2010年02月17日
「ミクトラ」のツボ
すでに17万再生に達したこの作品。
ニコニコ動画に入れない人はYouTubeで。
http://www.youtube.com/watch?v=Dt5snNDNtuc
出てくる怪獣の名前は、コメントやニコニコ大百科でフォローされているので、それ以外の部分について、ウルトラ・シリーズに詳しくない人のために解説しよう。
●0:09
このシーンの背景に写っているのは、『ウルトラQ』『ウルトラマン』のスポンサーだった武田薬品。毎回、タイトル前に「タケダタケダタケダ~、タケダタケダタケダ~、タケダタ~ケ~ダ~♪」という歌ともに、この映像が流れた。
2008年の映画『大決戦!超ウルトラ8兄弟』でも劇中で使われた。
●0:26
『ウルトラマン』OPでは、まず「ウルトラQ」のロゴが出た後、それが割れるような表現とともに、「ウルトラマン」「空想特撮シリーズ」というロゴが現われる。
画面が微妙に揺れてるところまで再現してるのが芸コマ。
●0:29
『ウルトラマン』27話「怪獣殿下(後編)」より。
大阪城に出現したゴモラ。厳密には、このシーンではすでに尻尾は科特隊に切り落とされているはずなのだが……。
●0:31
『ウルトラセブン』3話「湖のひみつ」より。
●0:35
『ウルトラマン』8話「怪獣無法地帯」より。
●0:38
『ウルトラマン』23話「故郷は地球」より。
●0:40
『ウルトラセブン』37話「盗まれたウルトラアイ」より。
マゼラン星人マヤは、モロボシ・ダンのウルトラアイを奪って変身できなくするが、最後は母星から見捨てられて……という悲劇的なキャラ。
劇中、ダンとの会話で、
「地球を侵略するつもりなのか?」
「こんな狂った星を? 見てごらんなさい、こんな星、侵略する価値があると思って?」
というくだりがある。
ちなみにこの回、怪獣も着ぐるみの宇宙人も出てこない。予算不足で着ぐるみが作れなくなったために作られた苦肉のエピソードなのである。しかし、印象に残る異色作となっている。
●0:41
『ウルトラセブン』39・40話「セブン暗殺計画」(前後編)より。ガッツ星人はまさにこんな感じで会話する。
ウィンダムの動きは、39話でガッツ星人に倒されるシーンの再現?
●0:48
『ウルトラセブン』14・15話「ウルトラ警備隊西へ」より。
●0:50
『ウルトラマン』最終話「さらばウルトラマン」より。
ゼットン星人は『ウルトラQ』のケムール人の着ぐるみの流用である。
●0:52
『ウルトラセブン』8話「狙われた街」より。
メトロン星人は下町のアパートに潜んでいる。ちゃぶ台をはさんでモロボシ・ダンと会話するシーンは名場面。
●0:55
『ウルトラマン』28話「人間標本5・6」より。
ダダはウルトラマンにやられ、本国にいる上司に「だめだ、ウルトラマンは強い」と泣きつく。
●1:01
『ウルトラマン』2話「侵略者を撃て」より。
初代バルタン星人は、頭の形状などが、後で出てくる二代目バルタンとは微妙に違う。
●1:13
『ウルトラマン』17話「無限へのパスポート」より。
四次元怪獣ブルトンはその能力で、戦車を空に飛ばし、戦闘機に地を走らせる。
●1:21
『ウルトラマン』第1話「ウルトラ作戦第一号」より。
青い玉がベムラーで、赤い玉がそれを追ってきたウルトラマン。
ウルトラマンはハヤタの乗る小型ビートルに衝突して彼を殺してしまい、やむなく自分の命を与えて生き返らせる。
●1:24
『ウルトラマン』15話「恐怖の宇宙線」より。
ガヴァドンは子供のラクガキから生まれた怪獣。ウルトラマンはガヴァドンを宇宙に連れ去り、悲しむ子供たちに「毎年7月7日の夜、きっとガヴァドンに会えるようにしよう。この星空の中で」と約束する。
●1:27
『ウルトラマン』33話「禁じられた言葉」より。
この回では、ザラブ星人、バルタン星人二代目、ケムール人は、メフィラス星人の配下として登場するが、どうやら幻影によるハッタリだったらしい。メフィラス以外の3体の色が薄いのは、幻影であることを表現しているのか?
ちなみに、ムラマツキャップの「(ケムール人やザラブ星人を)我々が倒したはずだ」という発言には、子供心に「倒してないじゃん!」とツッコんだもんである。
●1:30
一瞬、ザラブ星人がニセミクトラマン(テト?)に変身しているのと、二代目バルタンの胸のスペルゲン反射鏡が開いているのに注目。
●1:31
『ウルトラセブン』48話「史上最大の侵略(前編)」より。
パンドンはこの前編の戦いでセブンに倒されるが、後編ではやられた左腕と右脚をメカで補修し、改造パンドンとなって再登場する。
●1:32
『ウルトラファイト』の再現。(イカルスとエレキングの出てくるエピソードはいくつもあり、どの回なのか特定できない)
この番組で使われたのはアトラクション用の着ぐるみで、エレキングの角は回転しないし、全体にかなりよれよれなのだが、その感じをうまく再現している。
●2:05
『帰ってきたウルトラマン』5・6話「二大怪獣東京を襲撃」「決戦!怪獣対マット」より。
ツインテールが逃げているのは、「ツインテールはグドンの餌」という設定だから。
●2:08
『ウルトラマンA』14話「銀河に散った5つの星」より。
ヤプールはゴルゴダ星にウルトラ兄弟をおびきだし、A以外の4人を十字架に磔にする。
最後に残ったAを倒すために作られた超獣がエースキラーである。
●2:09
『ウルトラマンタロウ』18話「ゾフィが死んだ!タロウも死んだ」より。
当時は怪獣の吐く火炎は合成ではなく、本当に火炎放射器を使うのが一般的だった。劇中、バードンの火炎を浴びて、ゾフィのスーツの頭部に火がつくシーンがある。当時の特撮現場は命がけだったのだ。
このため、ゾフィはニコ動では「ミスターファイヤーヘッド」と呼ばれている。
●2:12
『ウルトラマンレオ』第1話「セブンが死ぬ時!東京は沈没する!」より。
レッドギラスとブラックギラスは、抱き合って回転することで津波を起こす能力があり、東京を水没させる。
●2:17
このステージのバックの映像は『ウルトラマン』のOP。
●2:39
ここからバックは『ウルトラセブン』OPになる。
●2:56
『ウルトラマン』最終話「さらばウルトラマン」より。
●2:59
『ウルトラセブン』最終話「史上最大の侵略(後編)」より。
ダンがアンヌ隊員に、自分がウルトラセブンだと打ち明けるシーンの再現。
●3:00
同じく「史上最大の侵略(後編)」より。
ちゃんと再生パンドンになっているのが芸コマ。
●3:03
ミクトラマンとミクトラセブンのポーズが、スペシウム光線とエメリューム光線のポーズになっている。
●3:07
映画『ウルトラマンZOFFY』より。
TV版の『ウルトラマン』最終話では、ゼットンはアラシ隊員の使用した新兵器・ペンシル弾で倒されるのだが、この映画ではそのシーンが省略され、ゾフィがゼットンを倒したことになっていた。
こうして見ると、『マン』『セブン』を中心に、『ウルトラQ』から『レオ』までの作品をていねいにフォローしているのがよく分かる。
ニコニコ動画に入れない人はYouTubeで。
http://www.youtube.com/watch?v=Dt5snNDNtuc
出てくる怪獣の名前は、コメントやニコニコ大百科でフォローされているので、それ以外の部分について、ウルトラ・シリーズに詳しくない人のために解説しよう。
●0:09
このシーンの背景に写っているのは、『ウルトラQ』『ウルトラマン』のスポンサーだった武田薬品。毎回、タイトル前に「タケダタケダタケダ~、タケダタケダタケダ~、タケダタ~ケ~ダ~♪」という歌ともに、この映像が流れた。
2008年の映画『大決戦!超ウルトラ8兄弟』でも劇中で使われた。
●0:26
『ウルトラマン』OPでは、まず「ウルトラQ」のロゴが出た後、それが割れるような表現とともに、「ウルトラマン」「空想特撮シリーズ」というロゴが現われる。
画面が微妙に揺れてるところまで再現してるのが芸コマ。
●0:29
『ウルトラマン』27話「怪獣殿下(後編)」より。
大阪城に出現したゴモラ。厳密には、このシーンではすでに尻尾は科特隊に切り落とされているはずなのだが……。
●0:31
『ウルトラセブン』3話「湖のひみつ」より。
●0:35
『ウルトラマン』8話「怪獣無法地帯」より。
●0:38
『ウルトラマン』23話「故郷は地球」より。
●0:40
『ウルトラセブン』37話「盗まれたウルトラアイ」より。
マゼラン星人マヤは、モロボシ・ダンのウルトラアイを奪って変身できなくするが、最後は母星から見捨てられて……という悲劇的なキャラ。
劇中、ダンとの会話で、
「地球を侵略するつもりなのか?」
「こんな狂った星を? 見てごらんなさい、こんな星、侵略する価値があると思って?」
というくだりがある。
ちなみにこの回、怪獣も着ぐるみの宇宙人も出てこない。予算不足で着ぐるみが作れなくなったために作られた苦肉のエピソードなのである。しかし、印象に残る異色作となっている。
●0:41
『ウルトラセブン』39・40話「セブン暗殺計画」(前後編)より。ガッツ星人はまさにこんな感じで会話する。
ウィンダムの動きは、39話でガッツ星人に倒されるシーンの再現?
●0:48
『ウルトラセブン』14・15話「ウルトラ警備隊西へ」より。
●0:50
『ウルトラマン』最終話「さらばウルトラマン」より。
ゼットン星人は『ウルトラQ』のケムール人の着ぐるみの流用である。
●0:52
『ウルトラセブン』8話「狙われた街」より。
メトロン星人は下町のアパートに潜んでいる。ちゃぶ台をはさんでモロボシ・ダンと会話するシーンは名場面。
●0:55
『ウルトラマン』28話「人間標本5・6」より。
ダダはウルトラマンにやられ、本国にいる上司に「だめだ、ウルトラマンは強い」と泣きつく。
●1:01
『ウルトラマン』2話「侵略者を撃て」より。
初代バルタン星人は、頭の形状などが、後で出てくる二代目バルタンとは微妙に違う。
●1:13
『ウルトラマン』17話「無限へのパスポート」より。
四次元怪獣ブルトンはその能力で、戦車を空に飛ばし、戦闘機に地を走らせる。
●1:21
『ウルトラマン』第1話「ウルトラ作戦第一号」より。
青い玉がベムラーで、赤い玉がそれを追ってきたウルトラマン。
ウルトラマンはハヤタの乗る小型ビートルに衝突して彼を殺してしまい、やむなく自分の命を与えて生き返らせる。
●1:24
『ウルトラマン』15話「恐怖の宇宙線」より。
ガヴァドンは子供のラクガキから生まれた怪獣。ウルトラマンはガヴァドンを宇宙に連れ去り、悲しむ子供たちに「毎年7月7日の夜、きっとガヴァドンに会えるようにしよう。この星空の中で」と約束する。
●1:27
『ウルトラマン』33話「禁じられた言葉」より。
この回では、ザラブ星人、バルタン星人二代目、ケムール人は、メフィラス星人の配下として登場するが、どうやら幻影によるハッタリだったらしい。メフィラス以外の3体の色が薄いのは、幻影であることを表現しているのか?
ちなみに、ムラマツキャップの「(ケムール人やザラブ星人を)我々が倒したはずだ」という発言には、子供心に「倒してないじゃん!」とツッコんだもんである。
●1:30
一瞬、ザラブ星人がニセミクトラマン(テト?)に変身しているのと、二代目バルタンの胸のスペルゲン反射鏡が開いているのに注目。
●1:31
『ウルトラセブン』48話「史上最大の侵略(前編)」より。
パンドンはこの前編の戦いでセブンに倒されるが、後編ではやられた左腕と右脚をメカで補修し、改造パンドンとなって再登場する。
●1:32
『ウルトラファイト』の再現。(イカルスとエレキングの出てくるエピソードはいくつもあり、どの回なのか特定できない)
この番組で使われたのはアトラクション用の着ぐるみで、エレキングの角は回転しないし、全体にかなりよれよれなのだが、その感じをうまく再現している。
●2:05
『帰ってきたウルトラマン』5・6話「二大怪獣東京を襲撃」「決戦!怪獣対マット」より。
ツインテールが逃げているのは、「ツインテールはグドンの餌」という設定だから。
●2:08
『ウルトラマンA』14話「銀河に散った5つの星」より。
ヤプールはゴルゴダ星にウルトラ兄弟をおびきだし、A以外の4人を十字架に磔にする。
最後に残ったAを倒すために作られた超獣がエースキラーである。
●2:09
『ウルトラマンタロウ』18話「ゾフィが死んだ!タロウも死んだ」より。
当時は怪獣の吐く火炎は合成ではなく、本当に火炎放射器を使うのが一般的だった。劇中、バードンの火炎を浴びて、ゾフィのスーツの頭部に火がつくシーンがある。当時の特撮現場は命がけだったのだ。
このため、ゾフィはニコ動では「ミスターファイヤーヘッド」と呼ばれている。
●2:12
『ウルトラマンレオ』第1話「セブンが死ぬ時!東京は沈没する!」より。
レッドギラスとブラックギラスは、抱き合って回転することで津波を起こす能力があり、東京を水没させる。
●2:17
このステージのバックの映像は『ウルトラマン』のOP。
●2:39
ここからバックは『ウルトラセブン』OPになる。
●2:56
『ウルトラマン』最終話「さらばウルトラマン」より。
●2:59
『ウルトラセブン』最終話「史上最大の侵略(後編)」より。
ダンがアンヌ隊員に、自分がウルトラセブンだと打ち明けるシーンの再現。
●3:00
同じく「史上最大の侵略(後編)」より。
ちゃんと再生パンドンになっているのが芸コマ。
●3:03
ミクトラマンとミクトラセブンのポーズが、スペシウム光線とエメリューム光線のポーズになっている。
●3:07
映画『ウルトラマンZOFFY』より。
TV版の『ウルトラマン』最終話では、ゼットンはアラシ隊員の使用した新兵器・ペンシル弾で倒されるのだが、この映画ではそのシーンが省略され、ゾフィがゼットンを倒したことになっていた。
こうして見ると、『マン』『セブン』を中心に、『ウルトラQ』から『レオ』までの作品をていねいにフォローしているのがよく分かる。
タグ :ウルトラ
2010年02月09日
ありがとう、そしてさようなら『シンケンジャー』
戦隊シリーズの脚本が変わってきたのは、やはり90年代からだと思う。
上原正三、高久進、曽田博久、藤井邦夫といった初期シリーズを支えた脚本家が退き、第二世代の脚本家が台頭してきてから、明らかに脚本のカラーや質が変化してきた。その本格的な幕開けとなったのが、井上敏樹がシリーズ構成を務めた、いろんな意味での問題作『鳥人戦隊ジェットマン』(91年)であることは、どなたも異論はないだろう。
その後も、浦沢義雄の『激走戦隊カーレンジャー』(96年)、小林靖子の『星獣戦隊ギンガマン』(98年)『未来戦隊タイムレンジャー』(00年)、荒川稔久の『爆竜戦隊アバレンジャー』(03年)『特捜戦隊デカレンジャー』(04年)、前川淳の『魔法戦隊マジレンジャー』(05年)、會川昇の『轟轟戦隊ボウケンジャー』(06年)、横手美智子の『獣拳戦隊ゲキレンジャー』(07年)と、それぞれに特徴のある面白い番組が続いた。アクションだけではなく、キャラクターやお話が楽しいのだ。
80年代までの戦隊が、番組ごとのカラーの違いが明確ではなかったのに対し、ギャグ路線、恐竜、拳法、忍者、魔法、刑事、冒険といったように、その年ごとのコンセプトの違いをはっきり打ち出すようになったのも、90年代からだ。
また、戦隊ものに限らず、昔の特撮番組の脚本は、「子供向け番組なんかやりたくないけど、お仕事でしかたなく書いている」といった感の漂う、ぞんざいなものが多かった。それに対し、近年の脚本は、本当にこのジャンルを愛してるんだなあと感じさせるものが多い。
その代表が小林靖子さんだろう。
08年の『ゴーオンジャー』は、最初の数回でがっかりして見放してしまった(だいたい、武上さんの年はハズレが多いのよ(苦笑))。前年の『ゲキレンジャー』が実に面白くて、最後まで気が抜けなかっただけに、落差が大きかったのだ。
しかし、09年の新シリーズの構成が小林さんだと聞いて、「こりゃ、ちょっと期待していいかも?」と思った。
『シンケンジャー』の第1話を見て、その期待は確信に変わった。
「今年は面白くなる!」
侍、黒子、筆、馬、矢文、桜吹雪、歌舞伎などなど、徹底して和風テイストを詰めこんだ設定にも感心したが、何といってもキャラクターが美味しすぎる。
何かもう、「同人誌を作れ」と言わんばかりの!(笑)
しかも回を重ねるにつれて、じじい萌え、百合百合、美形悪役と、あらゆるサービスが出てくるのである。何かもう、「全方位どこからでも攻めてらっしゃい」と言わんばかりの!(笑)
もちろん子供向け番組だからそんなことは露骨には言わないんだけど、子供だけじゃなくママさんたち「大きいお友達」にとっても楽しい要素が満載なんである。『ギンガマン』『タイムレンジャー』『龍騎』『電王』と書いてきた小林さんのテクニックの集大成という感がある。
しかも、決してそうしたキャラクターの魅力にだけ頼ってはいない。個人的シュミに走りながらも、決して本筋を見失わないところがプロである。細部までよく考えられた話なのだ。
たとえば外道衆は「隙間」から出入りできるけど、三途の川の水が切れると地上で活動できなくなるので、限られた時間しか暴れられないという設定。これは上手い。ヒーローものによくある、「敵キャラがヒーローを追い詰めるけど、なぜかとどめを刺さない」という不条理を、これで説明してしまえるのだ。
これにより、番組前半でシンケンジャーが外道衆に苦戦→水切れでいったん逃げる外道衆→番組後半で再戦して倒す、という基本フォーマットが成立する。
その倒し方にしても、毎回、こういう特殊能力を持つ敵にこういう策で対抗する……というコンセプトがはっきりしているのがいい。「なぜか分からないけど倒せてしまった」ということがないのだ。
だからこそ最後の「力ずくだ!」が生きてくるわけなんだけど。(毎回、力ずくで勝ってたら、あれは言えない)
そしてクライマックスの44話~最終話。これがもう「神回」の連続!
丈瑠が影武者だったと発覚した時には、「ええっ、そんな伏線あったっけ?」と驚いたもんだけど、よくよく思い返してみると――
ああ、ズボシメシの回の「嘘つき」ってそういう意味か!
最初の頃、流之介たちが自分を守って傷つくことを丈瑠が嫌がっていたのは、そういう事情があったからか!
あの回想シーンの父の台詞はそういう意味!?
ずいぶん前からいろんな伏線張ってたんだなあ。よくぞ外道衆のみならず視聴者まで謀ってくれたわ(笑)。
その発覚前後の話の流れが、また上手い。
・家臣たちと心を通わせるようになった丈瑠。
↓
・しかし、敵である十臓に「(仲間を思いやるようになって)弱くなったな」と言われ、苦悩する。
↓
・影武者の任を解かれ、「びっくりするほど何もないな」と落胆。
↓
・そこに十臓が現われ、丈瑠に再戦を挑む。守るべきものがなくなった今、逆に全力で戦える丈瑠。
↓
・戦いにだけ生きがいを見出す丈瑠。彦馬や仲間たちに「(この一年間は)戦いだけではなかったはず」と説得されるが、耳を貸さない。
↓
・最も忠誠心の強い流之介だけは、姫への忠誠と丈瑠への想いの板ばさみになって動けない。その迷いを断ち切ったのがカジキ折神の回に出てきた黒子さん。しかも自分が言われた言葉をそのまま流之介に返す。
↓
・駆けつけた流之介。戦いにとりつかれ、外道に落ちる寸前の丈瑠を、水属性の技で炎を断ち割って救い出す。
これだけのストーリーの流れを考えたというだけで感服もの。いつもいつも小説のプロットを考えている者の目には、この構成はすごく「美しい」。
僕は「ストーリーのデッサン力」という言葉をよく使う。人体を描く時に、肉の下にある骨格を把握しなければいけないのと同じで、ストーリーというものもちゃんと骨が通っていないといけないのだ。『シンケンジャー』の骨格は美しいのである。
とどめは、流之介が初めて「殿」ではなく「丈瑠」と呼ぶシーン。これは思わず感涙した。
あと、十臓がね、いいキャラクターなんだよね。
彼の妻の話が出てきた時には、かなり不安だった。十臓は純粋に悪を貫いているところがいいんであってり、死ぬ前に改心されたりしたら、ちょっと嫌だなと思っていた。
だから彼が誘惑を振り切って(つーか、最初から眼中になくて)アクマロをぶった斬った時には、「それでこそ十臓!」と快哉を叫んだものである。
最後、彼が丈瑠との決闘の末に敗北し、満足して成仏するものだと、僕は予想していた。しかし、そうはならなかった。結局、勝負の決着がつかないまま、無念を抱いて消えていった。
なぜか? もし十臓が満足して死んでいったら、彼の生き様を肯定することになるからだ。
「生きることは戦いだけではない」というのが、丈瑠たちが最後に到達したテーマである以上、人生のすべてを戦いにかけた十臓の生き方は否定されねばならなかったのだ。
小林さんの脚本は、このへんの視点もブレていない。いかに悪役がかっこ良くても、否定すべき点は否定しなくてはいけない(特に子供向け番組では)ということを、ちゃんと心得ている。
あと、姫様ね。いいわ、この人、演技力は別にして(笑)。
ラスト近くにいきなり出てきてリーダーの座を持ってっちゃうという前代未聞のキャラクター。これで嫌な女だったら、流之介もあんなに悩まなかったはずなんだけど、使命感に燃える一方で人情も理解しているという、とことんいい人なもんだから、かえって苦悩が深まるという構成。これまた上手い。
ドウコクの封印に失敗したのも、彼女自身のミスや力不足ではないという設定になっていて、視聴者に非難されないように気を遣って構成しているのがよく分かる。
最終話直前、僕は「丈瑠が姫様と結婚して婿養子になっちゃえばいいんじゃないの」と冗談で思っていたのだが……まさか、それを上回る裏技があったとは!(笑) テレビの前でひっくり返った。すごいよ、小林さん! 僕らの予想をいい意味で裏切ってくれるよ!
あと、脚本とは関係ないんだけど、真シンケンレッドのアクションには感心した。明らかに筋力で丈瑠より劣るもんで、動きは最小限。烈火大斬刀を振り回す時に、足で蹴ってはずみをつけているのだ。現場のアイデアなんだろうか。ちょっとした工夫だけど、うまいよね。
子供向け番組とはいえ、最高のものを作ろうというスタッフの熱意が感じられて、最後まで心地好い番組だった。これまでの戦隊シリーズの中で最高傑作であると断言する。
1年間楽しませてくれてありがとう、『シンケンジャー』。
ちなみに後番組『天装戦隊ゴセイジャー』のシリーズ構成は『ゲキレン』の横手美智子さんだそうで、これまた期待できそうだ。
上原正三、高久進、曽田博久、藤井邦夫といった初期シリーズを支えた脚本家が退き、第二世代の脚本家が台頭してきてから、明らかに脚本のカラーや質が変化してきた。その本格的な幕開けとなったのが、井上敏樹がシリーズ構成を務めた、いろんな意味での問題作『鳥人戦隊ジェットマン』(91年)であることは、どなたも異論はないだろう。
その後も、浦沢義雄の『激走戦隊カーレンジャー』(96年)、小林靖子の『星獣戦隊ギンガマン』(98年)『未来戦隊タイムレンジャー』(00年)、荒川稔久の『爆竜戦隊アバレンジャー』(03年)『特捜戦隊デカレンジャー』(04年)、前川淳の『魔法戦隊マジレンジャー』(05年)、會川昇の『轟轟戦隊ボウケンジャー』(06年)、横手美智子の『獣拳戦隊ゲキレンジャー』(07年)と、それぞれに特徴のある面白い番組が続いた。アクションだけではなく、キャラクターやお話が楽しいのだ。
80年代までの戦隊が、番組ごとのカラーの違いが明確ではなかったのに対し、ギャグ路線、恐竜、拳法、忍者、魔法、刑事、冒険といったように、その年ごとのコンセプトの違いをはっきり打ち出すようになったのも、90年代からだ。
また、戦隊ものに限らず、昔の特撮番組の脚本は、「子供向け番組なんかやりたくないけど、お仕事でしかたなく書いている」といった感の漂う、ぞんざいなものが多かった。それに対し、近年の脚本は、本当にこのジャンルを愛してるんだなあと感じさせるものが多い。
その代表が小林靖子さんだろう。
08年の『ゴーオンジャー』は、最初の数回でがっかりして見放してしまった(だいたい、武上さんの年はハズレが多いのよ(苦笑))。前年の『ゲキレンジャー』が実に面白くて、最後まで気が抜けなかっただけに、落差が大きかったのだ。
しかし、09年の新シリーズの構成が小林さんだと聞いて、「こりゃ、ちょっと期待していいかも?」と思った。
『シンケンジャー』の第1話を見て、その期待は確信に変わった。
「今年は面白くなる!」
侍、黒子、筆、馬、矢文、桜吹雪、歌舞伎などなど、徹底して和風テイストを詰めこんだ設定にも感心したが、何といってもキャラクターが美味しすぎる。
何かもう、「同人誌を作れ」と言わんばかりの!(笑)
しかも回を重ねるにつれて、じじい萌え、百合百合、美形悪役と、あらゆるサービスが出てくるのである。何かもう、「全方位どこからでも攻めてらっしゃい」と言わんばかりの!(笑)
もちろん子供向け番組だからそんなことは露骨には言わないんだけど、子供だけじゃなくママさんたち「大きいお友達」にとっても楽しい要素が満載なんである。『ギンガマン』『タイムレンジャー』『龍騎』『電王』と書いてきた小林さんのテクニックの集大成という感がある。
しかも、決してそうしたキャラクターの魅力にだけ頼ってはいない。個人的シュミに走りながらも、決して本筋を見失わないところがプロである。細部までよく考えられた話なのだ。
たとえば外道衆は「隙間」から出入りできるけど、三途の川の水が切れると地上で活動できなくなるので、限られた時間しか暴れられないという設定。これは上手い。ヒーローものによくある、「敵キャラがヒーローを追い詰めるけど、なぜかとどめを刺さない」という不条理を、これで説明してしまえるのだ。
これにより、番組前半でシンケンジャーが外道衆に苦戦→水切れでいったん逃げる外道衆→番組後半で再戦して倒す、という基本フォーマットが成立する。
その倒し方にしても、毎回、こういう特殊能力を持つ敵にこういう策で対抗する……というコンセプトがはっきりしているのがいい。「なぜか分からないけど倒せてしまった」ということがないのだ。
だからこそ最後の「力ずくだ!」が生きてくるわけなんだけど。(毎回、力ずくで勝ってたら、あれは言えない)
そしてクライマックスの44話~最終話。これがもう「神回」の連続!
丈瑠が影武者だったと発覚した時には、「ええっ、そんな伏線あったっけ?」と驚いたもんだけど、よくよく思い返してみると――
ああ、ズボシメシの回の「嘘つき」ってそういう意味か!
最初の頃、流之介たちが自分を守って傷つくことを丈瑠が嫌がっていたのは、そういう事情があったからか!
あの回想シーンの父の台詞はそういう意味!?
ずいぶん前からいろんな伏線張ってたんだなあ。よくぞ外道衆のみならず視聴者まで謀ってくれたわ(笑)。
その発覚前後の話の流れが、また上手い。
・家臣たちと心を通わせるようになった丈瑠。
↓
・しかし、敵である十臓に「(仲間を思いやるようになって)弱くなったな」と言われ、苦悩する。
↓
・影武者の任を解かれ、「びっくりするほど何もないな」と落胆。
↓
・そこに十臓が現われ、丈瑠に再戦を挑む。守るべきものがなくなった今、逆に全力で戦える丈瑠。
↓
・戦いにだけ生きがいを見出す丈瑠。彦馬や仲間たちに「(この一年間は)戦いだけではなかったはず」と説得されるが、耳を貸さない。
↓
・最も忠誠心の強い流之介だけは、姫への忠誠と丈瑠への想いの板ばさみになって動けない。その迷いを断ち切ったのがカジキ折神の回に出てきた黒子さん。しかも自分が言われた言葉をそのまま流之介に返す。
↓
・駆けつけた流之介。戦いにとりつかれ、外道に落ちる寸前の丈瑠を、水属性の技で炎を断ち割って救い出す。
これだけのストーリーの流れを考えたというだけで感服もの。いつもいつも小説のプロットを考えている者の目には、この構成はすごく「美しい」。
僕は「ストーリーのデッサン力」という言葉をよく使う。人体を描く時に、肉の下にある骨格を把握しなければいけないのと同じで、ストーリーというものもちゃんと骨が通っていないといけないのだ。『シンケンジャー』の骨格は美しいのである。
とどめは、流之介が初めて「殿」ではなく「丈瑠」と呼ぶシーン。これは思わず感涙した。
あと、十臓がね、いいキャラクターなんだよね。
彼の妻の話が出てきた時には、かなり不安だった。十臓は純粋に悪を貫いているところがいいんであってり、死ぬ前に改心されたりしたら、ちょっと嫌だなと思っていた。
だから彼が誘惑を振り切って(つーか、最初から眼中になくて)アクマロをぶった斬った時には、「それでこそ十臓!」と快哉を叫んだものである。
最後、彼が丈瑠との決闘の末に敗北し、満足して成仏するものだと、僕は予想していた。しかし、そうはならなかった。結局、勝負の決着がつかないまま、無念を抱いて消えていった。
なぜか? もし十臓が満足して死んでいったら、彼の生き様を肯定することになるからだ。
「生きることは戦いだけではない」というのが、丈瑠たちが最後に到達したテーマである以上、人生のすべてを戦いにかけた十臓の生き方は否定されねばならなかったのだ。
小林さんの脚本は、このへんの視点もブレていない。いかに悪役がかっこ良くても、否定すべき点は否定しなくてはいけない(特に子供向け番組では)ということを、ちゃんと心得ている。
あと、姫様ね。いいわ、この人、演技力は別にして(笑)。
ラスト近くにいきなり出てきてリーダーの座を持ってっちゃうという前代未聞のキャラクター。これで嫌な女だったら、流之介もあんなに悩まなかったはずなんだけど、使命感に燃える一方で人情も理解しているという、とことんいい人なもんだから、かえって苦悩が深まるという構成。これまた上手い。
ドウコクの封印に失敗したのも、彼女自身のミスや力不足ではないという設定になっていて、視聴者に非難されないように気を遣って構成しているのがよく分かる。
最終話直前、僕は「丈瑠が姫様と結婚して婿養子になっちゃえばいいんじゃないの」と冗談で思っていたのだが……まさか、それを上回る裏技があったとは!(笑) テレビの前でひっくり返った。すごいよ、小林さん! 僕らの予想をいい意味で裏切ってくれるよ!
あと、脚本とは関係ないんだけど、真シンケンレッドのアクションには感心した。明らかに筋力で丈瑠より劣るもんで、動きは最小限。烈火大斬刀を振り回す時に、足で蹴ってはずみをつけているのだ。現場のアイデアなんだろうか。ちょっとした工夫だけど、うまいよね。
子供向け番組とはいえ、最高のものを作ろうというスタッフの熱意が感じられて、最後まで心地好い番組だった。これまでの戦隊シリーズの中で最高傑作であると断言する。
1年間楽しませてくれてありがとう、『シンケンジャー』。
ちなみに後番組『天装戦隊ゴセイジャー』のシリーズ構成は『ゲキレン』の横手美智子さんだそうで、これまた期待できそうだ。
タグ :特撮
2008年09月23日
21日(日)西部講堂でゴヅラとオカルト
京大西部講堂で「笑の内閣」というグループの主催する「笑の万博」というイベントに出演。
4日間通していろんな笑える企画をやろうというもので、僕は時間の関係で見れなかったけど、三国志のキャラクターがプロレスをやる「三国志プロレス」なんてのもあったらしい。
20年ほど前、まだプロデビューする直前まで、京大の生協でバイトしていたので、西部講堂の近くはよく通った。何度か自主映画上映会も見たっけな。当時すでに築25年で、かなりボロくなっていた。
20年ぶりに訪れた西部講堂だが、ぜんぜん変わっていない……というより、20年の間にさらに風化が進行してる(^^;)。ほとんど「廃屋」という風情である。当然、冷暖房なんかないんで、真夏や真冬は大変だという。
しかし、京大の学生にとっては一種の歴史的シンボルであるうえに、京大の敷地内にありながら自主管理を貫いているもんで(だから普通の会場からは拒否されるようなイベントもできる)、改築もままならないらしい。

http://www.kyoto-u.com/wiki/?%C0%BE%C9%F4%B9%D6%C6%B2
僕の出番の前に「笑の内閣」の芝居を見る。
タイトルは『朝まで生ゴヅラ』。舞台は首相官邸。若狭湾に出現した怪獣ゴヅラの対策が協議されているが、環境保護団体や政界の黒幕や自衛隊やアメリカ政府や中国政府や北朝鮮が、それぞれ矛盾した要求を突きつけてくるもんで、主体性のない総理はそのたびに方針をコロコロ変えてしまう。その間にどんどん被害は拡大し……というコメディ。『ギララの逆襲』を思わせるが、初演は2005年で、こっちの方が早いそうだ。
中国大使役の人の、「滑舌の悪い中国人が猛烈な早口の日本語で喋るもんで何を言ってるか分からない」という芸には大笑いした。これはなかなか他の人にはまねできんだろうなあ。
客の受けはイマイチだったみたいだけど、僕はけっこう楽しめた。最後はちょっと感動的な展開で締めてくれたしね。
一般客が気づかないようなマニアックなネタもちりばめられていた。登場人物名が「芹沢」「山根」「真船」「多胡」「波川」「三枝」「白神」「ドクター・フー」「アダムス」などだったり、ギャグにしても、身長1.8メートルのロボットが「正義の心」で巨大化とか、落とした帽子を「500円くれれば取ってきてやるよ」(これは僕も元ネタを思い出すのにちょっと時間がかかった)とか。
どうでもいいけど、外が雷雨だったもんで、芝居の間ずっと上の方でゴロゴロと音がしてた。
続いて僕の「超能力番組のウソを暴く」。 すでにロフトやら名古屋の中学やらSF大会やらでやってるやつである。
何回もやってるうちに気がついたのだが、客層によって観察力がかなり違うらしい。今回は、「雑誌が後ろのテレビに反射して映ってる」というのは多くの人が気づいたものの、カード吸着のやつで「カメラが傾いている」と気づいた人が皆無だった。下北沢の劇場では何人もの人が気づいていたのに。
ミスターXの数字当てのトリックについても、フィボナッチ数列であることに気づくのが、他の会場よりもちょっと遅かった気がする。
イラン大使館人質事件のことを誰も知らなかったのは、まあ客層が若いからしかたないだろうね。
終了後、タクシーで京都駅へ。妻と娘からリクエストのあったお菓子と、漬物を買って帰る。
4日間通していろんな笑える企画をやろうというもので、僕は時間の関係で見れなかったけど、三国志のキャラクターがプロレスをやる「三国志プロレス」なんてのもあったらしい。
20年ほど前、まだプロデビューする直前まで、京大の生協でバイトしていたので、西部講堂の近くはよく通った。何度か自主映画上映会も見たっけな。当時すでに築25年で、かなりボロくなっていた。
20年ぶりに訪れた西部講堂だが、ぜんぜん変わっていない……というより、20年の間にさらに風化が進行してる(^^;)。ほとんど「廃屋」という風情である。当然、冷暖房なんかないんで、真夏や真冬は大変だという。
しかし、京大の学生にとっては一種の歴史的シンボルであるうえに、京大の敷地内にありながら自主管理を貫いているもんで(だから普通の会場からは拒否されるようなイベントもできる)、改築もままならないらしい。
http://www.kyoto-u.com/wiki/?%C0%BE%C9%F4%B9%D6%C6%B2
僕の出番の前に「笑の内閣」の芝居を見る。
タイトルは『朝まで生ゴヅラ』。舞台は首相官邸。若狭湾に出現した怪獣ゴヅラの対策が協議されているが、環境保護団体や政界の黒幕や自衛隊やアメリカ政府や中国政府や北朝鮮が、それぞれ矛盾した要求を突きつけてくるもんで、主体性のない総理はそのたびに方針をコロコロ変えてしまう。その間にどんどん被害は拡大し……というコメディ。『ギララの逆襲』を思わせるが、初演は2005年で、こっちの方が早いそうだ。
中国大使役の人の、「滑舌の悪い中国人が猛烈な早口の日本語で喋るもんで何を言ってるか分からない」という芸には大笑いした。これはなかなか他の人にはまねできんだろうなあ。
客の受けはイマイチだったみたいだけど、僕はけっこう楽しめた。最後はちょっと感動的な展開で締めてくれたしね。
一般客が気づかないようなマニアックなネタもちりばめられていた。登場人物名が「芹沢」「山根」「真船」「多胡」「波川」「三枝」「白神」「ドクター・フー」「アダムス」などだったり、ギャグにしても、身長1.8メートルのロボットが「正義の心」で巨大化とか、落とした帽子を「500円くれれば取ってきてやるよ」(これは僕も元ネタを思い出すのにちょっと時間がかかった)とか。
どうでもいいけど、外が雷雨だったもんで、芝居の間ずっと上の方でゴロゴロと音がしてた。
続いて僕の「超能力番組のウソを暴く」。 すでにロフトやら名古屋の中学やらSF大会やらでやってるやつである。
何回もやってるうちに気がついたのだが、客層によって観察力がかなり違うらしい。今回は、「雑誌が後ろのテレビに反射して映ってる」というのは多くの人が気づいたものの、カード吸着のやつで「カメラが傾いている」と気づいた人が皆無だった。下北沢の劇場では何人もの人が気づいていたのに。
ミスターXの数字当てのトリックについても、フィボナッチ数列であることに気づくのが、他の会場よりもちょっと遅かった気がする。
イラン大使館人質事件のことを誰も知らなかったのは、まあ客層が若いからしかたないだろうね。
終了後、タクシーで京都駅へ。妻と娘からリクエストのあったお菓子と、漬物を買って帰る。
2008年09月23日
9月13日(土)『ウルトラ8兄弟』
友人たちと3人で『大決戦!超ウルトラ8兄弟』を観に行く。
やっぱりこういうお祭り映画は、グループで観に行って、良かったにせよ悪かったにせよ、終了後にみんなで喫茶店とかに入って盛り上がるのが正しい鑑賞法ではないかと思う。
さて、2年前の『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』はかなりいい出来で、僕もmixiで絶賛したんだけど、今回は残念ながらツッコミどころが多すぎた。終了後、3人で食事しながらこきおろし大会になってしまった。
警告
【以下、記憶を元に、適当に創作で補って構成しています】
【ネタバレあります】
【「好きな作品をけなされたら腹が立つ」という人は最初から読まないでください。あなたが腹を立てられても責任持ちません】
「まず、あのエピローグは完全な蛇足やな! カットしてもまったく支障ない」
「『オーディーン』を実写でやるとかっこ悪いって分かりましたね(笑)」
「いや、エメラリーダ号はそれなりに見れたから」
「それ以前に、何であれを飛ばそうと思ったんや? 必然性なんもないやん!」
「ウルトラの星に行く理由もないですよね。宇宙飛行士や科学者だけならまだしも、野球選手とかパン屋とか自転車修理屋まで、家族連れで(笑)」
「だいたい、あいつらウルトラの星に行って何するの? ウルトラマンのいない世界という設定やのに、M78星雲に行ってウルトラ一族に会えるの?」
「行ったら無人の荒野やったりしてね」
「それに星雲って言うても広いのに、ウルトラの星の場所、分かるんですかね?」
「いや、それは『君にも見えるウルトラの星』て言うぐらいやから、目測で(笑)」
「いちいちワープ中断して、『あ、あっちや』って肉眼で方向確認するんですか」
「とにかく、テレビ放映時にはあのラストはカットしていただきたい。『サイボーグ009/超銀河伝説』方式で(笑)」
「あと、あの4機の中に、大気圏外に出られへんやつが……ハイドロジェネレートユニットがないと」
「いや、あれは本物のビートルやウルトラホークと違うから。きっと昔の番組を参考に、我夢が作ったんや」
「我夢が(笑)」
「何考えるかな、我夢。船飛ばすこと考えたんもあいつやし」
「あの台詞が出たとたん、嫌~な予感はしたけどね(笑)」
「あと、今さら言うてもしかたないけど、タックスペースの窓が……」
「空気抵抗大きいうえに、視界も悪い。最悪の形状ですよね」
「小さいミニチュアなら目立たへんから許せたけど、アップでは見たくなかったなあ」
「合体怪獣の選定が間違ってる! 『どういう選考基準なのか理解しかねる』 !」
「まあ、『合体怪獣はヘボい』という伝統を守ったということで(笑)」
「そんな伝統守ってどうすんねん!? だいたい、ベースがゲスラって、どう考えても変やろ!?」
「舞台が横浜やからですかねえ?」
「『横浜と言えばゲスラ』? いや、そんな常識はないと思うけど(笑)」
「胸がヒッポリト星人というのも(笑)」
「理解できんよなあ。まあパンドンは許せるけど。だったら、これまで歴代ウルトラマンを苦しめた最強の怪獣がタッグ組んで挑戦してくることにしたら良かったんや。それやったら燃える展開になったやろ。初代マンやったらゼットンとか」
「新マンはゼットン二代目?(笑)」
「何でやねん!?」
「だったらバット星人(笑)」
「もっとあかんやろ!」
「新マンやったらやっぱりベムスターでしょ」
「ゼットンとベムスターやったら、『マックス』『メビウス』の着ぐるみ流用できるから安上がりやったのに(笑)」
「ああ、怪獣のソフビ売るために、最近のテレビシリーズに出てない怪獣にスポット当てようという配慮はあったんかもな。でも、シルバゴンとゴルドラスってマイナーやろ。僕、そんな怪獣がいたん、すっかり忘れてたぞ(笑)」
「『ティガ』やったらガタノゾーアあたりにすりゃ良かったのに」
「ああ、ガタノゾーアがベースやったら、造形的にバランス取れてたかもな。だいたい、合体した時のバランスが最悪やん」
「怪獣デザイン、誰なんですか?」
「えーと……(パンフレットに載っているスタッフリストを見て)あれ? どこにも書いてないぞ?」
「『美術デザイン』という役職名はあるけど、『怪獣デザイン』がありませんね」
「恥ずかしくて名前出せへんかったんかな(笑)。とにかく適当に寄せ集めただけという感じで、『これやったら僕にデザインさせろ!』って思ったな」
「合体した時のデザイン的なインパクトを狙うんやったら、他にも面白い怪獣、いっぱいいるんですけどね。ガボラとかアントラーとか。胸の真ん中にガボラの頭が付いてて、攻撃する時にがばっと開くって、いいと思いません?」
「港が舞台やったらペスターでもいいな」
「ペスター、どこにくっつくんですか?」
「背中。翼になるねん」
「あの3人が昭和41年に小学生って、ぜんぜん年代が合うてないんと違います?」
「いや、エピローグで『今年は横浜開港150周年』とか言うてたやろ? つまりラストシーンは2009年なんやけど、あの時点で結婚してて子供も大きくなってるということは、10年ぐらい経ってるはずやから、あの事件はおそらく1990年代の出来事なんや」
「ええーっ!?(笑)」
「それでもやっぱり年齢合わんけどな。1966年に10歳ぐらいやったら、40歳前後でないとおかしいし」
「つじつま合わんのですよね」
「あの世界の歴史は、こっちとはずいぶん違うんやろな。おそらく、あの世界では『ウルトラマン』の主人公はハヤタという名前やないし、『ウルトラセブン』の主人公もモロボシ・ダンやないはずやし……」
「なんか、そのへんのこと深く考えてなくて、『こんなもん適当でええやん』と流してるフシがありますね」
「せっかく夕子がいるんやから、何でウルトラタッチしなかったんですかね?」
「そもそも、北斗はいつ夕子からリング渡されたん? 最初は2人で持ってたのに、いつの間にか北斗が2個持ってるし」
「まあ、夕子は元看護師として、負傷者の治療に忙しかったから……」
「でも、やっぱり思い出して、リングを届けに来る描写は欲しかったですよ。あと、アキコが『私も思い出したわ』とか言うてたけど、あんた、ウルトラマンの正体がハヤタやて知らんかったんとちゃうん!?」
「わははは、言われてみればそうやな」
「久しぶりに見たけど、我夢の演技、やっぱりつらいなあ(笑)」
「いや、テレビの頃よりはましになってますよ」
「まあ、テレビに比べりゃね(笑)」
「でも、我夢って今、劇団の座長やってるはずなんですけど」
「ええーっ!?(笑)」
「アスカは何だかんだ言うても、バラエティとかで鍛えられてるから、まだ見れるんですけどね」
「ミライもああいう天然のキャラクターやから、許せるよな」
「でも、昭和組の演技もちょっと……台詞がわざとらしいんですよね」
「いや、あれは演技というより、演出のミスやと思うな。ほら、戦いを見ながら、横一列に等間隔で並んで喋るシーンあるやん? 前作でも同じようなシーンがあったけど、その焼き直しやねん。今回は前作とは設定が違って、ウルトラ兄弟としての記憶のない一般市民なんやから、かっこつけさせんと、もっと自然体で演じさせるべきやったと思うよ」
「あのフラダンスのシーンも……」
「ああ、あれもテレビ放映の時には真っ先にカットすべきやな(笑)」
「『そうだ、今日はあの日だったんだ!』とか言うから、何かストーリー上重要な伏線かと思ったら、まったく何の意味もない。ただ挿入歌流すためだけシーンですやん」
「あと、言うちゃなんやけど、おばさん4人のフラダンス見ても、あんまり嬉しくない(苦笑)」
「最後の影法師のとこも要りませんよね」
「あそこもカットしていいと思うよ。だいたい、敵を倒したと思ったら巨大化して復活して、倒したと思ったらまた巨大な敵が現われて……って、一本の映画の中で何度もやるべきやないよね。ウルトラ兄弟が倒さんでも、巨大怪獣を倒してほっとしてたら、空に大きな影が現われて、『覚えておけ、わしは何度でも復活するぞ』と言うて消えてゆくだけで十分やと思うねん」
「それだと次回作の伏線にもなりますしね」
「だいたい、ボスキャラがあんなあっさりやられたらあかんやろ」
「なんか『帰ってきたウルトラマン』のバルタン星人Jrみたいな扱い(笑)」
「『勝負はまだ一回の表だ』(笑)」
「いきなりスペシウム光線でやられるんだよなー」
「なんかあいつ、ヤプールっぽかったですね」
「まあ、ヤプールやと前作と同じになるから、別の敵にしたんやろけど。でも、『ウルトラ』シリーズに出てくる黒幕的な敵って言うたら、やっぱりバルタンかヤプールなんだよな……」
「ブラック指令は?(笑)」
「それはあかんやろ。子供に寄ってたかって倒されるような奴は(笑)」
「だったらガルタン大王(笑)」
「もっとあかんって」
「キリエロイドでもよかったのに。それとも根源的破滅招来体とか」
「ああ、破滅将来体はいいな」
「でも、破滅招来体やったら、最後にすごくでかいのが現われますよ」
「ええやんかそれでも。今回の怪獣だって、あれぐらいのサイズやろ?」
「これは個人的なわがままやけど、我夢がようやく変身するシーンで、『ガイア』の主題歌流してほしかったなあ。『ぎりぎりまでがんばって♪』『どうにもこうにも、どうにもならない、そんな時~♪』……って、あのシーンにぴったりやん」
「ですよね」
「だいたい何でダイゴ主役なん?」
「そりゃV6だからでしょ」
「今回、ミライがぜんぜん目立ちませんでしたよね。子供が喜ぶのはミライのはずなんですけどねえ」
「確かに。今の小学生は『ティガ』とか見てないやろしなあ……」
「考えてみりゃ、生まれる前ですもんね。だからダイゴとレナのドラマとか見せられても、俺たち大人はともかく、子供はきょとんとするだけですよ」
「さんざんけなしたから、いいところも言っておこう。まず、小ネタの数々が面白い!」
「坂田さん、やっぱり死んでたかー、とか」
「そりゃ役者が死んでますからね」
「郷は『坂田モータース』という名前を継いだんやね」
「でも、いまだに流星号作ってるんか(笑)」
「あのスケッチとか、当時の設定そのまんまですやん」
「山本さん、ミライのとこで爆笑してましたよね」
「『だったら新マン兄さん!』あれは受けたな。ミライの天然ボケ、いいわー。あと、万城目がSF作家!」
「ああー」
「元の世界ではSFが売れへんからパイロットやってたのに、こっちではテレビに出るほど有名なんやー、ってちょっと感動しました」
「俺はガイアが着地する時に、どーんと土が舞い上がるのが嬉しかったですね」
「あれ、『ガイア』からやりだしたんだよね」
「あと、最高に良かったのが、『ウルトラ作戦第一号』が大画面で見れたこと!」
「そこかよ!?(笑) まあ、ちゃんと『タケダタケダ』から入るのは嬉しかったなあ。でも、あの時代にカラーテレビがあるって、すごい裕福な家だよな」
「あと、お父さんが家にいるのに、夕方7時台に食事しながらテレビ見せてもらえるって、わが家では想像できませんよ。うらやましすぎますよ」
「ああー、うちはしょっちゅう、兄貴にチャンネル権、奪われてたなあ。『ウルトラマン』も後期のエピソードはほとんど本放送では見てなくて、再放送でようやく見たんやもん」
「アクションもいいところがいくつもありましたね」
「エースがバーチカル・ギロチン使うのが良かった」
「でも、切るの角だけか(笑)。もっとバサッと切ってくれよ」
「あと、アイスラッガーの分裂」
「あれもいいよな」
「ただ、遠すぎて、どこが切れてるかよう分からんのですよ。てっきり、怪獣をなますにすんのかと思ったのに」
「いっそアイスラッガーを巨大化させて一刀両断にしてもよかったかも。一峰大二やったらやってくれそう(笑)。ただ、やっぱり最近は切断シーンを自重して、はっきり見せへんよなあ」
「ですよね」
「バーチカル・ギロチン、好きなんやけどなあ」
「ところで次回作、やっぱりあるんかな?」
「もう『ラストで超巨大怪獣』というパターンは飽きたから、変えてほしいな」
「次は誰が主役ですか?」
「そらもう、今回出られへんかったコスモスとかネオスとかネクサスとかマックスとか……」
「誰が観に行くねん、それ(笑)」
「パワードは?」
「グレートもジョーニアスもいる」
「いっそアストラ主役とか」
「だからあかんってそれは!」
やっぱりこういうお祭り映画は、グループで観に行って、良かったにせよ悪かったにせよ、終了後にみんなで喫茶店とかに入って盛り上がるのが正しい鑑賞法ではないかと思う。
さて、2年前の『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』はかなりいい出来で、僕もmixiで絶賛したんだけど、今回は残念ながらツッコミどころが多すぎた。終了後、3人で食事しながらこきおろし大会になってしまった。
警告
【以下、記憶を元に、適当に創作で補って構成しています】
【ネタバレあります】
【「好きな作品をけなされたら腹が立つ」という人は最初から読まないでください。あなたが腹を立てられても責任持ちません】
「まず、あのエピローグは完全な蛇足やな! カットしてもまったく支障ない」
「『オーディーン』を実写でやるとかっこ悪いって分かりましたね(笑)」
「いや、エメラリーダ号はそれなりに見れたから」
「それ以前に、何であれを飛ばそうと思ったんや? 必然性なんもないやん!」
「ウルトラの星に行く理由もないですよね。宇宙飛行士や科学者だけならまだしも、野球選手とかパン屋とか自転車修理屋まで、家族連れで(笑)」
「だいたい、あいつらウルトラの星に行って何するの? ウルトラマンのいない世界という設定やのに、M78星雲に行ってウルトラ一族に会えるの?」
「行ったら無人の荒野やったりしてね」
「それに星雲って言うても広いのに、ウルトラの星の場所、分かるんですかね?」
「いや、それは『君にも見えるウルトラの星』て言うぐらいやから、目測で(笑)」
「いちいちワープ中断して、『あ、あっちや』って肉眼で方向確認するんですか」
「とにかく、テレビ放映時にはあのラストはカットしていただきたい。『サイボーグ009/超銀河伝説』方式で(笑)」
「あと、あの4機の中に、大気圏外に出られへんやつが……ハイドロジェネレートユニットがないと」
「いや、あれは本物のビートルやウルトラホークと違うから。きっと昔の番組を参考に、我夢が作ったんや」
「我夢が(笑)」
「何考えるかな、我夢。船飛ばすこと考えたんもあいつやし」
「あの台詞が出たとたん、嫌~な予感はしたけどね(笑)」
「あと、今さら言うてもしかたないけど、タックスペースの窓が……」
「空気抵抗大きいうえに、視界も悪い。最悪の形状ですよね」
「小さいミニチュアなら目立たへんから許せたけど、アップでは見たくなかったなあ」
「合体怪獣の選定が間違ってる! 『どういう選考基準なのか理解しかねる』 !」
「まあ、『合体怪獣はヘボい』という伝統を守ったということで(笑)」
「そんな伝統守ってどうすんねん!? だいたい、ベースがゲスラって、どう考えても変やろ!?」
「舞台が横浜やからですかねえ?」
「『横浜と言えばゲスラ』? いや、そんな常識はないと思うけど(笑)」
「胸がヒッポリト星人というのも(笑)」
「理解できんよなあ。まあパンドンは許せるけど。だったら、これまで歴代ウルトラマンを苦しめた最強の怪獣がタッグ組んで挑戦してくることにしたら良かったんや。それやったら燃える展開になったやろ。初代マンやったらゼットンとか」
「新マンはゼットン二代目?(笑)」
「何でやねん!?」
「だったらバット星人(笑)」
「もっとあかんやろ!」
「新マンやったらやっぱりベムスターでしょ」
「ゼットンとベムスターやったら、『マックス』『メビウス』の着ぐるみ流用できるから安上がりやったのに(笑)」
「ああ、怪獣のソフビ売るために、最近のテレビシリーズに出てない怪獣にスポット当てようという配慮はあったんかもな。でも、シルバゴンとゴルドラスってマイナーやろ。僕、そんな怪獣がいたん、すっかり忘れてたぞ(笑)」
「『ティガ』やったらガタノゾーアあたりにすりゃ良かったのに」
「ああ、ガタノゾーアがベースやったら、造形的にバランス取れてたかもな。だいたい、合体した時のバランスが最悪やん」
「怪獣デザイン、誰なんですか?」
「えーと……(パンフレットに載っているスタッフリストを見て)あれ? どこにも書いてないぞ?」
「『美術デザイン』という役職名はあるけど、『怪獣デザイン』がありませんね」
「恥ずかしくて名前出せへんかったんかな(笑)。とにかく適当に寄せ集めただけという感じで、『これやったら僕にデザインさせろ!』って思ったな」
「合体した時のデザイン的なインパクトを狙うんやったら、他にも面白い怪獣、いっぱいいるんですけどね。ガボラとかアントラーとか。胸の真ん中にガボラの頭が付いてて、攻撃する時にがばっと開くって、いいと思いません?」
「港が舞台やったらペスターでもいいな」
「ペスター、どこにくっつくんですか?」
「背中。翼になるねん」
「あの3人が昭和41年に小学生って、ぜんぜん年代が合うてないんと違います?」
「いや、エピローグで『今年は横浜開港150周年』とか言うてたやろ? つまりラストシーンは2009年なんやけど、あの時点で結婚してて子供も大きくなってるということは、10年ぐらい経ってるはずやから、あの事件はおそらく1990年代の出来事なんや」
「ええーっ!?(笑)」
「それでもやっぱり年齢合わんけどな。1966年に10歳ぐらいやったら、40歳前後でないとおかしいし」
「つじつま合わんのですよね」
「あの世界の歴史は、こっちとはずいぶん違うんやろな。おそらく、あの世界では『ウルトラマン』の主人公はハヤタという名前やないし、『ウルトラセブン』の主人公もモロボシ・ダンやないはずやし……」
「なんか、そのへんのこと深く考えてなくて、『こんなもん適当でええやん』と流してるフシがありますね」
「せっかく夕子がいるんやから、何でウルトラタッチしなかったんですかね?」
「そもそも、北斗はいつ夕子からリング渡されたん? 最初は2人で持ってたのに、いつの間にか北斗が2個持ってるし」
「まあ、夕子は元看護師として、負傷者の治療に忙しかったから……」
「でも、やっぱり思い出して、リングを届けに来る描写は欲しかったですよ。あと、アキコが『私も思い出したわ』とか言うてたけど、あんた、ウルトラマンの正体がハヤタやて知らんかったんとちゃうん!?」
「わははは、言われてみればそうやな」
「久しぶりに見たけど、我夢の演技、やっぱりつらいなあ(笑)」
「いや、テレビの頃よりはましになってますよ」
「まあ、テレビに比べりゃね(笑)」
「でも、我夢って今、劇団の座長やってるはずなんですけど」
「ええーっ!?(笑)」
「アスカは何だかんだ言うても、バラエティとかで鍛えられてるから、まだ見れるんですけどね」
「ミライもああいう天然のキャラクターやから、許せるよな」
「でも、昭和組の演技もちょっと……台詞がわざとらしいんですよね」
「いや、あれは演技というより、演出のミスやと思うな。ほら、戦いを見ながら、横一列に等間隔で並んで喋るシーンあるやん? 前作でも同じようなシーンがあったけど、その焼き直しやねん。今回は前作とは設定が違って、ウルトラ兄弟としての記憶のない一般市民なんやから、かっこつけさせんと、もっと自然体で演じさせるべきやったと思うよ」
「あのフラダンスのシーンも……」
「ああ、あれもテレビ放映の時には真っ先にカットすべきやな(笑)」
「『そうだ、今日はあの日だったんだ!』とか言うから、何かストーリー上重要な伏線かと思ったら、まったく何の意味もない。ただ挿入歌流すためだけシーンですやん」
「あと、言うちゃなんやけど、おばさん4人のフラダンス見ても、あんまり嬉しくない(苦笑)」
「最後の影法師のとこも要りませんよね」
「あそこもカットしていいと思うよ。だいたい、敵を倒したと思ったら巨大化して復活して、倒したと思ったらまた巨大な敵が現われて……って、一本の映画の中で何度もやるべきやないよね。ウルトラ兄弟が倒さんでも、巨大怪獣を倒してほっとしてたら、空に大きな影が現われて、『覚えておけ、わしは何度でも復活するぞ』と言うて消えてゆくだけで十分やと思うねん」
「それだと次回作の伏線にもなりますしね」
「だいたい、ボスキャラがあんなあっさりやられたらあかんやろ」
「なんか『帰ってきたウルトラマン』のバルタン星人Jrみたいな扱い(笑)」
「『勝負はまだ一回の表だ』(笑)」
「いきなりスペシウム光線でやられるんだよなー」
「なんかあいつ、ヤプールっぽかったですね」
「まあ、ヤプールやと前作と同じになるから、別の敵にしたんやろけど。でも、『ウルトラ』シリーズに出てくる黒幕的な敵って言うたら、やっぱりバルタンかヤプールなんだよな……」
「ブラック指令は?(笑)」
「それはあかんやろ。子供に寄ってたかって倒されるような奴は(笑)」
「だったらガルタン大王(笑)」
「もっとあかんって」
「キリエロイドでもよかったのに。それとも根源的破滅招来体とか」
「ああ、破滅将来体はいいな」
「でも、破滅招来体やったら、最後にすごくでかいのが現われますよ」
「ええやんかそれでも。今回の怪獣だって、あれぐらいのサイズやろ?」
「これは個人的なわがままやけど、我夢がようやく変身するシーンで、『ガイア』の主題歌流してほしかったなあ。『ぎりぎりまでがんばって♪』『どうにもこうにも、どうにもならない、そんな時~♪』……って、あのシーンにぴったりやん」
「ですよね」
「だいたい何でダイゴ主役なん?」
「そりゃV6だからでしょ」
「今回、ミライがぜんぜん目立ちませんでしたよね。子供が喜ぶのはミライのはずなんですけどねえ」
「確かに。今の小学生は『ティガ』とか見てないやろしなあ……」
「考えてみりゃ、生まれる前ですもんね。だからダイゴとレナのドラマとか見せられても、俺たち大人はともかく、子供はきょとんとするだけですよ」
「さんざんけなしたから、いいところも言っておこう。まず、小ネタの数々が面白い!」
「坂田さん、やっぱり死んでたかー、とか」
「そりゃ役者が死んでますからね」
「郷は『坂田モータース』という名前を継いだんやね」
「でも、いまだに流星号作ってるんか(笑)」
「あのスケッチとか、当時の設定そのまんまですやん」
「山本さん、ミライのとこで爆笑してましたよね」
「『だったら新マン兄さん!』あれは受けたな。ミライの天然ボケ、いいわー。あと、万城目がSF作家!」
「ああー」
「元の世界ではSFが売れへんからパイロットやってたのに、こっちではテレビに出るほど有名なんやー、ってちょっと感動しました」
「俺はガイアが着地する時に、どーんと土が舞い上がるのが嬉しかったですね」
「あれ、『ガイア』からやりだしたんだよね」
「あと、最高に良かったのが、『ウルトラ作戦第一号』が大画面で見れたこと!」
「そこかよ!?(笑) まあ、ちゃんと『タケダタケダ』から入るのは嬉しかったなあ。でも、あの時代にカラーテレビがあるって、すごい裕福な家だよな」
「あと、お父さんが家にいるのに、夕方7時台に食事しながらテレビ見せてもらえるって、わが家では想像できませんよ。うらやましすぎますよ」
「ああー、うちはしょっちゅう、兄貴にチャンネル権、奪われてたなあ。『ウルトラマン』も後期のエピソードはほとんど本放送では見てなくて、再放送でようやく見たんやもん」
「アクションもいいところがいくつもありましたね」
「エースがバーチカル・ギロチン使うのが良かった」
「でも、切るの角だけか(笑)。もっとバサッと切ってくれよ」
「あと、アイスラッガーの分裂」
「あれもいいよな」
「ただ、遠すぎて、どこが切れてるかよう分からんのですよ。てっきり、怪獣をなますにすんのかと思ったのに」
「いっそアイスラッガーを巨大化させて一刀両断にしてもよかったかも。一峰大二やったらやってくれそう(笑)。ただ、やっぱり最近は切断シーンを自重して、はっきり見せへんよなあ」
「ですよね」
「バーチカル・ギロチン、好きなんやけどなあ」
「ところで次回作、やっぱりあるんかな?」
「もう『ラストで超巨大怪獣』というパターンは飽きたから、変えてほしいな」
「次は誰が主役ですか?」
「そらもう、今回出られへんかったコスモスとかネオスとかネクサスとかマックスとか……」
「誰が観に行くねん、それ(笑)」
「パワードは?」
「グレートもジョーニアスもいる」
「いっそアストラ主役とか」
「だからあかんってそれは!」
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