2010年12月26日

『キック・アス』サイコー!

 12月18日、恒例の『映画秘宝』の2010年ベストテンの原稿締切が迫ってたもんで、テアトル梅田で観てきた。

『キック・アス』公式サイト
http://kick-ass.jp/index.html

 土曜日の11:55からの回だったんだけど、なんと満席で、立ち見が出てた。今どき客が立ち見する映画館があるとは思わなかったよ。
 ストーリーはというと――

 アメコミオタクの高校生(もちろん童貞)のデイヴは、「なぜ現実世界には悪と戦うヒーローがいないのか?」と疑問を抱き、自分がヒーローになろうと決意する。
 eベイで買った緑色のスーツを身につけ、「キック・アス」という名前を考え、夜の街のパトロールを開始するデイヴ。だが、ブルース・ウェインのように体を鍛えていない悲しさ、最初に遭遇した自動車泥棒に逆襲され、重傷を負う。
 それでも懲りないデイヴ。退院するや活動を再開。一般市民を襲っていたチンピラを撃退することに成功する。その活躍がYouTubeにアップされ、たちまちキック・アスは有名人に。
 調子に乗って、同じクラスの女の子を困らせている男をこらしめに行ったキック・アス。だが、そこはギャングのアジトだった。
 彼のピンチに颯爽と現われ、ギャングどもを皆殺しにしたのは、仮面の少女ヒット・ガール。彼女は父であるビッグ・ダディに特訓を受けた、本物のクライム・ファイターだった……。

 予告編だけ観て、ダメなヒーローを描いたぬるいコメディを想像したら大間違いである。これが実に燃える映画なのだ。
 最初のうちは本当にかっこ悪いキック・アス。何の力もないくせにスーパーヒーローに憧れるなんてアホもいいとこなんだけど、ボロボロになっても立ち上がる姿が、だんだんかっこよくなってくるのだ。最後はちゃんとヒット・ガールを助けて大活躍。
 あと、やっぱりヒット・ガールが無性にかっこいい。 11歳の女の子がコスチュームを身にまとい、銃をばりばりぶっ放し、ナイフで突き刺し、ナギナタみたいな武器で敵の脚を切断し……と、華麗なアクションを披露し、悪人たちを虐殺しまくるんである。

 何これ!? 僕のための映画!?

 いやー、楽しいなあ。ツボにはまりまくったよ。
 ヒット・ガールと父親のビッグ・ダディとの親子関係が、狂ってるけど楽しい。防弾ベストが受ける衝撃を体験させるために娘を撃つビッグ・ダディ。ヒット・ガールの方は、誕生日のプレゼントにバタフライ・ナイフを父親にねだる。ネットで新兵器を購入(売ってるのかよ、あんなもん)するシーンなんて、ほのぼのしててたまらない。
 何と言っても、全編にアメコミへの愛があふれているのがいい。ビッグ・ダディとヒット・ガールのデザインが、バットマンとロビンをイメージしているのは言うまでもないけど、ラスト・カットでは「そうそう! 『スパイダーマン』ならこう!」と嬉しくなってしまった。
 笑えるシーンもいろいろあるんだけど、中でも傑作だったのは、クライマックスでヒット・ガールが敵の大ボスの根拠地に乗りこむ時にかかるBGM。ここでこの曲かよ!

 同じ日に劇場版『仮面ライダー』も観たんだけど、そっちはどうでもいい(笑)。スーパーヒーローを愛する者なら、『ライダー』を蹴ってでも『キック・アス』を観るべし。燃えること間違いない。



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この記事へのコメント
 うおお見たい! 年末年始は北海道の実家に戻らねばならず、しかも周囲には映画館なんぞ無いので、やきもきしています。
 そういやこれ、ヒット・ガールが11歳ってのが引っかかって大手で映像化できんから、「なら自分で!」って監督が映像化したんですよね。年齢制限なんぞなんぼのもんじゃい! 
 最近の不平不満、この映画でそういうのをぶっ飛ばしたいですね。

 ビッグダディ役のニコラス・ケイジ。自身もすっごくアメコミマニアで、「ゴーストライダー」演じたときはスゴク嬉しそうでしたっけね。「ケイジ」ってのは芸名で、マーベルヒーローの「パワーマン」ことルーク・ケイジから取ったそうですし。
 まさかマーベルに続きバットマン……に似たヒーローまで演じるとは。こちらも楽しみ(そういやケイジ、スーパーマン役の噂も立ってましたっけ)。

 スパイディやバットマン、スーパーマンといった超有名なヒーローたちは、知名度がある分、どうしても冒険できないものですが。
 アメコミのスーパーヒーローを愛するギークの一人として、東京に戻ったらすぐに見に行きたく思います。あー楽しみー。
 
 そういえば、原作コミックの邦訳版も出てますね。こちらはレッドミストをはじめとして、映画と内容がかなり異なっているとかで。こっちも買わなきゃあなー。
Posted by 塩田多弾砲 at 2010年12月27日 11:49
ちば拓のキック・アスが見てみたいなんて思ってしまった!
嗚呼!俺の馬鹿!
Posted by 猫だまし at 2011年01月01日 03:10
こんな傑作が、なんで日本では一年遅れで公開なんですかね?しかも上映館は僅か。
日本の映画業界の糞ぶりがよくわかる。
Posted by 兵器爺 at 2011年01月02日 01:40
・・・音楽とアクションのシンクロが見事すぎてアクロバットを見るようでした。すごい手間かけてます。作り手が好きで好きで作った映画だという気がします。

「そんなやつのために死ぬ気か?!」
「そうだ!」
のシーンにはグッときますね(@∀@)
これはバイオレンスな『アンパンマン』ですよ!

なんでも製作者たちは、
「この映画の続編をつくる」、という更なるアクロバットに挑戦するようです(@∀@)
そんなことが可能なんでしょうか。
http://blog.movie.nifty.com/blog/2010/05/kick-ass-22012-.html
Posted by 九郎政宗 at 2011年01月22日 02:26
 ようやく大声で?書き込めるようになったので一言。
 キック・アス、見ます!来月4日に!!TSUTAYAレンタルで!!!(涙)
Posted by toorisugari at 2011年02月23日 18:06
TSUTAYAでのレンタルでようやくキック・アスを見ました。山本先生の書いてあるとおりヒーローファン大満足の作品だと思います。
先に字幕で全部見た後、ヒット・ガールはアニメだったら沢城みゆきさんみたいな声だろうな、と思って吹き替え版をチェックしたら本当に沢城さんでビックリしました。
Posted by さかえたかし at 2011年03月04日 21:30
書き込み遅れてごめんなさい。
レンタルで観ました!もう、やりたい放題の爽快感!!続編もやるそうなので大期待です!!!
台詞のパロディも中々で、デイヴの「力がなければ責任は伴わないのか」が個人的にお気に入りです…TSUTAYA宣伝と同じこと言いました…
Posted by toorisugari at 2011年03月17日 22:00
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