2010年01月15日
『みつぎ・ふりーだむ!』冬コミ編
今さらながら冬コミの話。
普通に語っても面白くないので、『みづき・ふりーだむ!』の番外編として書くことにしました。一部、脚色や創作が混じっていることをご了承ください。
【冬休みの予定】
クラブの部室にて。
先輩A「ねえ、みんな冬休みはどうするの?」
先輩B「俺は大学受験で忙しいなあ」
先輩C「私はスキーに行くよ」
先輩A「みづきちゃんは?」
みづき「パパといっしょに冬コミに行く予定です」
全員の顔色が、さっと変わる。
先輩A「お願い! ヘタリアの本買ってきて!」
先輩B「俺は東方!」
先輩C「あたしはうみねこ!」
みづき「ええーっ!?」
【干草の山から】
家で。
ひろし「何~っ!? ヘタリアとうみねこと東方の同人誌を買ってくるって約束した~!?」
みづき「あかんかった?」
ひろし、コミケカタログを広げる。
ひろし「見ろ! 東方だけで何百ブースあると思てんねん!」
みづき「わっ、すごい!」
ひろし「数が多いだけやない。もっと大きな問題がある」
みづき「というと?」
ひろし「この中から、どうやって18禁やない本を探し出すかや……」
みづき「ああ……」
【目のつけどころ】
家でカタログチェックをするひろしとみづき。みづきが読み上げるチェック箇所を、ひろしがカタログと見比べながらマップに記入してゆく。
みづき「みの21b」
ひろし「ええっと、みの21b……」
ひろし「って、『ニャル子さん』?」
みづき「うん。あれ面白かったし」
みづき「次はみの31a」
ひろし「31aっと……」
ひろし「『俺の妹』!?」
みづき「うん、面白かったし」
【羨ましい】
みづき「パパもママも、『同人誌なんかにお金使って』って、言わへんよね?」
まなみ「そらもう」
まなみ「あんたはぜいたくなこと何も言わへんやん。『服が欲しい』とか『旅行に行きたい』とか。
お年玉だって毎年、そっくり残ってるやろ?」
まなみ「お金は好きなことに使うのが一番や。ええ使い道ができたやないの」
みづき「そうかー」
パパ「(しみじみと)……おまえはほんまにええ家に生まれたよな」
みづき「そう?」
【読書感想文】
ナレーション「冬休みの宿題のひとつは、海外作家の本を読んで感想文を書くことです」
ゼナ・ヘンダースンの『ページをめくれば』を読むみづき。
みづき「ようやく終わったー。でも、もう1本書かなあかんねん」
ひろし「えっ、読書感想文、2本も書くの?」
みづき「1本は課題やけど、もう1冊、日本の作家が書いた本で、どうしてもみんなに紹介したいやつがあるから、感想文書くねん」
ひろし「へえ? 偉いなあ。どんな本」
みづき「『バカテス』」
ひろし「……どうしてもそれで感想文書きたいんやな?」
【なじみの駅】
ナレーション「12月29日、東京に到着。ビッグサイトに向かいます」
ゆりかもめの新橋駅に来たひろしとみづき。みづきは「汐留」という表示に興奮している。
みづき「汐留やー、汐留さんやー♪」
ゆりかもめ車内。
アナウンス「次は汐留~」
みづき「うわー、汐留さーん」
ひろし「あのー」
ひろし「実は今日、泊まるホテルも汐留なんやけど……」
みづき「ほんま!?」
みづき「(目を輝かせて)パパ、ありがとー!」
ひろし「いや、汐留でそんなに感謝されても……」
【他人の目】
ビッグサイト入り口。
人ごみの中を歩くみづきとひろし。みづきは荷物の入った4輪のバッグを押している。
ひろし「重くないか?」
みづき「(楽しそうに)へーき。押すの好きやから」
ひろし「無理すんなよ。しんどくなったらいつでも代わるぞ」
みづき「へーき」
ひろし「本当にパパが代わろうか?」
みづき「へーき」
ひろし「いや、お前にバッグを押させてると、パパが子供を虐待してるように見えるんやけど……」
みづき「へーき」
【軍資金】
テロップ「コミケ会場。『ヘタリア』スペースにて」
みづき「これとこれください」
別のブース。
みづき「これとこれとこれください」
みづき「これとこれと……」
ひろし「おい」
ひろし「まだサークル3つめやのに、そのペースで金は足りるんか?」
みづき「はっ! もっとたくさん持って来るんやった!」
【セーブポイント】
コミケ会場を歩く二人。
みづき「はあ~、さすがに足が疲れてきた~」
ひろし「ちょっと休憩しよう」
喫茶店でジュースを飲みながら、買った同人誌を読む2人。
同人誌を読む2人。
店を出て歩き出す2人。
ひろし「どうや?」
みづき「うん、萌えでかなり回復した!」
【顰蹙】
ホテルに帰るタクシーの車内。
運転手「お客さん、今日はコミケ?」
ひろし「はい」
みづき「はい」
運転手「よく前の晩からビッグサイトのまわりにたむろしてる連中がいるよね」
ひろし「(苦笑して)ああ、徹夜組はいくら言ってもなくなりませんね」
運転手「今朝も駐車場のところにゴキブリみたいにうじゃうじゃうごめいててさ」
ひろし「はあ」
運転手「石投げてやろうかと思ったけどね」
ひろし「ははは」
【世間の印象】
運転手「晴海でやってた頃は、近くの公園にああいう連中が泊まりこんでてさ」
ひろし「ああ、らしいですね」
運転手「夜中にあのへんを通りかかったら……」
運転手「茂みの中から、むさ苦しい格好した男がぬうっと出てきて」
運転手「車ではね飛ばしてやろうかと思ったけどね」
ひろし「はははは(と、ひきつった笑い)」
【一家言】
みづき「でも、そういうルールを破る人たちって、自分たちの行動がコミケの存続を危うくしてるって気がついてないんですかねえ」
みづき「真夜中に大勢で騒いだら、周辺の住民が不安に思うに決まってますよ。何かトラブルが起きたら、コミケが中止になるかもしれないんですよ」
みづき「本が欲しいのは分かるけど、コミケがなくなったら困るのは自分らやのに……それがどうして分からないんですかねえ」
みづき「コミケはお祭りである以前に表現の場であって……」
ひろし(こいつ、いつの間にこんな立派なことを言うように!?)
【想像を上回る】
テロップ「コミケ2日目」
ぎっしりの群衆の中のみづきとひろし。
スタッフ「ここからは東6ホールに入れませーん。東5にお回りくださーい」
東5ホール内。やはり大変な人。
スタッフ「東5から東6には抜けられませーん。いったん外にお回りくださーい」
疲労の色を見せているひろし。
ひろし「いやー、覚悟はしてたつもりやったけど……」
ひろし「東方を甘く見てたな」
みづき「ほんまや」
【空耳アワー】
アナウンス「準備会からのお知らせです」
アナウンス「会場内の通路では立ち止まらないように……」
みづき「あ、あれ、『準備会からのお知らせ』って言うてたんやな」
ひろし「何やと思てたんや?」
みづき「『12階からのお知らせ』やと……」
みづき「てっきり12階に本部があるんやと思ってた」
ひろし「……『言いまつがい』に投稿していい?」
【トラップ】
通路の自販機の前で立ち止まる2人。
みづき「へえ、自販機でストロベリーフローズンなんか売ってる」
ひろし「パパはラムネのフローズンがいいな」
通路にしゃがみこんでいるひろし。それを女性スタッフが注意する。
スタッフ「ここは通路です。座りこまないでくださーい」
スタッフ「立って移動してください」
ひろし「(蒼い顔で)ご……ごめんなさい……」
ひろし「かき氷食べたら頭痛がして……」
みづき「ほんまなんです」
スタッフ「それは……」
【提案】
ナレーション「2日目の夜、汐留のホテルで」
ホテルの部屋で、買ってきた同人誌に読みふけるひろしとみづき。
読みふけるひろしとみづき。
ひろし「……なあ」
ひろし「大江戸線、乗りに行かへんか?」
みづき「行く!!」
【あこがれのツーショット】
汐留駅の改札前で、ひろしに記念写真を撮ってもらうみづき。
みづき「うわー、汐留さーん! あこがれの汐留さんやー」
地下鉄の改札の前ではしゃぎ回るみづき。
みづき「汐留さーん! 汐留さーん!」
地下道をスキップしまくるみづき。
ぜいぜいと息をしているみづき。
みづき「あ、あかん……コミケよりも体力使うわ、これ」
ひろし「エキサイトしすぎや、お前」
【大江戸線めぐり】
都庁前駅のホーム。御影石に刻まれたように見える「都庁前」のプレートの前に立つひろしとみづき。
ひろし「へー、駅によって個性があるなあ」
みづき「都庁前さんの文字、えらい豪華や」
六本木駅のホーム。黒い柱に金のプレートで「六本木」という表示。
みづき「六本木さんもリッチな雰囲気やね」
ひろし「でも、この黒地に金のライン、何かに似てるような……あっ」
ひろし「霊柩車か仏壇?」
みづき「それ言うたら、都庁前さんなんか墓石やで」
【計算問題】
ナレーション「3日目はパパのブースで売り子をしました」
ブースに並んで座っているみづきとひろし。
客「これとこれとこれ、お願いします」
みづき「はい、600円と600円と700円ですね」
みづき「(あせって)ええっと、600×2で1200で、それに700円足して……えーと、えーと……」
みづき「1900円だと思います!」
ひろし「思いますって何やねん」
【発展問題】
ひろし「こういう場合は、600+700×2のセットで2000円やと覚えておけばいい」
みづき「おお、なるほど!」
客「この4冊、お願いします」
みづき「はい。600円が2冊と700円が2冊で、セット+600円だから……」
みづき「(さわやかな笑顔で)2600円になります!」
客「1万円でお釣りを」
と、万札を差し出す。
みづき「(パニックに陥って)ええーっ!? 1万ひく2600って、8000、いや7000……」
ひろし「はい、7400円のお返しになります」
【スマイル0円】
みづき「はい、800円のお返しになります」
みづき「午後もがんばって回ってくださいね♪」
と、笑顔で客を送り出す。
…………
ひろし「あんな言い方、どこで覚えたん?」
みづき「ん? まんレポ」
【ごひいき】
テロップ「大晦日の午後8時半に帰宅。ママが録画しておいてくれた紅白歌合戦の前半部を3人で見ました」
ミカンを食べながらテレビを見ている3人。
テレビを見ている3人。
まなみ「へえ……」
まなみ「この人、上手いなあ」
みづき「うん、上手い」
ひろし「(力をこめて)やろ!? 水樹奈々サイコーやろ!?」
【バックダンサー】
電話に出ているまなみ。
まなみ「えっ、ほんま!?」
まなみ「同じダンス教室やった××ちゃん、EXILEのバックで踊ってるって!」
みづき「えーっ!」
テレビをかぶりつくようにして見るまなみとみづき。
みづき「どれ!? どの子!?」
まなみ「この子とちゃう!?」
みづき「よく見えへん! もっとアップにして!」
まなみ「バックダンサーも写せ、NHK!」
みづき「邪魔ー! EXILE邪魔ー!」
まなみ「どけー、EXILE!」
ひろし「邪魔って……」
普通に語っても面白くないので、『みづき・ふりーだむ!』の番外編として書くことにしました。一部、脚色や創作が混じっていることをご了承ください。
【冬休みの予定】
クラブの部室にて。
先輩A「ねえ、みんな冬休みはどうするの?」
先輩B「俺は大学受験で忙しいなあ」
先輩C「私はスキーに行くよ」
先輩A「みづきちゃんは?」
みづき「パパといっしょに冬コミに行く予定です」
全員の顔色が、さっと変わる。
先輩A「お願い! ヘタリアの本買ってきて!」
先輩B「俺は東方!」
先輩C「あたしはうみねこ!」
みづき「ええーっ!?」
【干草の山から】
家で。
ひろし「何~っ!? ヘタリアとうみねこと東方の同人誌を買ってくるって約束した~!?」
みづき「あかんかった?」
ひろし、コミケカタログを広げる。
ひろし「見ろ! 東方だけで何百ブースあると思てんねん!」
みづき「わっ、すごい!」
ひろし「数が多いだけやない。もっと大きな問題がある」
みづき「というと?」
ひろし「この中から、どうやって18禁やない本を探し出すかや……」
みづき「ああ……」
【目のつけどころ】
家でカタログチェックをするひろしとみづき。みづきが読み上げるチェック箇所を、ひろしがカタログと見比べながらマップに記入してゆく。
みづき「みの21b」
ひろし「ええっと、みの21b……」
ひろし「って、『ニャル子さん』?」
みづき「うん。あれ面白かったし」
みづき「次はみの31a」
ひろし「31aっと……」
ひろし「『俺の妹』!?」
みづき「うん、面白かったし」
【羨ましい】
みづき「パパもママも、『同人誌なんかにお金使って』って、言わへんよね?」
まなみ「そらもう」
まなみ「あんたはぜいたくなこと何も言わへんやん。『服が欲しい』とか『旅行に行きたい』とか。
お年玉だって毎年、そっくり残ってるやろ?」
まなみ「お金は好きなことに使うのが一番や。ええ使い道ができたやないの」
みづき「そうかー」
パパ「(しみじみと)……おまえはほんまにええ家に生まれたよな」
みづき「そう?」
【読書感想文】
ナレーション「冬休みの宿題のひとつは、海外作家の本を読んで感想文を書くことです」
ゼナ・ヘンダースンの『ページをめくれば』を読むみづき。
みづき「ようやく終わったー。でも、もう1本書かなあかんねん」
ひろし「えっ、読書感想文、2本も書くの?」
みづき「1本は課題やけど、もう1冊、日本の作家が書いた本で、どうしてもみんなに紹介したいやつがあるから、感想文書くねん」
ひろし「へえ? 偉いなあ。どんな本」
みづき「『バカテス』」
ひろし「……どうしてもそれで感想文書きたいんやな?」
【なじみの駅】
ナレーション「12月29日、東京に到着。ビッグサイトに向かいます」
ゆりかもめの新橋駅に来たひろしとみづき。みづきは「汐留」という表示に興奮している。
みづき「汐留やー、汐留さんやー♪」
ゆりかもめ車内。
アナウンス「次は汐留~」
みづき「うわー、汐留さーん」
ひろし「あのー」
ひろし「実は今日、泊まるホテルも汐留なんやけど……」
みづき「ほんま!?」
みづき「(目を輝かせて)パパ、ありがとー!」
ひろし「いや、汐留でそんなに感謝されても……」
【他人の目】
ビッグサイト入り口。
人ごみの中を歩くみづきとひろし。みづきは荷物の入った4輪のバッグを押している。
ひろし「重くないか?」
みづき「(楽しそうに)へーき。押すの好きやから」
ひろし「無理すんなよ。しんどくなったらいつでも代わるぞ」
みづき「へーき」
ひろし「本当にパパが代わろうか?」
みづき「へーき」
ひろし「いや、お前にバッグを押させてると、パパが子供を虐待してるように見えるんやけど……」
みづき「へーき」
【軍資金】
テロップ「コミケ会場。『ヘタリア』スペースにて」
みづき「これとこれください」
別のブース。
みづき「これとこれとこれください」
みづき「これとこれと……」
ひろし「おい」
ひろし「まだサークル3つめやのに、そのペースで金は足りるんか?」
みづき「はっ! もっとたくさん持って来るんやった!」
【セーブポイント】
コミケ会場を歩く二人。
みづき「はあ~、さすがに足が疲れてきた~」
ひろし「ちょっと休憩しよう」
喫茶店でジュースを飲みながら、買った同人誌を読む2人。
同人誌を読む2人。
店を出て歩き出す2人。
ひろし「どうや?」
みづき「うん、萌えでかなり回復した!」
【顰蹙】
ホテルに帰るタクシーの車内。
運転手「お客さん、今日はコミケ?」
ひろし「はい」
みづき「はい」
運転手「よく前の晩からビッグサイトのまわりにたむろしてる連中がいるよね」
ひろし「(苦笑して)ああ、徹夜組はいくら言ってもなくなりませんね」
運転手「今朝も駐車場のところにゴキブリみたいにうじゃうじゃうごめいててさ」
ひろし「はあ」
運転手「石投げてやろうかと思ったけどね」
ひろし「ははは」
【世間の印象】
運転手「晴海でやってた頃は、近くの公園にああいう連中が泊まりこんでてさ」
ひろし「ああ、らしいですね」
運転手「夜中にあのへんを通りかかったら……」
運転手「茂みの中から、むさ苦しい格好した男がぬうっと出てきて」
運転手「車ではね飛ばしてやろうかと思ったけどね」
ひろし「はははは(と、ひきつった笑い)」
【一家言】
みづき「でも、そういうルールを破る人たちって、自分たちの行動がコミケの存続を危うくしてるって気がついてないんですかねえ」
みづき「真夜中に大勢で騒いだら、周辺の住民が不安に思うに決まってますよ。何かトラブルが起きたら、コミケが中止になるかもしれないんですよ」
みづき「本が欲しいのは分かるけど、コミケがなくなったら困るのは自分らやのに……それがどうして分からないんですかねえ」
みづき「コミケはお祭りである以前に表現の場であって……」
ひろし(こいつ、いつの間にこんな立派なことを言うように!?)
【想像を上回る】
テロップ「コミケ2日目」
ぎっしりの群衆の中のみづきとひろし。
スタッフ「ここからは東6ホールに入れませーん。東5にお回りくださーい」
東5ホール内。やはり大変な人。
スタッフ「東5から東6には抜けられませーん。いったん外にお回りくださーい」
疲労の色を見せているひろし。
ひろし「いやー、覚悟はしてたつもりやったけど……」
ひろし「東方を甘く見てたな」
みづき「ほんまや」
【空耳アワー】
アナウンス「準備会からのお知らせです」
アナウンス「会場内の通路では立ち止まらないように……」
みづき「あ、あれ、『準備会からのお知らせ』って言うてたんやな」
ひろし「何やと思てたんや?」
みづき「『12階からのお知らせ』やと……」
みづき「てっきり12階に本部があるんやと思ってた」
ひろし「……『言いまつがい』に投稿していい?」
【トラップ】
通路の自販機の前で立ち止まる2人。
みづき「へえ、自販機でストロベリーフローズンなんか売ってる」
ひろし「パパはラムネのフローズンがいいな」
通路にしゃがみこんでいるひろし。それを女性スタッフが注意する。
スタッフ「ここは通路です。座りこまないでくださーい」
スタッフ「立って移動してください」
ひろし「(蒼い顔で)ご……ごめんなさい……」
ひろし「かき氷食べたら頭痛がして……」
みづき「ほんまなんです」
スタッフ「それは……」
【提案】
ナレーション「2日目の夜、汐留のホテルで」
ホテルの部屋で、買ってきた同人誌に読みふけるひろしとみづき。
読みふけるひろしとみづき。
ひろし「……なあ」
ひろし「大江戸線、乗りに行かへんか?」
みづき「行く!!」
【あこがれのツーショット】
汐留駅の改札前で、ひろしに記念写真を撮ってもらうみづき。
みづき「うわー、汐留さーん! あこがれの汐留さんやー」
地下鉄の改札の前ではしゃぎ回るみづき。
みづき「汐留さーん! 汐留さーん!」
地下道をスキップしまくるみづき。
ぜいぜいと息をしているみづき。
みづき「あ、あかん……コミケよりも体力使うわ、これ」
ひろし「エキサイトしすぎや、お前」
【大江戸線めぐり】
都庁前駅のホーム。御影石に刻まれたように見える「都庁前」のプレートの前に立つひろしとみづき。
ひろし「へー、駅によって個性があるなあ」
みづき「都庁前さんの文字、えらい豪華や」
六本木駅のホーム。黒い柱に金のプレートで「六本木」という表示。
みづき「六本木さんもリッチな雰囲気やね」
ひろし「でも、この黒地に金のライン、何かに似てるような……あっ」
ひろし「霊柩車か仏壇?」
みづき「それ言うたら、都庁前さんなんか墓石やで」
【計算問題】
ナレーション「3日目はパパのブースで売り子をしました」
ブースに並んで座っているみづきとひろし。
客「これとこれとこれ、お願いします」
みづき「はい、600円と600円と700円ですね」
みづき「(あせって)ええっと、600×2で1200で、それに700円足して……えーと、えーと……」
みづき「1900円だと思います!」
ひろし「思いますって何やねん」
【発展問題】
ひろし「こういう場合は、600+700×2のセットで2000円やと覚えておけばいい」
みづき「おお、なるほど!」
客「この4冊、お願いします」
みづき「はい。600円が2冊と700円が2冊で、セット+600円だから……」
みづき「(さわやかな笑顔で)2600円になります!」
客「1万円でお釣りを」
と、万札を差し出す。
みづき「(パニックに陥って)ええーっ!? 1万ひく2600って、8000、いや7000……」
ひろし「はい、7400円のお返しになります」
【スマイル0円】
みづき「はい、800円のお返しになります」
みづき「午後もがんばって回ってくださいね♪」
と、笑顔で客を送り出す。
…………
ひろし「あんな言い方、どこで覚えたん?」
みづき「ん? まんレポ」
【ごひいき】
テロップ「大晦日の午後8時半に帰宅。ママが録画しておいてくれた紅白歌合戦の前半部を3人で見ました」
ミカンを食べながらテレビを見ている3人。
テレビを見ている3人。
まなみ「へえ……」
まなみ「この人、上手いなあ」
みづき「うん、上手い」
ひろし「(力をこめて)やろ!? 水樹奈々サイコーやろ!?」
【バックダンサー】
電話に出ているまなみ。
まなみ「えっ、ほんま!?」
まなみ「同じダンス教室やった××ちゃん、EXILEのバックで踊ってるって!」
みづき「えーっ!」
テレビをかぶりつくようにして見るまなみとみづき。
みづき「どれ!? どの子!?」
まなみ「この子とちゃう!?」
みづき「よく見えへん! もっとアップにして!」
まなみ「バックダンサーも写せ、NHK!」
みづき「邪魔ー! EXILE邪魔ー!」
まなみ「どけー、EXILE!」
ひろし「邪魔って……」
2009年09月27日
何を今さら夏コミの話
8月14・15・16の3日間、娘と2人で夏コミに参加した。娘が以前から「コミケ行きたい!」とねだっていたからである。
昼頃に東京に到着、新橋駅からゆりかもめでビッグサイトに向かおうとする。
ところが、ゆりかもめ新橋駅は大変な混雑! 入場規制が行なわれていた。フジテレビが「お台場合衆国」というイベントをやっているもので、それに行く人が多かったらしい。
コミケに行く前からこんなにラッシュとは、ちょっと計算外。以前、昼頃にコミケに行くためにゆりかもめに乗った時は空いてたのに……と思ったが、よく考えたら、ここ何年も、僕はりんかい線ばかり利用していたのだ。 ゆりかもめ乗ったの、何年ぶりかしらん。
1日目のメインは『NARUTO』。何を今さらと言われそうだが、最近になって、母娘そろってハマってしまったもんで、同人誌を探しに行くことになったのである。
しかし、大きな問題が。
予想はしていたけども……。
健全本がほとんどない!(笑)
『NARUTO』系はスペースだけは広いけど、見たところ本の9割以上がBL。カタログに「オールキャラギャグ」とか書いてあったんでブースに行ってみたら、R-18のしかなくてがっかりしたことも。絵は上手いのになあ。
そう言えば何年か前、妻が『おお振り』にハマった時にも、「やおいじゃない本買ってきて」と頼まれて、探すのにすごく苦労したっけな。(妻はマンガは好きだけど、BL属性はほとんどないのである)
娘といっしょにブースを回りながら、間違って18禁本を手に取ってしまわないよう、目を光らせた。売り子さんの方でも、子供が手に取ろうとしたら「これは18禁です」と注意してくれるんだけど。
だもんで、思ったより収穫は少なかった。それでも娘は、大好きなサソリの本を手に入れて満足した様子。ホテルで何度も何度も読み返していた。
気になったのは、あごがれのコミケなのに、娘のテンションがやけに低そうに見えたこと。もっと驚いたり興奮したりはしゃいだりするのではないかと思っていたのだが。
「もしかして、面白くない?」と訊ねたら、「テンション上げたら30秒ぐらいでオーバーヒートしてしまうから、セーブしてんねん」 とのこと。そうですか、セーブしてましたか(笑)。
帰りはりんかい線に乗る。
りんかい線国際展示場駅前には、幸福実現党の選挙カーが止まっていて、運動員がコミケ帰りの参加者たちに、さとうふみやのイラストの入ったうちわを配っていた。



選挙カーの上から「私たちは言論の自由を守ります」と訴える男性。コミケ会場の近くで訴えれば宣伝効果抜群……と思ったのかもしれないが、写真を見れば分かる通り、参加者はみんな演説を聴かずに素通りしてゆく。
そりゃそうだ。かつて『フライデー』に対してあんなことやったり、ポルノの規制を訴えている団体が、児童ポルノ法改正阻止に回ったりするわけがない。「言論の自由が」とか言ったって、誰も信じないよ。
マンガ・アニメファンを甘く見るな、と言いたい。
2日目はお台場合衆国へ。娘が『ヘキサゴン』や『はねトビ』が好きなので、どうしても来たがったのだ。
しかし、やはりすごい人。入場したものの、ほとんどのアトラクションは60分待ちとか120分待ちとかで、とてもじゃないが炎天下に並んでいられない。
いちおう『はねトビ』の「女芸人勝負メシレストラン」というのに入った。番組中で女芸人が作った料理を実際に食べさせてくれるというもの。
しかし、セルフサービスの列に並んで、レジまでたどりつくのに30分、料理が出てくるのにさらに20分。座れるイスもないので立ち食いである。
料理の出来はというと。
まあこれも予想はしてたけど……。
ほとんど「学校給食」。
このオムライス、どう見ても冷凍ものだろ。
これで「勝負メシ」と言われてもなあ。落ちる男はおらんと思うぞ。
まあ、こういうのは味がどうというより、並んで食べることに意義があるのだろなあ……と自分を納得させる。
とにかく暑いし、遊べる場所がない。
やむなく予定を変更し、近くにあるプールへ。水着とバスタオルを買って、3時間ほど楽しんだ。
その後は話題の実物大ガンダムを見物。
ゆりかもめの窓からちらっと見た時は、「小さい」「なんかしょぼい」と感じたのだが、実際に近くに行って見ると、かなりの巨大感。ディテールもよくできている。
「人間の身長の10倍ってのはこれぐらいの大きさなのか!」
と、あらためて実感した。こんなのが歩いてきたら、さぞ恐ろしいだろう。
この感覚ばかりは、2次元の映像やスペックだけからでは決して分からないことだろう。
3日目は朝からサークル入場である。お隣のIPPANさんのサークル「アンド・ナウの会」との合体ブースだ。
今回、工夫したのが組み立て式のポップスタンド。100均ショップで買った4枚の金属の網(?)を、その場で組み立てて、ポスターとか値段表とかを貼りつけるというもの。けっこう強度があるし、バラせば小さくなるので持ち運びも楽。今度から活用させてもらおう。
今回は忙しくて『チャリス』が出せなかった代わりに、『字で読む学園4コママンガ みづき・ふりーだむ!』を出した。mixi日記で不定期連載している内容に、少し書き足したもの。
もうひとつは『MADなボクたち 2009』。2年前に出した本の増補改訂版なので、これまた執筆量は少なくて済んだ。ニコ動などにアップされているMADの中から傑作を選んで紹介する本。完売とまではいかないけど、けっこう売れた。これから毎年、増補改訂版を出して行こうと思う。
意外だったのが、「アンド・ナウの会」で出した本『僕らを育てたSFのすごい人』(去年の9月に行なった柴野拓美氏インタビューをまとめたもの)が、かなり売れたこと。
地味な題材なんで売れるかと心配してたんだけど、予想以上のペースでどんどん山が減っていってびっくり。僕のブログやHPで宣伝した効果だろうか。
これで少しでも、柴野氏の偉大な業績がSF界の外の人にも知られるといいのだけど。
(ほんと、柴野さんがいなかったら、コミケもコスプレも無かったかもしれないんだからね)
娘がコミケになじんできたようなので、1人で買い物に行くのを許可する。僕のブースからさほど遠くない、アクセサリー系のサークルの固まっているスペースで、迷うことはまずないだろうと考えた。
娘が買ってきたのは、スイーツを模したマグネットとか、魚と戯れる猫のフィギュアとか、かわいいグッズばかり。6000円ほど使ったらしい。しかし、選んだのはどれもセンスのいいもので、選択眼は確かだと感心した。
ブースには多くの人が訪ねてきてくださった。
ライトノベル作家の時雨沢恵一氏や五十嵐雄策氏があいさつに来られたのもありがたかったが、やっぱり嬉しいのはファンの反応である。
「『キャンディ』は子供に読ませたら大喜びで、知り合いにも勧めました」
とか、
「『シュレディンガーのチョコパフェ』、面白かったです」
とか、
「『滅亡の星、来たる』を読んで感激しました」
とか言われると、本当に「小説書いてて良かった」と思う。ここんとこ、仕事関係やら何やらで、いろんな嫌なことや苦しいことがあったけど、みんな吹き飛んじゃったよ。
何よりも驚きだったのは、ニコ動で評判の「お祭りに行ってきた~広島ふれあい街歩き」の作者のZOZI氏が訪ねてきてくださったこと。僕がHPのトップで紹介したのを見てくださったらしい。
その前の「[3D]ミクのいる風景~カメラ買ったので実写合成してみた・解説編」から注目していたのだが、この人の作る映像は、見事に実景に調和しているのが素晴らしい。
アップ予定の新作(「お祭りに行ってきた」のキャラクターを解説したもの)をPSPに入れて持参されたので、見せていただいた。3Dモデル自体はかなり単純なんだけど、合成技術がすごいんだよね。「エイトイレブン」は僕も3回ぐらい見直してようやく気がついたぐらい。
さらに驚いたのは、ZOZI氏はCGアニメや合成が本職ではないという事実。仕事上、CGも扱っているが、こんな映像を創っているわけではない。完全な趣味なんだそうである。
「とうかさん」というお祭りを撮影したのが6月の第1週。それから2ヶ月かけて「お祭りに行ってきた」を製作した。3Dモデルのいくつかは知り合いが製作したものだが、それ以外はほとんど1人で、本職の合間にしこしこ作ったのだという。
ちょっと前までならILMあたりが大勢のスタッフと多額の予算を使って作っていたような映像が、今やアマチュアが余暇を利用して1人で作れてしまうのである。これは驚異だ。えらい時代になったもんである。
『地球移動作戦』の中で、映画会社というものが消滅し、映画は個人が製作している時代を描いたが、そんな時代は遠くないのかもしれない。
娘はコミケがすっかり気に入ったらしい。特にサークルで売り子をするのが楽しかったようだ。本物のお金を扱えて、社会人に近づいた気分になれたのかもしれない。「冬コミも来たい」と言っている。
それはいいんだけど、問題は『チャリス』をどうするかってことなんだよなあ。今回は『チャリス』は持って行かなかったんだけど、娘が毎回参加するとなると、18禁本を売るのが難しくなる。さすがに未成年者に18禁本の売り子をさせるわけにはいかんし。
知り合いのサークルと売り子をトレードする案も、真剣に検討中。
昼頃に東京に到着、新橋駅からゆりかもめでビッグサイトに向かおうとする。
ところが、ゆりかもめ新橋駅は大変な混雑! 入場規制が行なわれていた。フジテレビが「お台場合衆国」というイベントをやっているもので、それに行く人が多かったらしい。
コミケに行く前からこんなにラッシュとは、ちょっと計算外。以前、昼頃にコミケに行くためにゆりかもめに乗った時は空いてたのに……と思ったが、よく考えたら、ここ何年も、僕はりんかい線ばかり利用していたのだ。 ゆりかもめ乗ったの、何年ぶりかしらん。
1日目のメインは『NARUTO』。何を今さらと言われそうだが、最近になって、母娘そろってハマってしまったもんで、同人誌を探しに行くことになったのである。
しかし、大きな問題が。
予想はしていたけども……。
健全本がほとんどない!(笑)
『NARUTO』系はスペースだけは広いけど、見たところ本の9割以上がBL。カタログに「オールキャラギャグ」とか書いてあったんでブースに行ってみたら、R-18のしかなくてがっかりしたことも。絵は上手いのになあ。
そう言えば何年か前、妻が『おお振り』にハマった時にも、「やおいじゃない本買ってきて」と頼まれて、探すのにすごく苦労したっけな。(妻はマンガは好きだけど、BL属性はほとんどないのである)
娘といっしょにブースを回りながら、間違って18禁本を手に取ってしまわないよう、目を光らせた。売り子さんの方でも、子供が手に取ろうとしたら「これは18禁です」と注意してくれるんだけど。
だもんで、思ったより収穫は少なかった。それでも娘は、大好きなサソリの本を手に入れて満足した様子。ホテルで何度も何度も読み返していた。
気になったのは、あごがれのコミケなのに、娘のテンションがやけに低そうに見えたこと。もっと驚いたり興奮したりはしゃいだりするのではないかと思っていたのだが。
「もしかして、面白くない?」と訊ねたら、「テンション上げたら30秒ぐらいでオーバーヒートしてしまうから、セーブしてんねん」 とのこと。そうですか、セーブしてましたか(笑)。
帰りはりんかい線に乗る。
りんかい線国際展示場駅前には、幸福実現党の選挙カーが止まっていて、運動員がコミケ帰りの参加者たちに、さとうふみやのイラストの入ったうちわを配っていた。

選挙カーの上から「私たちは言論の自由を守ります」と訴える男性。コミケ会場の近くで訴えれば宣伝効果抜群……と思ったのかもしれないが、写真を見れば分かる通り、参加者はみんな演説を聴かずに素通りしてゆく。
そりゃそうだ。かつて『フライデー』に対してあんなことやったり、ポルノの規制を訴えている団体が、児童ポルノ法改正阻止に回ったりするわけがない。「言論の自由が」とか言ったって、誰も信じないよ。
マンガ・アニメファンを甘く見るな、と言いたい。
2日目はお台場合衆国へ。娘が『ヘキサゴン』や『はねトビ』が好きなので、どうしても来たがったのだ。
しかし、やはりすごい人。入場したものの、ほとんどのアトラクションは60分待ちとか120分待ちとかで、とてもじゃないが炎天下に並んでいられない。
いちおう『はねトビ』の「女芸人勝負メシレストラン」というのに入った。番組中で女芸人が作った料理を実際に食べさせてくれるというもの。
しかし、セルフサービスの列に並んで、レジまでたどりつくのに30分、料理が出てくるのにさらに20分。座れるイスもないので立ち食いである。
料理の出来はというと。
まあこれも予想はしてたけど……。
ほとんど「学校給食」。
このオムライス、どう見ても冷凍ものだろ。
これで「勝負メシ」と言われてもなあ。落ちる男はおらんと思うぞ。
まあ、こういうのは味がどうというより、並んで食べることに意義があるのだろなあ……と自分を納得させる。
とにかく暑いし、遊べる場所がない。
やむなく予定を変更し、近くにあるプールへ。水着とバスタオルを買って、3時間ほど楽しんだ。
その後は話題の実物大ガンダムを見物。
ゆりかもめの窓からちらっと見た時は、「小さい」「なんかしょぼい」と感じたのだが、実際に近くに行って見ると、かなりの巨大感。ディテールもよくできている。
「人間の身長の10倍ってのはこれぐらいの大きさなのか!」
と、あらためて実感した。こんなのが歩いてきたら、さぞ恐ろしいだろう。
この感覚ばかりは、2次元の映像やスペックだけからでは決して分からないことだろう。
3日目は朝からサークル入場である。お隣のIPPANさんのサークル「アンド・ナウの会」との合体ブースだ。
今回、工夫したのが組み立て式のポップスタンド。100均ショップで買った4枚の金属の網(?)を、その場で組み立てて、ポスターとか値段表とかを貼りつけるというもの。けっこう強度があるし、バラせば小さくなるので持ち運びも楽。今度から活用させてもらおう。
今回は忙しくて『チャリス』が出せなかった代わりに、『字で読む学園4コママンガ みづき・ふりーだむ!』を出した。mixi日記で不定期連載している内容に、少し書き足したもの。
もうひとつは『MADなボクたち 2009』。2年前に出した本の増補改訂版なので、これまた執筆量は少なくて済んだ。ニコ動などにアップされているMADの中から傑作を選んで紹介する本。完売とまではいかないけど、けっこう売れた。これから毎年、増補改訂版を出して行こうと思う。
意外だったのが、「アンド・ナウの会」で出した本『僕らを育てたSFのすごい人』(去年の9月に行なった柴野拓美氏インタビューをまとめたもの)が、かなり売れたこと。
地味な題材なんで売れるかと心配してたんだけど、予想以上のペースでどんどん山が減っていってびっくり。僕のブログやHPで宣伝した効果だろうか。
これで少しでも、柴野氏の偉大な業績がSF界の外の人にも知られるといいのだけど。
(ほんと、柴野さんがいなかったら、コミケもコスプレも無かったかもしれないんだからね)
娘がコミケになじんできたようなので、1人で買い物に行くのを許可する。僕のブースからさほど遠くない、アクセサリー系のサークルの固まっているスペースで、迷うことはまずないだろうと考えた。
娘が買ってきたのは、スイーツを模したマグネットとか、魚と戯れる猫のフィギュアとか、かわいいグッズばかり。6000円ほど使ったらしい。しかし、選んだのはどれもセンスのいいもので、選択眼は確かだと感心した。
ブースには多くの人が訪ねてきてくださった。
ライトノベル作家の時雨沢恵一氏や五十嵐雄策氏があいさつに来られたのもありがたかったが、やっぱり嬉しいのはファンの反応である。
「『キャンディ』は子供に読ませたら大喜びで、知り合いにも勧めました」
とか、
「『シュレディンガーのチョコパフェ』、面白かったです」
とか、
「『滅亡の星、来たる』を読んで感激しました」
とか言われると、本当に「小説書いてて良かった」と思う。ここんとこ、仕事関係やら何やらで、いろんな嫌なことや苦しいことがあったけど、みんな吹き飛んじゃったよ。
何よりも驚きだったのは、ニコ動で評判の「お祭りに行ってきた~広島ふれあい街歩き」の作者のZOZI氏が訪ねてきてくださったこと。僕がHPのトップで紹介したのを見てくださったらしい。
その前の「[3D]ミクのいる風景~カメラ買ったので実写合成してみた・解説編」から注目していたのだが、この人の作る映像は、見事に実景に調和しているのが素晴らしい。
アップ予定の新作(「お祭りに行ってきた」のキャラクターを解説したもの)をPSPに入れて持参されたので、見せていただいた。3Dモデル自体はかなり単純なんだけど、合成技術がすごいんだよね。「エイトイレブン」は僕も3回ぐらい見直してようやく気がついたぐらい。
さらに驚いたのは、ZOZI氏はCGアニメや合成が本職ではないという事実。仕事上、CGも扱っているが、こんな映像を創っているわけではない。完全な趣味なんだそうである。
「とうかさん」というお祭りを撮影したのが6月の第1週。それから2ヶ月かけて「お祭りに行ってきた」を製作した。3Dモデルのいくつかは知り合いが製作したものだが、それ以外はほとんど1人で、本職の合間にしこしこ作ったのだという。
ちょっと前までならILMあたりが大勢のスタッフと多額の予算を使って作っていたような映像が、今やアマチュアが余暇を利用して1人で作れてしまうのである。これは驚異だ。えらい時代になったもんである。
『地球移動作戦』の中で、映画会社というものが消滅し、映画は個人が製作している時代を描いたが、そんな時代は遠くないのかもしれない。
娘はコミケがすっかり気に入ったらしい。特にサークルで売り子をするのが楽しかったようだ。本物のお金を扱えて、社会人に近づいた気分になれたのかもしれない。「冬コミも来たい」と言っている。
それはいいんだけど、問題は『チャリス』をどうするかってことなんだよなあ。今回は『チャリス』は持って行かなかったんだけど、娘が毎回参加するとなると、18禁本を売るのが難しくなる。さすがに未成年者に18禁本の売り子をさせるわけにはいかんし。
知り合いのサークルと売り子をトレードする案も、真剣に検討中。
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