2017年01月31日

最近のデマ・2017

 このブログではこれまで何度もデマの話題を取り上げてきたが、最近、続けていくつもの大きなデマが登場して話題になった。
 僕がこの2ヶ月ほどの間に見たデマを、ざっと並べてみる。

大量拡散の「韓国人による日本人女児強姦」はデマニュースか サイトは間違いだらけ
https://www.buzzfeed.com/kotahatachi/korean-news-xyz?utm_term=.ad52LJM536#.jmXg9lJBNL

「韓国、ソウル市日本人女児強姦事件に判決 一転無罪へ」という架空のニュースを流して大規模に拡散させた「大韓民国民間報道」を名乗る偽サイト。その運営者が取材に応じた。

韓国デマサイトは広告収入が目的 運営者が語った手法「ヘイト記事は拡散する」
https://www.buzzfeed.com/kotahatachi/korean-news-xyz-2?utm_term=.esL7QOBE4M#.uc5KGwZ5Nz

ハイスペックで、礼儀正しい若者がデマサイトを作る 就活の失敗からそれは始まった
https://www.buzzfeed.com/daichi/fakenews-about-korea-interview?utm_term=.swn47o1Jg0#.xg2Ewv29yl

 記事の内容を信じるなら、こいつは明らかに異常というわけではないし、そこそこ頭も良さそうだ。思想性や狂信性は感じられない(モラルは欠如しているが)。
 僕が驚き、感心したのは、これまで嫌韓デマでここまで手間をかけた奴はいなかったということだ。たいていのデマはソースへのリンクが貼られていないか、関係のない記事にリンクが貼られているというお粗末なもので、リンク先を見ただけで一発で見破れた。(それでもリンク先を読まず、あっさり騙される奴も大勢いたのだけど)
 しかし、こいつは違う。サイトに載せていた普通の記事までもすべてフェイクだったとか、わざわざ機械翻訳で作った韓国語のページも作成して、あたかもソースがあるかのように見せかけていたというのだからたいしたものだ。それでも韓国語ネイティブの人間には「自動翻訳を使っているのがバレバレ」だったそうだが、韓国語の分からない人間には、一目で見破るのは難しそうだ。僕もいきなりこの記事を読まされてたら、信じていたかもしれない。
 もちろん、こんな奴を擁護するつもりはまったくないが、彼の言い分のいくつかにはうなずかざるを得ない。

「それがフェイクであれ、韓国についてはどんな話題でも信じたいという思いの人、拡散してやろうという人がネット全体にいた。さらに、それを望んでいる人たちも。コンテンツを作りやすいですよね」

「釣られても仕方ないですよね。FacebookやTwitterが身近になった以上、シェアすることは、隣の席の人に『こんな話題があったんだ』というのと変わらない。そのときに、『ソースは正しいの?』と聞くことはないですよね。そういう軽い気持ちで広がっていったのでは」

「デマや噂なんてこの世にありふれている。それに踊らされるのは個人の問題ではないでしょうか。噂を流した側の責務ではない。これからもデマはでき続けるはず。収益化できるかは別ですが」

 そう。こいつが最後の一人ではありえない。きっと今後も、同様の偽サイトを作ってデマを拡散する人間は必ず出てくる。
 だから一人の人間だけを糾弾しても、あまり意味がない。デマは次から次に生まれてくる。次に現われるデマに対して警戒を怠らないことが大切だ。
 デマにひっかからないための心得については、前に書いたことがある。

http://hirorin.otaden.jp/e273766.html

 ある意味、今回の件は幸いだった。こいつは単独犯だったし、平均より頭はいいものの天才というほどではなかったから、賢い人がデマを見破ることができた。
 だが、もし、もっと頭のいい奴が現われ、もっと巧妙な手口でデマを生み出したら?
 あるいは単独ではなく、複数の人間が協力して、デマの信憑性を高めるような別のデマをいくつも流したら?
 そういうことが起きないという保証はない。

 もちろん、ネットに流れているのは嫌韓デマだけじゃない。

「日本のマスコミが捏造報道」が捏造 トランプ大統領の就任式でデマ
https://www.buzzfeed.com/eimiyamamitsu/inauguration-debunk?utm_term=.yf2xz6JrpB#.hebQxm5aYM

 驚いたのはこの記事に「この記事は残念ながら、もう少し整理しないと一読では内容が頭に入りません」「確かに何を言いたいのかすぐに把握できなかった。ひどい記事」というコメントがついていたこと。いや、確かにややこしいタイトルだけど、一読すれば内容は分かるはずなんだけど?

 他にもこんなにデマがあった。単なる誤解によるものから悪質な捏造まで、国際政治の問題から個人的な誹謗中傷、日本のものも海外のものも、右寄りも左寄りもいろいろだ。
「デマなんて自分には関係ない」と思わない方がいい。ネットをやっていたら、誰でも必ずこうしたデマに遭遇するはずだから。

シリア内戦:ホワイト・ヘルメットの人命救助を「ねつ造」とするプロパガンダのうそ
http://bylines.news.yahoo.co.jp/kawakamiyasunori/20161230-00066068/

「トランプ抗議デモ参加者に2500ドル支給の広告」
http://www.washingtontimes.com/news/2017/jan/17/ads-two-dozen-cities-offer-protesters-2500-agitate/

「龍角散のど飴」がドーピング指定? 事実誤認によりデマが広がる
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1701/11/news072.html

「マクドナルドの肉の正体が明らかに」の根拠は そもそもの裁判がなかった?
https://www.buzzfeed.com/kantarosuzuki/mcdonalds-pinkslime-debunk?utm_term=.yg2z01M2D4#.wgD5Wo4Qql

アパホテル会長の「中国人の予約は受けない」発言、海外メディアの誤報だった
https://www.buzzfeed.com/eimiyamamitsu/apa-hotel-global-times?utm_term=.wgD5Wo4Qql#.loG5mLOGJx

宮城県の巨大カキが「原発事故の影響か」と中国で物議、日本大使館が中国版ツイッターで“真相”説明
http://www.recordchina.co.jp/a160818.html

ソニー・ミュージック乗っ取り、スピアーズさん死亡の偽ツイート
http://jp.reuters.com/article/sony-twitter-cyber-idJPKBN14F15A

「コミケでスリをしたオタクの顔と住所が特定される」とツイート→実際は無関係の別人
http://bylines.news.yahoo.co.jp/shinoharashuji/20161230-00066084/

 あと、この虚報新聞さんのインタビュー記事も読んでおこう。

虚構新聞「ネットの良識を信頼する」 真実が大切にされない時代にジョークは成り立つか?
https://www.buzzfeed.com/takumiharimaya/kyoko-np?utm_term=.xi22XopE0b#.jsxb7JBK1D

「『ファクトチェックを参考にする』『聞いたこともないようなニュースサイトや変なURLの記事を安易にシェアしない』など、デマを拡散させないようできることはたくさんあります」

「ただ、いくら頑張ってもネットから完全にフェイクニュースを失くすことは不可能でしょう。結局のところ、真偽の最終判断は個々人に委ねるしかないです」

「そのファクトチェックですら、今後『フェイクファクトチェックサイト』という悪夢のような虚偽サイトが生まれる可能性もあるので、『ネットの集合知と良識を信頼しています』としか答えられません。ネットユーザーの良識に支えられたからこそ、続けられた13年なので」

  
タグ :デマ


2017年01月21日

僕たちの好きだった80年代アニメ Part.5

山本弘のSF秘密基地LIVE#64
僕たちの好きだった80年代アニメ Part.5

 1980年代──アニメがまだセルに描かれていた時代。でもストーリーや表現の面では、急速に新しい波が押し寄せ、激動の時期を迎えていました。
 山本弘と鋼鉄サンボ、いい歳してアニメが大好きな二人が、あの時代を振り返り、様々な作品の思い出話や裏話、マニアックなトリビアを熱く語りまくるという連続企画。1987年に突入し、そろそろ大詰めです。さて、どんな作品が登場するでしょうか?
 なお、「山本弘のSF秘密基地LIVE」、いつもは毎月最終金曜日ですが、今回だけは最終土曜日(28日)です。お間違えなく。


[出演] 山本弘、鋼鉄サンボ

[日時] 2017年1月28日(土) 開場・19:00 開始・19:30(約2時間を予定)

[会場] なんば紅鶴(大阪市中央区千日前2-3-9 レジャービル味園2F)南海なんば駅より南海通り東へ180m・駐車場有

[料金] 1500円  
(店内でのご飲食には別途料金がかかります。入場時に別途ワンドリンクをご購入いただきますのでご了承ください)

お申込みはこちらへ。
http://boutreview.shop-pro.jp/?pid=111826839

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 去年から続いてきたこの企画。ほんとにそろそろ終わりに近づいてます。あと2回ぐらいですかね。
 毎回、パワーポイントで、その年にどんな作品があったかという資料を作ってるんですが、これがもうほんとにめんどくさくて。劇場アニメやTVアニメはともかく、OVA! この時期、ものすごく多かったんですよ。
 厄介なのは、観たはずなのに内容を覚えてないとか、観たかどうかも思い出せないとか(笑)、そういうOVAが多いんですよね。『ルーツ・サーチ』と『LILY-CAT』が頭の中でごっちゃになってたり、『カリフォルニア・クライシス』と『アーバン・スクウェア』と『トウキョウ・バイス』が、どれがどれだか分かんなくなってたり(笑)。えーと、最後に敵のアジトの原子炉が爆発して、主人公がそこから生きて帰ってくるのは『トウキョウ・バイス』だったかな?
 とりあえずあと少し、おつきあいください。
  
タグ :アニメPR


Posted by 山本弘 at 18:24Comments(3)PRアニメ