2012年09月27日

『TARI TARI』面白かった

 たまには気分を変えてアニメの話なんかも。
 今期のアニメで個人的にいちばん楽しめたのは『TARI TARI』である。

公式サイト
http://taritari.jp/index.html

 まったく何の予備知識もなしに第一話を見て、「えっ、何これ!? すげー面白え!」と、一発でハマってしまった。
 魔法とか宇宙人とかの突飛な設定があるわけではない。王道とも言うべきストレートな学園青春もの。にもかかわらず、毎回、夢中になって見ていた。
 最近のアニメの部活というと、『けいおん!』みたいにいつ活動してんのかよく分からんものが多いんだけど、この番組はバカ正直なぐらいまっすぐに合唱部(時々バドミントン部)を描いていて、逆に新鮮。
 何と言っても良かったのがシナリオ。第1話の「舌打ちしない」とか「バドミントンな」とか「お前ら、私のしもべな」とか、どうってことないちょっとした日常の台詞が、いちいちいいんである。これを見ると、他のアニメの台詞がいかに説明的でわざとらしいかがよく分かる。
 監督の橋本昌和がシリーズ構成やって、脚本書いて、1話と最終話ではコンテも切ってる。これまで注目したことなかったけど、かなり才能がある人のようだ。

 1話を見て、何話か使って部員を集めて、1クールの最後に合同発表会にのぞむのかと思いきや、2話で早々と済ませちゃったのには驚き。でもって、発表会の日に思いがけないアクシデントが起きて、その逆境を乗り越えて来夏と紗羽が歌いだし、そのままエンディングに突入するという構成の妙にしびれた。
 その後も、エピソードがだいたい2話ごとに完結する構成になってるもんで、2話ごとにクライマックスが来る。それも最終回並みの感動が。

 3人のヒロインの中で、和奏だけがなかなか歌わないという構成も上手い。声が高垣彩陽だから歌ったら上手いに決まってんだから。いつ歌ってくれるかとじらされてたんだけど、6話のラストでとうとう母の死のトラウマを乗り越えて歌い出すところが、やっぱり感動の嵐。

 9~10話のショウテンジャーの話も良かった。
 テレビの変身ヒーローへのオマージュという話はアニメでは珍しくないけど、最初はバイト代のためにヒーローショーを引き受けただけで、「適当でいいよ」とか言っていた紗羽たちが、ウィーンにひきずられてどんどん本気になっていく過程が上手い。志保さんと紗羽の母娘対決とかも爆笑。
 クライマックスでは本当に正義のヒーローになってしまう。『熱闘ヒーローガンバライジャー』の主題歌とともに、夕陽をバックに立ち上がるウィーンとか、大智の登場ポーズとか、爆笑しつつも、あまりのかっこよさに感激して、何度も繰り返し見てしまった。絵コンテ、岡村天斎か。さすがだ。

 あと、この手の学園もののアニメって、親とか教師とか、大人の存在がないがしろにされている例が多いんだけど(親がまったく登場しない作品もある)、この番組は大人たちもみんな印象的で、いいキャラばっかりなんだよねえ。志保さんとか、和奏のお父さんとか、高橋先生とか。
 特に教頭先生。「悪役っぽいけど実はいい人に違いない」と最初から思ってたけど、表のきびしい顔を保ちつつ、旧友の娘である和奏に貴重なアドバイスをする、そのツンデレっぷりにくらくら来ました。最後の方はすっかりいい人になっちゃってまあ……。

 まだ見てない人がいるかもしれないので、最終話については詳しく書かないでおく。
 意外にあっさり終わったな、という印象。でもやっぱり、教頭先生が登場するところは、伏線見え見えではあったけど感動した。「キターっ、教頭キターっ!」と、深夜にもかかわらずテレビの前でのたうち回ってましたよ。
 完成した歌「radiant melody」も良かったしね。
 なんか『まなびストレート!』の最終回を連想した。あれも好きなアニメだったけど。

 しかも!
 終了後に流れる挿入歌集CDのCM!

http://www.lantis.jp/release-item2.php?id=093d4748344a5ac86c30c7e9318d993c

 おおお、「リフレクティア」が! 「Amigo!Amigo!」が! 「goin' my way !!」が! 「熱闘ヒーローガンバライジャー」はフルと10話バージョンと両方入ってるのか! これは嬉しい! 「心の旋律(#6ED Ver.)」って、もしかして「録音スタート」「これから歌う歌は」ってところから入ってるのか?
 ちくしょー、ランティス商売上手いなあ。買うしかないじゃん。

 その他にも、今期の番組で面白かったのは『じょしらく』。
 原作を読んでたもんで、「こんな動きの少ないマンガ、どうやってアニメにするんだ? それに原作のストック少なすぎない?」と不安だったんだけど、蓋を開けてみたら、もう笑える笑える。水島監督さすがだ。
 月見の話とかクリスマスの話とかどれも面白かったんだけど、東京各所を探訪するシリーズも意外に楽しかった。ロフトプラスワンとか、実在の場所がばんばん実名で出てくるのがすごい。けっこう危険なネタにもチャレンジしてて、その危なさがまた笑える。

 あと、『ココロコネクト』も好きな作品。原作のファンなもんで、後藤龍善の声が藤原啓治で、稲葉んの声が沢城みゆきだと知った瞬間、「よっしゃ、これで勝てる!」とガッツポーズしたもんであります。
 原作に非常に忠実なアニメ化で、原作のあのシーンとかあのシーンとかが見事に映像化されていて大満足。特に10話の稲葉んがかわいくてかわいくて、もうどうしてくれよう(笑)。
 ただ、番組内容と関係ないところで起きた騒動のせいで、ネガティヴがイメージがついちゃったのが悲しい。作画スタッフや原作者には責任ないのにねえ。
 ちなみに最終話はこれから見ます。
  
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Posted by 山本弘 at 16:32Comments(14)アニメ

2012年09月27日

なぜ小説は問題にされないのか?

「じゃあ、中には通り魔や人殺しもいるのかしら?」淀美豆さんが気味悪そうに言います。
「そりゃあ当然、いるでしょう」私はタコ焼きパンをかじりながら解説しました。「今の日本では、年間千二百~千三百件の殺人事件が起きています。日本人の十万人に一人の割合で殺人犯が生まれているわけですね。一方、オタクは何十万人もいますから、確率からすると、オタクが人を殺す事件は、年に何件も起きていると推測されます」
「やだ、こわい」と奈々。「オタクってやっぱり危険なのね」
「……あの、私の解説を正しく理解してますか?」
「だって、何十万っていう犯罪者予備軍がいるわけでしょ?」
「やっぱり分かってませんね」
──『名被害者・一条(仮名)の事件簿』より

 ちょっと前に、こういうニュースがあった。

http://www.excite.co.jp/News/android/20120912/Exdroid_44591_0.html
>広島県の小6女児を連れ去った疑いで成城大学2年の小玉智裕容疑者(20)が逮捕された事件で、6日付の日刊スポーツが「小6女児監禁男はプリキュア好き」という見出しの記事を報じたことに、反発の声が高まっている。

>同記事は同級生の証言として「居合同好会の幹事を務めていて、学校にはほとんど来ていなかった。プリキュアが大好きで、趣味は、秋葉原のメイド喫茶通いと聞いた」というコメントを掲載。だが、居合同好会の件は見出しには使われず、プリキュア好きが強調された。

 それに関係して、ツイッターにこんなことを書いている人がいた。

生島 勘富 さんの「アニメが好きなことは、幼女に性犯罪を犯す必要条件になっている」について
http://togetter.com/li/368518

>幼女に対する犯罪を犯す人で、プリキュアなどのアニメを見てる割合がどれぐらいになるのか? その割合が一般成人と大きくズレがあったり、100%に近かったりしたら、アニメは必要条件と言えるかもしれない。 もちろん、十分条件ではない。.

>少なくとも私はプリキュアとか見ないし、見ない成人男性は多いはず。 統計をとったわけでも、統計を見たわけでもないけれど、そういう犯罪を犯す人は、相当高い確率で、そういうアニメが好きなんじゃないかな? つまり、必要条件になっていると思う。


 統計も何も調べずに個人的印象だけで論じてるのもダメダメだけど、そもそもこの人、「必要条件」の意味が根本的に分かっていない。
「pならばq」が成り立つ時に、「pはqであるための十分条件」「qはpであるための必要条件」と言うのである。
 たとえば「犬は哺乳類である」という場合、「哺乳類である」ことは「犬であること」の必要条件(哺乳類でなければ、犬ではない)なのだ。
 この人の主張の通り、「アニメを見ていることが幼女に対して犯罪を行なう必要条件」だと仮定するなら、「幼女に対する犯罪を行なう者はアニメを見ている」ということになる。
 論理的に対偶は真であるから、「アニメを見ていない者は幼女に対する犯罪を行なわない」ということになる。
 しかし、アニメがなかった時代にも幼女に対する強姦事件は数多くあった(それどころか、現代よりはるかに多かった)。よって、「アニメを見ていることが幼女に対して犯罪を行なう必要条件」というのは明白な間違いということになる。
 それにしても、いい年した大人が、こんな初歩の論理が理解できないというのは驚きだ。

 話は変わるが、4月22日に八王子で起きたバスジャック事件をご記憶だろうか?
 犯人の中学3年の少年は、山田悠介『スピン』を読んで参考にしたと報道された。ネットで知り合った6人の少年が6か所で同時にバスジャックを起こし、東京タワーを目指すという話だ。

http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120520/crm12052018010007-n1.htm

 その『スピン』、いちおう参考のために買って読んでみた。山田悠介の小説を読むのは『リアル鬼ごっこ』以来だ。
 おお、山田悠介、上手くなってるじゃん。少なくとも「ランニング状態で足を止めた」みたいなハチャメチャな文章はなくなってる。まあ、編集と校閲ががんばって直してるんだろうけど(笑)。
 ストーリー展開も、こんな簡単にバスジャックが成功するわけないだろという部分を除けば、まあまあ許容範囲かなという気がする。犯人の少年たちのバカさ加減にはいらいらするけど、そういうバカだからこそこういう事件を起こしたんだろうと納得できる。
 ところが。
 クライマックス、少年たちが目的地である東京タワーにたどり着いた後の展開でひっくり返った。
 偶然に事件に巻きこまれただけの人物の前に、事件を裏で操っていた黒幕が現われ、実はこういうことだったんだと背景をべらべら解説するのである。

 ねえよ!

 何で必要もないのに部外者に秘密洩らすんだよ!? しかも口封じのために殺すとかいうんじゃなく、放置するんである。
 事件の真相を知った男は、犯人の一味と間違われて警察に逮捕されるものの、すぐに容疑が晴れて釈放される……え? 何でお前、警察やマスコミに真相をぶちまけないの? つーか何で黒幕はこいつが秘密を絶対バラさないと確信してるの?
 ああ、山田悠介、何も変わってない。話のつじつまを合わせる気がまるでない。こんなものすごいイディオット・プロットを平然と書くとは。
 ちなみに、タイトルの『スピン』の意味は、最後まで読んでもまったく説明されてません(笑)。タイトル考えないでつけただろ。
 まあ、山田悠介の小説がやっぱりダメダメだというのは再確認できた。こんなもんを参考にした八王子の中学生も頭が悪すぎる。

 それよりも僕が気になることがある。
 犯人が『スピン』を参考にしたと報じられたにもかかわらず、この小説に対するバッシングがまったく起きなかったことだ。
 これがアニメやゲームだったらどうだろう? たちまち「アニオタが事件を起こした!」「ゲームの悪影響!」とかネットで騒がれて、週刊誌やワイドショーもバッシング報道に乗り出したんじゃないだろうか。実際、これまでそうしたことは何度もあった。

 2008年、土浦で起きた連続殺傷事件の金川真大容疑者は、ゲーム大会で準優勝したことがあると報じられた。(彼が準優勝したのは〈デッド・オア・アライブ〉の中のビーチバレーの大会だった)
 秋葉原で17人を殺傷した加藤智大容疑者が好きだった〈東方〉シリーズのことを、ZAKZAKは「美少女らがナイフや弾丸を敵に浴びせて倒すゲーム」と紹介した。
 埼玉県川口市で中学3年の少女が父親を殺害した事件では、少女の部屋からマンガ版の『ひぐらしのなく頃に』が押収され、事件との因果関係が騒がれた。(実はいっしょにミステリ小説も複数押収されていたのだが、そちらはまったく問題にされなかった)
 アメリカでは、2007年のバージニア工科大学乱射事件の直後、チョ・スンヒ容疑者がゲームに熱中していたのが原因だとしてゲームが叩かれた。(実際には、警察が彼の学生寮の部屋を捜索したところ、ゲーム機もゲームソフトも見つからなかった)

 なぜ『スピン』でそれが起きなかったのか?
 小説だったからだ──それ以外に考えようがない。川口市の事件でも、世間の注目は『ひぐらしのなく頃に』にのみ集まり、同時に押収されたミステリ小説の存在は無視された。
 ゲームやアニメやマンガは有害だが、小説は無害──そう考えている人間が世間には多いということだ。
 誤解を招かないように言っておくが、僕は『スピン』を絶版にしろとは言わない。どんなにひどい小説でも、言論出版の自由はある。(もちろん、ひどい小説を「ひどい」と批判する自由もある)
 小説の内容をヒントにしてどこかのバカが事件を起こしても、それは事件を起こした奴の責任であって、小説家の責任を問うべきではない。事件が起きるたびにいちいち糾弾されてたら、犯罪を題材にした小説なんか書けなくなってしまう。
 山田悠介だけではない。たとえ障子にちんちんで穴を開ける小説だろうと、知的障害者の女性を輪姦したうえに殺害する小説だろうと、出版の自由は保障されるべきである。

 僕が問題にするのは、なぜ小説では起きないバッシングが、アニメやゲームでは起きるのかということだ。
 どうも多くの人間には、異常な事件が起きると、犯人を自分とは違う人種だと決めつけて安心しようとする心理があるらしい。「あいつはアニメを見たからあんな事件を起こしたのだ。俺はそんなものは見ていない」と。先の生島勘富氏もその一人だ。
 異常な事件が起きるたびに、必ずと言っていいほど「犯人は〇〇人」というデマが流れるのも、同じ心理だろう。ちなみにこれは日本人特有の心理というわけではないようだ。バージニア工科大学乱射事件では、犯人が在米韓国人であったことから、韓国では「日本人犯人説」を唱える者がいたそうだ。
 すると小説が有害とみなされない理由も説明がつく。
 ゲームをしないしアニメもマンガも見ない古い人間でも、小説は読むのだろう。「犯人は小説の影響で犯罪に走った」ということになると、自分も困ったことになる。だから小説の影響など無いことにしたいのだ。
 だから、たとえ小説をヒントにした犯罪が実際に起きても、彼らはそれを都合よく無視するのだ。その一方、犯人がアニメを見ていたという報道があると、因果関係が不明なのに、「それ見ろ」「やっぱり有害だ」と騒ぎ立てるのだ。

 何と非論理的な。彼らの言動はまるでつじつまが合っていない。
 まるで山田悠介の小説だ。
  


Posted by 山本弘 at 15:29Comments(40)社会問題

2012年09月22日

『サンデー毎日』「暴走“ロリ男”はなぜ増える」

『サンデー毎日』9月30日号「相次ぐ連れ去り、監禁…暴走“ロリ男”はなぜ増える」より。

 立て続けに起きた女児監禁事件。警察庁の犯罪情勢によると、昨年、未成年が被害者となった逮捕・監禁事件は79件で、一昨年に比べ12件増えた。また、13歳未満が被害者となった強制わいせつは1019件。2007~09年に900件に減ったが、一昨年から再び1000件台に。強姦は09、10年は50件台だったが、昨年は65件に増えている。

 本当かどうか、警察庁の犯罪情勢平成24年度版を見てみた。

http://www.npa.go.jp/toukei/seianki/h23hanzaizyousei.pdf

「子どもを主たる被害者とする犯罪」のデータは、このファイルの119~122ページである。

>昨年、未成年が被害者となった逮捕・監禁事件は79件で、一昨年に比べ12件増えた。

 実際の数字はこう。

      (2010年) (2011年)
殺人     125  →  123
強盗     357  →  312
強姦     547  →  526
暴行     5,037 → 4,851
傷害     5,262 → 5,025
脅迫     295  →  276
恐喝     2,248 → 1,858
窃盗犯   223,980 → 198,793
詐欺     710  →  576
強制わいせつ 3,760 → 3,598
公然わいせつ 426  →  354
逮捕・監禁  67  →  79
略取・誘拐  148  →  117

 見ての通りだ。確かに「逮捕・監禁」だけは12件増えた。しかし、それ以外はすべて減少している!
「強姦」「強制わいせつ」「公然わいせつ」などの数字を見れば、未成年者への性犯罪が増加していないのは一目瞭然ではないか。この記事を書いた菊地香という記者は、卑劣なことに、唯一増加した「逮捕・監禁」の数字だけを挙げて、読者を誤誘導しているのである。

>13歳未満が被害者となった強制わいせつは1019件。2007~09年に900件に減ったが、一昨年から再び1000件台に。

 図表4-12-(2)-6の罪種別被害発生件数を見ていただきたい。強制わいせつは平成14年(2002年)には1,815件、2003年には2,087件もあった。それがわずか4年後の2007年には半分の907件に減少している。その後、少しリバウンドして、2010年には1,063年になったが、2011年には再び1019件に減少した。

>強姦は09、10年は50件台だったが、昨年は65件に増えている。

 これもピークは2003年の93件。それが2009年までに53件に減少。その後、やはりリバウンドして、2011年に65件になった。
「わいせつ目的略取誘拐」も、やはり2003年の56件がピークで、2005~2011年には24~30件の範囲に収まっている。
 もっと大局的に見てみよう。このグラフは「少年犯罪データベース」から引用させていただいた。



 ご覧の通り、昭和38年(1963年)には、小学生458人、未就学の児童92人が強姦の被害に遭っている。小学生以下に限定すれば、この年が戦後のピークである。
 偶然だが、1963年というのは、日本初の本格テレビアニメ『鉄腕アトム』が放映開始された年でもある。
 60年代末から犠牲者数は急降下。70~80年代を通じて減少を続け、1990年代になって減少が止まる。以後、小学生の犠牲者は41~70人の範囲で上下動を続けている。

 統計を見る限り、子供をターゲットにした性犯罪は昔より確実に減っている。2003年頃に比べると、強制わいせつ事件は半分になった。1960年代と比べれば、強姦事件は1/10になっている。

「暴走“ロリ男”はなぜ増える」

 この見出しに対する答えはこうだ。

「暴走“ロリ男”は確かにいる。だが、増えてなどいない」
  


Posted by 山本弘 at 11:47Comments(17)メディアリテラシー

2012年09月17日

中国問題:井上純一氏の提言

「詩音が来た日」の舞台は2030年の日本の介護老人保健施設。この時代、日本とロシアの関係が悪化しているという設定である。その状勢を見て、アンドロイドの詩音はこう言う。

 詩音はつけっぱなしになっていたテレビを指差した。ニュース番組が今日の事件を報じていた。ロシアとの関係はいよいよ悪化、モスクワでは日本人観光客に対する暴行事件が起こり、それに刺激されて、日本でもロシア料理店の窓ガラスが割られたり、ロシア人の少女が石を投げつけられて重傷を負うという事件も起きていた。
「あの行動は理屈に合いません。自分や仲間を守るために、自分たちに害を成そうとする相手を攻撃するというなら、まだ筋は通ります。しかし、あの料理店のオーナーや女の子は、誰にも何の危害も加えようとはしていなかったのは明白です。なぜ攻撃の対象にされるのですか?」
──「詩音が来た日」(『アイの物語』に収録)

 今まさに、中国ではこうしたことが起きている。日系企業のスーパーや工場が襲撃され、日本車が壊され、日本人がラーメンをかけられたり眼鏡を割られたりといった被害を受けている。
 この事件に関して、ゲームデザイナーで『中国嫁日記』の作者の井上純一さんがこんなことを言っている。

http://togetter.com/li/373047

>「俺も日本にいる中国人に嫌がらせしてやるか!」と考えている愛国者の皆様、それは逆です。ことのほか親切にしてあげましょう。すると中国の愛国者に「日本で嫌がらせあっただろ!」と言われた時「すごい親切にされた。日本人は紳士だ」としか言えないので、結果的に愛国者が「ぐぬぬ」となります。

> もとより「やられたからやりかえす」という行動こそ、向こうの活動家が望んでいることであり 「ほら、日本人はやり返した。俺たちの日本人個人への嫌がらせは正しいのだ!」と暴力が拡大するだけです。国のことは国が対応するべきで、個人の暴力の応酬は事件をよりややこしくするだけです。

 そうだよね! やられたら逆に親切にするってのは、相手にとってものすごくダメージになるんだよ。攻撃すればするほど、自分の方が悪役になっていくんだもの。
 みんな、2年前の「日本鬼子(ひのもとおにこ)」のことを思い出せ!

http://suiseisekisuisui.blog107.fc2.com/blog-entry-1563.html

 僕はこれはすごいと思った。罵倒に対して罵倒の言葉を投げ返すより、はるかにエレガントで効果的ではないか。「日本鬼子」と侮蔑して、こういう反応が返ってきたら、もうその言葉の威力が失われてしまうのである。
 だから僕は今回、「井上メソッド」を支持する。わざわざ街で中国人を探す必要はないけども、もし中国人に出会ったら親切にしてあげよう。それは「やられても耐えろ」「無抵抗を貫け」というのではない。逆だ。効果的に反撃する手段なのだ。

 井上氏が言うように、暴力でやり返すというのは、問題解決につながらないばかりか相手を利するだけの最低の手段だ。仕返しという行為自体にも問題があるが、そもそも、日本にいる中国人をいじめたって、ちっとも「やり返した」ことにはならない。だって、中国で日本人にラーメンを浴びせた中国人と、日本にいる中国人は、同一人物じゃないのだから。
 被害者でもない人間が加害者とは別人に「仕返し」するなんて、まったく無意味だ。アホらしい。そんなのは頭の悪い奴がすることだ。

 以前に『超能力番組を10倍楽しむ本』(楽工社)という本の中で、ドキュメンタリー作家の森達也氏の『ドキュメンタリーは嘘をつく』(草思社)という本の一節を引用したことがある。


 たぶんほとんどの人が記憶していると思うが、9・11同時多発テロ直後、歓喜するパレスチナの人々の映像が世界中に配信された。ある意味で、その後のアメリカの報復行為もやむなしと世界を納得させた映像だった。(中略)知り合いの民放ニューススタッフが、この映像について調べた経緯を教えてくれた。
「結論としては、9・11直後のパレスチナの映像であることは間違いなかったよ」
「じゃあ彼らは実際に喜んでいたの?」
「そこが微妙なんだ。実はあの映像にはまだ続きがあってさ、キャメラが引いてゆくと、喜ぶ人たちの周りには多くの野次馬たちが集まっていて、不思議そうに撮影風景を眺めているんだよ。おまけに画面の隅にはディレクターらしき姿も映っていた」
――『ドキュメンタリーは嘘をつく』79ページ

 それを受けて、僕は本の中でこう続けた。

パパ「これは決して外国だけの話というわけじゃないよ。日本でだって起こりうることなんだ。たとえば、どこかの国で何度も反日デモが起きて、それが日本のニュースで毎日のように流れたとしよう。それを見た多くの日本人は、『あの国の人はみんな日本人が嫌いなんだ』という印象を抱いてしまうんじゃないか?」
夕帆「本当はデモに参加していない人のほうが多いのにね」

 読売新聞によれば、「中国各地の抗議デモは16日、さらに拡大し、十数人規模まで含めると約100都市で行われた」とのこと。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120916-OYT1T00629.htm

 正確な数は不明なので大雑把に計算してみる。仮に1都市につきデモの人数が平均1000人として、100都市なら約10万人だ。
 中国の現在の人口は13億人だから、全中国人の1万分の1、0.01%である。かなり大目に100万人と見積もっても0.1%だ。暴徒化して破壊や傷害事件を起こすのは、その中のさらに一部だろう。
 こうしたニュースを見る時には、デモや暴動に参加していない、つまり日本人や日本企業に危害を加えていない99.9%以上の中国人の存在も忘れないでほしい。そして今、日本にいる中国人はみんな、こうした暴挙には加わっておらず、何の罪もないのだということも。
 当たり前のことだけど、みんなすぐ忘れちゃうんだよね……。
  


Posted by 山本弘 at 16:56Comments(69)社会問題

2012年09月16日

第9回MMD杯を振り返る

 多忙だったので、このブログでリアルタイムで取り上げられなかったけど、振り返ってみたい。
 まずは受賞作から。

【第9回MMD杯】表彰・閉会式前夜祭
http://www.nicovideo.jp/watch/sm18822590

【第9回】MikuMikuDanceCup IX 表彰閉会式【MMD杯】
http://www.nicovideo.jp/watch/sm18828438

 僕がいいと思った作品がほとんどフォローされてて、納得の結果である。
 尻Pのコメントも熱いけど、弓月光先生が第一回から見てたというのがびっくり。『ボクの初体験』、大好きでした!
 EDも素晴らしいので最後まで見るように。

 今回、第5回の「MMD応援団」や第7回の「Twilight」、第8回の「ドミノ2012」のような、圧倒的物量にものを言わせた作品は少なかったんだけど、それでも力作や良作が多かった。とりわけ心に残った作品を順不同でいくつかピックアップ。

【バトル系】

【第9回MMD杯本選】MMDスーパーロボット大戦Z
http://www.nicovideo.jp/watch/sm18668868
 やっぱりこれだ。問答無用でかっこいい。総合優勝は当然の出来。

【第9回MMD杯本選】自己打自己
http://www.nicovideo.jp/watch/sm18665162
 香港映画Pの体を張ったMMD動画。昔の自主製作映画の香りがするなあ。

 この他にも「MIKUGONBALL Z3」「未来日記」「ゲキド・オブ・めーちゃん!」「Gekido of Duty」などのバトルものはどれも面白かった。

【ギャグ系】

【第9回MMD杯本選】ボカロ新喜劇2【全員ミク】
http://www.nicovideo.jp/watch/sm18659058
 関西人ホイホイ! 涙が出るほど笑って、やみつきになって10回は見た。個人的にはベスト1。元ネタの面白さもあるけど、動きのトレスがすごくがんばってる。
 作者の前作も必見。これでMMD初投稿だって!?

【第9回MMD杯本選】かわいいと思ったら負け【ガキの使い七変化】
http://www.nicovideo.jp/watch/sm18651331
 ああ、もうかわいい! ちっちゃいミクもそうだけど、笑いをこらえている東方キャラたちが耐えられなくなってにやける瞬間がかわいくて、何度も見たくなる。さすがジャグリングの人、モーションも絶妙である。

【第9回MMD杯本選】 レンきゅんクエスト
http://www.nicovideo.jp/watch/sm18642696
 しょーもないギャグの連発なんだけど、これだけの猛烈なスピードで繰り出されるとどうしても笑っちゃう。最後はなんかいい話になってるし。

【第9回MMD杯本選】動く「レミリアお嬢様は祝勝会がやりたかった」
http://www.nicovideo.jp/watch/sm18642230
 3位>4位>>>>>>>>>>>越えられない壁>>>>>>>>>>>>>>15位
 笑った。

【第9回MMD杯本選】世界一下手なタイタニックのテーマPV【トレス再現】
http://www.nicovideo.jp/watch/sm18665069
 絵と音のギャップがすごすぎて、ずっと笑いっぱなしだった。

【第9回MMD杯本選】うたらく【UTAU×じょしらく】
http://www.nicovideo.jp/watch/sm18624657
『じょしらく』パロ。仕事早いなあ。

【泣ける系】

【第9回MMD杯本選】トウナ ステイション ~或る日常の風景~
http://www.nicovideo.jp/watch/sm18642903
 ある路線、ある駅の、何も起きないありきたりの日を描いただけの動画なんだけど、「ありふれた日常」というのが実はどれほど大切なものかを思い知らされる。ラストで涙腺がゆるんでしまった。おすすめ。

【第9回MMD杯本選】魔法の天使クリィミーマミ 「シンデレラに憧れて」PV
http://www.nicovideo.jp/watch/sm18641997
 これも感動した。単なるノスタルジーじゃなく、過去のアイドルから未来のアイドルへのバトンタッチという構成に泣ける。比喩じゃなく、マジで目頭熱くなった。

【ゲーム・スポーツ系】

【第9回MMD杯本選】9 -nine-
http://www.nicovideo.jp/watch/sm18641654
 ビリヤードのトーナメント。素晴らしいショットの数々を出し惜しみせずに見せまくる。これは燃える!
 同じビリヤードものでは「ミクとデフォ子の TRICK SHOT 集 2」も良かった。

【第9回MMD杯本選】はちゅねのイージーデンス
http://www.nicovideo.jp/watch/sm18641289
 僕が好きだった第6回の「irony」の人。また一段と進化したなあ。しかも今回は途中から別のゲームになってびっくりだ。

【第9回MMD杯本選】ボンバーミク
http://www.nicovideo.jp/watch/sm18649231
 ああ、この人のレトロゲームネタ好きだわ。今回もどんどん「ボンバーマン」じゃなくなってゆくところがおかしい。

【第9回MMD杯本選】バックホーム!【野球】
http://www.nicovideo.jp/watch/sm18642748
 野球の好きなネギバットP。相変わらずモーションが上手い。今回は主題歌つき。歌詞、いろんなの混ざってますけど。
 同じ作者の「泳ぎ選手権」も面白いんだけど、もう野球を混ぜる意味がなくなってる(笑)。

【PV系】

【第9回MMD杯本選】iM@S The Start!!【踊/演奏/作ってみた】
http://www.nicovideo.jp/watch/sm18646451
 アイマス愛にあふれた作品。ものすごく画面の情報密度が高い。楽器のバリエーションに笑った。春香の表情もかっこいいね。

【第9回MMD杯本選】ギャリイヴメアリー『絵?あぁ、そう。』【Ib/96猫】
http://www.nicovideo.jp/watch/sm18641734
『Ib』は知らんけど、これは見入った。娘も絶賛してました。

【分類不能】

【第9回MMD杯本選】千本通【京都市内の公共交通×千本桜×MMD】
http://www.nicovideo.jp/watch/sm18668340
 こっちは京都人ホイホイ。見せ方が上手いなあ。

【第9回MMD杯本選】キザムヨー【ラーメンタイマー】
http://www.nicovideo.jp/watch/sm18640917
 ラーメンタイマーとして使える動画。しかし人類には早すぎる(笑)。

【第9回MMD杯本選】MMD動画ができるまで
http://www.nicovideo.jp/watch/sm18609692
 どうやってMMD動画を作るかを解説した動画。まともな解説じゃないだろうとは予想してたけど、予想のはるか上を行っていた。
 H港映画Pさんの登場シーンがすごい。一瞬、実写だと思ったよ。

【第9回MMD杯本選】デフォ子の小さな旅 ~ The Small Adventure ~ 【第3話】
http://www.nicovideo.jp/watch/sm18649399
 実写合成。思わず第一話から見直した。メイキング映像も必見。あそこもMMDだったのか。

【遅刻組】

【第9回MMD杯本選】初音ミクのごっつええ感じ2【遅刻組】
http://www.nicovideo.jp/watch/sm18727848
 遅刻したけど、やっぱりこれはいいなあ。表情がすごく豊か。
 ファスナーを上げるところがびっくりした。そんなことできるんだ!?

【第9回MMD杯本選遅刻組】ひげの生えた天使にラブソングを2
http://www.nicovideo.jp/watch/sm18834200
 これは遅刻もしかたがないクオリティ。

 他にも面白かった作品はたくさんあるんだけど、とても書ききれない。
 また来年、楽しませてください!
  


Posted by 山本弘 at 17:50Comments(5)ニコニコ動画

2012年09月16日

『去年はいい年になるだろう』文庫化

 2年前に出版され、昨年の星雲賞日本長編部門を受賞した『去年はいい年になるだろう』(PHP出版)が文庫化されました。今月18日から書店に並ぶ予定です。



 ストーリー解説はこちら

 文庫版の解説は、作中にも登場していただいた、グループSNE社長の安田均氏にお願いしました。
 作中で僕が安田さんに借金を頼みに行くくだりがありまいすが、これは実際の体験が元になっています。『神は沈黙せず』を出版する直前、経済的に困窮し、安田さんに借金したことがあるのです。
 今回、安田さんはその時の会話を再現しています。僕もすっかり忘れてたけど……ああ、確かに言ったよ、こういうこと! 安田さん、記憶力いいなあ。
 そうそう、最初は角川書店に印税の前借りを頼んだんだけど、断られたんですよ。角川では作家に前貸しする金の限度額があるらしいんだけど、あの頃、某女性作家が一人でその枠ぎりぎりまで借りちゃってたもんで(誰のこととは言わんけど、言わなくても分かるでしょ(笑))、他の作家が借りられなくなってたんですよ。
 まあ、借金はすぐに返せたから、べつにいいんですけどね。

 他にも安田さん、作品の背景について、いい解説を書いてくださっています。単行本を読まれた方も、下巻の解説はぜひ書店で目を通していただきたいと思います。
  
タグ :PRSF


Posted by 山本弘 at 16:23Comments(1)PR

2012年09月16日

「非実在少女のるてちゃん」大阪公演

 大阪で10月6~8日の3日間、こういうお芝居が上演されます。

第16次笑の内閣
「非実在少女のるてちゃん」大阪公演


 漫画の世界にすむ魔法少女のるてちゃんはある日漫画の神様から人間の世界に行って青少年健全育成条例改正案を止めてくるように命令される。さっそく推進派の阿佐ヶ谷立秀高校教諭津川のもとに行き説得を試みるも失敗し魔法で懲らしめようと思ったが失敗する。実は漫画の神様は魔法にばかり頼って増長しているのるてに言葉の大切さを教えるため、魔法が通用しない人間の世界に派遣したのだ。そうとは知らず途方にくれるのるての前に津川に廃部を命じられた漫画研究会のメンツがやってくる。彼らとともに条例を阻止すべく動き出したのるてちゃん。
 果たして彼女の運命は

 公式サイトより。
http://warainonaikaku.sitemix.jp/

【日時】10/6(土)13:00~
    10/6(土)19:00~
    10/7(日)13:00~
    10/7(日)19:00~
    10/8(月祝)13:00~
    10/8(月祝)17:30~
【場所】インディペンデントシアター 1st
 大阪市浪速区日本橋5丁目12-4
 地下鉄・堺筋線 恵美須町駅 1B西出口 左手(南)1分
【入場料】前売り¥2000- 当日清算¥2500- 当日¥3000-
 京滋割(京都、滋賀にお住まい、もしくは京都滋賀の学校に通っている方)、各500円引き(要証明)

 僕はこのうち、10月6日の19時からの回の終了後のトークのゲストに呼ばれています。非実在青少年問題について話すことになっています。(ちなみに8日は上田誠氏と竹宮恵子氏がゲストで来られるそうです)
 この「笑の内閣」という劇団の芝居、5年前に「朝まで生ゴヅラ」というのを観て、これがけっこう面白かったんですよね。

http://hirorin.otaden.jp/e8668.html

 今回の「非実在少女のるてちゃん」は未見ですが、今から楽しみにしています。

 ちなみに同じ日の昼間、京都SFフェスティバル2012というイベントにも出演することになっていまして、こっちは16時ごろに失礼して、大急ぎで大阪に移動する予定です。

京都SFフェスティバル2012
http://kyofes.kusfa.jp/cgi-bin/Kyo_fes/wiki.cgi
  


Posted by 山本弘 at 15:53Comments(2)PR

2012年09月16日

「オカルト番組の嘘を暴く!Part2」

山本弘のSF&トンデモNight #14
「オカルト番組の嘘を暴く!Part2」

【出演】山本弘(SF作家/と学会会長)
【日時】9月28日(金) 開場19:00〜 開演19:30〜(約二時間)
【場所】トークシアターなんば紅鶴
 大阪市中央区千日前2-3-9 『レジャービル味園』2F
 南海なんば駅より南海通り東へ180m
【入場料】前売り¥1500- (当日500円up)
 ※飲食代別途

 SF、怪獣、オカルト、トンデモ本、女ターザン、アニメ、特撮……山本弘が興味を持つ様々なジャンルからワンテーマを選んで喋り倒すという、月一のレギュラートーク企画。
 今月は去年の9月にやって好評を博した「オカルト番組の嘘を暴く!」の第2弾。『FBI超能力捜査官』の透視はどこまで当たっていたのか? テレビで紹介されるUFO映像の真偽は? 心霊写真の正体は? オカルト番組の様々な嘘を具体的かつ徹底的に検証します。

 チケットは公式サイトから。
http://go-livewire.com/

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 お気づきの方もおられるでしょうけど、「『FBI超能力捜査官』の透視はどこまで当たっていたのか?」というのは、先日のASIOSのイベントでやったやつです。あれがけっこう好評だったので、大阪でもやることにしました。
 他にもいろんな素材を用意しています。クイズ形式で、「今の映像におかしな点があったのに気づかれた方は?」と客席に訊ねてみようと思っています。正解しても賞品は出ませんけど(笑)。
 昨年のPart1に来られた方も、もう一度来ていただけると嬉しいです。
  


Posted by 山本弘 at 15:23Comments(3)PR

2012年09月07日

『僕らを育てたSFのすごい人』

 3年前に同人誌で出した『僕らを育てたSFのすごい人』が再版、AMAZONで買えるようになりました。



 2年前に亡くなられた、故・柴野拓美氏へのインタビューです。
 柴野氏については、前に書いた記事を参照してください。

http://hirorin.otaden.jp/e81385.html

 戦時中のエピソードや、日本のUFO史上有名な銚子事件やCBA事件の裏側、同人誌『宇宙塵』が輩出してきた多数の日本SF作家、『宇宙エース』『ガッチャマン』『キャシャーン』『テッカマン』のSF考証の話、現在のコミケやコスプレの原点である日本SF大会の開催、さらにラリイ・ニーヴンやJ・P・ホーガンなどの海外SFの翻訳と、柴野氏の業績をたどった一冊です。ぜひ多くの方に読んでいただきたい本です。
  
タグ :SFアニメ


Posted by 山本弘 at 10:50Comments(5)PR