2008年09月13日

8月24日(日)怪獣と『マップス』とニセ科学

 SF大会2日目。この日の出演企画は3つ。おかげで娘の相手をほとんどしてやれなかった。すまん、娘よ。(でも、ずっとキッズルームで遊んでて、退屈はしなかったみたい)
 ちなみに、娘の1日目のコスプレはメイドさんだったが、2日目のコスプレは、妻がこの日のために仕上げた『しゅごキャラ!』のあむちゃんである。
 お前はいい親を持って幸せだな。

●「『MM9』の世界を語る!」

 開田裕治さんとの対談。創元社の人が録音してたから、いずれ何かに使うかも。
「僕らが子供の頃は、ミニチュアを吊るすピアノ線が見えてても、『見えなかったことにしてあげよう』と思って許してあげてたんだから!」
「『恐竜100万年』は子供心にも科学的に間違ってると分かって見てた」
「スピルバーグの『宇宙戦争』は怪獣映画だ」
「ハリウッド版『GODZILLA』がダメだったのは、自分たちの住む街が破壊されるというのはどういうことかを、アメリカ人が実感できなかったから。しかし、アメリカ人は9.11を体験して、ようやく都市が破壊される恐ろしさを知った。『宇宙戦争』『クローバーフィールド』には9.11の記憶が反映されている」
「一方、初代『ゴジラ』には東京大空襲の記憶が反映されていたが、最近では逆に日本人の記憶が薄れ、都市破壊の恐怖を理解できなくなっているのではないか。怪獣はビルさえ壊せばいいってもんではない」
 などなど、これまでいろんなところで語ってきたことの繰り返しだったんだけど、それなりに盛り上がったとは思う。話を合わせてくださった開田さんに感謝。
 最も力説したのは、

「怪獣は死に様がかっこよくなくてはいけない」
「ゴメスは死ぬ時の尻尾の動きがかっこいい!」

 わざわざDVD持ってって、「ゴメスを倒せ」の一場面、流しました。あの、ドスーンとひっくり返った後、尻尾が空中で揺れる動きがいいんだわー。しびれるわー。
 もちろん『MM9』続編の宣伝もした。
 実はあのラストの後では何を書いても蛇足だろうと思って、続編は書かないつもりでいたんだけど、唐突にアイデアを思いついちゃったもんで、書くしかなくなったんだよね。
 
 開田さんは『MM9』の表紙イラストの完成までの過程を紹介。「そうやって描いてたんだ!?」と感心しました。

●「マップス・シェアードワールド小説集」

 出席する予定じゃなかったんだけど、僕もシェアードワールド2巻に参加してる関係で、急遽出席。他の出席者は、長谷川裕一さん、秋津透さん、中里融司さん、葛西信哉さんら。
 裏話もいろいろ。ネクシート号の操縦方法、最初は「胸」だったんだけど、編集さんに「それだけはやめてくれ」と言われて膝小僧になったんだそうな。そりゃ止めるわなあ(笑)。でも「膝はかえってエロい」と好評。
 他にも、昔の単行本の誤植「究極の道化者」をめぐる話題いろいろ。すみません、文庫版から入ったもんで、ついていけません。
 2巻目の執筆陣や作品の内容については、まだ秘密にしておいてくれと言われてるんだけど……でも、正直言って、秘密にする意味がよく分からん。今からぶち上げて話題を盛り上げた方が良くない?
 最後に質問コーナーがあったんで、僕から長谷川さんに質問。
「超機動グラジオンとヘクススキー教授の身長は何メートルですか?」
 小説書いててこれが困ったんだよね。グラジオンはゲンとの対比から身長30~40メートル、ヘクススキー教授はリプリム号や戦闘機との対比から、もう少し小さいんじゃないかと思ったんだけど……。
 長谷川さんの返答は「パトレイバー以上、コンバトラー以下」(だったっけ?)というアバウトなもの。まあ、エヴァンゲリオンも「40メートル以上、200メートル以下」ですしね。
 あっ、しまった。「『大外伝』は長谷川さんの中ではオフィシャルなんですか?」と訊ねるの忘れた。

●「“ニ”はニセ科学の“ニ”」

 菊池誠さんの企画。堺三保さんと出演。
 やっぱり、これまで語ってきたことの繰り返しみたいになっちゃって、あんまり新味がなかったかなと反省している。KEKで見つけた反相対論本とかも、話のタネに持って行ったりしたのだが。

 5日間で出演企画5つ。おかげで他の企画をほとんど回れませんでした。
  
タグ :SF


Posted by 山本弘 at 20:41Comments(4)SF

2008年09月13日

23日(土)ヤマトとミクとオカルトと

 大阪で開かれた第39回日本SF大会1日目。娘ととともに参加。
 会場の表ではロボットの展示と実演をやっていて、娘もちょっとだけ操縦していた。

 いちばん印象的だったのはアート展示室。イラストの他にも模型の展示が多かった。
 高さ50cmぐらいあるジアースとか、新しいものもある反面、古いキットがいろいろあって楽しかった。1/200のデストロイドを使った格納庫のジオラマとか、ガレオンとかコルドバとかパワードスーツとか。当時造ったものを保存してたのかしらん。保存状態いいなあ。
 フルスクラッチのソロン号(しかも通常形態と突撃形態の2種)には、「こんなもん造る人がいるんだなあ」と感心。
 ジェリー・アンダーソン関連では、今さらスカイワンだのインターセプターだのには驚かないが、ドッペルゲンガー号(ガレージキットか?)があったのにはちょっと感激。好きなんだよー、ドッペルゲンガー。

 はーい、今挙げたメカの出演作品がすべて言える人はオタクですよー(笑)。

 でっかいヤマトが楽しかった。リモコン操作で、主砲やパルスレーザー砲が動いたり、波動砲が光って発射音がしたりするやつ。リモコンをいじらせてもらえたので、思わず、「全員、耐ショック、耐閃光防御!」と言ってしまう。ヤマトを知らない娘も気に入ったみたい。


 この日の企画は2つ。
 最初は「ボーカロイドが世界を侵蝕する」。これは僕の立てた企画。野尻抱介さん、松浦晋也さん、それにクリプトン・フューチャー・メディアの佐々木渉さんを招いて、『初音ミク』発売からこの一年の歩みを振り返り、未来を展望しようというもの。
 佐々木さんからはいろんな話が聞けた。『ミク』のパッケージの梱包は、最初、佐々木さんともう一人の社員が手作業でやっていたというにはびっくり、当然、人気が爆発して注文が殺到してからは、えらいことになったとか。
 あの『アッコにおまかせ』事件の裏側を語っていただいたのも貴重。
 本当はもっとボーカロイド作品を見せたかったんだけど、僕の持参したノートパソコンがフリーズするというトラブルのせいで、予定がだいぶ狂ってしまった。フォローしていただいた野尻さんに感謝。
 野尻さんはニコ動にアップした携帯みくみくクプレイヤーの実物を持ってきていた。と小さいけどちゃんとネギ振るんだよ。僕はこういうスキルがないんで、ほんとにうらやましい。

 ちなみにミクは今年の星雲賞の自由部門を受賞。39回で「ミク」というのも、面白い偶然だなあ。

 もうひとつの企画は「超能力番組を10倍楽しむ本」の出張版。キッズルームでやる子供向けの企画だったはずなのに、集まってきたのは大人ばっかり(^^;)。
『FBI超能力捜査官』でのマクモニーグルの経歴紹介「イラン大使館人質事件を解決」のところで爆笑していた人が何人も。

 どうでもいいけど、荷物が多くて帰りは大変でした。同じ大阪府下とはいえ、近くに宿取りゃ良かったなあと反省。
  
タグ :初音ミク


Posted by 山本弘 at 20:34Comments(0)SF

2008年09月13日

8月19日(火)フェブラリーのアレに触れる

 翌日はつくばのKEK(高エネルギー加速器研究機構)の見学。
 最初に訪れた見学者用の展示室で、いきなり興奮した。

「エアロゲルだーっ!」



 解説しよう。これはシリカを原料にした乾燥ゲルで、体積の90%以上が空気という代物。だから異常に軽い。ほぼ無色なうえに、屈折率が空気に近いので、そこにあるにもかかわらずうっかりすると見過ごしてしまうという、何とも奇妙な物質だ。
 これはチェレンコフ放射を利用して、放射線の検知素子として使われている。
 僕がこの物質の存在を知ったのは、20年ぐらい前の『サイエンス』の記事。さっそく『時の果てのフェブラリー』に登場させた。超知性体の操る多面体UFOが、エアロゲルで構成され、内部のモノポールによって磁場を操り、低重力の中で浮かんでいるという設定である。
 でも、現物を見たのはこれが初めて。しかも手で触れる。
 軽い! 軽いよ!
 実際の密度は分からないけど、感覚的には発泡スチロールより軽く感じた。
 展示してあったのは破砕したかけらみたいだったので、「すみません、これ、おみやげにもらっていいですか?」と思いきって申し出たら、OKしてもらえた。何で僕がこんなにエアロゲルにエキサイトしてるのか分からなかったみたいだけど。
 でも、もろいのが欠点なんだよね。カメラのバッグに入れて持ち帰ったんだけど、大阪に帰るまでにかなり粉々になってて、小さなかけらしか残ってませんでした。残念。
 これ、透明なケースにでも入れて、おみやげとして売ってくれないかな。さすがに使用済みの放射化したやつはまずいだろうけど。壊れたやつとか捨てちゃうのもったいないよ。

 他にも印象的だったのは、電子と陽電子をぶつけて素粒子の対称性の破れを探るBelle実験施設――と言うより、厳密にはその裏側のコンピュータ・ルームに感動しました。
 ケーブルがまるでジャングル!
 これはツタだよツタ!

 部屋中、びっしりとケーブルがはびこっていて、間違って抜いちゃったら元通りにちゃんと接続し直せるんだろうかと不安になる。

 もちろん加速器などの施設も見学。
 旧式のコッククロフト・ウォルトン型高電圧発生装置が、評判通り、『鉄腕アトム』に出てきそうな美しさ。周囲の壁がすべて金属で覆われているのもかっちょいい。

 最後に解説と質疑応答のコーナーがあった。
 現在、計画が検討中なのが、ILC(International Linear Collider)。各国共同のプロジェクトで、全長30kmのトンネルを掘って、その中に500GeVのでかい直線加速器を建設しようというもの。まだ日本に建設するかどうかは決まっていないが、建設されるとしたら、これまたネタに使えそう。

 ツアー参加者の一人が、「昔、『銀河英雄伝説』でX線レーザーというものが出てきたのですが、それがどんなものかようやく分かりました」と言っていたのが印象的。
 KEKの人たちにしてみれば、自分たちのやっていることをもっと世間に知ってもらいたいのだろうけど、SF作家としてはやっぱり、「小説の中に使えるか」を優先して考えちゃうんだよね。

 ところで、なにせ広い施設だから、中には食堂もあればコンビニもあれば書店もある。
 見学の合間の休みに時間に、ふらりと書店に入ってみた。やっぱり物理学関係の本が多いなあ……と思ってたら、トンデモ本を発見!

http://www.amazon.co.jp/dp/4434120182/

 内容的にはよくある、素人が「相対性理論に間違いを発見した!」と主張する本。前に別の書店で見かけていたのだが、「この本はKEKでゲットすることに意義がある!」と思って、話のタネに買ってきた。
 しかし、現代物理学の最先端の場所でこんなの売ってたって、買う人間いるのかね?
 ちなみに、やはりKEK内のコンビニに入った人の話によると、江本勝の『水は音楽を聴いている』も売っていたそうである。 うわあ。
  
タグ :サイエンス


Posted by 山本弘 at 20:25Comments(1)サイエンス

2008年09月13日

8月18日(月)ビーム砲の内側を見学


 コミケの翌日は東海村にあるJ-PARC見学ツアーに参加。
 J-PARCとは、

Japan
Proton
Accelerator
Reserch
Complex

 の略。とにかくものすごくでかい陽子加速器があるのだ。
 まず330mのリニアック(直線加速器)。
 次に円周350mの3GeVシンクロトロン。
 最後は円周1.6kmの50GeVシンクロトロン(内側に甲子園球場が5個入る広さ)。
 この3段で陽子を加速するわけだ。
 現在、建設中のニュートリノ実験施設も見せてもらった。光速近くまで加速した陽子を、グラファイトの棒にぶつけてニュートリノを発生させるのだ。
 特に印象的だったのは、25mの地下にあるビームの通り道、ディケイボリューム。建設中でエレベーターが付いてなかったりするもんで、コンクリートむきだしの階段を5~6階分ぐらい上り下りしなくちゃならず、さすがに足がへばったが、その価値はあった。
 案内してくださった多田先生は「ビーム砲の砲口」と称してたけど、まさにそんな感じ。波動砲の内側を思わせる、金属と冷却パイプで覆われた長いトンネルが、地中を94メートルも一直線に貫いているのだ。完成したら、ここを毎秒1000兆個のニュートリノ・ビームが飛んでゆくわけである。目には見えないけど。
 僕らは砲口の方から入ったんだけど、奥(ニュートリノの発生装置)に向かうにつれてトンネルが小さくなってゆくもんで、『ドラえもん』のガリバー・トンネルのようでもある。
 ビーム砲の前にはグラファイトでできたビームダンプと呼ばれる遮蔽体があり、ニュートリノ以外の粒子はここで止められる。
 ニュートリノ・ビームが飛んでゆく先にあるのは、295km離れた岐阜県飛騨市神岡町にあるスーパーカミオカンデ。
 ニュートリノは透過性がきわめて高いので、地中を295km貫通するぐらいはたやすい。それをスーパーカミオカンデで捕らえようという壮大な実験なのだ。
 ビームのさらに先は日本海を貫いて韓国にまで達してるんだそうで、韓国では日本の実験に便乗したニュートリノ実験を計画しているとか(笑)。

 他にも、中性子を利用した物質・生命科学実験施設なども見学。
 ずらりと並ぶコイルやら、でかいクレーンやら、よく分からない銀ピカのメカやら、液体窒素のタンクやら、とにかくかっこいいものばかり。いやあ、いいなあ。来て良かったなあ。
 小説の参考になりそうなネタもいろいろ。多田先生に「『MM9』の続編でここ壊してもいいですか?」と言うと、「どうぞどうぞ」という返事。
 海が間近にあるから、怪獣が上陸するのに絶好のロケーションである。陽子加速器はもちろん、大量にある液体窒素とか液体ヘリウムなんかも、話の中で使えそう。

 一方、小説のネタにならないのが、多田先生ご自身。
 金髪で、いつも迷彩服を着て、腰の周りに工具をじゃらじゃらぶら提げてる、インパクトのある人。これでも理学博士で「素粒子物理学研究所 物理第三研究系 ニュートリノグループ」の偉い人なんである。施設の設計なんかもやってるそうな。普段はつくばの方に住んでるんだけど、週末にはつくばエキスプレスで秋葉原に繰り出すのだ。
 こんなキャラ、小説に出したって、「こんな科学者がいるわけない」「リアリティがない」って言われるよ!
「事実は小説より奇なり」と言うが、小説における「リアル」とは何なのかと、深く考えさせられましたわ。
  
タグ :サイエンス


Posted by 山本弘 at 20:14Comments(0)サイエンス

2008年09月13日

8月17日(日)コミケの収穫

 夏コミにサークル参加。新刊は『さよなら絶望先生』のパロディ本。間に合わなかった『チャリス・イン・ハザード』最終巻の代わりに作ったんだけど、急ごしらえの割には自分でも笑える楽しい本になったと思う。
 締切までに入稿したにもかかわらず、いきなり印刷会社に断られた(「発注書に予約番号が書いていなかった」という、わけ分からん理由!)時には、本当に「絶望した!」と叫びたくなったもんだが、飛びこみの仕事を引き受けてくれた親切な印刷会社があったので助かった。捨てる神あれば拾う神あり。嬉しいなあ。
 150部刷って100部ほど売れたから、まあまあかな。
『チャリス』の在庫は冬コミで買った人が多かったからか、あまり売れなかった。来年は持ちこみ数を絞ろう。

 今回は面倒なので西展示棟しか回らなかった。妻に頼まれたピンクハウス系、アクセサリー系、ペット系、医療系以外では、掘り出し物はこんな感じ。

●桑田次郎版の『バットマン』の資料本。これ、復刻困難だし、貴重だわ。

●僕らの世代では懐かしい、名イラストレーター・柳柊二のイラストを集めた本。『ボーイズライフ』版の『地底世界ペルシダー』のイラストとか、今見るとすごく色っぽい。 もっと大きなサイズで見たい絵や、カラーで見たい絵も多いので、商業出版してくれないかしらん。

●『少年マガジン』のグラビア記事を集めた本。 これまた、「未来の鑑識ロボット」とか「飛行突撃車」とか「おいばね式パラシュート」(これ覚えてる!)とか、レトロでバカっぽいけど楽しいイラストが満載。巨大な生首が宇宙に浮かんでいる「生きている星」というイラストは、思わず「伝承族だー!」とはしゃいじゃいました。

●サバイバルゲームの基礎知識を分かりやすく教えてくれるマンガ。ルールやマナーの問題にかなりページを割いていて、体験者ならではの問題提起も。

●『涼宮ハルヒの憂鬱』の英語版DVDの研究本。英語の台詞と日本版との対訳、英語版声優へのインタビューなど。

「That's classified」(禁則事項です)
「What is a glasses fetish?」(眼鏡属性って何?)

 といった具合。鶴屋さんの「めがっさ」「にょろ」は、英語では「megas」「nyoro」だそうな。
「God knows...」も英語版の声優さんがちゃんと英語で歌ってる。直リンは避けるけど、 ニコ動にもそのシーンだけ抜粋した映像がアップされてるから、興味のある人は検索してみて。

 他には、いつも行っている風俗系の同人誌。僕はソープとかイメクラとかにはいっぺんも行ったことがないんだけど、風俗嬢の作る同人誌はどれも面白いもんで、コミケでは欠かさず買っている。『詩羽のいる街』の中でも、その一部を参考にさせていただいた。感謝。
  
タグ :コミケ


Posted by 山本弘 at 20:02Comments(0)サブカル

2008年09月13日

8月16日(土)青山に少女のヌードを観に行く

 この日、コミケ2日目だったんだけど、回るブースひとつしかないし、これだったらパスしてもいいかなと思って、青山で開かれていたジョック・スタージス写真展に行ってきた。

 ジョック・スタージスってのはこういう人だ。

http://www.tokinowasuremono.com/artist-d05-sturges/index.html

 20年ぐらい前にこの人の写真集を買ったことがあるけど、まだ元気でやってたんですね。
 検索すると、ネットにアップされている写真もいっぱいヒットする。全部少女ってわけじゃないけど、だいたい1~2割は、明らかに未成年と分かる少女の裸を撮ったものである。
 本国アメリカでは、やはり一部の人たちから「児童ポルノだ」という批判を受けているらしい。だが、日本より規制のきびしいアメリカで、ちゃんと写真集が出版されている(最新の『Misty Dawn/Portrait of a Muse』は2008年出版)ということは、社会的・法律的に「ポルノではない」と認知されているということだろう。
 当たり前だ。ヌードとポルノは違う。ただ女の子の裸を撮っただけの写真は、「ヌード写真」であって「ポルノ写真」ではないのである。
 児童ポルノ法のおかげで少女ヌードは全滅したと思ってる人が多いけど、こういう芸術系の写真はしっかり生き残ってんだよ。ロリコン諸君、希望は捨てちゃだめだ(笑)。

 展示されていた写真の中では、全裸でうずくまっている金髪の女の子の写真(カラー)が最高に良かったんだけど、17万とかいう値段がついてたんで、さすがに買えません。1万以下ならともかく、10万超えたら妻に言い訳できないし(笑)。写真集を買って我慢した。
 ちなみに、この写真展のことを教えてくれたのは、某誌の編集さん。よく分かってらっしゃる。感謝!

 写真展に行ってきた後、新橋で某マンガ雑誌の編集さんとマンガ家さん(過去に有名なラブコメ作品をヒットさせたことがある人)と落ち合い、食事をする。
 最初の話では、マンガ家さんが『MM9』に惚れこんでしまって、ぜひマンガ化したいということだった。すでにヒメのイラストまで描いてたりする。
 実は『MM9』マンガ化のオファーはこれが最初ではない。他にも2社から来ている。アニメ化のオファーや実写化のオファーもある。マンガやアニメはともかく、実写は無理でしょ。ヒメ、どうやって映像化するんですか(笑)。
 それにしても、怪獣の好きな人って多いんだなあ。
 あいにく、マンガ化の話はすでに別の出版社で進んでまして……と、お断りしたのだが、向こうはそれでも僕と仕事がしたいみたいで、「それなら『MM9』以外に山本さんの原作で何か連載を」という話になってきた。
 原作と言っても、シナリオを書くんじゃなく、「設定とシノプシスを書いていただいて、それを元にこちらでマンガにするという形で」と言う。 僕としても、連載もののシナリオ書いてる時間なんてないから、これはありがたい話である。
 そこで、過去に別のところに企画を提出してボツられた『機装妖精チャイカ』やら、『詩羽のいる街』の作中作である『戦場の魔法少女』やら、いろいろアイデアを見せたのだが、どうも反応がイマイチ。
 向こうとしては、ヒメの印象が強かったので、怪獣と戦う少女がいいらしいのだよね。でも、巨大化して戦うんじゃ、『MM9』といっしょになっちゃうし……。
 と、考えているうちに、ふと思いついた。

「あのー……女ターザンものはどうですか?」

 そしたらOKだって言うのよ。女ターザンでもOKだって! まあ確かに、女の子が猛獣とか怪獣と戦うシーンがいっぱい描けるわけだし。
 いやあ、言ってみるもんだね。
 たちまちマンガ家さんと意気投合。

「山本さん、ヒロインは何歳ぐらいがいいですか? 僕は16歳がいいんですけど」
「僕は15歳かな。黒髪か金髪かどっちがいいですか? それによってヒロインの国籍が決まるんですけど。僕は金髪の方が好きなんですが」
「どっちでもいいですよ。あと、『ナディア』のジャンみたいな感じのメガネの少年を出しましょうよ。あと、原住民の色黒の女の子も」
「いいですね、それ。いただきです!」

 という具合に盛り上がってしまった。

 というわけで東京から帰った後、女ターザンもののマンガの設定を書きまくった。構想(妄想)がふくらみ、キャラクター設定やらプロットやら、A4で25ページもの分量に。 魔法と超科学と怪獣と古代文明の謎が入り乱れる、『インディ・ジョーンズ』+『ハムナプトラ』みたいな話である。
 自分で言うのもなんだが、これ、面白いんだわ。採用されるかどうか分からないが、たとえボツになっても、この設定ならどこかで流用できそうである。
  


Posted by 山本弘 at 19:41Comments(0)美少女

2008年09月13日

ブログ再開します

 1か月以上も放置していて申し訳ない。
 なぜかというと、8月から9月上旬にかけて、むちゃくちゃに忙しかったからである。
『SFマガジン』と『文蔵』の連載。新作『詩羽がいる街』のゲラチェック。コミケ。SF大会。トンデモ関連のイベント。雑誌インタビュー。編集者との打ち合わせ。娘のサマースクールの送迎。さらに今年は町内会の会長までやっている(笑)。町内で面倒な問題が持ち上がったりして、もう大変だったのだ。
 ようやく少し暇になったので、たまっていた宿題をまとめて片付けようと思う。

 ちなみにコメントは、ブログ主が承認したものだけを掲載する方式です。トラブルを避けるために、削除の基準はかなりきびしくさせていただいています。悪しからず。
   

Posted by 山本弘 at 18:53Comments(0)