2011年02月10日

「こぶしパンチ」にメロメロ

 10日以上遅くなったけど、『ハートキャッチプリキュア!』最終話の話題。
 いやあ、良かった!

 ここ数週、
「ここは俺にまかせて先に行け」
 とか、
「仮面の悪役、実は生き別れの父」
 とか、
「死の直前に改心する悪役」
 とか、
「愛する者をかばって爆死」
 とか、
「主人公側のキャラ、怒りで暴走しかける」
 とか、
 ものすごい王道展開の連続を見せられて、快感に浸ってたのですよ。
 やっぱり王道はいいよね。
 この熱くて漢らしい話が『プリキュア』だってところがたまらない。かわいい女の子たちがガチで戦うんですよ。たまに魔法でビーム撃ったりシールド張ったりはするけど、ほとんどはパンチとキックの猛烈な応酬。キックの効果音が本当に重そうで痛そう。クモジャキーの顔面にいきなりパンチを見舞うマリン、すげー。
 この迫力あるアクションシーンの連続、最盛期の『聖闘士星矢』や『ドラゴンボール』をはるかに上回ってる。つーか、最近ここまで派手に肉弾戦が展開したアニメって、あんまりないんじゃないか?
 声優陣もよくがんばってたと思う。水樹奈々も熱演だったけど、ダークプリキュア(高山みなみ)の「サバーク博士から離れろぉ!」という台詞には心震えたね。台詞ひとつにここまで感情こめられるとは。

 クライマックスはお約束通り、敵の大ボスが巨大化。しかもただ大きくなっただけじゃなくて、地球をゲシゲシ殴る(笑)。惑星を素手で叩いた悪役って、ユニクロン以来じゃないかしらん。
 それに対抗して、プリキュアもまさかの合体・巨大化! 「無限シルエット」って何それ!? オーケストラ姉さんよりさらにでかいんですが。身長数千キロあるよね。
 でもって、敵にとどめを刺す必殺技が、

「くらえ、この愛。
 プリキュア、こぶしパンチ」


 ここまでさんざん盛り上げてきて、最後の最後で「こぶしパンチ」!(笑)
 しかも素敵な笑顔で繰り出されるんだ、これがまた!
 これはあれだ、メロンパンナちゃんのメロメロパンチと同じ原理だな。北海道ほどのサイズがある(推定)超巨大メロメロパンチ。そりゃデューンでなくても浄化されるわ。
 このすごい脱力感には、逆に「やられた!」と思った。これをやるために「おしりパンチ」「からだパンチ」「ぜんぶパンチ」「おでこパンチ」で伏線張ってきたんだとしたら、脱帽するしかない。

 ひとつだけ文句をつけるなら、デューンの憎悪が何に由来するのかよく分からなかったことかな。「愛する者に裏切られた」とかいう過去をちらっと語らせても良かったと思うんだけど。

 でもって、Bパートでさらにやられた。
 いつき、髪伸ばしてる!
 スカート穿いてる!
 何ですか、これ。大きいお友達へのご褒美ですか!?
 えりかの増長っぷりもおかしくて、「ああ、『ハトプリ』ってこういう話だったんだよな」と再確認。
 第一話からずっと見てきて良かった。大満足。

 えー、いちおう新番組の『スイートプリキュア』も観たんですが……
 うーん……(苦笑)
 なんか脚本にも演出にもまったく魅力が感じられないんだけど。
 やっぱり『ハトプリ』は長峯達也監督の才能に支えられていたのだなあ。『おジャ魔女どれみ』や『明日のナージャ』の頃から、この人の演出、好きなんですよ。
  


Posted by 山本弘 at 17:34Comments(5)アニメ

2011年02月10日

『MM9』を中心に近況報告

 長らく放置しててすみません。1月後半から、連載原稿が4本も重なって、かなりきつかったんですよ。
 とりあえず、仕事の近況報告を。

・『ザ・スニーカー』連載『MM9 怪獣のいる風景』第4回「怪獣神様(後編)」

 後編はタイ王国軍と宇宙怪獣ゼオーのバトル。ゼオーの能力をどうするかで最後まで悩んだ。他の星の神様という設定なんで、神様らしい能力を……と思ったんだけど、雷撃はクトウリュウでやっちゃったし、火炎とか光線とかもいまいちありきたりだし。
 さんざん悩んだ末に、オリジナルのすごい能力を思いついた時には、「勝った!」と思ったね。

 原稿を読んだ編集さんに「『ジャイアントロボ』の最終回をほうふつとさせる」と言われた。ああ、意識はしてなかったけど、確かにそんな雰囲気はあるな。 僕としては平成版「怪獣使いと少年」、もしくは怪獣版『シベールの日曜日』を狙ったんだけど。
 ちなみに、ラストは自分で書きながらぼろぼろマジ泣きしてた。
 これまで書いた3作に、短篇を1本書き足して、夏頃に1冊にする予定。

・『Webミステリーズ!』隔月連載『MM9―invasion―』最終話
http://www.webmysteries.jp/

 宇宙怪獣6号(まだ固有名考えてない)とのバトルに決着。
 これを書くため、東京に行くたびに、東京スカイツリーとか浅草雷門とか秋葉原とか、バトルの舞台になる場所をさんざんロケハンしたっけな。でもって、東京の地図やグーグルアースと首っ引きで、怪獣の移動ルートを練ったり。
 グーグルアースの3D表示は、戦闘シーンを書くのにかなり役立った。高いビルが多いから、身長50m程度の怪獣だと周囲から見えにくいというのがよく分かる。自衛隊が攻撃できる方向が限られてくるのだ。
 最終決戦の場所も、さんざん悩んだ末に(一時は秋葉原駅前も考えてた)、まだ怪獣映画で破壊されたことのない場所にした。
 ロケハンしながら、「このビルをぶっ壊そう」とか「ここで投げ飛ばす」とか「ここでキック」とか、殺陣を考えるのが楽しかった。スカイツリーもただ倒すだけじゃ面白くないんで(そもそも怪獣に比べて大きすぎる)、垂直方向のアクションを考えたり。
 前作では、怪獣による都市破壊や怪獣と自衛隊とのバトルを十分に描けなかったのが心残りだった。今回は東京のど真ん中で本格的なバトルを展開できて、かなり幸せだった。
 やっぱ怪獣ものってこうだよね!

 開田裕治さんや山岸真さんが連載をちゃんと読んでくださっていて嬉しい。

http://twitter.com/kaidaikaizyu/statuses/16161956650024961
http://twitter.com/ymgsm/status/34635548366737409

 これも加筆修正のうえ、6月頃に単行本化する予定。
 完結してなくて、続編の『MM9―destruction―』に続くという終わり方(最後の最後で新キャラ登場)なんだけど、はたして『―destruction―』はどうなるのかなあ。これもおおまかな設定とかクライマックスの構想はあるんだけど、それに持っていくまでの展開で悩みそう。

・『SFマガジン』連載『輝きの七日間』

 今月発売号から連載開始。ベテルギウスの超新星爆発によって、地球上に誰も予想していなかった大異変が起きる話。
 ディザスターものではありません、念のため。冒頭に出てくるSF作家の名前で、勘のいい人は気づくかもしれないけど。
『去年はいい年になるだろう』で使った「自分視点で世界的規模の事件を描く」という手法が、今回は使えないため、世界各地の複数のキャラクターの動きを追ってゆくことになる。これは書くのに苦労しそう。ひーこら言いながら資料読んでます。

・『文蔵』連載『UFOはもう来ない』

 地球を監視していた異星人「スターファインダー」のUFOが事故を起こし、異星人が捕らわれる……というファースト・コンタクトもの。趣味のトンデモネタを山ほど盛りこめて、これもけっこう楽しいお仕事。

『ザ・スニ』の連載は今回で終わりなんで、これからは3本(うち1本は隔月)になる。しかし、今年はもうあんまり追加の仕事は受けられないな。

 それ以外に、まだ公表できないけど、角川とグループSNEで新しいプロジェクトが進んでる。これも面白くなりそうな仕事だけどね。
  
タグ :PRMM9


Posted by 山本弘 at 17:02Comments(6)PR