2016年08月06日

『映画で読み解く「都市伝説」』

 うっかりして、6月に出たASIOSの新刊を紹介するのを忘れてました。


第1章 本当にあった「怖い事件」

旧ソ連時代に起きた怪奇事件―「死の山」でいったい何が起きたのか
『ディアトロフ・インシデント』(本城)

「アミティヴィルの恐怖」はまったくのでっち上げだった!
『悪魔の棲む家』(バーソロミュー)

元ネタとなった「悪魔祓い事件」とモデルとなった「少年」の真実
『エクソシスト』(皆神)

「死者との交信手段」「混入するはずのない“何者かの声”」
コラム・EVP(若島)
※心霊映画でおなじみの電子音声現象(EVP)、「録音される謎の音」にまつわる解説。

知っておいたほうが楽しい「アメリカ映画」と「背景知識」
コラム・「キリスト教」の多大なる影響下にあるアメリカ社会(若島)

第2章 「超能力」と「古代文明」

本当に将軍は壁を通り抜けようとして激突した!
『ヤギと男と男と壁と』(山本)


“貞子”のモデルとなった超能力者たちの末路
『リング』(本城)

「エリア51」よりもすごい!ノースカロライナ州ブラウン山の“怪光伝説”
『エリア0<ゼロ>』(加門)

箱舟も洪水も存在しなかった!?
『ノア 約束の舟』(皆神)
※キリスト教圏では最低映画とされながらも箱舟伝説の問題点はクリアしていた意外な映画。

ピラミッドは王の墓ではない……いったい、誰が何の目的で造ったのか
『ピラミッド 5000年の嘘』(ナカイ)

第3章 「呪い」と「心霊現象」

出演者やスタッフたちに襲いかかる呪い
『スーパーマン』/『ポルターガイスト1・2・3』/『プロフェシー』/『アトゥック』

場面に映りこんだ心霊現象
『the EYE』/『青木ヶ原』/『感染』/『着信アリ』/『サスペリア』(この章すべて本城)

第4章 妖しき「陰謀」の世界

アクションコメディからサイコスリラーまで「MKウルトラ」が生んだ作品群
『エージェント・ウルトラ』『ジェイコブス・ラダー』(原田)
※「MKウルトラ」とはCIAがかつて実際に行っていた秘密プロジェクト。

映画は現実より奇なり……現実は陰謀より奇なり
『カプリコン・1』(寺薗)

月面で起きる「ポルターガイスト現象」
『アポロ18』(寺薗)

「シオン修道会」という組織は妄想の産物だった!?
『ダ・ヴィンチ・コード』(皆神)

戦後の日本経済を漂流した怪伝説―「M資金」をめぐる謎
『人類資金』(原田)

巨大昆虫に投影された「恐怖」の暗喩の正体
コラム・「空を見ろ! アリだ! カマキリだ!!」(原田)

第5章 「UFO」と「宇宙人」

“ロズウェル”に本当にUFOは墜ちたのか?
『インデペンデンス・デイ』(山本)


アメリカの人気テレビシリーズに囁かれる“ある噂”
『V』(原田)

「ナチス」はハイテク技術を有するオカルト集団だったのか
『アイアン・スカイ』(横山)

“UFOロア”が散りばめられたSFコメディ
『MIB』(秋月)
※“宇宙人あるある”の解説が面白いです。

地球外知的生命体からのメッセージは届いているのか……?
『コンタクト』(皆神)

映画の内容は「すべて事実」」に基づいている!?
『フォース・カインド』(秋月)

月面着陸はNASAがキューブリックに撮らせたヤラセだった!?
『2001年宇宙の旅』(山本)


宇宙人はかつて、尖った鼻、尖った耳、そして、腕は毛むくじゃらだった
コラム・宇宙人〝グレイ〟がついに脱ぐまで(山本)


第6章 遥かなる宇宙

NASAの彗星探査機はこの映画のタイトルをパクった!?
『ディープ・インパクト』(寺薗)

地球の危機を救うには、もっと安全で確実な方法があった!?
『アルマゲドン』(寺薗)

NASAはなぜ制作協力を拒否したのか?
『ゼロ・グラビティ』(寺薗)

それでも、人類は「赤い星」を目指す―
『オデッセイ』(寺薗)

 僕の担当した原稿は4本。『ヤギと男と男と壁と』『インデペンデンス・デイ』『2001年宇宙の旅』は、前に別の本に書いた原稿を書き直した再利用で、ちょっと心苦しい(^^;)。
 完全新作は「コラム・宇宙人〝グレイ〟がついに脱ぐまで」。グレイ・タイプの異星人のイメージがどこから生まれてどう進化し、現代の「宇宙人」のイメージのスタンダードになっていったかを論じたもの。
 SF映画とアブダクション体験者の証言のフィードバック関係というのは、意外に知られてないんじゃないでしょうか。最近の若い人は、宇宙人は昔からグレイ一色だったと勘違いしていそうで、こういうことはやっぱり誰かがきちんと文章にして残しておかないといけないと思いました。
  


Posted by 山本弘 at 21:05Comments(2)PR都市伝説

2015年06月24日

イベント「SF作家・山本弘とデマを10倍楽しむ」

■□■市民社会フォーラム学習会■□■
SF作家・山本弘とデマを10倍楽しむ

http://civilesociety.jugem.jp/?eid=30367

日 時 7月17日(金)18:30~20:30
会 場 元町館「黒の小部屋」(元町映画館2階)
    http://www.motoei.com/access.html
ゲスト 池田香代子さん(口承文学・都市伝説研究家)
参加費 1000円
お申し込みなしでどなたでもご参加できますが、
人数把握のため事前申し込みいただければありがたいです。
civilesocietyforum@gmail.com まで

 インターネットの普及によりあらゆる情報が調べられ、誰もが情報を瞬時に拡散することができるなど、ネットは日常生活から市民運動にいたるまで不可欠なツールとなっています。
 他方、誰もが情報を拡散できることで、デマや都市伝説、ニセ科学、陰謀論など怪しい情報が氾濫し、悪質な場合は特定個人への誹謗中傷や人々を不安に陥れるパニックが巻き起こったりします。
 それゆえ、ネットやメディア、科学のリテラシーがますます学習が必要な時代になっていますが、今回の学習会ではSF作家の山本弘さんをお招きして、デマを笑い飛ばしつつ真面目に交流いたします。
 ゲストには都市伝説研究者でもある池田香代子さんをお招きします。

山本弘(やまもと・ひろし)さん
SF作家。1956年京都府生まれ。『去年はいい年になるだろう』(PHP)で第42回星雲賞(日本長編部門)を受賞。
小説家として精力的に活動する一方、ノンフィクション作品も執筆。

池田香代子(いけだ・かよこ)さん
1948年東京杉並生まれ。日本のドイツ文学者・児童文学者・翻訳家・口承文学および都市伝説研究家・エッセイスト
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 大阪でニセ科学のイベントをやったばかりですが、今度は神戸・元町で、デマをテーマにした講演と対談をやります。昔からブルンヴァンの『消えるヒッチハイカー』とかが大好きだし、このブログでもしばしばネットのデマを取り上げてますので、この講演でも、最新のデマの実例の紹介、どれほどデマがはびこっているか、デマの分類、デマにひっかからないための心得など、いろんな話題を語ろうと思っています。

 ところで。

 いい機会ですので、こういう講演が儲かるのかどうかという話もしておこうと思います。もしかしたら、「山本弘は最近、こんな講演やイベントで儲けてるんじゃないか」って思ってる人がいるかもしれないので。
 儲かりませんよ!(笑)
 いや、大きなホールで何千人ものお客さんを集めるような有名人なら、1回の講演料、がっぽり貰うのかもしれませんけどね。僕の場合、普通は数十人、どんなに多くても200人ぐらいです。今回の場合、参加費1000円。それにお客さんの数を掛けて、収入がどれぐらいか……だいたい見当がつくでしょ? そこからギャラが支払われるわけですよ。会場の使用料とかの必要経費を考えれば、主催者が赤字になることもありえます。
 ちなみに僕の場合、ぶっちゃけて言うと、これまでで今までいちばん高かったギャラは3万円。これは最高ラインで、普通はそれよりずっと少ないです。
 しかも、それで1日潰れる。いや、講演用にパワーポイントとかで資料作ってたら、何日も潰れることもあります。
 単純に時間給に換算すると、同じ時間使って原稿書いてた方が儲かります。

 あと、こうした講演会では、自著をサイン入りで販売することもよくあります。東京でのイベントなら、出版社の人が本を持ってきて売ってくださるんだけど、地方でのイベントでは、著者が出版社から本を買い取って、それを自分で会場に持っていって自分で売ります。いちおう著者割引というのがあって、定価よりよりやや安く買えるので、その差額が収入になるんですが……まあ、雀の涙ですね。
 サイン会を別にすれば、これまでで今までいちばんたくさん本が売れたイベントは、2006年のトンデモ本大賞。角川の編集さんが『アイの物語』50部を持ちこんで、きっちり完売しました。あの記録はまだ超えられません。普通は10部も売れればいいとこです。

 じゃあ何で講演をやるかというと、「面白いから」と「ちょっとでも知名度を上げたい」から。
 今回のように、話すテーマ自体が面白くて、引き受けちゃうことがあるんですよね。
 あと、普段、僕の小説を読まない人に、僕の名前を知ってほしい。ほんの数人でもいいから読者を増やしたい。
 後者の理由が、けっこう切実だったりします。はい。
  


2010年11月13日

「谷岡敏行氏殉職事件」の拡散過程【都市伝説】

 尖閣事件がらみで広まっている都市伝説(と言ってよかろう)について、とりあえず今までに分かったことをまとめておこう。
 なお、マイミクのgalleryさんの日記をおおいに参考にさせていただきました。感謝します。


●9月7日
 漁船衝突事件を報じる中国BBCニュースの中に、「事故沒有造成人員傷亡」という箇所があった。これが後で問題になる。


http://www.bbc.co.uk/zhongwen/trad/china/2010/09/100907_china_japan_diaoyu_crash.shtml

●10月11日
 2ちゃんねるにこんな内容の投稿があった。


http://2nnlove.blog114.fc2.com/blog-entry-2973.html
837 :名無しさん@十一周年:2010/10/11(月) 00:55:14 ID:mErDVXEz0
>いまはWikileaks と交渉中。
>映像はそっち経由で欧米メディアから出るらしいです。

>海保船舶が横付け。海保職員が乗り込む。
>その後、中国船舶が突如離船。
>取り残された海保職員が、中国船舶から突き落とされる。
>海に落ちた海保職員を潰すように、中国船舶が進路変更。
>海保職員が必死に泳いで逃げるのを、銛で突く仕草あり。
>海保船舶が、海保職員を救出するため、停船し救助に乗り出す。
>その後ろから迫る中国漁船。海保職員は押しつぶされそうになる。
>間一髪で海保職員は海保船舶に後部から担ぎ上げられる。その数秒後に漁船が海保船舶の後部から衝突。

 この文章は即座に多くのスレッドやブログにコピペされ、拡散する。
 この時点ではまだ「殉職者が出た」という話がどこにもないことに注意。


●10月中旬
 先の記事の中の「事故沒有造成人員傷亡」という文は「事故による死傷者はなかった」という意味なのだが、googleの翻訳では「事故は死傷者が発生していました」という誤訳になる。このことから「死傷者が出ていることを海保が隠蔽している」という説が複数の人間によって唱えられる。
http://d.hatena.ne.jp/hokke-ookami/20101108/1289231277
http://blogs.yahoo.co.jp/tarismanaspect/35048127.html
http://blog.livedoor.jp/mikachan_1980/archives/1277011.html
http://minkara.carview.co.jp/userid/240136/blog/20028073/

●10月24日
 石原慎太郎氏がフジテレビ系『新報道2001』で「政府の関係者から聞いた。日本の巡視船の乗組員が何かの弾みに落ちたのを、中国の漁船(の漁師が)モリで突いてるんだって。それは『仄聞ですが』と、数人の人から聞いた」と発言。
「仄聞」(ほのかに聞くこと。うわさに聞くこと)と言っているように、ソース不明の情報である。
 海上保安庁の広報担当者は26日、「そういう事実はない。巡視船の乗組員は海に転落していないし、誰もケガをしていない」とコメント。


http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20101027/plt1010271610003-n1.htm

●11月4日
 尖閣ビデオがYouTubeに流出。

●11月5日
 尖閣ビデオと『真夏の夜の淫夢』というAV(一部では有名な作品らしい)を組み合わせたMADがニコニコ動画に投稿される。


尖閣流出ビデオ 中国船員が海保職員谷岡氏を銛で突く問題のシーン抜粋
http://www.nicovideo.jp/watch/sm12649580

 説明文にはこうある。

>中国側の理不尽な攻撃によって臀部に重傷を負った海保職員の谷岡俊一氏は殉職されたそうです・・・中国人は二度とこの世界にいられないようにしてやりたいです。なお、谷岡氏殉職の情報元は彼の先輩の田所氏による勇気ある迫真のリークです。

「谷岡俊一」というのは『真夏の夜の淫夢』の中で、尻を銃で撃たれる男の通称。「二度とこの世界にいられないようにしてやる」「先輩の田所氏」というのもパロディだった。


http://anond.hatelabo.jp/20101108220759

 そういう元ネタを知らなくても、映像を最後まで見ればネタだと分かるのだが、なぜか本気にした人間が続出。

●11月7日
『たかじんのそこまで言って委員会』に出演した元自衛官の惠隆之介氏が「乗員が海に落ちたらしいという情報ですね。それをモリで突こうとしたという関連も、私は聞いております」と発言。ただし情報の出所については口をつぐむ。

 同日、2ちゃんねるにまたまた書きこみ。重傷だった海保職員が死亡して殉職者が2名になったという話。

http://plaza.rakuten.co.jp/ABABA/diary/201011080001/
>659 名前:名無しさん@十一周年[] 投稿日:2010/11/07(日) 00:48:26 ID:ixEU1SH90
>あのな、おととい、即死じゃなかった入院中の乗組員が亡くなってたんだよ。
>これで殉死者2人出たことになった。

>515 名前:名無しさん@十一周年[] 投稿日:2010/11/07(日) 17:06:21 ID:ixEU1SH90
>殉職した 佐〇氏、〇岡氏の両名の名誉のために言っておく。
>彼らは両名ともに入庁8年のベテランである。今案件の事案は国際的にも大変な悪影響を及ぼすことは十分承知していたはず。しかしながら内閣は隠蔽を指示。
>命をはって領海を警邏する海保にとってこれほどの屈辱はない。
>彼らは果敢にも相手船に乗り込み、憲法9条に縛られて抵抗できぬまま
>相手の鉄パイプにより海原に落とされた。そのあと、中国漁船のスクリューで一名は即死、もう一名は助け上がられるも11/4深夜、帰らぬ人となった。


●11月8日
 テレビ朝日『ワイド!スクランブル』に出演した佐々淳行氏が「検挙活動の際に、中国船に(海保職員が)3人乗ったところで、離れて、1人突き落としているという、複数の、確実と思われる情報があります。それが一生懸命泳いでいるのをモリで突いた。さらにはね、乗り切っちゃって沈めようとした」と発言。


 同日、またまた2ちゃんねるに書きこみ。

http://p2.chbox.jp/read.php?url=http://kamome.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1289186679/150
>150 :名無しさん@十一周年 :sage :2010/11/08(月) 14:44:24 ID:ua9pxoPw0
>尖閣ビデオ内部告発の義憤

>入庁8年のベテランで殉職した 佐藤氏、谷岡敏行氏
>彼らは果敢にも相手船に乗り込み、憲法9条に縛られて抵抗できぬまま、
>佐藤さんは機銃?(自動小銃か?)で撃たれて即死だったらしい。
>死体は素巻きにされて海に捨てられた。
>谷岡敏行さんも撃たれたが致命傷ではなく海に飛び込み逃げようとしたが
>中国船の船員(中国海軍工作員?)は銛で突き殺そうとした。
>それを逃れようと泳ぐ谷岡さんを殺すため、中国船は船体で轢き殺そうとして乗り上げ、
>スクリューに巻き込んで重傷を負わせた。
>谷岡さんを救出しようとして日本側の巡視船が近付き、引き上げようとしたところに、
>谷岡さんを挟みこんで殺そうとして中国船がぶつけてきた。
>谷岡さんはぶつけられずに援け出されたが、巡視船の船体は破損した。
>その後、巡視船は漁船を制圧して中国船の乗員たちを逮捕。
>谷岡敏行さんはヘリで石垣島の病院に搬送されたが、後日11/4深夜に八重山病院で亡くなった。

 殉職者の名前「谷岡俊一」が「谷岡敏行」に変わっている。同名の競馬の騎手が殉職したことにひっかけたらしい。おまけに先の話では「佐〇氏」はスクリューで即死だったはずが、こっちは機銃で殺されて簀巻きにされて海に投げこまれたことになっている。

 さらにその日の夜には、「佐藤氏」が「佐川穂波」という女性ということにされ、三人目の「坂田政巳」という負傷者もいることにされる。これらもAVにひっかけたネタ。


http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1450051259
>谷岡敏行(殉職) 佐川穂波(殉職) 坂田政巳(負傷)
>と出ています。
>ちなみに佐川さんは
>女性とのことです。


 こうして色分けすると分かるが、青系統の話と赤系統の話は別物である。
「海に落ちた」「モリで突こうとした」という話に関しては、まだすべてのビデオが公開されたわけではないので、事実である可能性もないではない。ただ「間一髪で海保職員は海保船舶に後部から担ぎ上げられる。その数秒後に漁船が海保船舶の後部から衝突」というのは、明らかに流出ビデオの内容と食い違っており、かなり疑わしい。
 一方の赤系統の「殉職」という話に関しては、誤訳とMADが原因となったデマであることは間違いない。
 そもそも、常識で考えて、人が死んでいるのに隠蔽できるわけがない。海保内だけに緘口令を敷いたって無駄である。当然、搬送された病院の医師や看護師も事情を知っている。だいたい遺族にはどう説明するのか。「あなたのご子息は中国人に殺されましたが、国益に反するので黙っていてください」と言われて、黙っている人間がいると思うのか。
「憲法9条に縛られて抵抗できぬまま」というのもムチャクチャである。機銃で攻撃され、仲間が殺されているのに、反撃しないわけがなかろう。2001年に北朝鮮の不審船と海上保安庁の巡視船が交戦したことがあるのを忘れたのか。

九州南西海域工作船事件
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B9%9D%E5%B7%9E%E5%8D%97%E8%A5%BF%E6%B5%B7%E5%9F%9F%E5%B7%A5%E4%BD%9C%E8%88%B9%E4%BA%8B%E4%BB%B6

 それに青系統の話では、中国漁船員は海保職員を殺そうとしたというだけで、殺してはいないのだから、話が矛盾している。

 最初からビデオを公開していれば、こんなデマが流れることもなかっただろう。だからと言って、デマを信じて拡散した者の迂闊さが免責されるわけではない。ちょっと調べるだけでデマだということは分かったはずだ。
 デマはネズミ講と同じだ。騙された人間がみんな被害者とは言い切れない。ただ信じただけなら被害者だが、それを拡散したら、被害者が新たな加害者になる。

「テレビで偉い人が言っていたから」という理由で信じてはいけない。その人もデマに騙されているだけという可能性がある。その人が明確なソースを口にしない場合は疑ってかかるべきだ。アポロ陰謀説だって有名人が何人も信じてしまったことを忘れてはいけない。

「2ちゃんねるに書いてあったから」という理由で信じるなんて言語道断。ネット上には、デマを流して喜ぶ人間がいくらでもいるのだから。

「いかにもありそうな話だから」という理由で信じるのもダメ。「ありそうな」と「ある」はぜんぜん違う。

「火のないところに煙は立たない」という格言はウソ! 社会学者ジャン=ノエル・カプフェレの研究によれば、噂の大半は火のないところに立っているという。実際、ジャン・ハロルド・ブルンヴァンの都市伝説本を読めば、この手の話のほとんどは根拠がないことが分かる。

「疑問に思ったらまず検索」
「怪しい話は裏が取れるまでは信じない」

 デマの加害者にならないようにするには、この2点を心がけるべきだろう。

【参考】
青き清浄なる海のために
http://blog.zaq.ne.jp/blueocean/article/719/
http://blog.zaq.ne.jp/blueocean/article/668/

  


Posted by 山本弘 at 17:57Comments(15)都市伝説