2015年06月12日

『BISビブリオバトル部』番外編「空の夏休み」



http://www.webmysteries.jp/special/biblio-01.html

 ミーナの頼みで、夏コミでサークルの手伝いをすることになった空。初めてのコミケ、初めてのコスプレでとまどうことばかり。さらには、特撮ファンのおじさんたちの二次会に参加することになり……。

 これまでコミケを題材にしたマンガや小説やアニメはたくさんあったけど、意外に知られていない部分がたくさんあるんじゃないかと思いつき、小説にしてみました。見本誌チェックとか一斉点検とかキャリーバッグのマナーとか森林保護募金とか、参加したことのある人なら常識だろうけど、コミケ体験のない人はたぶん知らないんじゃないかと思います。
 今回の前半の見せ場はコスプレです。空の人生初コスプレもいいんですけど、やっぱり、自分でもいいと思うのは銀くんのコスプレ! 版権にひっかかるから絵にはできませんけど(笑)、頭の中で思い描いていただきたいです。

 後半は居酒屋を舞台に、特撮ファンのおじさんたちによる特撮本をめぐるトークが展開します。今回はビブリオバトルをやらないので、番外編ということにして、サブタイトルにも「これはビブリオバトルではありません」と入れることにしました。
 ルールも何もないぐだぐだなおしゃべりですが、いろんな本や特撮作品の話題が出てきます。これ書くためにわざわざビデオで『さよならジュピター』観直しましたよ(笑)。

 このウェブ連載、登場する本や映像作品にリンクが貼られるんですが、今回は『マリみて』『ニンスレ』『ログホラ』『キャプスカ』『ギャレゴジ』などの略語に正確にリンク貼ってあるのに感心しました。編集さん、ご苦労様です。
  


Posted by 山本弘 at 15:26Comments(8)特撮PRコミケビブリオバトル

2015年06月12日

LiveWire「ビブリオバトルをやってみよう#2 」

山本弘のSF秘密基地LIVE#47
「BISビブリオバトル部 幽霊なんか怖くない」発刊記念
ビブリオバトルをやってみよう#2


 本を通して人と人をつなぐ知的書評ゲーム〈ビブリオバトル〉。それを題材にした山本弘の新刊『BISビブリオバトル部 幽霊なんか怖くない』(東京創元社)の発売を記念したイベントを開きます。
 前半はビブリオバトルの実演、後半はビブリオバトルをめぐるトークショー。ビブリオバトルの実演では、会場に来ていただいたみなさんも投票していただけます。ふるってご参加ください。


[出演] 山本弘(SF作家)、谷口忠大(ビブリオバトル創始者・立命館大学情報理工学部准教授)、福田和代(作家、ビブリオバトルin神戸「読まなきゃ!2014」主催)、鋼鉄サンボ(マイナープラモ研究家)

[日時] 2015年6月27日(土) 開場・14:30 開始・15:00
 いつもはその月の最終金曜の夜にやっていますが、今月は土曜の午後です。ご注意ください。

[会場] なんば紅鶴(大阪市中央区千日前2-3-9 レジャービル味園2F)南海なんば駅より南海通り東へ180m・駐車場有
http://benitsuru.net/about

[料金] 1500円
(店内でのご飲食には別途料金がかかります。入場時に別途ワンドリンクをご購入いただきますのでご了承ください)

チケットのご予約などはこちらに。
http://boutreview.shop-pro.jp/?pid=90634127
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『翼を持つ少女』の時にもやりましたが、ビブリオバトルのイベントです。いつもLiveWireのトークショーは夜の7時半からやってるんですが、今回は土曜日の昼間です。いつもと違う客層の方が来ていただければいいなと期待しております。小さくて、あまりきれいじゃない(婉曲表現)会場ですが、驚かないようにお願いします。
  


Posted by 山本弘 at 14:40Comments(1)PRビブリオバトル

2015年06月12日

新刊『幽霊なんて怖くない BISビブリオバトル部』




東京創元社 1728円
6月26日発売予定
http://www.tsogen.co.jp/np/isbn/9784488018214

 夏休み。BISビブリオバトル部のメンバーは、埋火武人の家で合宿を行なう。深夜に開催される、〈恐怖〉のテーマにした百物語風ビブリオバトル。そこで思いがけない怪現象が発生する。
 そして公共図書館で開催されるビブリオバトルのエキジビション。テーマは〈戦争〉。部員たちは体験したことのない〈戦争〉とどう向き合うのか?



『翼を持つ少女』に続く、『BISビブリオバトル部』シリーズの第2巻です。
 タイトルだけ見て誤解される方がおられるかもしれませんが、これは「幽霊なんているわけないよ」という単なるオカルト否定の話じゃありません。ネタは明かせませんが、まさに「幽霊なんて怖くない」という話です。
 もちろん、前作に引き続き、SF、科学、雑学、歴史、マンガなどなど、いろんな本が登場します。お楽しみに。

 発売に先立って、あとがきを〈Webミステリーズ!〉に掲載しております。 ネタバレはありません。お読みいただけると幸いです。

http://www.webmysteries.jp/sf/yamamoto1506.html 
  


Posted by 山本弘 at 14:30Comments(9)PRビブリオバトル

2015年06月12日

「山本弘が血液型性格判断を否定するのは儒教の影響だったんだよ!」(笑)

 いやあ、笑った笑った。
 この ABO FANという人物、血液型性格判断を信奉していて、以前からニセ科学批判に対してあれこれいちゃもんをつけてたんだけど、まさかここまでトンデモだとは思わなかった。

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山本弘さん ニセ科学を10倍楽しむ本《続》 [新刊情報]
http://abofan.blog.so-net.ne.jp/2015-04-21

ではなぜ、ここまで事実をねじ曲げても“血液型性格判断”を否定する必要があるのか?
その理由は、いくら科学で分析してもわかりません。
納得できる理由が見当たらず、超不思議だったのですが、最近になってやっと気が付きました。
それは、儒教の影響だったのです!

もっとも、儒教にもいろいろな学派があります。
多くの日本人の行動規範となっているのは、現在放送中のNHK大河ドラマ[TV]で吉田松陰が信奉している「陽明学」です。

ここでは、池田信夫さんの解説がわかりやすいので引用しておきましょう。

日本に輸入された官学は朱子学だったが、大きな影響を与えたのは陽明学だった。そのコアは「心即理」すなわち純粋な動機による行動は正しいという原理だ。これが日本に古事記からみられるキヨキココロの倫理と一致するのは、おそらく人類に普遍的な利他的感情を刺激するからだろう。
[http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51904631.html]

山本弘さんは、純粋な動機から「科学」を信奉しているわけで、キヨキココロを持っていると自己規定しています(私も彼の“善意”自体は否定しません)。だから、「心即理」すなわち純粋な動機によるニセ科学批判の行動――ここでは「血液型性格診」の否定――は絶対善で正しいということなのです。

逆に、「血液型性格診」を信じているような疑似科学人間は“ケガレ”に汚染されており、「差別的」で「絶対悪」なのだとなります。(笑…いや、本当は笑えないのですが)
ということなので、統計が…なんてことはゴチャゴチャ言わないで、さっさと自分の間違いを認めるべきだ、と上から目線で説教することになるのでしょう。
#統計データなんかは、「純粋な動機」に比べればごくごく些細なことです…。

こう考えると、多くの「ニセ科学批判」の行動原理が驚くほど簡単に(!)説明できます。
「ブラッドタイプ・ハラスメント」を、これでもかこれでもかと“一心不乱”に強調するように感じられるのも、そういう理由だからでしょう。彼(女)らは、“血液型性格判断”を信じているような人間は「穢れ」ており「差別的」で「絶対悪」だということを主張したいのです。極端な話、統計データや科学的な話はどうでもよく、問題なのはあくまでその人間の人格なのだ、ということになります。

我ながら、なぜこんな簡単なことに今まで気が付かなかったのでしょうか…。

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 そんなアホなことに「気が付」くのはあんただけだよ!(笑)
 儒教とニセ科学批判なんて、まったく何の関係もないだろう。もちろん僕は儒教の信奉者なんかじゃない。
 まあ、こんな風に、まったく無関係のものを「関係がある」と思いこんでしまうのが、ニセ科学信奉者の思考なんだろうな。

 ABO FAN氏は自分の文章がブーメランであることに気がついていないらしい。こんなふうに書き換えてみよう。

>ではなぜ、ここまで事実をねじ曲げても“血液型性格判断”を肯定する必要があるのか?
>その理由は、いくら科学で分析してもわかりません。
>納得できる理由が見当たらず、超不思議だったのですが、最近になってやっと気が付きました。
>それは、儒教の影響だったのです!

>ABO FANさんは、純粋な動機から「血液型性格判断」を信奉しているわけで、キヨキココロを持っていると自己規定しています(私も彼の“善意”自体は否定しません)。だから、「心即理」すなわち純粋な動機によるニセ科学批判批判の行動――ここでは「血液型性格診断」の否定の否定――は絶対善で正しいということなのです。

>こう考えると、多くの「ニセ科学信者」の行動原理が驚くほど簡単に(!)説明できます。
>「血液型性格判断」を、これでもかこれでもかと“一心不乱”に強調するように感じられるのも、そういう理由だからでしょう。彼(女)らは、“血液型性格判断”を信じていないような人間は「穢れ」ており「絶対悪」だということを主張したいのです。極端な話、統計データや科学的な話はどうでもよく、問題なのはあくまでその人間の人格なのだ、ということになります。


 そう、ABO FANによるニセ科学擁護こそ、まさに儒教の影響である! と結論することも可能なのである。(もちろん僕はそんなこと信じてませんよ。念のため)


 前半部分の彼の主張にも反論しておこう。彼は『ニセ科学を10倍楽しむ本』を読んだと主張しているが、内容を大幅に歪曲して紹介し、ブログの読者を騙している。

>彼は、否定の根拠として、心理学者である松井豊さんの研究結果を紹介していて、4年間で1万人のデータでも「差がない」ことが有力な理由としています。しかし、面白いことに、データに「差がある」という真逆の結果が出た(!)論文も読んでいるのです。

 ちっとも「真逆の結果」なんかではない。確かに有意な結果は出たが、4年続けて有意な結果が出たのは24項目中1項目だけであることを、5ページもかけてちゃんと説明している。(文庫版193-197ページ)
 さらに血液型性格判断信奉者の青葉ちゃんに、「少なくとも、差はあるってことじゃない」とも言わせている。(198ページ)
 また、松井豊氏のこんな言葉も引用している。

> 松井さんは言う。
>「血液型と性格・気質に関連があるとする考えは根拠が薄い。もし関連があったとしてもそれは極めて弱くて、『何とか型の人はこうだ』などと個人に当てはめることは不可能なレベルのものです」(199-200ページ)

 また、松井氏の研究で項目の一つに有意な結果が出たことについても、このように説明している。

>夕帆「そうか。松井さんの研究で、『物事にこだわらない』という項目に『はい』と答えたA型の人が少なかったのは、もしかして、回答者の中に血液型性格判断を信じていた人が何パーセントかまじっていたから?」
>パパ「その可能性はあるよね。何にしても、血液型と性格の間には関係はないか、あったとしても、すごく微妙な差だってことだよ」

 そう、血液型と性格の関係は、あったとしてもとても小さいもので、松井氏が言うように、「『何とか型の人はこうだ』などと個人に当てはめることは不可能なレベル」なのだ……というのが僕の主張である。
 ABO FAN氏はこんなことも書いている。

>200ページには『お茶の水女子大の講師坂元章さんも同じような研究をしていて「血液型と性格には、世間で考えれるほどの関係はなく、人間関係をスムーズにするといった実用的な応用に使える素材ではありません」とコメントしている。』とあります。
>さっと読み流してしまうと何も感じませんが、実はこの研究報告には「血液型と性格の自己報告との間の相関は、弱いが認められた」と書かれています。
>つまり、弱いが「関係はある」という結果が出ているのです!


「相関は、弱いが認められた」という部分を鬼の首でも取ったかのように自慢しているが、もちろん、賢明な読者の方なら、彼がひどい誤読(または歪曲)をしていることがお分かりだろう。
 坂元氏の言う「世間で考えられているほどの関係」「人間関係をスムーズにするといった実用的な応用に使える素材」というのは、まさに血液型性格判断のことなのである。
 つまり血液型性格判断を支持するどころか、真っ向から否定する内容なのだ。

>しかし、山本さんは、
>1) 坂元章さんのサンプルは3万人であり、松井豊さんの1万人の3倍である
>2) 坂元章さんは「差が出る」と言っている
>といった事実は全く無視するといった、意図的な“隠蔽工作”をしているのです。


 いったい意図的な“隠蔽工作”をしているのはどっちなのか。
 ABO FAN氏は、松井氏や坂元氏の研究が血液型性格判断の正しさを証明しているかのように偽っている。
 僕が長谷川芳典氏(岡山大助教授)や、原野広太郎氏(筑波大助教授)、大村政男氏(日本大学文理学部教授)らの研究を紹介していることを隠している。(200-201ページ)
 また、彼ら全員が血液型性格判断を否定する結論を出していることも隠している。
 さらに僕が血液型と性格の関係を全面否定しているかのように偽っている。
 これが“隠蔽工作”以外の何だというのだ?


 もう20年ぐらい前、パソコン通信で、血液型性格判断の信奉者と議論したことがあるが、その時も相手の頑固さに手を焼いた。
 そいつは前述の松井氏の研究に「こんなアンケート調査では不正確な結果しか出ない」といちゃもんをつける一方、能見氏の本のアンケートを元にした調査(『ニセ科学を10倍楽しむ本』210-211ページ)を、「これでも正確な結果が出るはず」と擁護していた。
 彼にとっての「正確な結果」とは「血液型性格判断を支持する結果」、「不正確な結果」とは「血液型性格判断を支持しない結果」であるらしい。

 僕はこの時、こんなことを言ったと記憶している。

 将来、宇宙人が地球を訪れ、地球外知性体の実在が証明されたとしても、ジョージ・アダムスキーが正しかったことにはならない。
 同様に、将来、血液型と性格の間に何らかの関係があると証明されたとしても、能見正比古が正しかったことにはならない。

 この「アダムスキーの比喩」は、おそらくABO FAN氏にはまったく理解できないだろう。