2012年12月14日

「2013年、あなたが選ぶ山本弘の新作は?」

山本弘のSF&トンデモNight #17
「2013年、あなたが選ぶ山本弘の新作は?」

 ご好評をいただいている、SF作家・山本弘のトークライヴ。2012年最後となる今回は、山本弘が構想中のアイデアや執筆予定の作品の設定を一挙公開! 会場のみなさんのご意見を求め、今後の参考にしようというものです。
 連載中の『プロジェクトぴあの』『僕の光輝く世界』の今後の展開に始まり、『脳内ガールズ』『MADなボクたち』『ブルーフリート』『熱闘!ラノベ道』『ティム』『スターエンジェル』『メドゥサ――War Goddess of Light』など、ライトノベル、青春ラブストーリー、近未来SF、スペースオペラ、秘境冒険小説、マンガ原作と盛りだくさん。幻のボツ企画『機装妖精チャイカ』『幻界戦記B-Kids』も紹介。そして『時の果てのフェブラリー』の続編『宇宙の中心のウェンズデイ』はどうなってる?
 あなたのご意見によって、来年の山本弘の予定が決まるかもしれません!

[出演]山本弘(SF作家/と学会会長)
[時間]12月28日(金)
    開場19:00  開演19:30 (約2時間)
[場所]トークシアターなんば紅鶴
    ・大阪市中央区千日前2-3-9 『レジャービル味園』2F
    ・南海なんば駅より南海通り東へ180m
[入場料]前売り¥1500 (当日500円up)
 ※飲食代別途

 チケットはこちらから↓
http://boutreview.shop-pro.jp/?pid=52655283

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 「SF&トンデモNight 」、今年最後の企画です。これが終わったら、翌日は娘といっしょに、朝早くから東京に行かなくてはなりません(笑)。
 小説というのは多くの場合、作者から読者への一方通行なんですが、執筆前に読者のみなさんの意見を聞いて参考にするのも面白いかと思い、こんな企画を考えました。何か役に立つご意見があれば、取り入れさせてもらおうと思っています。
  
タグ :PRSF


Posted by 山本弘 at 18:53Comments(8)PR

2012年12月14日

○○と称する事実上の××

事実上の日本が「事実上のミサイル」と呼ぶ事実上の北朝鮮の事実上のロケットが事実上の打ち上げに事実上成功して事実上の人工衛星を事実上の太陽同期軌道に事実上投入成功したもよう
http://togetter.com/li/421620

 ああ、やっぱりロケットに詳しい方々は、今回の打ち上げ成功が持つ意味をちゃんと理解してるなあ。
 僕も正直、北朝鮮の技術力を侮ってた。今度のも「人工衛星」と称する長距離弾道ミサイルの実験だろうと思ってた。
 ところが、本当に人工衛星だった。それも一発で太陽同期軌道に乗せてきた!
 人工衛星について知っている人ならお分かりだろう。多くの人工衛星が、西から東に向かって打ち上げられるのは、軌道速度に達するのに、地球の自転速度を利用できるからだ。当然、極軌道や太陽同期軌道の方が難度が高い。
 北朝鮮はそれを一足飛びにクリヤーしてきた。これは恐るべきことである。

 このニュースに関して、各社の報道を見ると笑える。あくまで「長距離弾道ミサイル発射成功」「事実上の長距離弾道ミサイル」と言い張っているのだ。

http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPTYE8BB00U20121212
> 北朝鮮は12日午前、「人工衛星」と称するミサイルを発射した。

>北朝鮮政府は国営の朝鮮中央通信を通じ、発射は成功し、人工衛星が軌道に乗ったと発表した。北米航空宇宙防衛司令部も、北朝鮮がミサイルで飛ばした物体は軌道に乗ったもようだとしている。

http://sankei.jp.msn.com/world/news/121213/kor12121307530005-n1.htm
> 北朝鮮の事実上のミサイル発射で、打ち上げられた「衛星」とみられる物体が、地球の北極と南極を通る高度494~588キロのほぼ円軌道を回っていることが12日、専門家の分析で分かった。

“「人工衛星」と称するミサイル”(笑)。
“「衛星」とみられる物体”(笑)。
 地球周回軌道に乗ってることが確認されたんだから、定義上は「人工衛星」以外の何物でもない。何でそれをいまだに「人工衛星と称する」とか「衛星とみられる」なんてとぼけたことを言ってんだ?

http://sankei.jp.msn.com/world/news/121212/kor12121221580026-n1.htm
> 北朝鮮が国連安全保障理事会決議を無視して長距離弾道ミサイルの発射実験を事実上、成功させたことで、専門家は、北朝鮮による弾道ミサイル技術輸出の活性化を強く懸念している。

「事実上」なんてつけなくても成功したんだよ、人工衛星の打ち上げにな。
 もちろん今回のロケット技術が長距離弾道ミサイルに転用できるのは言うまでもない。
 でも、人工衛星の打ち上げを「長距離弾道ミサイルの発射実験」と呼んでいいなら、日本の衛星打ち上げもみんな「衛星と称するミサイル」「長距離弾道ミサイルの発射実験」になっちゃうんだが、それでもいいの?

 ざっと見た限りでは、メディアはどこも同じで、ストレートに「衛星」という言葉を使いたがらないようだ。必ず「と称する」「と見られる」とつけるのだ。
 人工衛星であることを認めないのだから、当然、太陽同期軌道に乗せたことの意味も、正しく解説してくれない。
 なんか「人工衛星」と認めてしまうと、北朝鮮の脅威が薄れるとでも思ってんじゃないだろうか。
 冗談じゃない。これだけ難度の高いロケット打ち上げに成功したという事実は、北朝鮮のロケット技術がミサイルに転用された場合の恐ろしさを示すものだ。十分すぎるほど脅威である。
 衛星そのものは、核を搭載できるほど大きくはないようである。でも、太陽同期軌道ということは、地球上のほとんどの地域の上空を通過するということだ。当然、北朝鮮が次に狙っているのは偵察衛星の打ち上げだろう。

 いつまでも「衛星と称するミサイル」なんていう言い方で事実を認めまいとするのは、現実逃避なんじゃないだろうか。 「撤退」を「転進」、「占領」を「進駐」と言い換えたり、「全滅する」を「未来に向かって脱出する」と言うような。
  


Posted by 山本弘 at 18:35Comments(59)メディアリテラシー