2010年02月23日
新オカルト雑誌『U SPIRITS』
あー、またこんなんが出ちゃった……と思って書店で手に取ったんだけど、いや、これなかなか面白いぞ。少なくとも『ムー』の数倍は面白い。
『ムー』みたいに何も知らない素人を騙そうとはしていない。ザ・グレート・サスケ×飛鳥昭雄(この人も911陰謀論者だったのか)の対談とか、お決まりの恐怖体験談とか、怪しげなものも載っている一方で、2012年世界崩壊説の検証とか、インチキ超能力の歴史とか、「『疑似科学』の嘘全部教えます!」とか、原田実さんの「幕末トンデモミステリー」とか、きっちり懐疑的な情報も載せていて、バランスが取れている。
『TVタックル』の裏話とか、オカルト有名人の晩年とか、鳩山幸の過去言動徹底検証といった記事も、『ムー』じゃまず載せないのではないかな。
他にも、大槻ケンジ、エハン・デラヴィ、韮澤潤一郎といった顔ぶれ。
いちばん楽しかったのはUMA特集。特に山口敏太郎氏監修の「日本のUMA250種全解説!」という記事は圧巻。本当にすごい数の日本のUMAが紹介されていて、めくってもめくってもめくっても終わらない! 僕の知らなかったものも多くて、参考になった。他にも山口敏太郎氏と天野ミチヒロ氏の対談とか、昭和のオカルト本に登場するUMAとか、「南極ゴジラ」についての記事なんかも。なんかこの特集だけで790円の元は取ったという感じ。
しかし、山口敏太郎さん、たくさん書いてるなあ。この雑誌の記事の1/3ぐらい、この人の文章じゃないか?
まあ、ここでも例によって飛鳥昭雄が、ツチノコの写真とか河童の写真とかニンゲンの写真とかモケーレ・ムベムベの写真とか、怪しげなものを載せてたりするんだが。(誰が撮ったんだよ、誰が!?)
他にも、トンデモさんたちの笑える発言を探す楽しみもある。
たとえば、「アカシックリーダー」の中津川昴さんという人の発言。
>中津川 (前略)もし大量のニュートリノが地球を通過したときにはどうなるか、ということですね。(中略)だから「年に数百個レベル」のニュートリノっていうのが、数万個とか数億個とかもっと高いレベルで落ちてきたら、通常起きないことが起きるんですよ。
いや中津川さん、太陽からのニュートリノって、1平方mあたり毎秒6000兆個も地上に降り注いでるんですが(笑)。
中津川氏の説によれば、地中にあるウランとかプルトニウムとかにニュートリノや中性子が一個でもぶつかると、核分裂が連鎖的に起こり、地震の原因になるのだそうだ。連鎖反応に必要な「臨界量」という概念を、根本的にご存じないらしい。だいたいプルトニウムは自然界には極微量しか存在しないのだが。
科学にうとい人が科学について何か説明しようとすると、とたんにトンデモになっちゃうもんだなあ。
いちばん笑えたのは、UFO研究家・竹本良氏の「アメリカ軍が回収した57種の宇宙人!」と題するインタビュー記事。
竹本氏といえば、TVドラマ『インベーダー』の一場面を本物のUFO写真と思って本に載せちゃったとか、9.11テロの直後に「映像にUFOが映ってる」と言い出したとか、かなりそそっかしい人なのだが、このインタビューでもトンデモないことを言っている。
1945年8月6日、原爆を落とすために広島に向かっていた爆撃機エノラ・ゲイが、四国上空で超巨大UFOと遭遇していた、というのである。
はて、そんな事件のソースはどこにあんの?……と思って検索してみたら、竹本氏のサイトがヒットした。竹本氏の主張の根拠は、Wikipediaの「広島市への原子爆弾投下」に載っていた、こんなくだりだという。
> この直後、エノラ・ゲイのレーダー迎撃士官ジェイコブ・ビーザー陸軍中尉がレーダースコープに正体不明の輝点を発見した。通信士リチャード・ネルソン陸軍上等兵はこのブリップが敵味方識別装置に応答しないと報告した。エノラ・ゲイは回避行動をとり、高度2,000m前後の低空飛行から急上昇し、7時30分に8,700mまで高度を上げた。
つまり、レーダーが前方に未確認機(たぶん日本軍機)を捕らえたもんで、迎撃されるのを警戒して高度を上げたというのを、竹本氏は「超巨大なUFOが通せんぼしてた」と解釈しているのだ!
『U SPILITS』のインタビューで竹本氏はこう言っている。
>――映画やテレビで言うと『インデペンデンス・デイ』とか『V(ヴィー)』(原文ママ)などで出たような、街ぐらいの大きさのものですか。
>竹本 そのぐらいかもしれません。エノラゲイの話に戻りますが、二千メートルの高さを飛んでいて、そこにたかだか五メートルくらいのUFOが飛んでいても、百メートルぐらい上昇すれば、問題ないじゃないですか。ところが二千から八千七百メートルに上昇するからには、よほど大きなものだったということになりますね。
敵機らしき飛行機が前方にいるのを発見しても、ほんの100m上昇すれば避けられるらしいですよ、この人の頭の中では(笑)。だいたい、そんなでかいUFOが空に浮かんでたら、地上の日本人が何千人も目撃してるだろうに。
しかもこの超巨大UFO、原爆を落としに行くエノラ・ゲイが通り過ぎるのを、何もせずに見送ったってことになる。阻止しろよ! 何のために来たんだよ!?
さらに笑えたのは、インタビューの最後に載っていたこの図。「竹本良が分類したウチュウジンの形態26種!」。
ちなみに、Hは「タコタイプ」、Iは「多毛型」、Jは「犬人型」、Kは「四足型」、Nは「爬虫類人型」、Oは「半魚人型」、Pは「カマキリ型」、Qは「アリ型」、Rは「クマムシ型」、Sは「植物型」、Tは「草花型」、Wは「非人間タイプロボット」、Xは「非物質タイプ」、Y(点だけのやつ)は「極小ナノタイプ」、Zは「記号タイプ」なんだそうである。
…………
タコにも犬にも爬虫類にもカマキリにも樹木にも見えんわーっ!!
人面魚に足が生えてるのを「半魚人」とは言わんわー!!
「記号タイプ」というのは「情報型」に分類されている。おそらくオーバーマインドや情報統合思念体みたいな、物理的実体を有さない知性体を想定しているのだろうが、それをこんな風に絵にしちゃうセンスを疑う。
あと、こんな古臭いデザインのロボットの胸に「V」って書いてあるのもなあ。思わず「テッコンVか!?」と言いたくなった。
竹本さんによれば、「決してでっちあげている作っているわけじゃなくてちゃんとしたコンタクト例を元にして作った世界ですので、ほとんど、間違いないものだと思います」とのこと。間違いないのか!?
Lはたぶんモスマンだろうけど、なぜか腕がある。Uは1973年のパスカグーラ事件のエイリアンだろうけど、目撃者の証言を元に描かれた絵(下)とぜんぜん違う。

どうも資料を見ずにうろ覚えで描いたんじゃないかと思われる。せめて模写しろよ。
竹本さんのそそっかしさは、いっこうに治っていないようである。
2009年04月21日
『謎解き超常現象』
このブログで紹介するのを忘れていた。
僕も所属しているASIOS(超常現象の懐疑的調査のための会)という団体。その最初の本が出版されている。
テレビ、書籍、ネットなどで世に広まっている、超常現象に関する伝説やうわさの数々を、資料を調べ、時には実験や実地検証も交えて解き明かしていこうという本。今のところ売れ行きはけっこういいらしく、早くも増刷がかかった。
本書で取り上げられている題材は次の通り。
【第1章】 超能力の真相
1. 御船千鶴子の千里眼
2. 不食の聖者、長南年恵
3. ゲイル・セントジョーン
4. ジョー・マクモニーグル
5. ナターシャ・デムキナ
6. 誰でもできる「磁石人間」
7. アポロ14号の超能力実験
【第2章】 超古代文明の真相
8. クリスタル・スカルの謎
9. バールベックの巨石
10. 伝説の大陸「アトランティス」
11. ムー大陸の真相を追う
12. 与那国島の海底遺跡
13. ヴォイニッチ手稿の謎
【第3章】 超自然現象、怪奇現象、UMA、陰謀論の真相
14. チェーンメール「神の手雲」
15. ウェブで話題の心霊動画
16. 心霊写真の謎を暴く
17. オオカミ少女、アマラとカマラ
18. モントーク・モンスターの正体
19. 謎の生物、スカイフィッシュ
20. 本当にいたUMA
21. 聖痕現象の真実を追う
22. 地震雲は信用できるか
23. ファフロツキーズは本物か
24. フィラデルフィア実験
25. 911陰謀論の真相
【第4章】 UFO事件の真相
26. ロズウェル事件の真相を追う
27. MJ-12文書の真実
28. オバマ大統領就任式に現れたUFO
29. メキシコシティの巨大UFO
30. WTCに現れたUFO
31. メキシコ上空に現れたUFO群
【第5章】 エイリアン事件の真相
32. 宇宙人解剖フィルムの正体
33. エイリアン・アブダクション
34. メン・イン・ブラックの正体
35. ウンモ事件
36. 衝撃映像、隕石から宇宙人が!
37. 月の裏側にいたサンタクロース
【第6章】 大予言の真相
38. ジュセリーノの予言のウソ
39. 人類滅亡を予告するマヤ暦
40. フォトン・ベルトとは何なのか?
41. ニュートン・コード
42. アインシュタインの予言
以前に出した『トンデモ超常現象99の真相』とかぶっているネタもあるが、大半が新ネタ。僕はこのうち4、5、6、22、29、40、41を執筆している。
最近、書店の「精神世界」の棚に行くと、「フォトン・ベルト」「2012年」「アセンション」とかいう単語の入った本が着実に増えてきていることに気づく。フォトン・ベルトなんて何の根拠もないし、誰も発見してはいないし、存在しないことははっきりしているのに、何でそんなものの実在を信じられるのかが不思議である。
参考:フォトン・ベルトは存在しない
国立天文台HP
「ジュセリーノの予言」とかも、とっくにウソが暴かれてるのに、いまだに信じている人が多い(ちなみに、その中には自民党議員が1人、民主党議員が3人(笑))。ちょっと検索すれば正しい情報はすぐ手に入るのに、そういう人たちは調べようともしないらしい。
参考:ジュセリーノ予言の真実
Wikipedia「ジュセリーノ・ダ・ルース」の項
「国際政治」の棚に行くと、911同時多発テロに関して、最近はまともな本より陰謀本の方が多いという現状。彼らの主張は、とっくに論破されている話ばかりである。
科学的にデタラメで荒唐無稽な説という点では、911陰謀説やアポロ陰謀説も、一種のオカルトや疑似科学だと思う。(実際、オカルト信者と陰謀論信者はしばしば重なる)
参考:分解『911ボーイングを捜せ』
本書の31で取り上げられているメキシコの空軍の撮影したUFOや、36の隕石から飛び出してくる宇宙生物なども、とっくに真相は判明しているのに、テレビではそれを隠し、本物であるかのように紹介されることが多い。
ジョー・マクモニーグルの透視にいたっては、日本テレビのスタッフによる明白な捏造である。僕はそれを実際に現地まで行って検証し、すでに2冊の本に書いている。
参考:
超能力、心霊、UFO、予言……どの話題についても言えることだが、超常現象については、読者に大ウソを教える本は、真実を書いた本より圧倒的に多い。
だからこそ、このような形できちんと真相を伝えることに意義があると思う。
当然のことながら、本書に対しても、早くも反論のメールが来た。911陰謀説信者からだ。案の定、決着済みの話題を蒸し返す内容だった。
僕の経験から言うと、すでに何かのトンデモ説の泥沼にどっぷり浸かってしまっている人は、救い上げることは困難である。どれほど証拠を突きつけても、論理的に説得しても、彼らは決して納得しない。事実から目を背け、終わった話を蒸し返し、議論をループさせる。そういう人たちには、本書は役に立たないだろう。
だが、まだ泥沼に足を踏み入れたばかりの人、これから足を踏み入れる人に対しては、この本はワクチンとして効果的ではないかと自負している。
僕も所属しているASIOS(超常現象の懐疑的調査のための会)という団体。その最初の本が出版されている。
テレビ、書籍、ネットなどで世に広まっている、超常現象に関する伝説やうわさの数々を、資料を調べ、時には実験や実地検証も交えて解き明かしていこうという本。今のところ売れ行きはけっこういいらしく、早くも増刷がかかった。
本書で取り上げられている題材は次の通り。
【第1章】 超能力の真相
1. 御船千鶴子の千里眼
2. 不食の聖者、長南年恵
3. ゲイル・セントジョーン
4. ジョー・マクモニーグル
5. ナターシャ・デムキナ
6. 誰でもできる「磁石人間」
7. アポロ14号の超能力実験
【第2章】 超古代文明の真相
8. クリスタル・スカルの謎
9. バールベックの巨石
10. 伝説の大陸「アトランティス」
11. ムー大陸の真相を追う
12. 与那国島の海底遺跡
13. ヴォイニッチ手稿の謎
【第3章】 超自然現象、怪奇現象、UMA、陰謀論の真相
14. チェーンメール「神の手雲」
15. ウェブで話題の心霊動画
16. 心霊写真の謎を暴く
17. オオカミ少女、アマラとカマラ
18. モントーク・モンスターの正体
19. 謎の生物、スカイフィッシュ
20. 本当にいたUMA
21. 聖痕現象の真実を追う
22. 地震雲は信用できるか
23. ファフロツキーズは本物か
24. フィラデルフィア実験
25. 911陰謀論の真相
【第4章】 UFO事件の真相
26. ロズウェル事件の真相を追う
27. MJ-12文書の真実
28. オバマ大統領就任式に現れたUFO
29. メキシコシティの巨大UFO
30. WTCに現れたUFO
31. メキシコ上空に現れたUFO群
【第5章】 エイリアン事件の真相
32. 宇宙人解剖フィルムの正体
33. エイリアン・アブダクション
34. メン・イン・ブラックの正体
35. ウンモ事件
36. 衝撃映像、隕石から宇宙人が!
37. 月の裏側にいたサンタクロース
【第6章】 大予言の真相
38. ジュセリーノの予言のウソ
39. 人類滅亡を予告するマヤ暦
40. フォトン・ベルトとは何なのか?
41. ニュートン・コード
42. アインシュタインの予言
以前に出した『トンデモ超常現象99の真相』とかぶっているネタもあるが、大半が新ネタ。僕はこのうち4、5、6、22、29、40、41を執筆している。
最近、書店の「精神世界」の棚に行くと、「フォトン・ベルト」「2012年」「アセンション」とかいう単語の入った本が着実に増えてきていることに気づく。フォトン・ベルトなんて何の根拠もないし、誰も発見してはいないし、存在しないことははっきりしているのに、何でそんなものの実在を信じられるのかが不思議である。
参考:フォトン・ベルトは存在しない
国立天文台HP
「ジュセリーノの予言」とかも、とっくにウソが暴かれてるのに、いまだに信じている人が多い(ちなみに、その中には自民党議員が1人、民主党議員が3人(笑))。ちょっと検索すれば正しい情報はすぐ手に入るのに、そういう人たちは調べようともしないらしい。
参考:ジュセリーノ予言の真実
Wikipedia「ジュセリーノ・ダ・ルース」の項
「国際政治」の棚に行くと、911同時多発テロに関して、最近はまともな本より陰謀本の方が多いという現状。彼らの主張は、とっくに論破されている話ばかりである。
科学的にデタラメで荒唐無稽な説という点では、911陰謀説やアポロ陰謀説も、一種のオカルトや疑似科学だと思う。(実際、オカルト信者と陰謀論信者はしばしば重なる)
参考:分解『911ボーイングを捜せ』
本書の31で取り上げられているメキシコの空軍の撮影したUFOや、36の隕石から飛び出してくる宇宙生物なども、とっくに真相は判明しているのに、テレビではそれを隠し、本物であるかのように紹介されることが多い。
ジョー・マクモニーグルの透視にいたっては、日本テレビのスタッフによる明白な捏造である。僕はそれを実際に現地まで行って検証し、すでに2冊の本に書いている。
参考:
超能力、心霊、UFO、予言……どの話題についても言えることだが、超常現象については、読者に大ウソを教える本は、真実を書いた本より圧倒的に多い。
だからこそ、このような形できちんと真相を伝えることに意義があると思う。
当然のことながら、本書に対しても、早くも反論のメールが来た。911陰謀説信者からだ。案の定、決着済みの話題を蒸し返す内容だった。
僕の経験から言うと、すでに何かのトンデモ説の泥沼にどっぷり浸かってしまっている人は、救い上げることは困難である。どれほど証拠を突きつけても、論理的に説得しても、彼らは決して納得しない。事実から目を背け、終わった話を蒸し返し、議論をループさせる。そういう人たちには、本書は役に立たないだろう。
だが、まだ泥沼に足を踏み入れたばかりの人、これから足を踏み入れる人に対しては、この本はワクチンとして効果的ではないかと自負している。
タグ :トンデモ本
2008年09月23日
9月4日(木)桜塚やっくんはすごい
この日はまず角川書店へ。新作『詩羽のいる街』の件で、『ダ・ヴィンチ』の取材を受ける。
ついに僕の小説が『ダ・ヴィンチ』で取り上げられるか!? 小説家としては感無量でありますよ。
この日、参考資料として持って行ったのは、1991年に出した『ようこはようこ2』。アニメ『アイドル天使ようこそようこ』の同人誌である。
これに載せたエッセイで、すでに「七、八年前から」構想しているとして、『詩羽』のプロットが書いてある。つまりまだ20代後半、1984年頃ということになる。20ン年越しの構想がようやく実ったわけだ。我ながらすげえ。
あらためて当時のプロットを読み返してみたけど、タイトルが『詩羽のいる街角』だということや、詩羽が16、7歳の少女だという以外、基本設定はほとんど変わってない。「触媒」という概念もちゃんと出てくる。
『詩羽』は「著者初のノンSF」として宣伝されているもんで、中には「山本弘が新境地を開拓した」とか誤解する人も多いんじゃないかと思う。そうじゃない。20代からずっと、僕の頭の中には『詩羽』があったんだ。ずっと書きたかった小説だったんだ!
ちなみに表紙イラストは『図書館戦争』の徒花スクモさん。推薦文は乙一。
これで売れてくれなきゃ、世の中おかしい。

夕方、楽工社のSさんとともに下北沢の小劇場「楽園」に。
この劇場、すごいよ。元は法律事務所と居酒屋か何かだったのをぶち抜いて改造したんだそうで、とてつもなく変な構造なのだ。
上から見るとL字形になっていて、Lの曲がってるところが舞台、そこから2方向に客席。しかも客席の間にはでっかい柱。
……何でこんな劇場を作ろうと思ったのか。
いちおう楽屋はあるものの、ひどく狭い。舞台の上手下手というものがないものだから、役者は時には裏口から劇場の外に出て、ビルを半周して入口から入り、客席側から登場することもあるという。
ホラーの芝居なんかやってると、斧を持った殺人鬼の格好で、胸に血糊なんぞつけて街を駆け抜けなくちゃならんのだそうだ。やばいぞ。
今回の企画は唐沢さん主催の「ホラリオン~笑いと恐怖の大祭典~」のひとつ。「と学会・トンデモ本特別講座~オカルト番組特集」。
ぶっちゃけて言えば、これまでロフトプラスワンや三越カルチャーセンターやSF大会でさんざんやったネタ――オカルト番組のビデオを見ながら、トリックやヤラセを暴いていくというもの。
最初に「前にロフトに来られた方」と手を上げてもらったら、2回とも来たという方が何人も。すみません、ほとんどネタ使い回しで。
ちなみに、前日は木原浩勝さんが心霊写真を見せまくってたらしい(笑)。それを聞いたもんで、急遽、ネタの順序を入れ替えて、昔の関西ローカルの番組『ワイドYOU』の人気コーナー「心霊写真の謎を暴く」を見せることに。写真の専門家の先生が、原理を解明し、実際に撮影場所に行って、同じ写真を撮ってしまうというものである。
他にも、『これマジ!?』であったネタで、暗い森の中でビデオカメラに映っていた「霊」と称する白い曲線を紹介(その正体は飛び回っていた蛾の軌跡)。
ちなみに、翌日の企画では、ゲストの人が「あたしも心霊写真撮ったんです」と言って同じような写真を見せたもんで、客席から「虫」「虫」「虫」「それ虫」という声が上がっていたそうな(笑)。
今回のゲストは桜塚やっくん。
驚いたのは、やっくんがものすごく観察力が鋭いということ。初めて見るビデオのはずなのに、
「カメラ、傾いてるじゃないですか!?」
「あの子、ガン見してますよ!」
「何か抜いてる!」
などとバンバンつっこんで来るのだ。一回見ただけであれだけ見抜ける人間は少ない。すっかり感心した。
僕の公演の後、即興でコントを披露してくれたんだけど、僕が適当に出したお題で(ちょっと苦しかったけど)ちゃんと笑わせてくれてオチをつけていたのには感心。あれ、裏で仕込みなんかしてませんから。ほんとにアドリブですから。
終了後、焼き肉屋で打ち上げをやる。どうでもいいけど、観客が50人ぐらいしかいなかったんですが、あれで元が取れるんですかね。ちと心配。
帰りはやっくんと同じタクシーに乗って新宿へ。途中、いろいろと話をする。オフレコのこともあるので詳しくは書けないけど、ある裏事情を聞いて、「やっぱり芸人さんも大変なんだなあ」と、つくづく思った。
ちなみに僕は、去年のSF大会で、『エンタの神様』の紙芝居のパロディやったことあるんで、あの紙芝居作るのがどれだけ大変か、身に染みて知ってます(笑)。
ついに僕の小説が『ダ・ヴィンチ』で取り上げられるか!? 小説家としては感無量でありますよ。
この日、参考資料として持って行ったのは、1991年に出した『ようこはようこ2』。アニメ『アイドル天使ようこそようこ』の同人誌である。
これに載せたエッセイで、すでに「七、八年前から」構想しているとして、『詩羽』のプロットが書いてある。つまりまだ20代後半、1984年頃ということになる。20ン年越しの構想がようやく実ったわけだ。我ながらすげえ。
あらためて当時のプロットを読み返してみたけど、タイトルが『詩羽のいる街角』だということや、詩羽が16、7歳の少女だという以外、基本設定はほとんど変わってない。「触媒」という概念もちゃんと出てくる。
『詩羽』は「著者初のノンSF」として宣伝されているもんで、中には「山本弘が新境地を開拓した」とか誤解する人も多いんじゃないかと思う。そうじゃない。20代からずっと、僕の頭の中には『詩羽』があったんだ。ずっと書きたかった小説だったんだ!
ちなみに表紙イラストは『図書館戦争』の徒花スクモさん。推薦文は乙一。
これで売れてくれなきゃ、世の中おかしい。

夕方、楽工社のSさんとともに下北沢の小劇場「楽園」に。
この劇場、すごいよ。元は法律事務所と居酒屋か何かだったのをぶち抜いて改造したんだそうで、とてつもなく変な構造なのだ。
上から見るとL字形になっていて、Lの曲がってるところが舞台、そこから2方向に客席。しかも客席の間にはでっかい柱。
……何でこんな劇場を作ろうと思ったのか。
いちおう楽屋はあるものの、ひどく狭い。舞台の上手下手というものがないものだから、役者は時には裏口から劇場の外に出て、ビルを半周して入口から入り、客席側から登場することもあるという。
ホラーの芝居なんかやってると、斧を持った殺人鬼の格好で、胸に血糊なんぞつけて街を駆け抜けなくちゃならんのだそうだ。やばいぞ。
今回の企画は唐沢さん主催の「ホラリオン~笑いと恐怖の大祭典~」のひとつ。「と学会・トンデモ本特別講座~オカルト番組特集」。
ぶっちゃけて言えば、これまでロフトプラスワンや三越カルチャーセンターやSF大会でさんざんやったネタ――オカルト番組のビデオを見ながら、トリックやヤラセを暴いていくというもの。
最初に「前にロフトに来られた方」と手を上げてもらったら、2回とも来たという方が何人も。すみません、ほとんどネタ使い回しで。
ちなみに、前日は木原浩勝さんが心霊写真を見せまくってたらしい(笑)。それを聞いたもんで、急遽、ネタの順序を入れ替えて、昔の関西ローカルの番組『ワイドYOU』の人気コーナー「心霊写真の謎を暴く」を見せることに。写真の専門家の先生が、原理を解明し、実際に撮影場所に行って、同じ写真を撮ってしまうというものである。
他にも、『これマジ!?』であったネタで、暗い森の中でビデオカメラに映っていた「霊」と称する白い曲線を紹介(その正体は飛び回っていた蛾の軌跡)。
ちなみに、翌日の企画では、ゲストの人が「あたしも心霊写真撮ったんです」と言って同じような写真を見せたもんで、客席から「虫」「虫」「虫」「それ虫」という声が上がっていたそうな(笑)。
今回のゲストは桜塚やっくん。
驚いたのは、やっくんがものすごく観察力が鋭いということ。初めて見るビデオのはずなのに、
「カメラ、傾いてるじゃないですか!?」
「あの子、ガン見してますよ!」
「何か抜いてる!」
などとバンバンつっこんで来るのだ。一回見ただけであれだけ見抜ける人間は少ない。すっかり感心した。
僕の公演の後、即興でコントを披露してくれたんだけど、僕が適当に出したお題で(ちょっと苦しかったけど)ちゃんと笑わせてくれてオチをつけていたのには感心。あれ、裏で仕込みなんかしてませんから。ほんとにアドリブですから。
終了後、焼き肉屋で打ち上げをやる。どうでもいいけど、観客が50人ぐらいしかいなかったんですが、あれで元が取れるんですかね。ちと心配。
帰りはやっくんと同じタクシーに乗って新宿へ。途中、いろいろと話をする。オフレコのこともあるので詳しくは書けないけど、ある裏事情を聞いて、「やっぱり芸人さんも大変なんだなあ」と、つくづく思った。
ちなみに僕は、去年のSF大会で、『エンタの神様』の紙芝居のパロディやったことあるんで、あの紙芝居作るのがどれだけ大変か、身に染みて知ってます(笑)。
タグ :オカルト

