2013年03月13日

あなたの知らないマイナー特撮の世界#2

Live Wire [168] 13.3.22(金) なんば紅鶴|山本弘のSF&トンデモNIGHT#20

あなたの知らないマイナー特撮の世界#2

 『ウルトラマン』や『仮面ライダー』や『ゴジラ』ばかりが「特撮」じゃない!
 一世紀以上に及ぶ特撮の歴史の中には、一般にほとんど存在を知られていない作品、よほどの特撮マニアでさえ言及することの少ない作品が山ほどあるのです。
 歴史の闇に埋もれたそうした作品の再評価や、作品の生まれた時代背景、特撮シーンの見どころなどを紹介しつつ、愛にあふれるツッコミを入れまくろうというのがこの企画。前回のPart1で紹介したのは1964年までの作品でしたが、今回はいよいよ1966年の『ウルトラQ』『サンダーバード』で幕を開けた特撮ブームと、その前後に公開・放映されたマイナー作品群の話題です。『地球は壊滅する』『頭上の脅威』『スパイキャッチャーJ3』『大忍術映画ワタリ』『怪竜大決戦』『悪魔くん』『インベーダー』『怪獣王子』などなど……あなたの知っている作品はいくつぐらいあるでしょうか?
 また今回は、特撮をこよなく愛する小説家でゲームデザイナーの友野詳さんを特別ゲストにお招きします。いったいどんな濃い話題が飛び出すでしょうか?

[出演] 山本弘(SF作家/と学会会長)、友野詳(小説家、ゲームデザイナー)、鋼鉄サンボ

[日時] 2013年3月22日(金) 開場・19:00 開始・19:30

[会場] なんば紅鶴(大阪市中央区千日前2-3-9 レジャービル味園2F / Tel. 06-6643-5159)(地図)南海なんば駅より南海通り東へ180m・駐車場有

[料金] 1500円
(店内でのご飲食には別途料金がかかります。入場時に別途ワンドリンクをご購入いただきますのでご了承ください)

 詳しい情報、および前売り券は下記まで。

http://boutreview.shop-pro.jp/?pid=55689869
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 ごたごたがあって、告知が遅れてすみません。
 というわけで、今回は友野が来てくれます。ご存知の方も多いでしょうが、僕以上に濃い特撮マニアです。ペンネームの由来からして『ウルトラQ』ですから。どんな話が飛び出すか楽しみです。
  
タグ :PR特撮


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2013年03月11日

「FBI超能力捜査官」が透視したオウム逃亡犯

 前に告知した「超常現象に迫る!オカルト番組を10倍楽しむ教室」の体験講座が、昨日、神戸新聞文化センターで開かれました。

http://hirorin.otaden.jp/e269356.html

 今回のメインは『FBI超能力捜査官』シリーズのウソ暴き。前に『超能力番組を10倍楽しむ本』や『と学会年鑑BROWN』とかでもやりましたけど、あれで全部じゃないんですよね。他にも山ほどウソがあるんです、あの番組。
 この日は開催場所にちなんで、神戸を舞台に、ジョー・マクモニーグルが行方不明の女性(北朝鮮への拉致が疑われている)を捜索する回(2005年4月10日放映)と、大阪を舞台に、麒麟の田村裕の父親の居場所を探す回(2007年9月25日放映)を紹介しました。どちらも、マクモニーグルの描いた地図が実際の地図とぜんぜん合わないのを、スタッフが何とか合ってるように見せかけている小細工が笑えます。
 また、昨年のASIOSのイベントでもやりましたが、2005年4月10日放映の『FBI超能力捜査官』第8弾の中で、当時まだ逃亡中だったオウム真理教の菊地直子と高橋克也の行方を透視するくだり。

 マクモニーグルは、菊地直子の写真を見てこう言います。

マクモニーグル「この女性はターゲットとしてふさわしくありません。もう死んでいるからです。おそらく1996年に死んでいます」


 高橋克也については、

マクモニーグル「彼が今いる場所を強く感じます」
(島の地図を描きはじめる)
マクモニーグル「この場所にいる。日本ではない。東南アジアの小さな島。彼はここにいる」
マクモニーグル「彼は山の中の小さな村で暮らしている。テロリストの組織……もしくは海賊などに匿われている」

 マクモニーグルが描いた島の地図を、司会のみのもんたが「これ、すごい似てない?」と言って、インドネシアの地図と比較してみせます。

みのもんた「この湾になってるとこと、この島が……はっはあ、驚きましたね、これ」

 しかし画面上では、地図にぼかしがかかっていて、本当に島の形が一致しているのかどうか分かりません。
 でも、地図と比較してみると、みのもんたが指さしている位置は、ジャワ島の東にあるスンバワ島であることは間違いありません。
 はい、実際のスンバワ島を見てみましょう。

http://maps.weblio.jp/content/%E3%82%B9%E3%83%B3%E3%83%90%E3%83%AF%E5%B3%B6

 これっぽっちも似てねーよ、みのさん!
 思うに、これは最初から放映ではぼかしを入れる前提で、スタッフがみのもんたに「すごい似てない?」と言わせたんじゃないでしょうか。いくらみのもんたの目が節穴でも、これを「似てる」と思うはずがない。
 たぶんスタッフは「いちいち世界地図と見比べるようなヒマな視聴者なんていやしない」と侮ったんでしょうね。いや、僕みたいな視聴者もいるんですけど(笑)。バカにされたもんです。

 この番組にはナンシー・マイヤーとジョン・オリバーも出演していて、やはり菊地直子の写真を見て透視します。

マイヤー「この写真からは彼女(菊地直子)が生きているという反応が感じられません。亡くなっています」


オリバー「彼女(菊地直子)は彼(高橋克也)と行動を共にしていません。なぜなら彼女はすでに殺されていて、大きな山の中に埋められています。富士山です」


 というわけで、「菊地直子はすでに死んでいる」というのが、3人の「FBI超能力捜査官」の一致した見解でした。
 実際はどうだったか、みなさんご承知の通りです。

 この「超常現象に迫る!オカルト番組を10倍楽しむ教室」、他にもオカルト、心霊写真、UFOなどを扱ってゆく予定です。写真じゃなく動画でないとよく分からないネタもあって、本にしづらいネタも多いです。

 詳しい情報・お申し込みは、神戸新聞文化センターまで。
(直リンクはできないので、画面右の「講座で探す」から、「山本弘」または「超常現象」で検索してください)
  


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2013年03月07日

『〈ウィアード・テールズ〉戦前翻訳傑作選 怪樹の腕』

会津信吾・藤元直樹編
『〈ウィアード・テールズ〉戦前翻訳傑作選 怪樹の腕』(東京創元社)

 アメリカの有名な怪奇小説誌〈ウィアード・テールズ〉に掲載された作品が、実は戦前の日本でもたくさん訳されていた。〈新青年〉〈少年少女譚海〉〈文藝倶楽部〉などに掲載されたそれらの作品を丹念に探し出し、一冊に集めた貴重な短編集。
 当然、その多くは無名の作家。日本で知られているのは、オーガスト・ダーレス、フランク・ベルナップ・ロング、ラルフ・ミルン・ファーリーぐらいだろうか。いやー、あたしゃフランク・ベルナップ・ロングのいかがわしさが大好きなんで(笑)、目次でロングとファーリーの名を見て衝動買いしちゃったんだけどね。
 原作の紹介ではなく、あくまで戦前の日本でどのように紹介されたかが主眼。だから明らかな誤植とか差別表現とかもそのまま再録されている。翻訳が複数ある場合、「より逸脱の程度の激しい方、すなわちゲテモノ度の高い方」を選んだという徹底ぶり。
 翻案ものも多い。海外の作家の作品を書き直し、主人公を日本人に変えたり、舞台を日本に置き換えたりしたうえ、原作者名を隠して、日本人の作品であるかのように見せかけて発表したのだ。本書に収録されている22編の短編のうち、8編が翻案である。
 いや、「翻案」と言えば聞こえはいいけど、要は「パクリ」だよね(笑)。当時の日本では、こういうことがごく当たり前に行なわれていたのだ。もちろん原作者に金なんか払っていないはず。
 翻案ではなく、原作者名を表記している作品でも、訳者が勝手に内容を変更することがよくあったらしい。登場人物の性別を変えたり、台詞を変えたり、大事な部分を省略したり、逆につけ加えたり。
 各作品の末尾には、編者による解説が付いていて、原作とどのように違うかも解説されている。たとえばエリ・コルターの「白手の黒奴」は、完訳すると125枚ほどの中編なのだが、4分の1の長さに縮められているそうだ。ロングの「漂流者の手記」では、モンスターの正体に関する重要な描写が欠落している。シーウェル・ピースリー・ライトの「博士を拾ふ」に至っては、ラストがぜんぜん違う話になっている。
 当然、無理も生じる。スチュワート・ヴァン・ダー・ビーアの「足枷の花嫁」は、原作は白人の黄色人種に対する差別意識がベースにあるのに、翻案で登場人物を日本人に変えたため、日本人が「蒙古人種の血」に恐怖するという、変な話になってしまっている。
 編者の解説によると、〈新青年〉の場合、原稿は基本的に訳者の持ちこみなので、編集部に採用してもらおうと、訳者が内容を面白くしなければならなかったのだという。また〈少年少女譚海〉は翻訳ものを載せない方針だったので、翻訳でも創作のように装わなくてはならなかったのだとか。

 何しろほとんどが80年以上前の作品(最も新しい作品で1939年作)なので、さすがに古めかしい。怪異の正体が吸血鬼だったとか、ミイラだったとか、霊の呪いだったとか、直球でひねりのないホラーが目立つ。
 一方、個人的に楽しめたのは、マッド・サイエンティストの出てくるB級SF群。現代では書けない話が多い。明らかに科学的に間違っていたり、あまりにも発想がアホらしかったり。 ゲテモノ好きとしては、そのB級っぽさが逆にたまらない。

 モーティマー・リヴィタン「第三の拇指紋」は、犯罪者になる人間は生まれつき決まっているという理論を元に、指紋から犯罪者になる人物を見分ける方法を発見した教授の話。後半の展開が面白い。
 エリ・コルターの「白手の黒奴」は、白人になることを目論む黒人が、天才外科医を雇って、全身に白い皮膚を移植するという話。もちろん人種差別思想が根底にあるんだけど、逆に差別思想を嘲笑っているようにも読めるところが興味深い。
 H・トムソン・リッチの「片手片足の無い骸骨」は、奇怪な症状をもたらす病原菌を用いて残酷な復讐を企む学者の話。グロい発想にぞくぞくする。
 ロメオ・プール「蟹人(かにおとこ)」も怪作。邦題でネタバレしちゃってるけど、新しい治療法の実験台になった男が、エビ(ロブスター)に変身してゆくというバカ・ホラー。エビなのになぜか題が「蟹人」。映画『恐怖のワニ人間』を連想したら、ちゃんと解説でも触れられていた。狼や蛇やワニならともかく、エビだとギャグになっちゃうよなあ。
 パウル・S・パワーズ「洞窟の妖魔」とR・G・マクレディ「怪樹の腕」はどちらも、隠遁しているマッド・サイエンティストがモンスターを飼育しているという話。どちらの科学者も美しい娘がいる。当時はこういうパターンの話、多かったんだろうな。
 きわめつけはラルフ・ミルン・ファーリーの「成層圏の秘密」。タイトルからドイルの「大空の恐怖」みたいな話かと予想したら、ぜんぜん違っていた。地球滅亡の危機を描いた小説は多いが、こんな発想は空前絶後だろう。よくこんなドアホウなアイデアで小説書こうと思ったな! いや、僕は喜んじゃったけどね。
 あと、編者の解説で、1937年頃に「ドイツのエンジン停止光線」という都市伝説があった、ということを知ったのも収穫。そうか、作られることなく終わったウィリス・H・オブライエンの『War Eagles』って、そのへんから発想してたのか。

 真面目なホラー小説マニアにはおすすめできない。ゲテモノ好きにはおすすめ。
  
タグ :SFホラー


Posted by 山本弘 at 18:19Comments(1)最近読んだ本

2013年03月07日

娘、デマを見破る

 3月5日(火)の夜の話。
 夕食後、iPadでツイッターをやっていた高一の娘が、こんなことを言った。

娘「今日ねー、剛力彩芽さんが逮捕されるってデマがツイッターで流れてきたんだよ」

「デマ」と言ってるということは、娘はそれがデマだと認識していることを意味している。

僕「何でデマだって分かったの?」
娘「だって、『本人のツイッターに書いてあった』って言うんだけど、プロフィールが明らかに怪しいんだよ。ほら」

 その「剛力彩芽」を名乗る人物のプロフィールを見せてもらった。ほんとだ、「非処女」って書いてあるよ(笑)。

https://twitter.com/GOURIKI_AYAME_

 娘はその情報が流れてくるとすぐ、ソースを確認し、このプロフィールを見て偽者だと判断したのだという。
 偉いぞ、我が娘! そうだよね、ソースの確認は基本だよね。

娘「でも、こんな人でもフォロワーが5万人もいて、いっぱいリツイートされちゃってるんだよねえ」
僕「みんな本人だと信じてるのかねえ?」
娘「どうなんだろうねえ」

 まあ、偽者と知っててフォローしてた人も多いんだろうけど。
 ちなみに「遂に逮捕状がきました」という話に騙された人も多いらしい。逮捕状って刑事が持参するものであって、郵送してきたりするもんじゃないんだけど……。

前田敦子も騙された“ニセ剛力彩芽”に逮捕状!!? Twitterに乱立の「なりすましアカウント」の実体
http://news.livedoor.com/article/detail/7474199/

【画像】Twitterの剛力彩芽パクリ垢「逮捕状が来ました」に釣られる方多数出現の模様
http://buzzpics.blog.fc2.com/blog-entry-2974.html

 ちなみに、「山本弘」というアカウントでツイッターやってる人がいるけど、同姓同名の別人ですからね。僕はツイッターやってません。(けっこう多いんだ、同姓同名)
  


Posted by 山本弘 at 17:41Comments(12)メディアリテラシー

2013年03月07日

クトゥルフ・ミーティングinまんだらけ

3/20 (水/祝日) ナイトランド1周年、そして「ナイトランド5号」の発売を記念して、漫画・アニメの聖地、中野まんだらけにて、クトゥルフ・ミーティングが決定しました!!!!!

H・P・ラヴクラフト氏が死去され、半世紀以上が経ち、クトゥルフ神話は様々な形に姿を変え、小説、映画だけでなく、漫画やアニメ、特撮に至るまで秘かにかつ確実に浸透してきました。多様に変化するクトゥルフ神話を、漫画・アニメの聖地と呼ばれる「まんだらけ」というフィルターを通して映し出す、特別企画!!!

【場所】 中野ブロードウェイ4F まんだらけ「記憶×大予言」
【時期】 3月20日 (水・祝日) 16:00~17:00
【入場数】 30人前後
【入場資格】当日はフリーイベントとなり、入場無料となります。

ゲストは、日本を代表する怪奇小説家「朝松健」先生、TRPGデザイナー「朱鷺田祐介(スザク・ゲームズ代表)」先生、作家「山本弘(と学会会長)」先生!!

そしてイベント開催を記念して漫画家「高橋葉介」先生が描くクトゥルフTシャツをまんだらけで限定発売!!!!
こちらは高橋葉介先生による描き下ろしのクトゥルフ・イラスト!!!!

Tシャツは限定100枚!
しかもオンライン予約時のみ、限定カラーを用意します!
※全体でカラーが5種類、各20枚程度の全体で限定100枚のみという極少部数での販売となります。
※※なお、店頭販売も予定していますが、オンラインで規定枚数に到達した場合、店頭販売がなくなる場合もありますので、確実に欲しい方はオンラインで注文お願いします。
http://www.mandarake.co.jp/information/event/2013/cthulhu/index.html

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 出演を承諾してから気がついたんだけど、今の若い世代って、僕とクトゥルフ神話の関わりを知らないんじゃないですかねえ?
『クトゥルフ・ハンドブック』とか『クトゥルフ・ワールド・ツアー』とか『ラプラスの魔』とか、知らない人の方が多そうな気がする。どれももう20年以上前だしなあ。
  


Posted by 山本弘 at 17:20Comments(11)PR

2013年03月01日

愛されるデモ行進

 今週の月曜(2月25日)、産経新聞朝刊にこんな記事が載った。

着ぐるみに風船… “愛される”デモ行進が定着
http://sankei.jp.msn.com/west/west_life/news/130224/wlf13022420300028-n1.htm

 新しい「デモ」が芽生えている。政治団体や労働組合が参加者を動員して党派色を打ち出し、政府批判や主義・主張を声高に訴えるのが従来のスタイルだが、新しいデモはインターネットで参加を募り、硬いテーマでも“緩い雰囲気”が特徴。大阪で定着してきた「日の丸行進」もその一つだ。現場を取材すると、過激なシュプレヒコールなどはなく、「ありがとう」の連呼が響くユニークなデモだった。(細田裕也)

■「わあ、かわいい!」と手を振る沿道の子供

 「祝祭日には日の丸を掲げましょう」「海上保安庁の皆さん、尖閣諸島巡視、ありがとうございます」

 17日の日曜日、大阪・御堂筋。カラフルな風船を絡ませた国旗を掲げる約70人が整然と練り歩いた。先頭付近にはピンクのウサギの着ぐるみ。「わあ、かわいい」。沿道の子供が笑顔で手を振った。

 何かのパレードに見えるが、開催趣旨は国旗の大切さを訴え、国民の命を守る自衛隊や警察官らに感謝の心を伝えるのが狙いだ。

 「沿道の人も気軽に加われる集いがいい。新しいデモの形を提示したい」。主催団体代表、石黒大圓(だいえん)さん(65)は語る。

 外国人参政権反対などを訴える多くのデモに参加してきた石黒さん。「日本からたたき出せ」。ときに飛び交う過激な掛け声に沿道の人々が目を背けるなど“拒否反応”を感じた。

 北朝鮮による拉致、中国が挑発を繰り返す沖縄・尖閣諸島の問題などを通じ、国民の間で愛国心が高まっているのは明白。だが、どうすれば一般の人に受け入れられるデモを演出できるか。熟慮の末、考案したのが日の丸行進だった。

■「ありがとう」連呼、「ふるさと」を合唱

 イメージは五輪の入場行進。愛国心を訴えるテーマでありながら、家族連れの目を引くため着ぐるみを用意し、風船は革新系団体のデモからヒントを得た。外国人への排他的な掛け声を禁じ、感謝の言葉や「ふるさと」など日本の唱歌を歌いながら歩く形にした。

 平成23年6月からほぼ毎月1回のペースで開始。インターネットでも告知し、毎回100人前後の参加がある。今月17日で19回目。初回から参加する女性(51)は「行進では感謝の言葉も多く、私たちが穏やかな気持ちになれる珍しいデモ。参加しやすいし、活動のたびに沿道の反応も良くなっている」と話す。
(後略)
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 この石黒大圓さんの主催する「日の丸行進の会」のデモの映像をYouTubeでいくつか見たけど、「君が代」や唱歌を歌うだけで、実におとなしい。こういうデモは僕も大歓迎だ。愛国心も穏やかに訴えるのなら、いっこうにかまわない。むしろじゃんじゃんやるべき。

 さて、何で17日のデモのことが、25日の朝刊に載ったのか? 理由は分かる人には分かるはず。
 前日の24日、同じ大阪の鶴橋でこんなデモがあったからである。

【第1部】「日韓断交」ほぼ関係なし! ひたすら罵倒とヘイトスピーチだけの鶴橋デモ(2・24)
http://togetter.com/li/461548

【第2部】中学生の「鶴橋大虐殺」宣言に喝采を送る自称愛国日本人の絶望ヘイト街宣(2・24)
http://togetter.com/li/461654

 もちろん産経新聞はこんなデモのことは報じない。
 しかし、上の記事をよく読めば、この記事を書いた記者の言いたいことは明らかだろう。

>過激なシュプレヒコールなどはなく

>「日本からたたき出せ」。ときに飛び交う過激な掛け声に沿道の人々が目を背けるなど“拒否反応”を感じた。

>外国人への排他的な掛け声を禁じ

>「行進では感謝の言葉も多く、私たちが穏やかな気持ちになれる珍しいデモ。参加しやすいし、活動のたびに沿道の反応も良くなっている」

 そう、在特会をはじめとする、過激なヘイトスピーチだらけのデモは間違っている、と言っているのだ。
 言うまでもなく、産経新聞は朝日新聞と対照的に、がちがちの右寄り。そういう新聞でさえ、レイシズムの暴走には危機感を覚えていることがうかがえる。そして、そんなやり方は支持しない、と記事を通じて表明しているのだ。そんなのは一般市民の嫌悪感を招き、かえって不利になるだけ。穏やかに訴える方が効果的なのだ、と。
 まったくその通りだ。

「死ね」とか「殺せ」とかいうおぞましいヘイトスピーチをまき散らす連中って、要するに路上で大声を出してうさ晴らししてるだけだと思う。
 そりゃあ、大声で悪口をわめき散らしたら、さぞ気分はすっきりするだろう。その快感を「正義」と勘違いしてるんじゃないだろうか。
 自分がいい気分になれればそれでいい。自分たちの行動が問題解決につながるかどうか、一般大衆に受け入れられるかどうかなんて、まったく眼中にない。
 外国人参政権反対運動にせよ、竹島や尖閣諸島の問題にせよ、多くの支持者を得たいなら、支持を得られるようなやり方をすべきだ。デモというのは自分たちの意見をアピールして支持者を増やすためのもので、大衆から見放されたら本末転倒だろう。
  


Posted by 山本弘 at 17:54Comments(71)社会問題

2013年03月01日

超常現象に迫る!オカルト番組を10倍楽しむ教室

神戸新聞文化センター

山本弘の
超常現象に迫る!オカルト番組を10倍楽しむ教室

 数多くの著書と「と学会」会長として知られる、山本弘氏の教室。超能力、心霊、UFOなど・・・テレビや雑誌、本などで取り上げられる題材をもとに様々なテーマを、講師が蒐集した資料を元に懐疑的なスタンスで検証を行い、わかりやすくオカルトの真相を解説していきます。

 曜日 第二日曜
 時間 13:30~15:00
 受講料 6ヵ月13,860円
 受講会場 三宮KCC(JR三ノ宮駅前・ミント神戸17階)
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 2006年に東京の三越カルチャーサロンでやったのを皮切りに、東京、埼玉、大阪、京都、名古屋などでさんざんやってきた企画ですが、神戸では初めてです。実際の超能力番組やUFO番組のビデオを観ながら、そこに映っているトリックやヤラセの証拠を見つけて楽しもうというもの。

 受講前に一回、体験受講できます。

 日時 2013年03月10日13:30~15:00
 参加費 1,260円

 詳しい情報・お申し込みは、神戸新聞文化センターまで。
(直リンクはできないので、画面右の「講座で探す」から、「山本弘」または「超常現象」で検索してください)
  


Posted by 山本弘 at 17:39Comments(1)PR

2013年03月01日

第10回MMD杯

 MMD杯も10回目。
 初期の頃は、少ない素材や限られた技術でどう表現するかが大きなポイントだったんだけど、最近はモデルもステージもエフェクトもすっかり充実した感がある。完成度も高くなり、プロが金かけて作った作品と見分けがつかないものも多い。
 規模も大きくなり、知名度もじわじわと上がってきてるみたい。特に今回は、選考委員「5名1社1庁」に驚いた。とうとう国まで巻きこんだか!

【第10回MMD杯】MikuMikuDanceCup Ⅹ 【本選開幕告知】
http://www.nicovideo.jp/watch/sm20082842

 今回、印象に残った作品をいくつか。

【第10回MMD杯本選】サンダーバードごっこ
http://www.nicovideo.jp/watch/sm20082842


 個人的に最高傑作はこれ! ハマっちゃって20回ぐらい見た。2号が発進する時にジェット・ブラスト・ディフレクターが起き上がるところとか、エレベーターカーがファイヤーフラッシュの機首にぶつかるところとか、細部までよくできてる。すべり台でバージルごっこは、僕らの世代ではみんなやったよ!
 欲を言えば、最後に爆弾がずり落ちるところが見たかったな。

【第10回MMD杯本選】新番組「ボーカロイドプリキュア!」【モデル配布】
http://www.nicovideo.jp/watch/sm20120545


 おバカなネタなのに、変身シーンの完成度がとてつもなく高くて、ため息が出る。力作。
 再現ものでは、他にも「P4MMD - ペルソナ(物理) -」「御三家で、AIRのOPに中毒になる動画 【鳥の詩】」「はつねのミクのMMD」なども好き。 「【鳥の詩】」はExも必見(笑)。
「カルチャーセンター「うさぎとかめ」ハッチポッチMTV」は個人的にすごく好きなネタなんだけど、表情の変化が乏しいのが残念。細部まで手を抜かずに作るかどうかで、印象がぜんぜん違うということが分かる。

【第10回MMD杯本選】CROSSOVER
http://www.nicovideo.jp/watch/sm20060531


 格闘もの。殺陣の組み立て方、見せ方が素晴らしく、全編にすごい緊張感がみなぎっている。これは相当アクション映画見て研究したんだろうなあ。目の演技も魅力的。
 この3本が個人的にベスト3。以下、いろいろ。

【第10回MMD杯本選】東方 Fighter 2
http://www.nicovideo.jp/watch/sm20097822

 海外組。まさに「魔法(物理)」というテーマにふさわしい大迫力のバトル。えぐい表現なんだけど、どうしても笑っちゃう。アリス怖い。

【第10回MMD杯本選】 戦場アイドル春香さん
http://www.nicovideo.jp/watch/sm20088507

 FPSの雰囲気を見事に表現している。これも残酷な表現なんだけど、ラストでほっとする。
 バトル系では他にも「香港映画Pで香港映画Pを再現」「魔王、決戦」「天使と悪魔」「辻斬日記【般若心経】」など、それぞれ特徴があって面白かった。

【第10回MMD杯本選】サイバーサンダーサザビー
http://www.nicovideo.jp/watch/sm20096141

 メカアクションものでは、これが文句なしに素晴らしい。
 他にも、「MMDでスパロボ風戦闘デモ」なども力作。

【第10回MMD杯本選】五年前 途切れた線路の 向こう側
http://www.nicovideo.jp/watch/sm20098526

 前回の「トウナ ステイション」の人。ローカル駅の移り変わりをただ見せてるだけなのに、なぜか目頭が熱くなってくる。
 鉄道ものでは、「犬山橋」も良かった。実物はぜんぜん知らないけど、地元民の感動のコメントで溢れていて、読んでるこっちまで感動してくるのだ。

【第10回MMD杯本選】ドルフィン・イン・ザ・スカイ
http://www.nicovideo.jp/watch/sm20083295

 ブルーインパルスの妙技。これは見入る! 細かいとこまでよくできてる。 Exの地上視点映像も素晴らしいので必見。
 同系統の作品では「Sonic Angels【空を翔る翼】」もかっこいい。フランカーのプガチョフ・コブラは美しい。

【第10回MMD杯本選】マンガっぽいよ【漫画風MMD】
http://www.nicovideo.jp/watch/sm20108789

 MMDってマンガ描くツールとしても使えるのか!?
『コミPo!』と違ってポーズが自由につけられるし、素材もはるかに豊富なわけだから……これって同人誌界の革命になるんじゃない? 新たな可能性を見せつけられた気がした。
 革命的新技術という点では、「Crowd Simulator」「ミクダヨー VS 俺」にも注目したい。どちらもこれから応用が広がりそうだ。

【第10回MMD杯本選】その旅立ちとピアピア動画
http://www.nicovideo.jp/watch/sm20124648

 野尻抱介『南極点のピアピア動画』を映像化。原作知ってると泣ける。あと、市場が変なことになってる(笑)。
 SFものでは、アシモフの短編をアレンジした「バイセンテニアル・ガール 〜二百周年の少女〜」も泣ける出来。

【第10回MMD杯本選】たいようのそら
http://www.nicovideo.jp/watch/sm20120721

 絵本みたい……というより、昔の自主制作アニメみたいな雰囲気の作品。引きこまれた。
 まさか前回のザクアリの人だとは思わなかった。これはまたずいぶん作風変えてきたなあ。

【第10回MMD杯本選】リベルニア−After Centuries−
http://www.nicovideo.jp/watch/sm20089520

 何か壮大っぽくっていい雰囲気。もっと見たい。

【第10回MMD杯本選】ODDS&ENDS【MMD-PV】
http://www.nicovideo.jp/watch/sm20124333

 モーションも素晴らしいけど、ラストで鳥肌が立つ。
 PVでは他にも「Jealousy of Silence【Unlucky Morpheus】」「マトリョシカ」などが良かった。

【第10回MMD杯本選】MTBチャレンジ!
http://www.nicovideo.jp/watch/sm20092005

 自転車を動かすのは難しいだろうに、なおかつMTBに挑戦とは……この労力を想像すると頭が下がる。

【第10回MMD杯本選】騒がしいゆーじょー【超遅刻カオス】
http://www.nicovideo.jp/watch/sm20127108

 これは遅刻も無理ないクオリティ。ものすごい量のネタが詰めこまれていて、1回や2回じゃ見きれない。

 他にも「黄色のワーゲン」「大妖精1/8 Figure考察」「テキサスコロニーの赤い罠」「-Beautiful World 2013-」「蟻と宇宙」「ツンデレラ」「全力で跳べ!!【バレーボール】」など、印象に残る作品がたくさんあった。「転校生と遠足 【オカ☆ミキ】」「デフォ子の小さな旅 〜 The Small Adventure 〜 森の妖精」などのシリーズものも楽しみ。
 さて、観光庁さんは何を選ぶんだろ?
  


Posted by 山本弘 at 17:18Comments(7)ニコニコ動画