2013年09月19日

「あなたの知らないマイナー特撮の世界#5」

Live Wire [207] 13.9.27(金) なんば紅鶴|山本弘のSF&トンデモNIGHT#26

「あなたの知らないマイナー特撮の世界#5」

 『ウルトラマン』や『仮面ライダー』や『ゴジラ』ばかりが「特撮」じゃない!  一世紀以上に及ぶ特撮の歴史の中には、一般にほとんど存在を知られていない作品、よほどの特撮マニアでさえ言及することの少ない作品が山ほどあるのです。
 歴史の闇に埋もれたそうした作品の再評価や、作品の生まれた時代背景、特撮シーンの見どころなどを紹介しつつ、愛にあふれるツッコミを入れまくろうというのがこの企画。第二次怪獣ブーム真っ盛りの1970年代。有名作品の影に埋もれたマイナー作に、愛あるツッコミを入れていきます。
 今回も、特撮をこよなく愛する小説家でゲームデザイナーの友野詳さんと、特撮マニアでB級アイテム・コレクターの鋼鉄サンボさんのトリオ、おなじみ「ナニワの特撮三兄弟」でお送りします。。


[出演] 山本弘(SF作家/と学会会長)、友野詳(小説家/ゲームデザイナー)、鋼鉄サンボ

[日時] 2013年9月27日(金) 開場・19:00 開始・19:30

[会場] なんば紅鶴(大阪市中央区千日前2-3-9 レジャービル味園2F / Tel. 06-6643-5159)(地図)南海なんば駅より南海通り東へ180m・駐車場有

[料金] 1500円
(店内でのご飲食には別途料金がかかります。入場時に別途ワンドリンクをご購入いただきますのでご了承ください)

前売りなどの情報はこちら。
http://boutreview.shop-pro.jp/?pid=62210923
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 予告が遅れてごめんなさい。今月もやります。
 前回は予想通り、1971年と72年だけで終わっちゃいました。この2年だけでものすごい数の特撮番組・特撮映画があったんですよ。ざっと上げると、

【1971】
宇宙猿人ゴリ(スペクトルマン) 帰ってきたウルトラマン ミラーマン 仮面ライダー 好き! すき!! 魔女先生 シルバー仮面
アンドロメダ… 地球爆破作戦 恐竜時代 ゴジラ対ヘドラ ガメラ対深海怪獣ジグラ

【1972】
ウルトラマンA 緊急指令10-4・10-10 トリプルファイター 変身忍者嵐 超人バロム・1 人造人間キカイダー アイアンキング 愛の戦士レインボーマン サンダーマスク 突撃! ヒューマン!! 快傑ライオン丸 ワイルド7 レッドマン 行け!ゴッドマン タイム・トラベラー 怪人オヨヨ 少年オルフェ 続タイム・トラベラー
時計仕掛けのオレンジ そら見えたぞ、見えないぞ 地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン 怪獣大奮戦 ダイゴロウ対ゴリアス

 ほんと、今から思うとすごい時代だったんだなと。
 73年と74年も、72年と同じぐらい多くて、これだけでやはり2時間潰れそうです。
 
  


Posted by 山本弘 at 20:50Comments(2)PR

2013年09月19日

『RWBY』はやっぱりいい。

 前に書いた『RWBY』の話の続き。

http://hirorin.otaden.jp/e289532.html

 8話が素晴らしかった。まさに「神回」というやつ。

RWBY Episode 8: Players and Pieces
https://www.youtube.com/watch?v=ctiDu69kIho


 特に後半、主要キャラ8人による、2体の大型モンスターとのボス戦が燃える。『Dead Fantasy』で培ったテクの数々を惜しげもなく注ぎこみ、三次元空間を巧みに使った、まさに立体機動のアクション。4人が一列に並んで遠距離攻撃かけるところも胸が熱くなるけど、なんといっても最高なのは、巨大怪鳥にとどめを刺すルビーの豪快な技! これはしびれる。
 ルビーの鎌もいいけど、ノーラのハンマーの使い方もかっこいいよなあ。
 快感の秘密のひとつは、歌の使い方。劣勢に立たされてた主人公側が、テーマソングが流れ出すと反撃に転じて、歌の終わりで必殺技で仕留めてビシッとポーズを決めるってのが、日本のアニメや特撮ものが昔から洗練させてきた手法なんだよね。『コン・バトラーV』とか。
 このバトルだけ、20回以上は見直した。

 ストーリー的にも、これまでずっとルビーのことをバカにしてたワイスが、ようやくルビーの実力を認め、最後は息の合った連携プレーで敵を倒すのが、お約束とはいえ気持ちいい。ずっといいところのなかったジョーンくんが、やっと才能があるところを見せたのも嬉しい。
 最後はチームRWBYの結成、そして次回への引きと、どこまでもサービス精神旺盛だ。

 9話からまた学園を舞台にした日常コメディ路線に戻ったんだけど、ワイスの寝顔とか、4人の制服姿とか、これまた萌ポイントがいろいろ。
 ギャグもけっこう面白くて笑っちゃう。どこの世界に美少女が鼻ほじくるところをドアップで見せるアニメがあるのかと(笑)。

 というわけで、今、ものすごく『RWBY』にハマっちゃってるもんで、あんまり日本のアニメ観てません。ごめんなさい。『ヤマト』とか『げんしけん二代目』とかは観てるんだけど。

 あっ、日本に輸入する時は喜んでノヴェライズ書かせていただきますので、お声をかけてください>出版社の方。
  


Posted by 山本弘 at 20:33Comments(21)アニメ

2013年09月19日

物書きやってるとこういうことってちょくちょくあるのよ

 評論家の宇野常寛氏が新聞記者にインタビュー原稿を捏造されたという。

http://twilog.org/wakusei2nd/date-130828

>先日、インタビューしてもらったのだが、あがって来た原稿を見てビックリ。当日僕がまったく話していないことが「創作」されて載っている部分があった。

> 曰く「まとめるにあたってどうしても必要な部分をご著書を参考にこちらのほうでつくらせていただきました」……ってオイ、それ、僕のインタビューじゃなくてお前が考えた「宇野に言わせたいこと」じゃん!!!!!!!

>最初は発言校正で直そうと思ったけれど、記者がねつ造した部分がそれなりの分量あるのと、全体の構成にかかわる部分だったので断念した。記者の質問も当日のものとは変わっていて、全体的に直さないと無理だ、と判断した。これは部分修正では対応出来ない。

 あるあるある。
 僕もこういうこと、経験してる。それも何度も。
 もちろん、掲載するスペースの関係があるから、インタビューの内容はすべて活字にはできない。大幅に要約しなくてはいけないわけで、べつにそれはかまわない。
 ところが、記者やライターの中には、単なる要約を逸脱して、勝手にインタビュー相手の発言を捏造しちゃう奴がいるのだ。

 たとえば、『神は沈黙せず』の発売直後、某誌のインタビューを受けた時。
 確か1時間半は喋ったと思うけど、その女性ライターはとてもよく『神は沈黙せず』を読みこんでいて、高く評価してくれていた。
 ところが、上がってきたゲラを見てびっくり。僕が言うはずのないことを、言ったことになってる!
 そりゃあ、長いインタビューの中で何を言ったかなんて正確に覚えてはいないけど、何を言うはずがないかってことは分かる。僕がまったく意図してないことを、作品の意図として語っちゃってるのだ。
 たぶんこのライター、『神は沈黙せず』を読んで、「作者はきっとこういうことが言いたかったんだろうな」と想像して、それを書いちゃったんだろう。
 何のためのインタビューなんだか。
 しょうがないから、行数に合わせて僕の発言になっている部分を全面的に書き直した。

 某ゲーム雑誌で、アマチュアの考えたゲーム企画の審査をやった時のこと。審査員の間で意見が分かれて喧々諤々の議論になったんだけど、まあそれはいい。
 上がってきた講評のゲラを見て驚いた。僕がまったく評価しなかった作品を、僕が褒めちぎったことになってる!
 この時は、ライターの書いた原稿を一字残らず書き直して突っ返した。だって、僕が言ってないことばかり書いてあるんだもの。
 ギャラとは別に原稿料を要求したかったぐらいだ。

 別の雑誌で座談会に出た時もひどかった。僕がある人物について言及したことになってるんだけど、僕はその人の名前すら知らなかったのだ。だから言及するはずがないのだ、絶対に。
 この時もゲラを書き直したんだけど、厄介なのは、座談会の発言というのは前後の他の人の発言にはさまっているわけで、書き直すと話の流れがつながらなくなることがあるのだ。さすがに他の人の発言まで手を加えるわけにはいかないから、話の流れがおかしくならないようにするにはどうすればいいか、かなり悩んだっけ。

 他にも、インタビューのゲラを書き直したことは何度かある。ちょっとした間違いなら修正指示を出せばいいだけだけど、まったく間違っていて全面的に書き直さなくちゃいけないのは、脱力するし、気が滅入る。
 何のために1時間以上インタビュー受けたんだ。これだったら自分で原稿書いた方が早いよ。
 だから、インタビューの依頼はなるべくメールでお願いしている。メールで質問文を送ってもらい、僕がそれに文章で答える形だ。これならさすがに捏造されることは少ない。

 もっとも、文章で書けば必ずしも安心ってわけでもなく、それでも捏造されちゃうこともある。
 数年前、ジュセリーノの地震予言の嘘を暴く記事を書いてくれと依頼され、喜んで引き受けた。
 ところがゲラを見て仰天。僕の文章がほぼ全面的に書き換えられている! 表現が書き直されているだけでなく、編集者が勝手に追加した文章が何行にもわたって僕の文章の間に挿入され、あたかもそれを僕が書いたかのようになっているのである。
 元の原稿と読み比べてみても何も問題はなく、なぜ書き換えなきゃいけなかったのか、さっぱり分からない。
 それで元より良くなってるならまだしも、「彼は「夢で未来を予知する」との触れ込みで、日本では2007年頃から彼の予言が書籍やテレビ番組で取り上げられるようになっている」などと、日本語としておかしくなってしまっているのだからたまらない。 (「彼は」と「彼の予言が」と主語が二重に存在する)
 平井和正氏の「『狼男だよ』改竄事件」を思い出して、「こんなこと、現代でもまだあるんだ!?」とびっくりしたもんである。そう言えば僕は、あの事件で「改竄」を「かいざん」と読むことを覚えたのだった。
 当然、抗議して、問題のある箇所をすべて指摘して直させ、元の原稿に近い形に戻してもらった。完全に元に戻させなかったのは、それではどこがどう悪かったか理解できず、こっちを単なるクレーマーだと思いこんで、また同じことを繰り返しかねないと思ったからである。
(つーか、他の著者はこういうことをされて黙ってるのかね?)

 ちなみに、原稿を勝手にこんなに変えられたことは、これが2度目。
 1度目はもう20年以上前、今はなき社会思想社から出したゲーム本で、勝手に漢字のほとんどが開かれてしまって、チャーリー・ゴードンが書いたかのような、ひらがなだらけの文章に変えられてしまったことがある。ゲラで直そうとしたけど、あまりにも多すぎてきりがなく、「全部元に戻せー!」と叫んで戻してもらった。
 今となっては笑い話だけど、あれもひどい話だったなあ。

 なぜこういうことが起きるのか? 想像すると、3つの可能性が思い浮かぶ。

1.頭が悪くて、相手が言ったことを理解できない。
2.「プロの作家より俺の方が文章が上手い」と思い上がっている。
3.インタビュー記事や他人の原稿を自分の作品だと勘違いしていて、「俺のものだから自由にいじっていい」と思っている。

 もちろん、記者や編集者がみんなこうではなく、ほとんどの方はちゃんと仕事をしてくださっている。ありがたいことである。
 ただ、中にはこういう困った人もいる、ということは知っておいて欲しい。
 
  


Posted by 山本弘 at 20:01Comments(10)日常

2013年09月19日

続・ヘドが出るような思想であっても

 すでに旧聞に属するかもしれないが、『はだしのゲン』閉架騒動について触れておきたい。
 なんかこれを『風立ちぬ』に対する禁煙学会の抗議と同種のもの――単なる「良識」派による表現規制だと思っている人が多いようなんだけど、荻上チキ氏によれば、ぜんぜんも違うようだ。

荻上チキ氏のはだしのゲン閉架騒動について
http://togetter.com/li/549915

 つまり、最初に、一部の「市民」からの「反日マンガだから撤去しろ」という要求が強くあって、さすがにそんな政治的理由じゃ撤去できなかったのだが、その後、過激な描写を問題にすることで、結果的に「市民」の要求に応えた……ということなのである。
 では、その「市民」とは何者か。『週刊文春』9月5日号の記事「はだしのゲン騒動 松江市教育委員会を縮み上がらせた右翼男と危険な組織」は、最初に松江市教育委員会に要望を出した中島康治氏(現在は高知市在住)にスポットを当てている。
 中島氏が昨年5月1日に松江市教育委員会に抗議に訪れた際、在特会の京都支部長を務めたこともある西村斉氏や、在特会島根支部長も同席していた。中島氏は「私は在特会会員ではありませんが、共闘できる部分は共闘するというスタンス」と述べている。
 西村斉氏はこの年の3月に起こした「ロート製薬強要事件」で、汚い言葉でロート製薬を脅した人物で、松江市教育委員会への抗議の9日後に逮捕されている。

ロート製薬強要事件
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%88%E8%A3%BD%E8%96%AC%E5%BC%B7%E8%A6%81%E4%BA%8B%E4%BB%B6

>4人の中で最も積極的に発言した西村斉は、「金持ち喧嘩せずのふりすんな。このヘタレが、コラ」「お前国家転覆させようと思うとんのか。何外患誘致させようとしとんのか、この会社は・・・、アホンダラ。なんぼでも呼べ、警察でも」「右翼紹介するから右翼の事務所行って言え。竹島はどこの領土か分かりませんって言えや、そやったら。きっついとこ紹介したるわ。アホちゃうけ、調子乗ったらあかんぞ、コラ」などと、しきりに威圧的な言動に及んだ。またフジテレビ抗議デモ・花王抗議デモの例を挙げてロート製薬への抗議デモ実施をほのめかした。

>これに対して担当社員が「お言葉使い、ご配慮頂けますか」と自制を求めたところ、西村斉は「なんで俺こういうしゃべり方やねん。親譲りやねん。ということは俺の親否定してるのか。な、俺の家同和やから俺のとこ馬鹿にしてるのか。(中略)同和教育いるんちゃうか。ここも同和教育の担当おるやろ。そんな発言したらあかんで、あんた。差別だよそれ、差別。謝りなさい、今。俺の門地に対しての差別、謝りなさい」などと述べ、さらに威圧する姿勢を見せた。なお後述する刑事裁判で、西村斉自身は同和地区出身者ではなかったことが明らかにされている。

 この松江市教育委員会への抗議でも、「執拗に、大声で、恫喝を交えながら話す。担当者としては恐怖心で身の危険も感じた」と記録に残されているという。おそらくロート製薬の場合と同じような言葉遣いだったのだろう。
 つまり『はだしのゲン』事件は、在特会の脅迫に松江市教育委員会がビビッたことが、そもそものきっかけだったのである。

 一方、同じ日に発売された『週刊新潮』は、「大新聞が大騒ぎする「学校図書館」閲覧制限問題! 反戦だから子供でも残虐シーンOKという『はだしのゲン』応援団」と題し、現代史家の秦郁彦氏や京都大学の中島輝政名誉教授らが、『ゲン』の中に歴史的に誤った記述があると指摘している。
 高崎経済大学の八木秀次教授(あの「天皇家Y染色体説」唱えた人だ!)も、「発達段階の子供にトラウマとなるような残虐シーンや偏った主張を教えるべきではない」と朝日や毎日の論調を批判する。
 記事はこう締めくくられている。

> この国を危うくするのは他でもない、『はだしのゲン』応援団のごとく、安っぽい正義感に凝り固まった大新聞なのだ。

 しかし、この事件に『文春』が述べたような背景があることには、まったく触れていない。そもそも西村氏や在特会による抗議が発端だったことすら、1行も触れていないのである!
 ちなみに在特会の起こした事件と言えば他にも、「京都朝鮮学校公園占用抗議事件」が有名。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%AC%E9%83%BD%E6%9C%9D%E9%AE%AE%E5%AD%A6%E6%A0%A1%E5%85%AC%E5%9C%92%E5%8D%A0%E7%94%A8%E6%8A%97%E8%AD%B0%E4%BA%8B%E4%BB%B6

 平日、授業中の学校前で、差別的な暴言を拡声器でがなりたてたので、泣き出す子供もいたという。
『はだしのゲン』は「発達段階の子供にトラウマとなる」? かもしれない。だったら在特会の行為はどうなるんだ?
 こんなことを平気でやらかす連中が、最初から子供へのトラウマのことなんか考えてるわけないだろう。
 そもそも戦争を題材にするなら、残酷なシーンはどうしても出てくるわけで、それをいちいち「子供にトラウマになる」なんて言ってたら、それこそ子供が戦争を知ることができなくなってしまう。むしろトラウマになるぐらいでないと、戦争の悲惨さは学べないのではないのか。

 こっちの記事も面白い。

三光作戦なんてウソなのは当然……それでも『はだしのゲン』を図書館から排除してはいけない理由
http://www.cyzo.com/2013/09/post_14381.html

 そうそう、あったなー、「船橋市西図書館蔵書破棄事件」と「BL小説廃棄要求事件」。
 11年前の船橋市西図書館の職員も、5年前に堺市立図書館にBL本の排除を要求した奴も、あるいは「非実在青少年」を取り締まろうとする東京都も、そして今回の『はだしのゲン』を排斥しようとしている連中も(その逆に、『はだしのゲン』を子供に読ませようとする連中も)、立場は違うが、やってることは同じである。自分が気に入らない本を排斥することで、子供の思想を自分たちに都合よく誘導しようとしている。それが正しいことだと信じているのだろう。
 しかし、その同じ論理が、自分たちのお気に入りの本に対して向けられた場合の恐ろしさを、まったく理解していない。

「歴史的に間違っている」
「政治的に偏向している」
「残酷なシーンがある」

 そんな理由でマンガを排斥するのが正しいと思っている連中はぜんぜん気がついていないようだけど、その基準だと、小林よしのり『戦争論』や山野車輪『嫌韓流』も排斥しなくちゃいかんことになるんだよ(笑)。
 もし「『嫌韓流』を子供に読ませるな」という動きが起きたらどうなるだろう。「言論の自由を守れ!」と『はだしのゲン』騒動に匹敵する反対運動が起きるのは目に見えている。僕だって反対する。
「歴史的に間違っている」「政治的に偏向している」などという理由で排斥していいなら、右寄りだろうと左寄りだろうと、ものすごい数の本がその対象となるのは明らかだ。そうした本が自由に読めなくなる世界を想像すると恐ろしい。
 それとも彼らは、自分の読んでいる本が歴史的に正確で偏向してないとでも信じてるんだろうか? (かもしれんなあ)

 僕としては、教師が『ゲン』を子供に読ませるのは間違いだと思う。しかし、子供が自主的に読むのを妨害するのも間違いだと思う。
 3年前、僕はこういうことを書いた。

ヘドが出るような思想であっても
http://hirorin.otaden.jp/e95490.html

「ヘドが出るような
 思想に対しても
 表現の自由が
 保証されなければ
 本物の自由とは言えない」

>「表現の自由を守る」とは、「自分にとっての表現の自由」だけでなく「敵にとっての表現の自由」をも守ることを意味している。そうでなくてはフェアではない。
> もしあなたが、自分にとって不快な思想を社会から排除することに賛成したなら、いずれあなた自身も排除の対象となる。なぜなら、どんなに健全に見える考えでも、誰かから見たら「ヘドが出るような思想」なのだから。
> 無論、その「ヘドが出るような思想」を批判する自由や、「ヘドが出るような思想」を聞きたくない自由もまた、保証されなくてはならないのだが。

 この考えは今も変わっていない。
 歴史的に間違っていようと、政治的に偏向していようと、そうした本を出版する権利はあるし、読む権利も保障されなくてはいけない。
 そして、その本を批判する権利も保障されなくてはならない。気に入らない本に対しては、弾圧ではなく、言論で対抗すべきなのだ。

 あっと、言うまでもないけど、在特会の起こしたような事件は「言論の自由」のうちに含まれないからね。侮辱罪・威力業務妨害罪・強要罪というのは犯罪行為だから、許しちゃいけない。
  
タグ :表現規制


Posted by 山本弘 at 18:48Comments(12)社会問題

2013年09月05日

『パシフィック・リム』と『RWBY』

『パシフィック・リム』、初日の午前中に観てきた。
 途中までは割と地味な展開が続くけど、後半の香港防衛戦のあたりからどんどん盛り上がる。
 仲間の危機に駆けつけるジプシー・デンジャーのかっこいいこと!
 香港の街中で、巨大怪獣と巨大ロボットがビルを盛大にぶち壊しながら、ガツンガツン殴り合う!
 これまで日本の怪獣映画やロボットアニメがさんざんやってきたことのはずなのに、こうして金かけて真面目にきっちり映像化したものを見せつけられると、新鮮な驚きだらけだ。
 公開前から『エヴァンゲリオン』とか『ジャンボーグA』とか『マジンガーZ』とかいろいろ言われてたが(設定的にいちばん似てるのは『ゴーダンナー』だと思うんだけど)、実際に見てみると、『ガメラ 大怪獣空中決戦』への明らかなオマージュとか、探せばいろんなネタがちりばめられている。
 しかし、表面上のパロディじゃなく、それら日本作品の魂が作品の中にきっちり溶けこみ、オリジナル作品として昇華されている。

 特撮以外で注目したいのは、マコの少女時代の回想シーン。「小さな女の子が巨大怪獣に追われて逃げる」という場面が、芦田愛菜の演技力によって、リアルに仕上がっている。この子、この若さで、よくこんな演技できるな。
 映画全体を見ても、人類が追い詰められ、滅亡の縁に立たされているという重苦しい雰囲気が、話を盛り上げていた。
 難点を挙げるなら、夜間や水中のシーンが多くて、怪獣やロボットがはっきり見えにくいこと。昼間の戦いももっと見てみたかった。
 あと、クリムゾン・タイフーンはもっと活躍してほしかったな。あれのギミックがいちばん面白いんだもの。

 はっきり言おう。これは日本の「怪獣文化」「ロボ文化」の危機だ。

 だって、今の日本じゃこれ、作れないよ。
 仮にこの映画のおかげで怪獣ブームが来て、また東宝がゴジラ映画作ったとして、それがいつもの平成ゴジラ・シリーズみたいな水準の作品だったら……って想像してごらんよ。情けなくなるから。
 予算の問題だけじゃない。怪獣を縦まっぷたつにするシーンとかも、昔は『ウルトラマンA』とかでやってたけど、残酷な描写がいかんとかで、最近はやらなくなった。好きなんだけどな、バーチカル・ギロチン。
 言ってみれば、そうした今の日本の映画界・テレビ界が忘れてしまった精神を受け継いだのが『パシフィック・リム』なのだ。
 これから、怪獣映画は何を作っても、『パシフィック・リム』と出来を比較されることになる。かと言って、これを超えるものを日本人が作るのは、とてつもなく難しいだろう。
 もしかしたら、優れた怪獣映画を作れるのは外国人ばかりになり、もう「怪獣」「巨大ロボ」は日本の誇る文化じゃなくなってしまうかもしれない。

 初回は字幕版だったが、後で日本語吹き替え版も観た。杉田智和の「ロケットパーンチ!」も良かったけど、司令官の玄田哲章はまさにハマリ役だし、林原めぐみ、古谷徹、三ツ矢雄二、池田秀一、千葉繁、浪川大輔と、『エヴァンゲリオン』『ガンダム』『コン・バトラーV』『トランスフォーマー』などロボットアニメに縁のある声優を集めたのが嬉しい。特に古谷徹のニュートンが実に上手くて聞き惚れる。ただハーマン役の三ツ矢雄二だけは、歳のせいかちょっと舌が回っていないのが気になった。
 ハンニバル・チャウ役のケンドーコバヤシもいい味出してた。
 やっぱり声は大事だなあ……と、『風立ちぬ』を観た後なんでよけいにそう思う(笑)。


 もうひとつ、今、僕がハマってる作品が、先日のMMD杯で知った『RWBY』というアニメ。
 ニコニコ大百科によると、

http://dic.nicovideo.jp/a/rwby

>様々なゲーム動画やマシニマ(FPS等のグラフィックエンジンを用いて制作する動画のこと)、自作アニメーションや実写映像等を世に送り出してきたRooster Teeth Productionsが、『Dead Fantasy』等を手がけた人気アニメーターのMonty Oum氏を迎えて企画・制作したオリジナルアニメーション作品。

>2012年11月に最初のトレイラー「Red」、翌年2月に「White」、3月に「Black」、6月に「Yellow」が発表され、7月18日に待望のEpisode1「Ruby Rose」が発表された。公開はRooster Teeth公式サイトとYouTubeの専用チャンネルにて行われている。

 おおっ、あの『Dead Fantasy』作った人か!?
 まだ観てない人は観た方がいい(検索すれば一発で出る)。『デッド・オア・アライブ』と『ファイナル・ファンタジー』の女性キャラたちが壮絶なバトルを繰り広げるCGアニメ。アクションの組み立て方が凝りに凝っていて、何度観ても楽しめる。
 その作者がいよいよ二次創作じゃなく、オリジナルに乗り出してきたのだ。しかもバリバリの日本アニメ風の美少女キャラで!
 こんなすごいものを最近まで知らなかったのは、我ながら不覚だった。

 まず観たのが4本のトレイラー。

RWBY "Red" Trailer
http://www.youtube.com/watch?v=pYW2GmHB5xs
RWBY "White" Trailer
http://www.youtube.com/watch?v=Vt9vl8iAN5Q
RWBY "Black" Trailer
http://www.youtube.com/watch?v=ImKCt7BD4U4
RWBY "Yellow" Trailer
http://www.youtube.com/watch?v=QCw_aAS7vWI

 4人の女の子のイメージ、武器や戦い方のコンセプトがみんな違う。武器に魔力の弾丸をリロードするのはやっぱり『なのは』かなとか、たぶん『ソウルイーター』も見てるよなとか、ちょっと『デビルメイクライ』っぽい?とか、いろんな日本製のアニメや格闘ゲームの影響は指摘できるけど、それらを吸収して、一段とすごいアクションに仕上げている。つーか、日本のアニメでもここまで見せてくれるのはなかなかないぞ。
 やっぱりいちばんしびれるのがルビーのアクション。大鎌を振り回す女の子とか、銃にもなる接近戦用武器というのはよくあるけど、発射の反動で敵をぶった斬るのが最高に快感。
 4本とも素晴らしくて、何回観直したことか。『Dead Fantasy』で培ったモンティ・オウムの演出の才能が、存分に発揮されている。
 なんかもう、「美少女バトルもの」の完成形を提示されちゃったって感じだ。

 その後、本編も見た。
 ハードな戦闘が満載だったトレイラーとは対照的に、こっちはわりと脳天気な学園コメディ。それでも第1話の魔法バトルがやっぱりかっこいい。

RWBY Episode 1: Ruby Rose
http://www.youtube.com/watch?v=-sGiE10zNQM

 現在は7話まで公開中。しばらくは学園での話が続くらしい。
 武器フェチで人づき合いが苦手なルビーは、オタク心をくすぐるキャラ。
 おとなしいイメージかと思っていたワイスが、実は典型的な高飛車お嬢様キャラだったというのは意外。お嬢様キャラ定番の「これで完璧ですわ、おほほほ」妄想まで(笑)。で、性格の合わないルビーとの掛け合いが、やっぱり定番なんだけどすごく楽しい。
 暗い過去のありそうなブレイク。やっぱりあの不自然なリボンは獣耳を隠しているのか? 3話でヤンとルビーに読書を邪魔された時のツンなリアクションが、個人的にツボにはまった。
 そして、かわいい顔してやることがえげつないヤン。その落差がやっぱり魅力的。
 あと、男性キャラでは、ジョーンくんの空回りとヘタレっぷりが、逆に好感持てちゃうんだよね。

 しかし、こいつらほんと、徹底的に日本のアニメ研究しやがったな。
『ティーン・タイタンズ』とかだと、日本のアニメを取り入れようとしてるけど表面的な模倣にとどまっているぎこちなさがもどかしく感じられたんだけど、『RWBY』に関してはまったくそれがない。ごく自然に「日本のアニメ」として見れる。
 今、日本のどのTVアニメよりも、『RWBY』の更新が待ち遠しい。

『パシフィック・リム』もそうだけど、日本の作品に影響を受けたクリエイター(ギレルモ・デル・トロはメキシコ人、モンティ・オウムは東洋系アメリカ人)が、日本人以上のものを創ってきてるのは驚異である。いや、脅威と言うべきか。
 うかうかしてられないぞ、日本人。
  


Posted by 山本弘 at 16:04Comments(14)アニメ

2013年09月05日

『風立ちぬ』吹き替え版希望

 宮崎駿の飛行機好きが大爆発した映画。とにかく飛行機だらけ! 一次大戦と二次大戦の合間の航空機開発史が、虚実織り交ぜて語られる。飛行シーンもいいんだけど、ディテールがたまらない。沈頭鋲の採用とか、空母への着艦とか、ユンカースG38の翼の中とか。波形外板のアップなんて、美しくてため息が出る。設計のシーンで計算尺が頻繁に出るのもいいなあ。
 飛行機以外の描写も素晴らしい。大正から昭和初期にかけての日本が見事に再現されている。
 関東大震災のシーンの演出にも感心した。東日本大震災を想起させないようにという配慮なのか、アニメ的誇張とリアリティがうまくミックスされている。
 ゼロ戦の開発者の話でありながら、太平洋戦争の開戦から終戦までをすっぱりカットしたのも大胆だ。凡庸な監督なら、真珠湾攻撃とか原爆投下とか玉音放送とかの場面を入れたくなるであろうに。
 宮崎駿が描きたかったのはあくまで美しい飛行機であって、戦争じゃないのだ。
 しかし、戦争を真正面から描かなくても、声高に「戦争反対!」と叫ばなくても、随所に反戦メッセージは明瞭に織りこまれている。(96式陸攻が登場するシーン、作中で明言されてないけど、あれ重慶爆撃だよね?)
 特にゼロ戦が飛ぶラストが感動的。ここは涙が出た。
 本当にいい映画なんだよ。
 ただ一点を除いては。



 そう、庵野の演技!



 危惧していた通りだった。素人にしては少しはましだけど、『トトロ』の糸井重里とどっこいどっこいという程度。ラブシーンでもコミカルなシーンでも緊迫したシーンでもみんな棒読みなもんで、もうイライラしてイライラしてイライラして~っ!
 それでも途中までは、「こういう喋り方をするキャラクターなんだ」「きっとこれが演出の意図なんだ」となんとか思いこんで観ようとしてたんだけど、貧しい子供たちにシベリア(カステラに餡をはさんだ菓子)を恵んでやろうとするシーンで、もうだめ。擁護できなくなった。
「感情を抑えた喋り方」と「演技が下手で感情がこめられない喋り方」はぜんぜん別だろう!
 そもそも庵野秀明の演技の経験なんて、昔、バグジェルと戦った程度のはず。何でそんなド素人に映画の主役やらせんだ。
 おかしいだろ。
 宮崎監督って実は「声オンチ」なんじゃないかという気がひしひしとする。オンチの人に音楽の良し悪しが、味覚オンチの人に料理の良し悪しが分からないように、声による演技の良し悪しが分からない「声オンチ」の人がいて、それは作画や演出の才能とはぜんぜん別なんじゃないかと。
 そうとでも考えないと説明つかないのだ。
「本職の声優にやらせろ」なんて狭量なことは言いません。実際、この映画でも、野村萬斎や西村雅彦や大竹しのぶの演技はちっとも悪くなく、違和感なしに聴けた。
 ダメなのは主役だけ。
 主人公の声だけ吹き替え直したバージョン、出してくれませんかね。出たらDVD買うから。

 あと、映画本編とは関係ないんだけど、映画館で600円で買ったパンフレットにがっくり。
 飛行機の映画なのに、出てくる飛行機についての解説がまったくない!
 立花隆が七試艦戦と九試単戦について、ちらっと触れてる程度。劇中にあれだけ長く出てくるユンカースG38やカプロニCa60について、一行も説明がないの。
 たとえて言うなら、怪獣映画のパンフレットで、出てくる怪獣についての解説がないようなもの。
 このパンフ作った奴、この映画の内容をまったく理解してないんじゃないか? これ、飛行機映画ですよ?

 話題になった喫煙シーンについても触れておく。
 確かに劇中、しつこいぐらいにタバコを吸うシーンが出てくる。僕は観ながら、「これは監督の計算の内だな」と思ってた。「戦争に協力した人間を美化するとは」という、当然出てくるであろう批判をかわすために、「この時代は現代とは善悪の判断基準が違うんだ」というのを強調してるんだろうと。
 今でこそ喫煙は悪とされてるけど、あの時代はそうじゃなかった。喫煙が悪いことだなんて、ほとんどの人は思ってなかった。戦争も同じ。
 つまり「戦争に協力」と「喫煙」はパラレルな関係になってる。「当時の人間の考えや行動を今のモラルで批判するな」と言外に述べてるんである。
 実際、日本禁煙学会の抗議に対し、ほとんどの人は「何をバカなこと言ってんだ」と逆に笑ったり腹を立てたりしたはず。その点では、みんな監督の意図を正しく受け止めたと思っている。

 繰り返すけど、映画本編は大変に良かったと思う。
 主役の声を除いては。
  
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Posted by 山本弘 at 15:48Comments(39)アニメ

2013年09月04日

第11回MMD杯

 すっかり年2回の恒例となったこのイベント。今回も楽しませていただいた。
 忙しくて半分も観れなかったけど、個人的に気に入った作品を紹介させてもらう。あくまで僕個人の好みというだけで、客観的な優劣を決めるものじゃないので、その点、ご理解を。

【ドラマ系】
●【第11回MMD杯本選】ルパン三世VSアイドルマスター
 文句なしに楽しい作品。Exの作者の解説を読むと、細かい演出の意図まで分かって、さらに感心する。
 作り手が楽しむのもいいけど、視聴者にどう見せればいいかまで計算できるかどうかが、作品の良し悪しを決める重要な要素だと思う。

●【第11回MMD杯本選】MMD杯優勝トロフィーを狙う野獣先輩
 実写と見間違えそうな、驚異的クオリティ。淫夢厨でなくてもこれは評価せざるを得ない。

●【第11回MMD杯本選】ヱヴァQ空白の14年を勝手に作ってみた。
 これも、もう本物の『エヴァ』とたいして変わらなくなってる。あらためてMMDの秘めたポテンシャルを思い知らされる。

●【第11回MMD杯本選】バイバイお母ちゃん 【オカ☆ミキ】
 ついに本編が! ずっと見続けた甲斐があった。こういう話だったのか。
 例によって背景の小物のディテールが楽しい。

●【第11回MMD杯本選】MMD劇団でペガーナの神々
 MMDダンセイニ! そんなのがあるのか!!?

【音楽系】
●【第11回MMD杯本選】這いよれ!ヒーローズ!
『タイバニ』キャラ総出演のインドダンス。楽しくて、何度でも見たくなる作品。

●【第11回MMD杯本選】恋は孤独のグルメなり【替え歌歌ってみた】
 こっちも『這いよれ』。『孤独のグルメ』好きだから嬉しい。

●【第11回MMD杯本選】連合LIVE2013/うるおぼえ脳漿炸裂ガール【APヘタリアMMD】
『ヘタリア』ファンの娘といっしょに爆笑してました。

●【第11回MMD杯本選】ローリンガールをバンド演奏してみた
 演奏モーションではこれが一番良かった。

●【第11回MMD杯本選】ままま式GUMI十人で十面相
 ステージやモデルもいいけど、このセンスに感心した。歌だからって、舞台で歌わせなくてもいいんだよね。

【アクション系】
●【第11回MMD杯本選】ロードレースMMD選手権
 レースの臨場感がたまらない。

●【第11回MMD杯本選】MikuMikuDrive
 スピード感もいいけど、クラッシュ・シーンの描写が素晴らしい。Exの特典映像も楽しい。

●【第11回MMD杯本選】KAITODEN -ZERO-
 毎回、こういう迫力ある格闘ものがあるんだよなあ。

●【第11回MMD杯本選】暑いからフリーフォールしようぜ!
 ボカロ+ストパン。飛翔感が爽快。

【お笑い系】
●【第11回MMD杯本選】かわいいと思ってはいけないMMD
 この人の作品は癒される。細かい動作や表情が、ほんとに自然なんだよね。

●【第11回MMD杯本選】パックマソ【初音ミク】
 この人のゲームネタ動画は、いつも楽しみ。今回もスピーディな展開、ギャグ満載で堪能した。

●【第11回MMD杯本選】先住ボカロは「大阪おかん」
 関西人あるある。
 大阪じゃないけど、「先斗町のいづもや」もどうしても歌っちゃうよね。

●【第11回MMD杯本選】207【トークロイド漫才】
 これも笑った。見事に上方漫才になってる。

●【第11回MMD杯本選】嘉門達夫オムニバス
 嘉門達夫好きだから、これは嬉しい。考えてみると、嘉門達夫の歌ってMMD化できそうなのがいっぱいあるんじゃないか?

【再現系】
●【第11回MMD杯本選】東方へちょで影絵Bad Apple!!してみた(へちょモデル配布)
 これはへちょい!

●【第11回MMD杯本選】ZZガンダムをアニメじゃなくしてみる【MMDガンダム】
 OPだけじゃなくあの特番まで!

●【第11回MMD杯本選】少女革命フラン 完全版【輪舞-revolution】
 作者の愛を感じる。

●【第11回MMD杯本選】星雲仮面マシンマン【オンエア30周年記念】
 もう30年になるのか。
 ドルフィンが新幹線を追い抜いてくれたら完璧だったんだけど。

●【第11回MMD杯本選】レインボー戦隊ラブ
 これも古い。つーか、僕でさえほとんど覚えてない!

●【第11回MMD杯本選】MMD -Red Trailer-
 この動画のおかげで『RWBY』を知った。感謝。自分の知らない作品を教えられるのもMMD杯の楽しみだな。
 元動画のアクションもすごいんだけど、それを完璧にトレスしてるのに恐れ入る。

●【第11回MMD杯本選】デビルマン
 実写映画版を再現。ほんとにこんな感じだったよ(笑)。
 あのハチャメチャな内容を5分半にまとめてるのに、迷場面がほとんど網羅されてるのがすごい。

●【第11回MMD杯本選】PMの大根と豚肉の煮物。【再現MMD】
 やってることは地味だけど技術力はとてつもない! けっこう感動。

【その他】
●【第11回MMD杯本選】ポリゴンくずしゲーム
 これは驚きの技術。みんな書いてるけど、これで脱衣ゲームできそうだね。

●【第11回MMD杯本選】Opening Run【MMD移動パス作成ツール】
 これはまたすごいツールだな。いろいろ応用できそう。レギオン襲来とかコミケの入場風景とかも再現できるよね。

●【第11回MMD杯本選】艦これMMD
「艦これ」もこれから増えそうな予感。

●【第11回MMD杯本選】怪獣王が町を蹂躙する
 蹂躙してるー!
 深夜なのに爆笑しちゃったよ、くそー。

●【第11回MMD杯本選】一分、一秒。
 こういう静かなのもいいね。

 こうして見ると、MMDはまだまだ技術もセンスも向上する余裕がありそうだ。素材もたっぷりあるし。
 MMD杯じゃないんだけど、ちょっと前に『赤い光弾ジリオン』のドラマCDをMMD化したやつがあって、感心したことがある。考えてみれば、あの手のドラマCDってたくさんあるから、素材には困らないんじゃないだろうか。
 思い出してみても、『ガルディーン』とか『コンパイラ』とか『モンスターメーカー』とか、面白いドラマCDいっぱいあったし。最近では『ベン・トー』のドラマCDに爆笑したな。梅干食べるやつ。
 個人的には、誰か『宇宙英雄物語』のCDをMMD化してくれないかと思ってるんだけどね。ほら、咲美(林原めぐみ)とアゼル(富沢美智恵)がプロレスするやつ。
  


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2013年09月04日

別冊映画秘宝『円谷プロSFドラマ大図鑑』

 もうひとつ、こっちは出たばかりの本です。

『円谷プロSFドラマ大図鑑』

洋泉社MOOK 別冊映画秘宝
2200円+税

 前に出た『円谷プロ怪奇ドラマ大作戦』は、『怪奇大作戦』『恐怖劇場アンバランス』『緊急指令10・4-10・10』がメインだったけど、今回は『マイティジャック』『戦え!マイティジャック』『猿の軍団』『スターウルフ』がメイン。『ポーラーボーラ』『ボーンフリー』『アイゼンボーグ』『コセイドン』にもちょっとだけ触れられています。
 何と言っても目を引くのが開田裕治氏の表紙イラスト。マイティ号、バッカスⅢ世号、レイブン、ジャンボー、ウルトラホーク一号、アイゼンボーグ号などが雲海の上をこっちに向かって飛んでくるという、ありえないけどむちゃくちゃかっこいい構図! すげえ。


『円谷プロ怪奇ドラマ大作戦』の顔ぶれも豪華だったけど、こっちも豪華。あさりよしとお・出渕裕・岸川靖・藤田幸久の座談会とか、高野浩幸と斉藤浩子の元子役対談とか。他にも、辻真先(『コセイドン』脚本)、豊田有恒(『猿の軍団』原作)、久保菜穂子、應蘭芳、山東昭子、睦五郎、森山周一郎、大月ウルフ、潮哲也、宍戸錠……などなど、どれも番組の裏側が分かる貴重な証言ばかり。
 個人的にいちばん気に入ったのは、『マイティジャック』のミニチュアを手がけた郡司模型製作所の高木敏喜氏と郡司隆夫氏の対談(司会・原口智生)。ウルトラホーク2号のミニチュア写真は、側面のブースターが変形して着陸している形態。せっかくのギミックなのに劇中では使われなかったんですよね。もったいない。
 他にも「大図鑑」の名にふさわしく、いろんな写真が満載です。

 僕も半ページだけですが寄稿してます。『戦え!マイティジャック』12・13話「マイティ号を取り返せ!!」(弾超七が出てくる話)のことを書かせていただきました。よろしく!
  
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Posted by 山本弘 at 18:20Comments(1)PR

2013年09月04日

『タブーすぎるトンデモ本の世界』

 すみません、8月はむちゃくちゃ忙しかったもんで、ブログの更新サボってました。
 ちょっと一段落したんで、たまってたネタ、どっと行きます。
 まずは先月出た本の紹介から。


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タブーすぎるトンデモ本の世界

と学会・著
サイゾー
本体1500円+税

と学会が「日本のタブー」に挑む!
天皇の霊言からキリスト教と浣腸、食品添加物やオスプレイ、人権啓発アニメや放射能デマ、在特会、君が代、サンカやフリーメイソン、慎太郎閣下の問題作まで、「豪華」なトンデモ世界を堪能ください!

「タブー」とされるものは本当にタブーか? 皇室や宗教、右翼・左翼、ヤクザ、病気と食から、政治と差別、芸能界やオカルトまで、「アブナイ」作品を厳選してツッコミを入れます!

※目次

まえがき――タブーなき時代のタブーとは?(山本 弘)

第1章 皇室・神様・新宗教等にまつわるトンデモ本

「昭和天皇の妹」を困らせた男
『昭和天皇の妹君』(河原敏明)――原田 実

「本来ならば宮内庁を通していただかなければ……」(雅子妃守護霊)
「昭和天皇・霊界からの伝言(メッセージ)」(大川隆法)
『明治天皇・昭和天皇の霊言――日本国民への憂国のメッセージ』(大川隆法)
『保守の正義とは何か――公開霊言 天御中主神・昭和天皇・東郷平八郎』(大川隆法)
『皇室の未来を祈って――皇太子妃雅子さまの守護霊インタビュー』(大川隆法)
『今上天皇 元首の本心――守護霊メッセージ』(大川隆法)――稗田おんまゆら

宮内庁管理の宝物をめぐるミステリー
『正倉院の謎』(由水常雄)――原田 実

野獣先輩はエッセネ派・ヨルダン川でブッチッパ!
『キリストの健康法――エッセネ派の平和福音書』(エドモンド・B. セイケイ著 後藤浩司訳、大鞆一功、兜光明、赤木厚史、太田早苗、尾藤章共著)――クララ・キイン

人間と動物の死闘の裏には、ある事情が……!
『鮫と藤衛門』(杉戸光史)――新田五郎

「日本人が一人もいなくなってもかまわぬ」と語る「天照大神」
『最大幸福社会の実現――天照大神の緊急神示』(大川隆法)
『天照大神のお怒りについて――緊急神示 信仰なき日本人への警告』(大川隆法)
『天照大神の御教えを伝える――全世界激震の予言』(大川隆法)――稗田おんまゆら

クンダリニーの大安売り! アレフの広報アニメ作品
『わたしの真理実践記』(アレフ)――かに三匹

コラム「Y染色体を守れ!」「側室制度の復活を!」――皇室をめぐるトンデモ説(山本 弘)

第2章 右翼・左翼・任侠・人権問題等を扱ったトンデモ作品

ネットでも右翼でもない「ネット右翼」とは?
『ネットと愛国』(安田浩一)――山本 弘

勝手に勝負! 左右、説得力のあるのはどちらか!?
『知っておこう! 日本の国歌 君が代』(原作=五十嵐直詞)
『マンガ 日の丸・君が代 おしえて! 大地先生』(原作=こじゅりん・K、作画=白六郎)――新田五郎

これを読めば、あなたも抗争仲裁ができる!?
『任侠 盃事のすべて(上)(下)』(村上和彦)――新田五郎

学校裏サイトや同和問題を取り上げた意欲は買うが…どこかずれた人権啓発アニメ
『声を聞かせて』(製作 北九州市、制作 グループ・タック)――かに三匹

コラム 嫌韓レイシストたちの奇妙な世界(山本 弘)

第3章 医療と食を扱ったトンデモ本

アニメーターの体験した奇妙な世界
『ボクには世界がこう見えていた』(小林和彦)――山本 弘


病気の原因がどれも主観的すぎる!
『電磁波過敏症』(大久保貞利)――川口友万

添加物扇動家の懲りない本 
『なにを食べたらいいの?』(安部 司)――寶来 誠

第4章 政治・時事・差別問題を扱ったトンデモ本・映画

トンデモ架空戦記が優秀賞!
「『日本は負けていない』~超経験者しか知らない史実~」(サー中松義郎博士)――山本 弘


オスプレイ配備の安全性
『オスプレイ配備の危険性』(真喜志好一[沖縄平和市民連絡会]、リムピース+非核市民宣言運動・ヨコスカ)――寶来 誠

菊池山哉の再評価を阻む最大の壁
『余多歩き菊池山哉の人と学問』(前田速夫)――原田 実

残酷すぎる北朝鮮アニメ
『リスとハリネズミ』(北朝鮮アニメ)――かに三匹

三流エロ映画とケネディ暗殺の意外な関係
『Hot Blooded Woman』(監督=デイル・ベリー)――寶来 誠

コラム おススメのサンカ本(皆神龍太郎)
コラム トンデモ放射能デマの世界(山本 弘)

第5章 芸能界・文壇・オカルトのトンデモ作品

「次男の件ではまことにジャンキーの念に堪えません」
『太陽になれない月 P.S. I Love You』(三田佳子著、H. ジャクソン・ブラウン, Jr.原作)――クララ・キイン

発情期ノブテル検査・恥辱のエベレスト大滑降
『真実の性教育――学校では教えない人間の性』(石原慎太郎)――クララ・キイン

UFOと本番シーンをワンカットに収めるのがテーマのAV
『UFO 未確認淫行映像』――唐沢俊一

コラム 猟奇と佐藤春夫――昭和5年のタブー(唐沢俊一)
コラム フリーメイソン・おススメ本50連発(皆神龍太郎)
あとがき――無知が差別を生む(山本 弘)
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『トンデモ本の世界』と言いつつ、『ネットと愛国』『ボクには世界がこう見えていた』のような真面目に読むべき本も取り上げています。むしろ在日コリアンや統合失調症に対する差別の実態の方が、危険なトンデモなんですけどね。
 ちなみに「嫌韓レイシストたちの奇妙な世界」と「トンデモ放射能デマの世界」は、このブログに書いたことを書き直したものです。
 逆に真性トンデモと言えるのが、ドクター中松のハチャメチャ論文「『日本は負けていない』~超経験者しか知らない史実~」。ネットで読めますので、ミリタリーに詳しい方、笑ってください。

 本書の意図を誤解されないように、まえがきから引用しておきます。

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まえがき

 タブーなき時代のタブーとは?
                       SF作家・と学会会長 山本弘


 今の日本にタブーなんてあるんだろうか?
 編集者から「日本のタブー」というテーマを貰ったとき、最初に生じたのがこんな疑問だった。確かに今でも、テレビや新聞では取り上げない話題は多いし、いわゆる「放送禁止用語」もたくさんある。しかし、インターネットにはそんな規制はない。掲示板やツイッターではものすごい量の差別発言が飛び交っていて、誰でも読める。雑誌や書籍では、皇室に対する不敬な発言が平然と活字になっている。かつてはこそこそ話されていた性の話題だって、今ではおおっぴらに語られている。
 取り上げてはいけない題材なんて、もはやないように思える。
 確かにタブーを破るのは気持ちがいい。「放送禁止用語」を口にするのはスリルがある。暴論を述べたり、ルールを無視したり、外国人や政治家や大企業や有名人を罵倒すると、すかっとする。だからこそ、多くの人がタブー破りにのめりこむ。
 中には、その快感を「正しさ」や「正義」と混同している人も多いんじゃないかと思う。
 もちろん、打破しなくてはならない古いタブーもたくさんある。しかし、「タブー」=「悪」とは限らないし、「タブーを破ること」=「正義」というわけでもない。ネットで流れた「テレビや新聞が取り上げない情報」が、実はデマだったという例は、数えきれないほどある。中には、きわめて悪質な誹謗中傷もある。「タブーを破ること」によって、誰かの人権や尊厳が踏みじられたり、健康や財産に被害が生じたり、差別が助長される場合もあるのだ。
 タブーにされてきた話題には、触れてはいけない何らかの理由があったわけで、何でもかんでも破ればいいというものじゃない。
 本書の中では、これまでタブーとされてきたたくさんの話題を取り上げている。その多くは、秘密というわけではなく、書籍やインターネットで誰でも読めるものである。タブーになっていたことが明らかに間違いである例もあるし、逆に、タブーを破る側が間違ったことをしている例もある。どのタブー破りが正しく、どれが間違いなのか、あなた自身の目で判断していただきたい。
 決して「タブーを破る快感」にまどわされないように。

  


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