2010年11月03日

オーケストラ姉さん(仮名)のダイダロス・アタック

 先日は湿っぽい話題だったので、今回は陽気な話題を。
 10月30日土曜日、友人ら三人と『映画ハートキャッチプリキュア! 花の都でファッションショー…ですか?』を見てきた。
 ちなみに僕が劇場版『プリキュア』を見るのは、無印の時以来5年ぶり。今年はテレビ版が面白くてハマっちゃったんである。

 さほど期待してなかったけど、これがけっこう面白かった。毎年プリキュア映画を観に行っている友人の話でも、今年は特に出来がいいらしい。
 アクション・シーンも迫力あって楽しめたけど(世界遺産が盛大にぶっ壊されます。いいのか?)、ゲストキャラであるオリヴィエ少年とサラマンダー伯爵の心理がていねいに描かれているのに感心。オリヴィエがつぼみたちと一人ずつ接し、彼女たちの境遇を聞くうちに、頑なな心が開いてゆくという構成は、テレビ版の設定をフルに活かしていて、好感が持てる。(まあ、狙われているオリヴィエを街に連れ出すのは不用心だろとは思うが……)
 今回の敵であるサラマンダーは、藤原啓治の名演が冴える。「この世界を滅ぼしてやる」とか言ってるけど、内心ではその空しさに気づいていることが、声の調子だけで分かるのだ。敗北した後も清々しくて良い。
 一方、それ以外の説明は徹底的に省略してある。なぜつぼみたちがパリでファッションショーをやるのかという説明すらないのである。オリヴィエが日本語が喋れるのはかつて日本に来ていたからだろうけど、それも回想の絵で見せるだけでいちいち説明しない。ラストバトルにしても、あの場所にいきなり4人が出現したのは、ハートキャッチミラージュでワープしたんだろうけど、そのへんの説明もばっさり省略。
 でも、それでストーリー上は特に支障がないのだ。むしろそうした細かい部分をすっ飛ばしたおかげで、最後の方は勢いで一気に突っ走っている。前に見た別のアニメで、必要な説明まで省略されていたうえに、悪役の動機が分からなくて困っちゃったんだけど、この映画の場合、どこを省略するかという見きわめが上手くいった例だろう。

 鑑賞後、3人でレストランに入って感想を話し合う。

「コッペ様が美味しいとこを持っていきましたね」
「あそこで出てくるとは予想外やったな」
「僕もてっきり、サンシャインがサンフラワーイージスで防ぐもんやと思った」
「ピンチを救った後で、『後はまかせた』って感じで、こてっと倒れるのがまた……」
「コッペ様は強いけど稼働時間が短い」
「ほとんどセブンガー(笑)」
「ああ、そうやね。ミクラスやウィンダムじゃなくてセブンガー」
「しかもエンディングでまた……(笑)」
「何でやねん、コッペ様!?」
「あれ、えりかのお母さんとか、どうやって説得したんやろ?」

「キュアアンジュの背後に歴代のプリキュアがずらっと並ぶところで、何か振袖っぽいデザインのがいたんですけど……」
「やっぱり江戸時代にもいたんちゃうの、プリキュア(笑)」
「何百年も前から砂漠の使徒と戦ってきたという設定やから、当然、江戸時代や明治時代にもいたに違いないよ」
「あの設定書、見たいよな~」

 しかし、いちばんすごかったのは、クライマックスで炸裂した新必殺技、ハートキャッチオーケストラである。
 テレビに登場したのは10月31日放映分からなんだけど、僕らが劇場に行ったのはその前日。だもんで、予備知識なしに、いきなり大画面でアレを見せられたのである。てっきりいつものようにビームを放つか体当たりだろうと予想していたら……いやはや、こんな衝撃的な必殺技は、石破ラブラブ天驚拳以来である(笑)。

「あのお姉さん……正式な名前が分からんからオーケストラ姉さん(仮名)と呼ぶけど、でかかったよなあ」
「あのドラゴンが30mぐらいあったでしょ? それを手で包みこんでたから……」
「ダンガードAぐらい?」
「もっと大きい。マクロスか……」
「いや、さすがに1200mはないやろ」
「でも、マクロス・クォーターぐらいはありそうですよ」

(その後、テレビでも見たが、デザートデビルとの対比からすると、ゆうに身長1200mはありそうである)

「しかし、来年の春の大集合映画はどうするんですかね」
「というと?」
「いつもは歴代プリキュアが全員で必殺技を出して、力を合わせてボスキャラを倒すというのがパターンなんですよ。でも今回、オーケストラ姉さん(仮名)がすごすぎるから……」
「ああ、そうか。他のプリキュアとのバランスがなあ……」
「だったらダイダロス・アタックやで!」
「はあ?」
「最後にプリキュアたちの前に、全長何kmもある巨大な敵が現われるんや。そこでハートキャッチの4人以外の全員を、オーケストラ姉さん(仮名)が右手で握るねん。でもって敵にパンチをぶちこむ。めりこんだ拳を相手の体内で開くと、プリキュアたちがいっせいに攻撃して、内部から破壊する!」
「うわあ、それ見てえ!」
「それをやったら神ですよ」

 というわけで、来年の劇場版ではぜひダイダロス・アタックを希望します。


タグ :アニメ

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この記事へのコメント
必殺技を考える時間は快感そのものですよね
Posted by toorisugari at 2010年11月03日 20:01
僕の知り合いの映画管理人もハマっていて娘と一緒に観に行こうかなと言ってました。

それと山本弘先生『ジュエルペット てぃんくる☆』見てますか?

特に『思い出の写真にドッキ☆ドッキ!』は娘を持つ親御さんにとっては涙なくしては見れない大傑作エピソードですよ。

このアニメ見てると『悪魔のいけにえ』や『シャイニング』が好きな僕でも心が洗われます
Posted by ダーク・ディグラー at 2010年11月04日 08:42
いや、むしろコッチの方が湿っぽい、、、
いい齢した大人三人がプリキュアて、、、
なんかこう、ジメっとした記事だ。
Posted by 兵器爺 at 2010年11月04日 18:02
性的搾取を許さない、女性の人権確立を目指す法制定に関する請願
ttp://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/seigan/176/futaku/fu17600650145.htm

一)DVや性暴力など、あらゆる暴力に「女性の人権侵害」として取り組むこと。
二)保護命令の発令を迅速化すること。二四時間無料のホットラインを開設すること。
三)移民女性及び弱い立場の女性たちに対して質の高い支援を行うこと。
四)刑法において性暴力犯罪が被害者の告訴を訴追の要件とする規定を削除すること。性暴力を女性の権利を侵害する犯罪とすること。
  強かん罪の刑罰を引き上げ、近親かんを犯罪として規定すること。
五)女性に対する強かんや性暴力を描くビデオゲームやマンガの販売を禁止すること

表現規制法の第二弾来ましたよっと
Posted by 愚痴屋 at 2010年11月06日 04:01
>最後にプリキュアたちの前に、全長何kmもある巨大な敵が現われるんや。
>そこでハートキャッチの4人以外の全員を、オーケストラ姉さん(仮名)が右手で握るねん。
>でもって敵にパンチをぶちこむ。めりこんだ拳を相手の体内で開くと、
>プリキュアたちがいっせいに攻撃して、内部から破壊する!

それか、『オールライダー対大ショッカー』方式で
全員でオーケストラ→姉さんパワーアップ。ジャイアントプリキュア化
→ジャイアント姉さん対巨大ラスボス
こんな感じですかね・・・。
Posted by まきた at 2010年11月10日 13:10
でかさに関してはこんなのが
http://www.youtube.com/watch?v=XaVh0NwAGQ4

個人的には天元突破グレンラガンまで見てみたかったですw
Posted by な at 2010年11月13日 03:46
愚痴屋さん、初めまして。

>性的搾取を許さない、女性の人権確立を目指す法制定に関する請願

これ、少年が完全に置き忘れられていますね。
DV、というか家庭内暴力や性暴力は少年にもふりかかっているのに。

>五)女性に対する強かんや性暴力を描くビデオゲームやマンガの販売を禁止すること

は当然削除。
四の内容は一の内容と被っている部分があるので改定、あるいは削除。
二は絶対にいじらないでほしい。
あと、対象を「女性」ではなく、「家族」「児童」「移民」とするなら、支持できます。

今のままだと、「女性全員の意見を聴け!!」という反発しか出来ません。
Posted by 宮崎県民 at 2011年04月10日 18:56
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