2015年09月05日

この夏の総決算・その6

●8月29日(土)~30日(日)
 日本SF大会・米魂

 初日の最初に行った企画が、アニメ監督・片渕須直氏の「ある航時史学生の記」。代表作のひとつ『アリーテ姫』の上映と、来年公開予定の新作『この世界の片隅に』の製作裏話。
 製作に向けて今年3月にクラウドファンディングを設立。たった8日で目標金額の2000万円を突破、最終的に3374人の支援者から3622万4000円を集め、映画のクラウドファンディングとしては国内最高額を達成したというから、期待度の高さが分かる。
 ちなみに3374人のうちの1人は僕。この前、すずさんからハガキが来ました。

 上映された予告編は、これより少し長いバージョンで、防空壕の中のシーンとかもあったりする。
 もうね、この絵にこの歌は卑怯!
 ただ画面見て歌聞いてるだけで涙が出てくるんである。完成したらどれだけのものになるのか。

 イベントで主に語られたのは、この映画を作るために片渕監督がどれだけ資料を集めたかという話。
 何しろ、舞台となる呉の、毎日の天気の移り変わりや、各時間帯ごとの気温が、いろんな資料を基に克明にデータ化されている!
 背景美術の関係で、その日の天候が必要になるのは分かるけど、気温が何の関係があるかというと、「その日に蝶が飛んでいるか」を決めるためなんだとか。細か!
 原作ではヒロインのすずが呉に入港する大和を目にするシーンがある。作中では日付までは書かれてないんだけど、監督は大和の記録を調べ上げて、何月何日の出来事だったかを確定して、さらにこの日にはこんなことがあって……ということまで調べてる。
 もちろん、軍事関係の考証も徹底していてぬかりなし。期待しますよ、これ。

 ちなみに片渕監督はSFファンでもあり、今回のトークでも(第二次大戦下の空襲をフィクションで克明に再現するという共通点から)コニー・ウィリスの『ブラックアウト』『オール・クリア』に触れていたり、ラリー・ニーブンの『プタヴの世界』が『アリーテ姫』の設定のヒントになってるとか、意外な話をされていた。

 他にも、久しぶりに見に行ったのが「すごい科学で守ります!」。なぜ久しぶりかというと、もう何年も、僕の企画とかち合って見れなかったんだよ!(涙)
 今年は『ニンニンジャー』だから、忍者関係の話が中心。宇宙にも忍者がいる(デモストとかジャカンジャとか)という話から、『シャリバン』に出てきたイガ星から来たイガ星人が住みついたのが伊賀で、コウガ星から来たコウガ星人が住みついたのが甲賀で、という話になり、じゃあ『シャイダー』に出てきたフーマは……とか、そういうバカ話が展開しました。
 あと、『トッキュウジャー』はたいていのことは「イマジネーション」で説明がつくんで楽だけど、『鎧武』はこじつけるのに苦労するとか。まあ、胸に虎の顔があるぐらいは「それはかっこいいからだ!」と言い張れるけど、果物はなあ(笑)。最終的には「鎧も果物も戦極凌馬の趣味」という結論になってたけど。

 ディラーズルームでは同人誌だけじゃなくガレージキットも売ってた。
 特に僕が注目したのは、『恐竜100万年』のラクエル・ウェルチのフィギュア。値札はついてないけど、けっこうサイズがある。身長30cmぐらい。
 1万円以上はするかなあ……と思いながら、ディーラーの方に声をかけてみたら。

「ほんとは2万円なんだけど、1万円……いや、思い切って5000円でいいです」

 速攻で買いました、ラクエル・ウェルチ!(笑)いい買い物だった。でも、色塗るのが大変そう。
  


Posted by 山本弘 at 20:48Comments(2)SF作家の日常

2015年09月05日

この夏の総決算・その5

●8月19日(水)
〈怪獣作家無法地帯:大阪編〉

 こちらは『多々良島ふたたび:ウルトラ怪獣アンソロジー』(早川書房)の執筆者4名(山本弘、北野勇作、田中啓文、酉島伝法)によるトークショー。全員が関西人なもんで、こてこての関西ノリでした。
 やってる間は面白かったんだけど、終わってみたら、何喋ったかすっかり忘れてる(笑)。

●8月22日(土)
〈夏のSNE祭り〉(SNEコンベンション)

http://www.groupsne.co.jp/user/report/snecon2015summer/01.html

 ゲストに呼ばれたので遊んできました。
 プレイしたゲームは、〈イカロス〉〈ブライド・ミトス〉〈脳トレゾンビ〉〈コクーン・ワールド ザ・ボードゲーム〉〈ゴーストハンター13 タイルゲーム〉。
〈イカロス〉は全員が持っているカードの数字の合計を予想するというブラフ系のゲーム。どんどんせり上げていって、いつかは太陽に焼かれて落ちるから〈イカロス〉。
〈脳トレゾンビ〉はタイトル通りのバカゲーですね(笑)。
 いちばん楽しめたのは〈コクーン・ワールド ザ・ボードゲーム〉。基本的に双六だけど、ゲーム盤の配置がころころ変化するのが面白い。
 久しぶりにSNEのメンバーや、イラストレーターの米田仁士さんとお会いできました。

●8月28日(金)
 SF大会に参加するため、米子へ。
 初めて乗った特急やくも21号。通路と座席の間に段差がある(座席の方が一段高い)のも不思議だったけど、もっと不思議なのは座席配置。

 他はみんな一列につき4席なんだけど、車両の真ん中だけ2席なんである。右端と左端の席がないのだ。こんな変な配置、初めて見た。
 ググッたら一瞬で分かるかもしれないけど、調べずに推理するのも頭の体操になると思い、いろいろ考えてみた。
 最初は車椅子用のスペースかと思ったが、狭すぎて車椅子が入れそうにない。
 床を見たけど、座席が撤去された跡はない。最初から2席だったようである。
 どうしても分からなかったけど、ツイッターでつぶやいたら、こんなコメントが返ってきた。

>@hirorin0015 座席横にエアコン用のダクトがないでしょうか?
>座席の幅を広げる改修をした際に干渉するので座席数を減らしたという話がありました。

 おお、あった! これだあ!

 普通に内装の一部だと思ってスルーしてたけど、よく見たら下の方がわずかに車両内側に向けて湾曲している。もし座席があったら、ほんの数センチだけど干渉してたはず。
 うーむ、目の前に正解があったのに気がつかなかったとは。自分には名探偵の素質はないと思い知らされた(笑)。
 それにしても、かなり苦し紛れの改装だな、これ。

 JR米子駅に到着。いまだに駅の改札が自動じゃないのに、ちょっとびっくり。

 ホテルの部屋で、BSジャパンの『白鯨』(1956)を観る。メルヴィル原作、ジョン・ヒューストン監督の有名な作品。脚本はヒューストンとレイ・ブラッドベリ。
 これを特撮怪獣映画だと認識してる人って、あまりいないと思う。でも、ミニチュア特撮をふんだんに使ってるし、モビー・ディックってどう見てもただの鯨じゃなく、一種の超自然的な存在として描かれてるんだよね。最後は捕鯨船に体当たりして沈めちゃうし。これは立派に「怪獣」じゃないかしらん。
 前にテレビで観た時には、セント・エルモの火のシーンが印象に残ったんだけど、今観ると、光学合成が不自然で、あまりうまくいってないように感じる。今年の同人誌作る時に、『透明光線』(1936)とか『電気人間』(1941)とか観ちゃったからなあ。どうしても見劣りする。
 ちなみにラストは『ジョジョの奇妙な冒険』第一部の元ネタである。
  


Posted by 山本弘 at 20:30Comments(1)SF特撮ゲーム

2015年09月05日

この夏の総決算・その4

●8月15日(土)
 コミケの中日だけど、この日はコミケをお休みし、娘といっしょに水戸の徳川ミュージアムへ。

http://tokugawa.gr.jp/

 おめあてはもちろん、燭台切光忠の展示。 娘は特に燭台切さんがお気に入りで、どうしても実物を見たいというので、迷わないようについていくことにした(娘は方向オンチなのである)。
 実物が沈んでしまっている艦娘と違って、刀剣の場合は現代まで生き残っているものが何振りかある。燭台切光忠もそのひとつ。
 あいにく関東大震災で焼けてしまって、刀としての寿命は終わっているのだけど、生前の形はしっかり残っていた。娘は無言で、熱心に見入っていた。 感覚としてはお墓参りなのだろうか。

 こういう地味な施設としては珍しく、入場者は満員とはいかないまでも、そこそこ多い印象。見たところ、半分ぐらいが若い女性。やはりコミケのついでに水戸まで足を伸ばした「とうらぶ」ファンと歴女だろうか。
 水戸だから水戸黄門のグッズがあるかと思ったら、意外に少ない。黄門様グッズは、たぶんTBSか太秦映画村の方が多いんじゃないだろうか。
『水戸黄門』ファンの妻へのお土産は、葵の御紋の印籠を模したケータイ・ストラップ。
 ちなみに水戸家の印籠の実物も展示されていた。ドラマで使われている印籠は、これを参考に作られたものなんだけど、画面映えがするよう、実物よりやや大きく、飾りも少し多くしてあるのだとか。へーえ。

 帰りに水戸駅の書店で買ったのが『るるぶ ガールズ&パンツァー』(JTB)。大洗の聖地巡礼本。同人誌じゃなく、本物の『るるぶ』!

 番組の内容紹介と、大洗の観光案内ががっちり結びついた、ものすごくマニアックなガイドブック。あの回のあのシーンのモデルはここ……というのが全部分かるようになってる。「戦車カレー」「戦車すし」「あの!!カツ丼」とかも売ってるらしい。
 すごいな、大洗。

 夜は新宿のCafe Live Wireでのイベント、「怪獣作家無法地帯:東京編」。僕と大倉崇裕氏と開田裕治氏の三人。
 ちょうど『サンダーバードARE GO』第一回の放送日だったもんで、開始前にみんなで大型モニターで鑑賞。なしくずしにイベントに突入した。
 大倉崇裕さんとはお会いするのは初めて。ミステリ作家なのに「ミステリよりも怪獣が好き」と公言する濃い怪獣マニア。ワンフェスに通って怪獣フィギュアをいっぱい買ったり、ガチャポンのフィギュアを集めたりしておられるんだそうで、そのへんのトークがもう熱い熱い。
『怪獣文藝の逆襲』(角川書店)収録の短編「怪獣チェイサー」も良かったんだけど、むしろ僕が仰天したのは、長編『BLOOD ARM』(角川書店)。宣伝ではまったく触れられてないけど、実はバリバリの怪獣小説。それも、ものすごく荒唐無稽な!

 最初のうちこそ地味だけど、事件が起きはじめてからはまさにノンストップ。急展開の連続で、どんどん話がぶっ飛んでゆく。読みながら、「ええー、ここまでやるの?」「ここまで暴走しちゃっていいの?」と、あきれながらも、すっかり喜んじゃいました。
 うーん、でも、この小説を面白がれるのは、日本人の1000人に1人ぐらいじゃないかなあ。それでも確実に10万人はいるんだけどね。
 その10万人の人──荒唐無稽な怪獣小説がOKな人に、ぜひ読んでほしい作品である。
 ちなみに、タイトルの「ARM」は、「腕」ではなく「武器」のこと。
 
  


Posted by 山本弘 at 20:04Comments(5)SF特撮作家の日常

2015年09月05日

この夏の総決算・その3

●8月14日(金) ~16(土)
コミックマーケット88

 今回の新刊『あなたの知らないマイナー特撮の世界』。タイトル通り、ものすごくマイナーなネタばっかりの本なんで、売れるかどうか危ぶんだんだけど、なんと100部持ちこんだのが午前中で完売! 来ていただいたみなさま、ありがとうございます。
 もうコミケ歴30年近くだけど、どんな本がどれぐらい売れるか読めない。これは売れるはずだと多めに刷ったけど、ぜんぜん売れなくて在庫抱えた経験も何度も。だから最近は、最大でも100部しか持ちこまないことにしてる。
 まだ仕事場に在庫あるので、冬コミでも売ります。

 コミケでの収穫をいくつか。

『AMECOMIX vol.1』(TEAM KAWAUSO)
 マーベルのキャラクターをモチーフにしたファッション・イラスト集。コスプレではなく、普通に街に着て歩けるデザインまで昇華されている。
 ほとんどは指摘されないと元のキャラクターが分からないんだけど、言われると「ああ、確かにスパイダーマンだ」とか「確かにソーだ」と分かる。このへんのさじ加減が絶妙。いいセンスです。
 スカーレットウィッチやヴィジョンもかわいい。コミケ初参加だそうだけど、今後が楽しみ。

『こだわり偉人伝』(タイムトンネル)
 NHKの番組のテキスト風に、SRIの牧史郎とSF作家・友野健二について語った本。
 特に秀逸なのは、友野健二の(架空の)作品の書影。ハヤカワSFシリーズ、鶴書房のSFベストセラーズ、桃源社、小学館、新潮文庫……いやあ、これはよく分かってる!
 万城目淳が語る友野健二の話もいいけど、牧史郎が解決した(番組中では語られなかった)事件や、「京都買います」の後日談とかも、いろんな新解釈を盛りこんでいて、想像力を刺激される。
 巻末の(架空の)近刊予告には「久里虫太郎 幻の怪奇マンガ家の妄執」「真船信三 恐龍は本当に生きていたのか?」「飛鳥五郎 強化スーツのひな形を作った男」なども。なんかすげー読みたいんですけど。

『補導聯盟通信』vol.7(国民補導聯盟)
 今回は「インディーズ候補関連特集」。2015年の統一地方選に立候補した候補者の中から、ぶっ飛んだ人たちを紹介。
 選挙公報に「大量虐殺」「皆殺し」などと書いてあったり、自分の免許証を載せてたり、他人の名刺を載せてたり、自分の名前と「ニート 25才」としか書いてなかったり、はたまた「たかゆき」としか書いてなかったり、「日本民族史上最高頭脳男」を自称してたり、昭和天皇ブランドの立ち上げを提唱してたり、「ドクター中松チルドレン」を名乗ってたり、公約が「口内炎にならない健康緑茶の栽培」だったり、選挙広報全体をわざと上下逆にしてたり、ポスターが自分の全裸写真だったり……いやあ、こんなにたくさんいたんだ、変な候補者!
 もちろん、ほとんどは落選(たいてい最下位)してるんだけど。

『硝子の屋上屋』(ドリヤス工場)
 どんなアニメもゲームもマンガも水木しげるタッチに改変してしまうドリヤス工場さん。今回の新刊『助太刀血風録』は、『刀剣乱舞』と『響け!ユーフォニウム』パロを収録。
 でも僕としては今年5月に出た前の本『硝子の屋上屋』をプッシュしたい。ネタは『アイドルマスター シンデレラガールズ』。水木しげるタッチのプロデューサーさんが違和感ない!  美波の顔が単純な線なのに特徴とらえてるのに感心した。あと、みくにゃんもそのまんまだ(笑)
 巻末には『私家版 暗殺教室』も収録。これも違和感ないね。

『シマライブ!』(ウラシマモト)
『逆境ナイン』風の『ラブライブ!』パロ。この2作品、実は共通点多くて、このネタを考えてた人は他に何人もいたはず。でも、島本和彦氏本人に描かれたら勝てねー(笑)。
「透明アイドル制!!」には笑った。『逆境ナイン』を知ってたら楽しめる。
 売り子さんの手際がいいのか、列がさくさく進み、そんなに長く並ばずに買えました。

 ちなみに娘は、企業ブースで、とうらぶの公式設定資料集が買えてご満悦。
  


Posted by 山本弘 at 19:48Comments(4)コミケ作家の日常

2015年09月05日

この夏の総決算・その2

●8月13日(木)
ウルトラマンフェスティバル2015

 コミケの前日、東京に前泊するついでに、娘を連れて池袋に行ってきた。

http://ulfes.com/2015/

 入ってすぐのところにあるのが巨大ジオラマ。ビル街のミニチュアセットの中で、ウルトラマンと怪獣たち(等身大)が戦ってるんだけど、いやあ、これが燃えるのなんのって!

 ミニチュアがけっこう細かいところまで作ってるうえに、ウルトラマンたちのポーズも決まってて、どのアングルから撮っても絵になる。特にゾアムルチが、かなり下から見上げられるアングルで撮れるのでかっこいい。
 前にも特撮博物館で同様のコーナーがあったけど、こういうのはもっとやってほしい。特撮ファンならいくらでも時間潰せるから。

 感心したのは、夏休み中とはいえ、ずいぶん多くのお客さんが入っていたこと。もちろん子供連れが多い。特にみやげもの屋はごった返していた。ウルトラマンってまだこんなに客を呼べるコンテンツだったんだな、とあらためて感心。
  ヒーローショー「ウルトラライブステージ」もほぼ満席。後ろの方にかろうじて座れた。
 あいにく、このステージは写真撮影禁止なんで、以下は文字だけで。

 ステージのバックにスクリーンがあって、ショーの進行に合わせていろんな映像が投影される。たとえばウルトラマンがスペシウム光線を使うシーンでは、背後に光線のエフェクトが投影され、その前であのポーズをして、実際にスペシウム光線を放っているかのように見せるのだ。これは面白い!
 お話は、ウルトラマンに化けたババルウ星人がゼロたちを騙し、同士討ちをさせようと企むというもの。ゼロがグレンファンヤーのことを「単細胞の直情バカは厄介だぜ」とかぼやくんで、思わず「お前が言うな」とツッコんでしまいました(笑)。
 あとね、ベリアルが悪役のくせにけっこういいとこ見せたりするんである(でもあくまで悪役)。このへんの展開もちょっとぐっとくる。
 ウルトラマンと偽ウルトラマンの対決。ゼロたちが「どっちが本物なんだ!?」と迷っているので、司会のお姉さんが客席の子供たちに「偽者のウルトラマンはどっちか教えてあげてー!」と呼びかけると、子供たちがいっせいに「あっちー!」と偽者の方を指差すという趣向。偽物はしぐさが悪役っぽいので、子供でも容易に見分けがつくのだ。つーか、なぜ分からんゼロ(笑)。ベリアルでさえ見破ってたのに。
 エックス、コスモス、ゼロ、グレンファイヤー、ミラーナイトなどの新世紀勢が主役なんで、ああやっぱり今の子供向けなんだなあ……と思ってたら、なんと最後にアンドロメロスとグリッドマンが登場して加勢する! これは大きいお友達向けのサービスですか!?
 ちなみにエックスは、ウルフェス限定のアーマーをまとう。読者からの怪獣デザイン応募から選ばれたデンパゴンとスケドン。デンパゴンアーマーはちゃんとドリルが回転します。おお!
 あと、出てくる怪獣の中にジラースがいるんだけど、やっぱり、アクションの最中にえりまき取られます(笑)。これもサービスだなあ。

 ちなみに娘は『ウルトラ』はあまり詳しくないんだけど、大学で演劇サークルに入ってるもんで、アクションシーンやスーツアクターさんの演技が参考になったと言っている。「みんなが客席に背中を向けてるシーンで、青い人(コスモス)のアクターさんが考えるふりをしながら、さりげなく客席の方に顔を向けてた」などと、けっこう細かいところまで観察してて感心した。

 ライブステージの隣の「ゴモラひろば」では、ウルトラマンや怪獣たちの着ぐるみショーをやったり、「ウルトラP」の人形劇をやったりしている。「ウルトラP」にはセブンガーが出てた。

 ウルトラマンとの握手会。こういうのに目がない娘は、すぐに飛び出していって、子供たちに交じってネクサスに握手してもらっていた。いや、お前、『ネクサス』見てなかったじゃん(笑)。

 他にも、子供向けのゲームコーナーもいろいろ。チブル星人を叩きまくるゲームとか(笑)。いや、確かに叩きやすいデザインですけどね、チブル星人。
 子供向けのイベントなんで資料展示は最小限だったけど、番組中で使用されたミニチュアやらシナリオやら撮影機材やらの展示もあって、マニアにもそれなりに楽しめるようになっていた。


 まだ時間があるので、ホテルに向かう前、娘と池袋の「乙女ロード」をぶらつく。なるほど、こういうところなのね。

 ついでに娘のリクエストで秋葉原にも寄って、コトブキヤでの『刀剣乱舞』関連の展示を見る。
 ちなみにこの次の日、このコトブキヤで『刀剣乱舞』の物販イベントがあり、大量の審神者が詰めかけて、秋葉原から御茶ノ水の東京医科歯科大学まで続く行列ができて大変な騒ぎだったとか。すごいな、とうらぶパワー。
  


Posted by 山本弘 at 19:38Comments(1)特撮作家の日常

2015年09月05日

この夏の総決算・その1

 原稿に追われたりイベントの連続だったりで、ぐずぐずしてるうちに9月になっちゃいました(苦笑)。気がついたら、先月、1回しかブログ書いてない! いや、今もまだ書かなきゃいけない原稿があって、MMD杯もろくに観れてないんですよ。すみません。
 とりあえず、8月にあったことをいろいろまとめてみました。

●8月8日(土)
〈ウルトラ怪獣アンソロジー『多々良島ふたたび』発売記念  山本弘先生&桜井浩子さんトークショー 〉

 行ってきました、書泉ブックタワー。
 僕としては当然、桜井浩子さんがメインゲストだと思っていて、スタッフの方も桜井さんが真ん中に座るように席をセッティングしてたんだけど、リハーサルで桜井さんが「山本先生がメインなんだから、どうぞ真ん中にお座りになって」と言われ、急遽、僕が真ん中に座ることに。桜井浩子さん、ほんとに気さくでいい方です。
 心配してたお客さんの入りですが、60人以上来られて、会場は満席。ありがたいことです。
 大半が男性なんだけど、女性も何人か。かなり年配の方も若い方も。
 いちばん若かったのは、最前列にちょこんと座ってた小さい女の子。親に連れられてきたらしくて、話題についてこれるのか心配だったんたけど、最後まできちんと聴いてましたね。トークショー終了後のサイン会でも『多々良島ふたたび』を差し出されてサインを求められました。7歳だそうです。頼もしいですね。

 桜井さんからはいろいろと番組の裏話も聞けました。
 スフランを焼くためにアラシがスパイダーショットから火炎を放射するシーン。後ろでスタッフがガスボンベからガスを送ってるんだけど、火の勢いが強すぎて石井伊吉(毒蝮三太夫)さんがびっくりしちゃって、最初のカットはNGになったとか。
 そもそもスパイダーショットから火が出ること自体、変だと思うんだけど。何で光線を合成で処理しなかったのか不思議。
 他にも、森の中とか岩場とかで、撮影前にスタッフがカラースプレーをがんがん撒いてたとか。確かに、DVDで観ても、森の樹とか岩肌とか、明らかに着色してるんですよね。
 もう50年近く前だから時効だろうけど。当時は自然保護って概念、希薄だったからなあ。

 で、やっぱり特撮番組で苦労するのは、完成するまでどんな画面になるか、俳優さんたちにはよく分からないということ。
 たとえば『ウルトラQ』の製作第一話「マンモスフラワー」の最初の方、お濠にマンモスフラワーの根が浮かんでるシーン。「あそこに何か気味の悪いものが浮かんでると思って演技して」と指示されるんだけど、何もないのに演技するのは難しい。
 でも、共演の佐原健二さんと西条康彦さんは、さすが東宝で特撮映画に出た経験が何度もあるので、何もないところにぴたっと視線を合わせることができたんだとか。

 トークショーは1時間ぐらいだったんだけど、その後の打ち上げでも、桜井さん、喋る喋る!
「1/8計画」で由利子が持ち上げる受話器、表面が石膏でできていてすごく重かったとか。あの重そうにしてたのは演技じゃなかったんだ! 撮影中に端っこの方をぶつけて壊しちゃったそうです。
 一方、「禁じられた言葉」に触れられるのは、あまりお好きじゃない様子。「何でみんな巨大フジ隊員が好きなの!? みんな必ず訊ねるのよ!」と。
 僕はテレビで観ていて、ビルのミニチュアを壊すのって気持ちよさそうだな思ったんだけど、ご本人によれば、ぜんぜんそんなことはなかったとか。かなり頑丈で、女性の非力では叩いてもなかなか壊れない。
 見かねたスタッフがミニチュアに切りこみを入れて、「ここを叩けば壊れるよ」と言ってくれたんだけど、問題は本番中に叩くべき場所を確認するのが難しいということ。操られて無表情だから、視線をきょろきょろさせるわけにいかない。
「それでも、ちらっとだけ確認してるのよ。DVDで観たら分かるけど」とのこと。

 それ以外にも、スタッフやキャストの裏話がいろいろ。誰それは酒癖がとか、誰それは女癖が……とか。うん、ほとんどがオフレコですね(笑)。これは表に出しちゃまずいわ。

 写真は開場前に舞台裏で撮ったピグモンとのツーショット。
 着ぐるみは他にもあるんだけど、ディズニーランドのミッキーとかと同じで、同じ場所に複数出現してはいけないというルールがあるそうです。だからこの日、秋葉原にいたピグモンはこの一体だけ。

 中の人は若い女性。着ぐるみのサイズの関係で、女性しか入れないらしいです。
 イベント会場が9階、楽屋が10階なんだけど、終了後、着ぐるみのまま階段登るのがすごく大変そうでした。足の裏が縦に長いから、普通に階段が踏めない。横向きになって、スタッフに支えられ、一段ずつ上がっていくんですよ。舞台では何十人もの人と写真撮ったり握手したりしてたから、きっと中は汗だくだったはず。男なら舞台裏でさっと脱げるんだろうけど、女性だしなあ。
 いやあ、大変なお仕事です。
  


Posted by 山本弘 at 19:00Comments(2)特撮作家の日常

2015年09月05日

山本弘のSF秘密基地LIVE#50・活字SFとのファーストコンタクトを語ろう!

山本弘のSF秘密基地LIVE#50
 50回記念企画・活字SFとのファーストコンタクトを語ろう!

 子供の頃、あなたが最初に接した活字SFは何ですか?
「ワープ」や「エスパー」や「ミュータント」といった言葉を最初に知ったのは、いつ、どこで?
 昔は学校の図書室に必ずあった子供向けのSFシリーズ。少年雑誌によく載っていたSF絵物語。日本作家の書いたジュヴナイルSFの数々……日本SF黎明期を陰で支えた、子供向け活字SFの文化を振り返ろうという企画です。
 SF作家・山本弘が、子供の頃に影響を受けた雑誌『ボーイズライフ』の思い出や、子供向けSFの名作の数々を熱く語ります。あなたの活字SF原体験もお聞かせください。

[出演] 山本弘

[日時] 2015年9月25日(金) 開場・19:00 開始・19:30

[会場] なんば紅鶴(大阪市中央区千日前2-3-9 レジャービル味園2F)南海なんば駅より南海通り東へ180m・駐車場有

[料金] 1500円
(店内でのご飲食には別途料金がかかります。入場時に別途ワンドリンクをご購入いただきますのでご了承ください)

チケットのご予約などはこちらに。
http://boutreview.shop-pro.jp/?pid=92528000
---------------------------------------------

 毎月やってるLiveWireのトークショー、今月で50回目です。
 今回、何でこういうテーマを考えたかというと、最近、こういう本が出たからです。


 SF映画ブームだった1980年に出た本の復刻なんですが、著者が小隅黎(柴野拓美)氏なもんで、映画よりも活字SF寄りの内容。ケアル、イクストル、シャンブロウ、トリフィド、サンドワーム、メデューサ、ソラリスの海などなど、いろんなSF異生物がイラスト入りで紹介されていて、子供のための絶好のSF入門書になってるんですね。
 ふと思ったのが、今、こういうSFの基礎知識を子供に教えてくれる本ってないな、ということ。
 僕の場合、兄が買っていた『ボーイズライフ』という雑誌に載っていた「SF事典」だとか、マンガ雑誌に連載されていた福島正実氏や豊田有恒氏や眉村卓氏の小説だとか(昔はマンガ雑誌でもたいてい一本は小説が載ってたんです)、学校の図書室にあった児童向けのSFシリーズとかが、活字SFとの最初の接触だったんですが、 今の子供はそういうものに触れる機会がなくて、マンガとかアニメとかで最初にSFに接する。だからSFに対するイメージが僕らの世代とはずいぶん違うんじゃないかな、と思うわけです。
 今回はそういう懐かしい子供向け活字SFの世界をご紹介します。あの時代をご存知の方には懐かしい話でしょうし、若い方には意外な話ばかりで興味深い内容だと思います。
 皆様のお越しをお待ちしております。
  
タグ :PRSF


Posted by 山本弘 at 18:25Comments(2)SFPR