2012年12月16日

テレ東番組「ワクチン普及は陰謀」 ゲイツ氏「全く逆」

 前に紹介した『やりすぎ都市伝説』のことが、朝日新聞で取り上げられていた。

テレ東番組「ワクチン普及は陰謀」 ゲイツ氏「全く逆」
http://www.asahi.com/culture/update/1215/TKY201212150056.html

 この番組がどれだけデタラメだらけだったかについては、前回の内容を参照していただきたい。

http://hirorin.otaden.jp/e258455.html

 実は僕もこの件で、朝日新聞から電話でインタビューを求められた。
 もっとも、テレビ朝日も前にアポロ陰謀説の番組を流したことがあるから、あんまり他局のことは言えないんじゃないかとも思ったんだけどね(笑)。言わなかったけど。

 ネットでこのニュースについての反応を見ると、

http://blog.livedoor.jp/chuunisoku/archives/21272905.html

>誰もテレ東の都市伝説ネタを本当だと思ってないってwww

 なんて言ってる奴がいるんだけど、それは大衆の知性というものを過大評価しすぎ(笑)。
『やりすぎ都市伝説』で検索してみたら、あの番組の内容、特に関暁夫の話を鵜呑みにしてる人間がごろごろいるのが分かるはずだ。「松尾芭蕉の正体は徳川家康に仕えた服部半蔵」なんていう大バカな「都市伝説」を信じてる人が何人もいるのを知った時には、目が点になったもんである。学校で日本史の時間に何習ったんだと。
 さらに、上記のスレッドを見ると、ビル・ゲイツの陰謀を信じてる人間がいっぱい湧いて出て、後半はほとんど陰謀論一色になってしまっている。

 確かに多くの視聴者は、バラエティ番組を単なるお笑いネタとして見ているんだろう。しかし、真剣に信じてしまう視聴者が何パーセントかいるのは、まぎれもない事実だ。その事実から目をそむけちゃいけない。
 仮に100万人がこの番組を見て(実際にはもっと多いはず)、その視聴者の中のたった1%が信じてしまったとしても、1万人が信じることになる。
 僕が本を書いたり、このブログでいくら真相を解説しても、まあ10万人も読まないだろう。さほどメジャーではないバラエティ番組の影響の方が、活字よりはるかに大きいのだ。

「バラエティ番組だから」とか「ネタにマジレス」とか言って笑ってる人もいるけど、そういう人は、自分が同じ目に遭っても笑っていられるんだろうか。あなたが邪悪な陰謀を企んでいる人物だという話がテレビで堂々と流れ、何百万人という視聴者が目にしたら? それでも平然としていられるのか?
 朝日新聞の記事にも書かれているけど、発展途上国の子供たちへのワクチン接種というのは、何百万という子供の命を救う立派な仕事だ。デマを流してそれを貶める行為が、許されていいはずがない。
 アポロ陰謀説もそうだ。あれは月に降り立った12人の飛行士や、その偉業を支えたNASAの人々に対する重大な誹謗中傷なのだが、それを認識している者は少ない。
「バラエティ番組だから」という理由で、実在で存命の人物に関する悪質な嘘を流していいわけがないのだ。
 
 ちなみに関暁夫は、「都市伝説だって放送開始した当初、みんなは「ウソだよこんなの」って言ってたけど、どうやらウソじゃないなと気付き始めたんだよね」「『やりすぎ都市伝説』をただのテレビ番組、バラエティだと思うな!」などと発言している。『やりすぎ都市伝説』はただのバラエティじゃない、俺の言っていることは真実だぞ、と主張しているのだ。
 本人が「ただのテレビ番組、バラエティだと思うな!」と言っている以上、問題が起きても、「いえ、ただのバラエティ番組ですから」という言い訳は通じまい。

『やりすぎ都市伝説』は12月21日(金)にまた放映される。
http://www.tv-tokyo.co.jp/yarisugijp/index2.html
  


Posted by 山本弘 at 13:47Comments(17)メディアリテラシー