2016年01月15日

Live Wire「ガルパンはいいぞ! RWBYもいいぞ!~戦闘美少女総進撃」

Live Wire 16.1.29(金) なんば紅鶴

山本弘のSF秘密基地LIVE#54
ガルパンはいいぞ! RWBYもいいぞ!~戦闘美少女総進撃

 毎回オタク的なネタを扱うこの企画、今月はアニメやマンガやライトノベルの世界で大人気の、戦う少女の話です。
 フィクションの中で少女たちはいつから戦うようになったのか。その歴史と傾向の分析……といった堅苦しい話題ではなく(笑)、戦闘美少女の魅力について、いろんな考察や視点を交え、熱くミーハー的に盛り上がろうという企画です。『ガールズ&パンツァー』や『RWBY』、あるいは『プリキュア』『リリカルなのは』『まどか☆マギカ』など、好きな作品・好きなキャラクターについて存分に語り合いましょう!


[出演] 山本弘、鋼鉄サンボ

[日時] 2016年1月29日(金) 開場・19:00 開始・19:30

[会場] なんば紅鶴(大阪市中央区千日前2-3-9 レジャービル味園2F)南海なんば駅より南海通り東へ180m・駐車場有

[料金] 1500円  
(店内でのご飲食には別途料金がかかります。入場時に別途ワンドリンクをご購入いただきますのでご了承ください)

ご予約はこちらからどうぞ
http://boutreview.shop-pro.jp/?pid=97353579
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 月1回のペースで、もう4年以上続けてきたこのイベント。実はこれまで本格的にアニメの話を取り上げたことがなかったんです。アニメ誌の歴史を振り返ったり、キャラクタープラモを紹介した回ならあったんですが。
 とは言っても堅苦しいアニメ論なんかやっても面白くない。今回は『ガールズ&パンツァー劇場版』と『RWBY』にハマったことから、「戦闘美少女」というくくりで、ミーハー的に論じてみようと思いつきました。
 戦闘美少女といっても、ロボットなどのメカに乗って戦う場合と、生身で(魔法によるパワーアップはあり)戦う場合に大別されます。さらに、メカ派と生身派のハイブリッドで、女の子が兵器であると同時に生身でもある『ストパン』『艦これ』なども出てきたわけです。
 メカ派の行き着いた先が『ガルパン』で、生身派のひとつの完成形が『RWBY』。しかもこの2作品、どっちも学園もの。並べて相違点や共通点を語ると、けっこう面白いんじゃないかと思います。

 先日、ゲストに来てくれる予定の鋼鉄サンボくんと『ガルパン劇場版』を鑑賞した後(彼は初めて。僕は4回目)、喫茶店で雑談していて、「そもそもマンガやアニメの中で女の子が戦うようになったのはいつ頃からか?」という話になりました。
 アメコミの場合、1930年代後半から40年代にかけて、シーナとかワンダーウーマンとかの戦うヒロインがすでに大勢デビューしていたわけですが(スーパーガールの登場はもう少し遅く、1958年)、日本では誰が最初だったのか。「やっぱりキューティーハニー?」とか思ったんだけど、考えてみると元祖は『リボンの騎士』じゃないかなと。
 一方、メカに乗って戦うヒロインのハシリっていったい何だろうな……と考えてみたら。

『キャプテン・スカーレット』(1967)のエンゼル・チームだ!

 いやあ、「女性だけの戦闘機隊」って、今となっては珍しくもない発想だけど、当時はものすごく斬新だったんですよね。
 この後、70年代になると、日本のアニメでも女の子がメカに乗ることが多くなるんだけど、男性ヒーローが操縦するロボットのサポート役だったり、合体ロボでも足の部分だったり、なかなか主人公にはなれなかったんですよね。かろうじてゴワッパー5のリーダーだった岬洋子がいるぐらい。その状況が80年代から少しずつ変わってきたわけで……。

 という風な話をしようと思っています。今では忘れられているマイナー作品も取り上げますが、もちろん「戦闘美少女」もののエポックメーキングと言える『セーラームーン』『リリカルなのは』『プリキュア』『まどか☆マギカ』の話もたっぷりします。
 お楽しみに!
  


Posted by 山本弘 at 18:06Comments(3)美少女PRアニメ

2015年12月27日

『ガールズ&パンツァー劇場版』

[ストーリー]
 華道や茶道と並ぶ女子のたしなみとして、昔から「戦車道」が普及している世界。
 西住みほの率いる大洗女子学園戦車道チームは、全国大会で優勝。それを記念して、大洗市内では大規模なエキシビジョン・マッチが開催されていた。
 そんな時、一度は撤回されたはずの大洗女子学園廃校の話が再浮上。みほたち戦車道チームも愛する学園艦を追われ、山の上の廃校で共同生活を送ることに。
 文科省との交渉の末、大学選抜チームに勝利すれば、今度こそ廃校が撤回されることになる。大学選抜チームを率いるのは、西住流と並び称される島田流戦車道の家元の娘、天才少女・島田愛里寿。
 大洗女子学園のピンチに、聖グロリアーナ、サンダース、アンツィオ、プラウダ、黒森峰など、かつてのライバル校のチームも集結、30輌対30輌の大規模殲滅戦が開始される!

 もう3回観た。正月には4回目に行こうかと思っている。 まだ『スター・ウォーズ』行ってないのに。
 実はテレビ版はそんなにハマってたわけじゃない。DVDも買ってないし、アンツィオ校の話もまだ観てないぐらい。
 でも、この劇場版はハマった!
 思わずBGM集、買っちゃいましたよ。各校のテーマが入ってるの。「ジョニーが凱旋するとき」とか「パンツァー・リート」とか。あと、ボコの歌も(笑)。
 特にエキシビジョンでプラウダ高校の戦車が登場するシーンで流れる「カチューシャ」は、やっぱり燃える。

 でね、これは絶対、劇場で観るべき!
 戦車のエンジン音、キャタピラ音、砲撃、爆発と、その音響効果は劇場でないと堪能できない。東京の立川シネマシティでは、最高の音響設備で「センシャラウンド ファイナル」による「極上爆音上映」というのをやってるんだそうで、これは東京に行く機会があったらぜひ行ってみたい。(冬コミの期間中は無理かも。人が多いだろうから)
 特に丘の上のシーンのあの大爆発は、普通の映画館(梅田ブルク)の音響でもビビったぐらいだから、さぞすごいだろうと思う。

 とにかく戦闘シーンがいい。血沸き肉躍る。
 前半の大洗での大市街戦も、テレビ版の総決算という感じで面白かったんだけど、後半の大学選抜チームとの殲滅戦がその何倍もすごい!
 単に撃ち合うだけじゃなく、頭脳戦が面白い。特にクライマックスの廃遊園地でのバトルは、奇抜なアイデアをものすごい密度で詰めこんでいて、楽しいったらない。ジェットコースターそう使うかとか、バイキングそう使うかとか。

 大勢のキャラクターにみんなきちんと見せ場を作ってるのもいい。
 劇場版で初登場の知波単学園は、前半では圧倒的な弱さを見せつける(笑)。とにかく突撃して散るのが伝統。もちろん、旧日本陸軍を皮肉った自虐ギャグなんだけど、後半、彼女たちがそれまでの戦い方をあらためてトリッキーな戦法を使いはじめてからは、見違えたように大活躍して大学チームを翻弄する。
 他にも印象的なのは、やはり初登場の継続高校。フィンランド軍の自走砲BT-42が、フィンランド民謡「サッキヤルヴェンポルッカ」をBGMに、軽快なフットワークで駆けまわる。この曲を戦闘シーンに流すってのは意表突かれました。
 模型店では今、BT-42がよく売れてるんだそうだ。分かるなあ。この映画観たら買いたくなるわ。今回、いちばんかっこいい戦車だもの。
 あとアンツィオ学園の思いがけない活躍も楽しいし、カチューシャの「撤退するわよ!」というシーンはちょっと泣かせる。

 そうして奮戦する大洗チームをものすごい勢いで屠ってゆく天才少女・愛里寿が、これまたかっこいい。
 クライマックスはその愛里寿と西住姉妹の壮絶なバトル。このへんはもう台詞すらほとんどなくて、3台の戦車が縦横無尽に走り回り、撃ちまくる。熱くなるしかない展開。

 戦闘のない中盤のシーンも、本来ならダレ場のはずなんだけど、ここも大洗のそれぞれのキャラクターの日常をこまめに描いていて、退屈しない。

 小ネタもいろいろ。「ミフネ作戦」というのは『1941』のことだろうし、選抜チームの隠し玉のアレにしても、『プラモ狂四郎』の対シミュレーションゲーマー編のオマージュじゃないかと思える。
 ほんとに細かいことなんだけど、神社のシーンで、怒ってるカチューシャの後ろでノンナが手を合わせてるのが、個人的にすごくおかしかった。戦車で境内に踏みこみはするけど、いちおう礼儀は欠かしてない(笑)。
 ノンナといえば、ノンナ(上坂すみれ)とクラーラ(ジェーニャ)のロシア語の会話はファンサービスだよね。それにしても、「ロシア語ぺらぺらでソ連戦車マニアの日本人声優」と「日本語ぺらぺらで父親がスペツナズ中佐のロシア人声優」がいるんだから、日本のアニメ界は人材豊富だ(笑)。

 アニメファンだけじゃなく、一般の映画ファンにもおすすめしたい。『マッドマックス 怒りのデス・ロード』にしびれた人なら、この映画にもしびれると思う。 冬休みにはぜひ。
 ちなみに、映画の冒頭に、設定とテレビ版のストーリーの解説があるので、初見の人でも支障はないと思う。分からない点は「特殊なカーボン」だと思っておけばいいから(笑)。

 というわけで、ガルパンはいいぞ!
  


Posted by 山本弘 at 17:42Comments(18)美少女アニメ映画

2015年12月12日

新作『怪奇探偵リジー&クリスタル』

『怪奇探偵リジー&クリスタル』
角川書店 12月26日発売 1944円

 第二次世界大戦直前の一九三八年。ロサンゼルスのダウンタウンに探偵事務所を構える私立探偵エリザベス・コルト(通称リジー)と助手の少女クリスタル。二人の元に舞いこむのは、猟奇的な殺人事件や超常現象など、常識はずれの奇怪な事件ばかり。だが、そんな事件に立ち向かう二人も、ただの人間ではなかった!

 こんな話を思いついたきっかけは、戦前戦中のアメリカのホラー映画やモンスター映画、パルプ雑誌などについて調べているうち、こうした懐かしいB級作品の香りを現代に蘇らせられないかと考えたことです。科学が進歩し、コンピュータやインターネットが普及した現代に、こうした話は似合わない。だったらいっそ、ああいう映画や雑誌が実際に作られていた時代を舞台にした方が面白いと。
 また、『事件記者コルチャック』や『狼女の香り』、最近だと『ドクター・フー』や『秘密情報部トーチウッド』といった海外の一話完結式の怪奇・SFドラマが好きなもので、以前からああいう話をやってみたかったということあります。もちろん、先行作品とはかぶらないように、2人のヒロインは非常にユニークな設定にしています。各話のストーリーにしても、「こんなの山本弘でないと書けない」と言ってもらえるようなものばかりだと自負しております。
 ホラーあり、サスペンスあり、SFあり、ミステリあり。スプラッタもあれば笑いもあり、時にはしんみりとさせる。そんな自由奔放でにぎやかな世界が『リジー&クリスタル』なのです。


●第一話 まっぷたつの美女
 リジーの探偵事務所を訪れた美女が、奇妙な相談を持ちかける。恋人が猟奇的な表紙を売り物にしているパルプ雑誌を買い集めているのが不安だというのだ。リジーに説得されて帰っていったが、数日後、まさにパルプ雑誌の表紙を模したかのような残酷な殺人事件が起きる。

 リジーとクリスタルの人物紹介を兼ねた第一話は、この小説を書くきっかけになった、30年代アメリカで流行していたパルプ小説誌をネタにした話。作中に登場する雑誌はすべて実在のもの。この時代のアメリカでは、こんな雑誌が山ほど出てたんです。


●第二話 二千七百秒の牢獄 
 一九三二年、ユニバーサル映画が製作していたものの、さる事情で未完成に終わった密林映画『豹人の女王』。6年後、そのフィルムをめぐって、ユニバーサルの創始者カール・レムリの身に奇怪な現象が起き、リジーもそれに巻きこまれる。フィルムに潜むアフリカの邪神ニャーマトウ。クリスタルはリジーたちを救うため、名特撮マン、ジョン・P・フルトンに助けを求める。

 ジョン・P・フルトンは実在の人物。『透明人間』(33)や『フランケンシュタインの花嫁』(35)の特撮技術は、今見ても素晴らしいです。
 彼に興味を抱くうち、「もしフルトンが恐竜の出てくる特撮映画を作っていたら」と思いつき、その映画の内容を妄想するうちにでき上がったエピソード。『豹人の女王』は完全に架空の映画なんですが、いかにもこの時代に作られていそうなものを考えました。

●第三話 ペンドラゴンの瓶
 一八八〇年、コロラドの田舎町を訪れたカーニバルで、少年が目撃した正体不明の「ペンドラゴンの瓶」。一九三八年、カリフォルニアの山中で起きた謎の獣による惨殺事件。そして一六一七年、イングランドの錬金術師ペンドラゴンが美しい娘ベスを殺害した事件──三世紀の時をまたいで、事件がひとつの線となって結びつく。

 ヒントになったのはレイ・ブラッドベリの「瓶」という短編。何が入っているのか分からない奇妙なガラス瓶をめぐる話です。
 これ以上は何を書いてもネタバレになりそうなのでやめておきます。話が転がってゆく様をお楽しみください。

●第四話 軽はずみな旅行者
 とあるダイナーで、リジーはギャングのカジンスキーと話している男を目にする。数日後、ルークと名乗るその男が探偵事務所を訪れ、カジンスキーに奪われたアタッシェケースを取り戻してくれと依頼する。彼はあるアイテムを手に入れるために二十一世紀末からこの時代にやってきたタイムトラベラーで、アタッシェケースを取り返さないと歴史が決定的に歪んでしまうというのだ。

「怪奇探偵」というタイトルから受けるであろうイメージから大きくはずれた、コミカルなSF話。まあ、『コルチャック』にもロボットや宇宙人が出てくる話がありましたからね。こういう話もアリなのが『リジー&クリスタル』なのです。
 特に後半、SFファンなら大喜びする趣向を盛りこんでおります。

●第五話 異空の凶獣
 かつてクリスタルの母が取り組んでいた四次元空間の実験。科学者ウィッシュボーンがその実験を再開させたところ、地球に隣接する異空間の惑星から、透明な肉食生物ドロウルがこちらの世界に侵入してきた。人間に知られることなく凶行を重ねるドロウル。その姿が見えるのはクリスタルだけなのだ。

 クリスタルと異次元生物の死闘を描くサスペンス編。これもSFファンなら、A・E・ヴァン・ヴォクトの「黒い破壊者」を連想するでしょう。(クァールは透明じゃないですけど)

  


Posted by 山本弘 at 19:14Comments(12)美少女オカルトPR レトロ

2014年11月07日

『RWBY』シーズン2完結


 ちょっとだけテンプレートの設定変えました。

「『RWBY』って何?」という方は、まずこちらからどうぞ。

http://hirorin.otaden.jp/e289532.html
http://hirorin.otaden.jp/e292154.html

 仕事がちょっとだけ暇になったもんで、これまで溜まってたシーズン2をまとめて消化した。

 シーズン1に比べ、ずいぶん良くなった。
 まず、絵が格段に向上してる。モブシーンがシルエットじゃなくなったし、表情のつけ方とかも上手くなってる。シーズン1では戦闘シーンが少なかったんだけど(本格的なバトルは1話と8話と最終話ぐらい)、シーズン2では戦闘の回数も増えて、飽きさせない。

 シーズン1では、ストーリー面の弱さが気になったんだけど、それもかなり改善された印象がある。戦闘の合間にキャラクターを掘り下げたり、いろいろ伏線張ったりと、話の面白さにも力を入れているのがよく分かる。
 あと、シーズン1ではギャグがしらじらしいことが多かったんだけど、シーズン2はいきなりのギャグ回。「フードファイト」には大笑いさせてもらった。他の回でも笑えるシーンがいろいろ。
 作品を作りながら、スタッフがノウハウを蓄積して、どんどん上手くなっている感がある。

 もちろん、戦闘シーンはMonty Oumの面目躍如で、いろんなアイデアを詰めこんだ演出があいかわらず秀逸。4話のvsロボ戦は、10回ぐらい見直した。4人の絶妙のチームワークが、とにかくかっこいい。
 考えてみると、美少女が生身で大きなロボットを倒すって、「DAICON3オープニングアニメ」からの伝統だよなあ。それを見事に換骨奪胎されちゃってるよ。

 もうひとつのおすすめは11話。まさか日本のマンガ・アニメの定番「ここは俺にまかせて先に行け」をここで見れるとは!

 この回はアクションてんこ盛りで、目が離せない。4話のようなチームワーク戦闘もいいけど、全員それぞれ異なる戦闘スタイルをじっくり見せてくれるのは嬉しい。
 感心するのは、ものすごくスピーディな戦いなのに、何をやってるのかがちゃんと分かること。ワイスが魔法陣で時間加速かけたり、ブレイクがワイスから貰ったダストを使って残像に属性を付与したり、いちいち解説なんかなくても理解できるんである。
 他にも、流麗なアクションでヤンを圧倒するニオ、それをさらに一瞬で退ける謎の新キャラ(正体バレバレですけど)と、見どころが多い。

 でもって第2シーズン最終話。

 ルビーたちのピンチに仲間たちが集まってくる展開が、やはり胸熱。特にこれまで謎だったCFVYチームの活躍が目立つ。ココさん強すぎだろ!? あと、今回使わなかったベルベットの武器が気になるなあ。
 でもって、ラストでいよいよあのキャラが登場して、シーズン3へと引く。これまた満足のいく出来。堪能しました。
 これはシーズン3にも期待大だな。シーズン2のブルーレイも買わなくちゃ。

 ちなみに、本国で出ているDVDは、リージョンの関係で日本の機器では見られない場合があるけど、ブルーレイは問題なしに見れる。2時間分ぐらい入ってて、送料入れても3000円以下というお値段もリーズナブルである。

 あいにく字幕は入っていないけど、ニコ動には字幕をつけて上げてくださっている方がいるので(いつも感謝です!)、そちらでストーリーを把握したうえで、製作者へのお布施としてブルーレイを買うのが良いと思う。

 ちなみに来年、日本語吹き替え版の発売も決定しているとか。

http://www.kotaku.jp/2014/08/rwby-japan.html

 ワーナーさん、発売時には声かけてください! 推薦文でも何でも書きますから。
  


Posted by 山本弘 at 15:29Comments(9)美少女アニメ

2009年06月12日

元ネタは「シャナ」ではありませんから

 この前、検索してて気がついたこと。
『魔境のシャナナ』の「シャナナ」という名前が、『灼眼のシャナ』からきてると思ってる人がいるようだ。
 いや、ぜんぜん違いますから。
 シャナナの名前の由来は『ジャングルの女王シーナ Sheena,Queen of The Jungle』ですから。

世界魔境美女図鑑

『シーナ』は1938年、『ジャンボ・コミックス』創刊号より登場、15年にわたって同誌に連載された(おそらく)史上初の女ターザン・コミックスである。
 その人気は高く、『ジャンボ・コミックス』はずっと『シーナ』を表紙にしていたし、『カミラ』『タイガー・ガール』『プリンセス・パンサ』『ルラー』『ジュディ』『ティグラ』『ゼグラ』『リル』『タアンダ』『ケイヴ・ガール』『ローナ』『ジャン』など、多数の亜流作品を生み出した。
『シーナ』は『ジャンボ・コミックス』休刊後も、何度もリメイクされている。映像化されたことは3回。1956年にアイリッシュ・マッカラ主演でTV化、1984年にタニヤ・ロバーツ主演で映画化、2000年にジーナ・リー・ノリン主演でTV化されている。アメリカではそれぐらい有名なキャラクターなんである。
 だもんで、女ターザンものをやると決めた時に、偉大なる先達『シーナ』に敬意を表し、Sheenaに似た語感で、なおかつ実際にありそうにない名前にしようと思った。文字を並べ替えたり、さんざん悩んだ末に、Shではじまってnaで終わるShananaという名前を思いついたわけである。
 ちなみに、まだ本編には出てきていないが、シャナナの本名は「アイリッシュ・ロバーツ」と設定している。これもアイリッシュ・マッカラ+タニヤ・ロバーツである。

 失敗したと思ったのは、マーヴル・コミックスに『Shanna The She Devil』というキャラクターがいたことを、ころっと忘れていたこと。灼眼のShanaだったら2字違いだけど、Shannaだと一字違いだ! しかし、気がついたのが連載第1回の掲載直後。今さらヒロインの名前は変えられない。
 まあ、マーヴルは怒ってはこないだろうな。どうせShannaもSheenaのもじりなんだし(笑)。
 さらに言うなら、Sheenaという名前にも元ネタがある。原作者のウィル・アイスナーによれば、ヘンリー・ライダー・バガードの『洞窟の女王 She』からヒントを得たのだそうだ。
 つまり、

 She→Sheena→Shanana

 という流れになるわけである。

 日本ではあまりなじみがないが、女ターザンものというのはアメリカでは綿々と描き続けられてきた歴史のあるジャンルなのだ。
 最近も『Jungle Girl』というシリーズが出ているし、『Shanna』も新シリーズがスタートしている(どっちも買いました)。

 上手いことは上手いんだけど、やっぱりアメコミの体力派のヒロインはどうしてもマッチョになっちゃって、あまりかわいくないのが難点かな。

 シーナに似た名前の女ターザンは他にもいる。たとえば『Shandra, The Jungle Girl』というポルノ映画。10年近く前に直輸入でビデオを買った。まあ、こんなバカ映画、輸入されることはあるまいと思っていたら、いつの間にか『密林ガール』という題で日本でもDVDが出てたのにはびっくりですよ。

 いや、推薦はしないよ? しませんからね。そこらの山でロケして「南米の奥地」と言い張っているような映画ですからね。脱力系のお笑いが好きな人しか楽しめないと思うよ。

 他にも、1978年に放映された『Jana of The Jungle』というアニメもある。この娘はちょっとかわいい。


 ジャナは不思議な力を持ったネックレスをしている。シャナナもジュジュの首輪という超古代文明の遺物を身につけていて、これが超人的な体力や治癒力をもたらしているという設定だ。
 じゃあ、シャナナのヒントは『ジャナ』かというと、それも違う。ジュジュの首輪のヒントは、『仮面ライダーアマゾン』のギギの腕輪なのである。アマゾンだけに(笑)。だから最初は腕輪にするつもりだったのだが、玉越氏が首輪フェチだと知って、首輪に変更したのである。
 この他にも、クトゥルフ神話、古代文明、ナチスの超科学などなど、僕の好きなネタをありったけぶちこんだ。僕がこれまで読んできたり見てきたりした様々な作品の要素がごった煮になったのが『シャナナ』なのである。

 最近、昔の作品が映画でリメイクされることが多いので、そろそろ『シーナ』もリメイクして欲しいなー……とひそかに思っているのだが。
  
タグ :女ターザン


Posted by 山本弘 at 15:02Comments(5)美少女

2008年09月23日

9月5日(金)ロリコン雑誌とまたまた『詩羽』と

 この日は朝から、コアマガジンというエロ専門出版社から取材を受ける。
 いちおうどんな雑誌か見せてもらったけど、中学生や小学生の水着の写真がいっぱい載っていた。中には水着で股開いたポーズのも。すんません、正直、インタビュー承諾したのちょっぴり後悔しました(笑)。
「こういうモデルになる子ってどんな子なんですか?」と質問した。境遇は様々だが、お母さんがステージママで、娘を何とか売り出そうとしている例が多いらしい。子供の方でも、タレントやモデルになるためのステップと割り切っているという。
 いやー、あんまりこういうのはステップにはならないような気がするんですけどねえ。 どうなんだろ。
 僕が父親なら娘がこんな雑誌に載るのには猛反対するが、もちろん家庭の事情は様々だし、子供もその親も承知のうえでやってるのなら、文句つける筋合いではないのかなと思う。

 取材の内容は児童ポルノ法の改正問題について。毎号、ロリコンであることをカムアウトしている著名人にインタビューして、記事を載せているのだそうだ。
 そりゃあ、こういう業界にとっては死活問題ですからね、児ポ法改正。
 感心したのが、取材に来たライターや編集者が、ちゃんと『アイの物語』や『フェブラリー』を読んでくれていたこと。当たり前のことのようだけど、小説関係以外の取材で、ちゃんと僕の小説まで読んでくる人なんて、めったにいないよ。

「僕はヌードは好きだけどポルノはぜんぜんダメなタイプ。ポルノはほとんど買わない」
「美少女が好きだからこそ犯したくない」
「現実はもちろん、フィクションの中でもレイプを肯定したくない」
「小説を書く際には、『この娘にはどこまでやらせるか』を決めている。フェブラリーは寸止め、チャリスはとことんまで行く。その一方、絶対にエロをやらせないキャラクターもいる」
「何万人もロリコンがいれば、その中に犯罪に走る奴がコンマ何パーセントかいるのは、確率的にしかたがないこと。だからと言って、すべてのロリコンを犯罪者予備軍と考えるのは間違い」
「悪事を妄想すること自体は何も悪くない。悪いのは実行することだ」

 などと強調した。
 とどめにこう言った。

「妄想だけにしておけ。妄想にかなうものはないんだから!」

 実際、実物を見るより、勝手に妄想してる方が楽しいってこと、多いものね。数々のどうしようもない女ターザン映画のビデオを買って失望した僕が言うんだから間違いない(笑)。

 午後からは再び角川で、今度は『野性時代』の取材。昨日とほぼ同じことを言う。
 印象的だったのは、編集のNさんが、
「私も何度も読み返したけど、まだこの小説の構造を完全に解き明かしていないんですよね」
 と言ったこと。
 確かに読み返してみると、自分でもあきれるぐらい、サブテキストやらメタ構造やらマニアックなパロディやらを埋めこんでいるんである。普通に表面だけさらっと読んでもいいんだけど、再読しないと気づかないことや、マニアでないと気づかないこともあると思う。

 その後、「銀の匙」で出す児童向けSF『地球最強姉妹C&Y』の打ち合わせ。
 イラストレーターを誰にするか、これまでさんざん悩んできたんだけど、編集さんの意見で、「やっぱりこの人しかいないだろ」という人に頼むことになった。あまりにも当然すぎる選択肢なもんで、かえって今まで気がつかなかった。考えてみればぴったりかもね。
 児童書担当の女性の編集さんと、青い鳥文庫の中松まるは『すすめ!ロボットボーイ』で盛り上がる。『詩羽』の中で、明日美さんが陽生におすすめした小説だ。ほんと、理想的な児童小説であるうえに、大人が読んでも面白いんだよねえ。こういう傑作がぜんぜん注目されないというのが、何とも悲しい。
 編集さんは、この作者にも原稿を依頼したいと言っている。陽を当ててあげたいですね。

 その後、今度は富士見書房へ。
 訪れたのは数年ぶりだけど、改装してすっかりきれいになっていたのにはびっくり。ここが本当にあの汚らしかった富士見ですか(笑)。おしゃれな休憩室まであるんですが。
 来年はまたライトノベルを書かせてもらうことになった。企画書をいくつも出していて、まだどれになるかは分からないけれど、どれも書いてみたいんだよね。
 一般書にシフトしている僕だが、ライトノベルを卒業したという意識は、まるでない。ライトノベルでしか書けない作品もいろいろあるしね。
  


Posted by 山本弘 at 14:28Comments(3)美少女

2008年09月13日

8月16日(土)青山に少女のヌードを観に行く

 この日、コミケ2日目だったんだけど、回るブースひとつしかないし、これだったらパスしてもいいかなと思って、青山で開かれていたジョック・スタージス写真展に行ってきた。

 ジョック・スタージスってのはこういう人だ。

http://www.tokinowasuremono.com/artist-d05-sturges/index.html

 20年ぐらい前にこの人の写真集を買ったことがあるけど、まだ元気でやってたんですね。
 検索すると、ネットにアップされている写真もいっぱいヒットする。全部少女ってわけじゃないけど、だいたい1~2割は、明らかに未成年と分かる少女の裸を撮ったものである。
 本国アメリカでは、やはり一部の人たちから「児童ポルノだ」という批判を受けているらしい。だが、日本より規制のきびしいアメリカで、ちゃんと写真集が出版されている(最新の『Misty Dawn/Portrait of a Muse』は2008年出版)ということは、社会的・法律的に「ポルノではない」と認知されているということだろう。
 当たり前だ。ヌードとポルノは違う。ただ女の子の裸を撮っただけの写真は、「ヌード写真」であって「ポルノ写真」ではないのである。
 児童ポルノ法のおかげで少女ヌードは全滅したと思ってる人が多いけど、こういう芸術系の写真はしっかり生き残ってんだよ。ロリコン諸君、希望は捨てちゃだめだ(笑)。

 展示されていた写真の中では、全裸でうずくまっている金髪の女の子の写真(カラー)が最高に良かったんだけど、17万とかいう値段がついてたんで、さすがに買えません。1万以下ならともかく、10万超えたら妻に言い訳できないし(笑)。写真集を買って我慢した。
 ちなみに、この写真展のことを教えてくれたのは、某誌の編集さん。よく分かってらっしゃる。感謝!

 写真展に行ってきた後、新橋で某マンガ雑誌の編集さんとマンガ家さん(過去に有名なラブコメ作品をヒットさせたことがある人)と落ち合い、食事をする。
 最初の話では、マンガ家さんが『MM9』に惚れこんでしまって、ぜひマンガ化したいということだった。すでにヒメのイラストまで描いてたりする。
 実は『MM9』マンガ化のオファーはこれが最初ではない。他にも2社から来ている。アニメ化のオファーや実写化のオファーもある。マンガやアニメはともかく、実写は無理でしょ。ヒメ、どうやって映像化するんですか(笑)。
 それにしても、怪獣の好きな人って多いんだなあ。
 あいにく、マンガ化の話はすでに別の出版社で進んでまして……と、お断りしたのだが、向こうはそれでも僕と仕事がしたいみたいで、「それなら『MM9』以外に山本さんの原作で何か連載を」という話になってきた。
 原作と言っても、シナリオを書くんじゃなく、「設定とシノプシスを書いていただいて、それを元にこちらでマンガにするという形で」と言う。 僕としても、連載もののシナリオ書いてる時間なんてないから、これはありがたい話である。
 そこで、過去に別のところに企画を提出してボツられた『機装妖精チャイカ』やら、『詩羽のいる街』の作中作である『戦場の魔法少女』やら、いろいろアイデアを見せたのだが、どうも反応がイマイチ。
 向こうとしては、ヒメの印象が強かったので、怪獣と戦う少女がいいらしいのだよね。でも、巨大化して戦うんじゃ、『MM9』といっしょになっちゃうし……。
 と、考えているうちに、ふと思いついた。

「あのー……女ターザンものはどうですか?」

 そしたらOKだって言うのよ。女ターザンでもOKだって! まあ確かに、女の子が猛獣とか怪獣と戦うシーンがいっぱい描けるわけだし。
 いやあ、言ってみるもんだね。
 たちまちマンガ家さんと意気投合。

「山本さん、ヒロインは何歳ぐらいがいいですか? 僕は16歳がいいんですけど」
「僕は15歳かな。黒髪か金髪かどっちがいいですか? それによってヒロインの国籍が決まるんですけど。僕は金髪の方が好きなんですが」
「どっちでもいいですよ。あと、『ナディア』のジャンみたいな感じのメガネの少年を出しましょうよ。あと、原住民の色黒の女の子も」
「いいですね、それ。いただきです!」

 という具合に盛り上がってしまった。

 というわけで東京から帰った後、女ターザンもののマンガの設定を書きまくった。構想(妄想)がふくらみ、キャラクター設定やらプロットやら、A4で25ページもの分量に。 魔法と超科学と怪獣と古代文明の謎が入り乱れる、『インディ・ジョーンズ』+『ハムナプトラ』みたいな話である。
 自分で言うのもなんだが、これ、面白いんだわ。採用されるかどうか分からないが、たとえボツになっても、この設定ならどこかで流用できそうである。
  


Posted by 山本弘 at 19:41Comments(0)美少女