2014年04月09日

『僕の光輝く世界』

『僕の光輝く世界』
講談社 1500円+税 4月8日発売



 高校一年の僕は、ある日、何者かに橋から落とされ、後頭部に傷を負った。その日から奇妙なものが見えるようになる。それは僕にしか見えない、僕だけの世界……。



 今度の本はミステリです。
 前にやはり講談社から出した『名被害者・一条(仮名)の事件簿』は、タイトルだけはミステリっぽかったけどぜんぜんミステリじゃなかったのですが、今度は正真正銘のミステリです。
 しかし、もちろん僕が書くのですから、まともなミステリであるはずがありません(笑)。

 この話を思いついたきっかけは、書店で立ち読みしていた脳科学の本で、アントン症候群という特殊な障害の存在を知ったことです。

 そんな不思議なことが本当にあるとは!

  家に帰ってすぐに「アントン症候群+ミステリ」で検索をかけまくりました。すでに誰かがミステリのネタにしているのではないかと考えたのです。ヒットはありませんでした。しかしミステリの場合、トリックを明かしてはいけないという不文律があるので、アントン症候群をトリックに使っていてもネット上でヒットしない可能性があります。
 そこで考えました。

「アントン症候群をオチにしてはいけない」

 主人公がアントン症候群であることを早い時点で明かしてしまって、そこから様々な物語を展開させる。主人公が「見た」現象は事実ではないことは分かっているけど、じゃあ実際はどうなっていたのかを推理する話にしようと。これなら、たとえ先行作品が存在しても、かぶることはないはずです。

 この障害については、相反する二つの仮説が存在します。ひとつは患者が見えていないのに「見えている」と作話をしているというもの。もうひとつは患者が「見えている」と言っている映像が、本当に患者自身には見えているのだというものです。
 頭の中にある映像を見ることができない以上、どちらが正しいかは分かりません。この小説では後者の説を採用しています。
 あくまでフィクションですので、現実にこの通りなのかどうかは分かりません。その点はくれぐれもご注意願います。

  あと、主人公の住んでいる街の名前や、登場する架空のマンガやアニメのタイトルで、ぴんと来る方も多いはず。そう、僕の別の作品とクロスオーバーしてます。
「彼女」が出てくるシーンをまた書けたのが、個人的にはすごく楽しかったですね。

  

Posted by 山本弘 at 15:14Comments(52)PR

2014年04月09日

Live Wire「パルプマガジンの半裸美女を愛でる会」

Live Wire 14.4.25(金) なんば紅鶴|山本弘のSF&トンデモNIGHT#33

パルプマガジンの半裸美女を愛でる会

 宇宙の美女、異世界の美女、密林の美女、囚われの美女、怪物と美女、巨大美女、ミクロ美女……。
 半世紀以上前のアメリカに氾濫していたB級SF雑誌や怪奇雑誌。その表紙を彩ったクラシックな半裸美女たちの美麗なイラストの数々。いかがわしくも胸躍るその魅力を、たっぷり堪能しようという企画です。
 健全な内容です、はい!

[出演] 山本弘(SF作家)

[日時] 2014年4月25日(金) 開場・19:00 開始・19:30

[会場] なんば紅鶴(大阪市中央区千日前2-3-9 レジャービル味園2F / Tel. 06-6643-5159)南海なんば駅より南海通り東へ180m・駐車場有

[料金] 1500円
(店内でのご飲食には別途料金がかかります。入場時に別途ワンドリンクをご購入いただきますのでご了承ください)

 前売り券のお求めはこちらへ。
http://boutreview.shop-pro.jp/?pid=72495594

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 30~50年代あたりのパルプマガジンの表紙って面白いものが多くて、10年以上前からネットを回って画像の収集を続けてたんですが、気がつくと膨大な量になってたもんで、大勢でいっしょに鑑賞したら楽しいんじゃないかと思いつきました。
 サンプルとして、そのごくごく一部を。


〈スタートリング・ストーリーズ〉の表紙。エドモンド・ハミルトンの『時果つるところ』ですね。


 手にしているのは元祖ライト・セーバーでしょうか? 表紙だけ見るといかにも低俗だけど、よく見るとブラッドベリの「太陽の黄金の林檎」が掲載されてたりするので侮れません。


 探偵ものの雑誌。この時代、悪人に囚われたヒロインがミイラにされそうになってるとか彫像にされそうになってるという構図が、けっこうたくさんあったりします。


 いやー、この時代から「湯気修正」ってあったんだなと(笑)。

 もちろん、ただ眺めるだけじゃなく、パルプマガジンの歴史をめぐるうんちくもいろいろ語ります。半裸美女以外にも、宇宙船やモンスターのイラストもいろいろ。お楽しみに!
  

Posted by 山本弘 at 14:46Comments(2)PR