表面についた外部被曝因子との距離差が1mmと50mmでは、2500倍も被曝リスクが高くなりませんか? 
このように考えると、内部被曝のリスクを過少に評価すべきではないと思います。
Posted by モラ at 2011年04月23日 00:54
山本弘さんへ
ガジェット通信に寄稿されるなど門外漢達の不安を払しょくすべく積極的に発言された姿勢により、このエントリは高く評価されるかと思います。

しかし、否定的な意見や、更なる誤解を招きかねない表現では?といったコメントが数件投稿されています。こちらについても可能であれば、回答・追記といったご対応を、お願い出来ますでしょうか? お手数ですが、宜しくお願いいたします。
Posted by k.oosaki at 2011年04月23日 04:31
ただちに健康に害はない?
賛否両論のコメントがあるようですが、被災地の私にとっては大変参考になりました。


私のブログにも一部転載させていただきました。


私は福島原発から約60キロ離れている福島市に住んでいますが、環境放射能数値が毎日公表されています。
近くの公園では屋外運動の規制値を超えた6.1マイクロシーベルトを記録、家庭菜園をやるべきかどうか思案中です。
Posted by 55にゃんこ先生 at 2011年04月23日 11:35
 放射能の影響というのは一概にこれこれと言い切れないものだということを実感いたしました。
 どういったリスクをどれだけ見積もるのかというところで人によっても意見が異なるため、輪をかけて難しくなりますね。

 大変勉強になりましたので、私のブログからもリンクを張らせて頂きます。
Posted by 東野明 at 2011年05月13日 15:39
角川でラノベ書いてた人の話を真に受けちゃいけない。^^
Posted by sheltem at 2011年09月15日 23:15
体内に放射性物質を取り込んで
積算の内部被曝を問題にしてる人も
結局はの総量が問題なんであって
一度に大量に被曝したときの量よりも
すくない総量の内部被曝であれば
危険度は低いということなのだと
「少しずつ」を捉えれば意味は合ってる
Posted by 通りすがりん at 2011年11月02日 10:47
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