2011年04月20日

『花咲くいろは』がすごい件

 今期のアニメ、まだ全部は見ていないんだけど、クオリティの点で群を抜いているのは、『TIGER&BUNNY』と『花咲くいろは』である。

『TIGER&BUNNY』の1話はものすごく面白かった。作画も素晴らしいんだけど、スーパーヒーローが8人も出てきて、それぞれの見せ場があって、個性の違いが表現されて、さらにこの世界の設定やら主人公の抱える事情やらまで、30分できちんと説明してしまったのには、まったく恐れ入った。最近、第1話を見ただけでは設定の分からない作品がちょくちょくあるからなあ。これはストレスたまらなくていい。
 ただ、2話と3話で話のテンションが落ちて、ちょっとがっかり。いくらでも燃える話にできそうな設定なんで、これから盛り返してくれることに期待したい。

 それに対し、『花咲くいろは』は1話からまったくテンションが落ちない!
 月曜の夜、リアルタイムで第3話を見てたんだけど、面白いったらありゃしない。まさかのサービス・シーン(笑)では、深夜にもかかわらず、声を上げて笑っちゃったよ。最近、アニメの必然性のない入浴シーンには飽きがきてたんだけど、これはバカすぎて最高。しかもそれが単なるバカで終わらず、ちゃんと伏線になってるのが偉い。
(まあ、常識的に考えると、犯罪者を警察に突き出さずに店で雇っちゃうというのは、かなり無茶な話ではあるんだが)
 考えてみれば、次郎丸の書いた小説の一場面という設定にしたら、エロ同人誌、いくらでも創れるんじゃないか? これはもう、今、日本中で同人作家が夏に向けて燃えてると見たね!

 あ、ちなみに、小説の原稿料は書いてもすぐに振り込まれるわけではありませんよ。普通は掲載された翌月あたり。それはエロ小説でも同じはず。
 あと、最近は原稿用紙に手書きする作家はあまりいないんだけど、まったくいないわけではないので、そのへんはフィクションの嘘として許容範囲かな。

 設定自体は『小公女』みたいな古典的パターンなんだけど、緒花の言動や考え方がとにかく面白い。第一話の冒頭の会話から、ガツンとやられた。

>緒花「ママ、私、ママの子じゃないの。ママの親友が病弱なジャズシンガーで、港にやって来た米兵さんとの間で産んだ子なの」
>母「あー、あたし女友達いないしー。それに子供から告白する台詞じゃないわねえ、それ」
>緒花「残念」

 小説家として言わせてもらうと、これ、すごく計算された上手い会話なんである。たったこれだけで、緒花が現実から抜け出すことを夢見ている少女であること、母親がダメ人間であること、緒花はそんな母親を嫌ってはいるけど憎んではない(憎んでたらそもそもこんな会話はしない)ことなどを、番組開始から40秒で視聴者に分からせてしまうのだ。

 周囲の人間もみんな個性的。今回も、何でもお見通しの女将さんや、菜子の思いがけない一面やらが良かったけど、民子のノート(先週、書いてたのはこれだったのか!)でとどめを刺された。
 古いドラマだと、民子みたいに主人公を嫌うキャラは嫌な奴のはずなんだけど、この番組では、逆に民子の嫌い方が面白すぎて、魅力的に見えちゃうんだよなあ。緒花の「ここまで一生懸命嫌われると、なぜか清々しいものが」という台詞には同意。
 岡田麿里、こんなに上手い脚本書ける人だったんだな。

「アニメでやる必然性がない」と言っている連中がいるけど、そんなことないよ。全編、アニメとしての面白さがあふれ返ってるよ。日常のちょっとした動きがいちいちいいんだよ。
 OPで緒花がたすきを掛けながら階段を駆け下りてくるカットなんて、あまりに素晴らしくて、何度リピートしたことか。民子といっしょに走るカットや、風呂場にブラシかけている時に足がスリップするところなんかも、本当に上手い。
 第1話では、民子が女将に呼ばれて部屋に入ってきて座るまでのカットで、横にずれる緒花の動きや民子の脚の動きが、さりげないけど上手かった。
 第2話では、緒花が味噌汁作るシーンで惚れ惚れした。
 第3話でいちばん感心したのは、岩に打ち寄せる波。こんなリアルな波、これまでアニメで見たことない。CGだと思うんだけど、手描きのように見えるところがすごい。
 そういえば、OPのあの階段はCGなのかしらん? 『TIGER&BUNNY』もそうだけど、最近のアニメは手描きとCGの境目が分からなくなってるな。

 他にもいろんな番組があるんだけど、個人的には『Dororonえん魔くん メ~ラめら』が意外な拾い物。詰めこみまくった膨大な量のレトロネタと、いかにも永井豪チックなお下劣ギャグが、僕らの世代には懐かしくていい感じ。『TIGER&BUNNY』の1話のコンテも切ってたけど、やっぱり米たにヨシトモって上手い人なんだと再確認。

 そうそう、これも忘れちゃだめだ。

『魔法少女まどか☆マギカ』
MBS:4/21(木) 26:40~
 ※第11話・第12話連続放送
TBS:4/21(木) 27:00~
CBC:4/24(日) 26:45~
 ※第10話・第11話・第12話連続放送

 僕は録画もするけど、リアルタイムで最後を見届けるつもり。
  


Posted by 山本弘 at 10:34Comments(15)アニメ