2018年04月23日

『レディ・プレイヤー1』観てきた!

『レディ・プレイヤー1』観てきました。最初は試写会で、2回目は自分で金払って映画館で。
 初回は英語版、2回目は日本語版。字幕ではどうしても省略されちゃう部分もあるので、日本語版の方がやや良かったかも。

 原作の『ゲームウォーズ』は2014年に発売された直後に読んでいっぺんにハマり、12月のLiveWireでのビブリオバトルで,見事にチャンプ本になったことも。

ビブリオバトル・チャンプ本『ゲームウォーズ』
http://hirorin.otaden.jp/e409011.html

> ちなみに映画の監督はクリストファー・ノーランがオファーされてるらしいんだけど……うーん、ノーランじゃ何か違うかも。

 と、この時には書いたんだけど、後でスピルバーグに決まったと知ったときには、「やった! これで勝てる!」と思ったものです。
 もっとも、残念ながらさすがのスピルバーグでも力及ばず、ウルトラマンとレオパルドンはカットされちゃいましたけどね。あと、原作ですごく盛り上がった『モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル』の名場面再現がカットされたのも残念。まあ確かに、こんな超大作映画のクライマックスであれやられてもなあ(笑)、という気はしますけど。あっ、でも「聖なる手榴弾」は出てきます。
 他にも、未見の人のためにまだ言いませんけど、原作に出てこないキャラ、原作に出てこない映画ネタがいろいろ追加されていて、原作読んでる人間にも満足できる出来でした。
 あと、映画観て面白かった方は、ぜひ原作も読んでいただきたいです。映画よりもはるかにネタを詰めこみまくってまして、「よくぞまあこんな趣味に走りまくった小説書いたもんだ!」と感動しますから。


 この『ゲームウォーズ』、〈BISビブリオバトル部〉シリーズ第4作『君の知らない方程式』でも、ビブリオバトルの場面で登場しております。こちらもお読みいただければ幸いです。


「もちろん、批判する人もいるでしょう」
 あと一分。私は興奮を抑え、締めにかかりました。もちろん、ターゲットは武人くんです。
「こんなのは荒唐無稽だ。こんな都合のいい話なんて現実にはない。ほとんどの人間はどん底から這い上がれず、社会の底辺でもがき続けて一生を終わるんだって──ええ、確かにそう思います。
 でも、この話自体は架空でも、そこにこめられた作者のメッセージは本物だと思うんです。どんなにどん底の絶望的な境遇でも、あきらめずに戦い続けたら、きっと未来を手にできる──だって、そうでしょう? あきらめたら未来もないじゃないですか」

(中略)
 だから作者のクラインさんのメッセージを、私は肯定します。確かにこれは荒唐無稽なSFです。オタクの夢です。願望充足です。でも、未来への希望が詰まっています。だから、今も苦しんでいる人たちに、この小説を読んで、勇気を持ってほしいと願います。あきらめず、希望を持ってほしいと。生きていればいつか、チャンスが訪れるから……」

 発表の後の質疑応答の場面。

 次にミーナが手を挙げる。
「レオパルドンが出てくるそうですが、他にも日本のキャラクターが出てきますか?」
「ああ、はい。登場人物の一人が、『カウボーイビバップ』のビバップ号を改造した宇宙船に乗ってきます。あと、途中で出てくる謎で〈笛を吹き鳴らせ〉というのがあるんですけど、ウェイドがそれを『マグマ大使』の笛のことじゃないかと」会場がまた爆笑だ。「推理するシーンがあるんです。結局、その推理は間違ってたんですけどね。ただ、アメリカ人が書いた小説に『マグマ大使』なんてタイトルがさらっと出てきたので、ちょっとびっくりしました」
「アメリカで放映されてたんですか、『マグマ大使』?」
「七〇年代から八〇年代にかけて、吹き替え版が放映されてたそうです。ああ、名前だけですけど、『キカイダー』とか『スペクトルマン』とかのタイトルも出てきます。ウェイドはそういう日本の古い特撮番組が大好きなんですよ」
 どんなアメリカ人だよ!


 ちなみに今月号の『映画秘宝』の西川伸司氏の解説によれば、あの●●●●●、生頼範義氏のポスター版がベースになってるんだそうで……それはそれで濃いネタだなあ。  


Posted by 山本弘 at 19:12Comments(0)SF特撮アニメ映画ビブリオバトル

2018年04月07日

緊急!また@ichinoseyayoiがデマをばらまいています!・2

 彼が4月6日にアップしたのはこんなまとめ。

ビブリオバトル大会の不満、動員の殴り合いについての日記
https://togetter.com/li/1215686

 はあ? ビブリオバトルで「殴り合い」? 何のこと?
 読んでみてあきれました。@iciinoseyayoiが事実であるように書いていることは、ほとんどすべて、僕が書いた『翼を持つ少女』のストーリーそのまんまなのです! つまりフィクションです。



 まあ、参加者の多い大会では、組織票もあるでしょう。実際、ビブリオバトル公式ウェブサイトでも、発案者の谷口忠大先生が「ある大会では,明確にある先生が主導して,生徒たちに自分たちの学校の生徒の発表に投票をさせた ということがあったと聞きます.」という、事実だとしたら教育者の風上にもおけないような例が紹介されています。
http://www.bibliobattle.jp/douyatte-kai-cuisuru/the-organized-vote
 でも、「あったと聞きます」とあるように、一部でささやかれているだけで、「動員の殴り合い」などという大きな騒ぎになっていないのは確かです。念のため「ビブリオバトル 組織票」で検索してみましたが、大会でそんな大きなトラブルがあったという話はヒットしませんでした。

 前にも書きましたが、@iciinoseyayoiがこれまでに書いてきた内容には、彼自身のビブリオバトル参加体験が何ひとつ含まれていません。書いている内容は、僕の小説をはじめ、ビブリオバトル関連の書籍に書かれているもの、それにYoutubeで見た動画だけ。つまり@iciinoseyayoiは実際にビブリオバトルに参加した経験はないと判断せざるを得ないのです。
 @iciinoseyayoiの記述を読んでも、参考にしているのは『翼を持つ少女』の内容だけであるのは明白です。しかも僕は作中で、今回だけの特殊な状況であることを力説しています。現実のビブリオバトルでは組織票が横行しているわけではないと。
 実際にビブリオバトルに参加した経験のない@iciinoseyayoiには、ビブリオバトルの裏側を知る機会はまずないでしょう。彼は小説の内容と自分の空想だけを根拠に、ビブリオバトルには不正が横行しているとデマを流しているのです。
 しかも「動員の殴り合い」などという、人目を惹く刺激的な言葉を使って。
 無論、そんな言葉を使っているのは@iciinoseyayoiだけです。いちおう「ビブリオバトル 殴り合い」でも検索してみましたけど、この@iciinoseyayoiのまとめ以外には、「ビブリオバトルとは鈍器並みの書籍を持って殴り合い最後まで立っている者が勝者となる死の競技」などといったジョークの類しかヒットしませんでした(笑)。


 僕は自分の悪口やデマを流されても、そんなに腹は立ちません。言われ慣れてますから(笑)。
 しかし、僕とは無関係な人たち、何の罪もないビブリオバトル愛好者の方々についての醜いデマを流すような行為は、断じて看過できません。それはあまりにも卑劣な行為ですから。
(つづく)  

2018年04月07日

緊急!また@ichinoseyayoiがデマをばらまいています!・1

 昨年、僕の小説から大量に文章を盗用してカクヨムに投稿しただけでなく、ツイッター上でビブリオバトルについてのデマをばらまいていた@ichinoseyayoiが、またデマを拡散しています。
 たとえば彼がtogetterで昨年11月に作ったこんなまとめ。

読書感想文が嫌いになった出来事を小説風に書いた
https://togetter.com/li/1166911

中学生の時に、「失われた世界の紹介なのになんで恐竜について触れないんですかwww」と老人につまらない難癖つけられた事について。実体験をコメディにアレンジして小説に書いただけなので嘘つき呼ばわりするのはやめて下さい。自分が実体験をコメディにアレンジして小説を書いた時には「実体験をコメディにアレンジして小説に書いただけ」というくせに、他人が実体験をコメディにアレンジして小説に書くと激怒する老人の話という複雑な話です。執筆途中なので、参考にした引用元はあとがきに書くので盗作ではありません。

中学生の頃、本を読んで面白かったところを面白かったと発表しただけなのに「どうして○○について触れないのか」と偉いおじいさんに馬鹿にされてから、本はあまり読みませんと言うようになった話。

個人の考え方には多様性があり、感じ方も人それぞれだからそれをあざ笑ったりしてはいけない、と普段から口にしている大御所作家様60歳ぐらいに昔、読書感想文発表会でみんなの前でこう言われた。

曰く「意外だったのが、ドイルの『失われた世界』を紹介した少年。『失われた世界』の紹介なのに、なぜか恐竜に一言も触れない。
質疑応答の時間にその点について質問したら、『恐竜以外の部分が面白かったから』とのこと。そんな子いるんだとちょっとびっくり」

言葉で説明するとニュアンスが伝わりにくいけど、動画でいうとこんな嫌な感じの「どうして○○について触れないんですかww」というやり取り。感想文ではないけど。youtube.com/watch?time_con…


 彼は自分が「中学生の時」に(昨年「40歳男性」と称していましたから、逆算すると25年以上前)に「大御所作家様60歳ぐらい」に言われた「実体験」と主張しているのですが、すべて嘘です。
 ここに書いてあることは、昨年10月21日に四條畷市役所で開かれた「ビブリオバトル市内中学生大会inなわて」について、僕がツイッターで書いた感想のパクリなんです。

意外だったのが、ドイルの『失われた世界』を紹介した少年。『失われた世界』の紹介なのに、なぜか恐竜について一言も触れない。
質疑応答の時間にその点について質問したら、「恐竜以外の部分が面白かったから」とのこと。そんな子いるんだ! と、ちょっとびっくり。

https://twitter.com/hirorin0015/status/922041892681875457

 僕は「なぜ恐竜について触れなかったんですか」と質問しただけで、少年を非難するようなことは何ひとつ言わなかったんですが、@ichinoseyayoiはそれをアレンジし、中学時代の自分が「偉いおじいさんに馬鹿にされた」と主張しているのです。
 25年以上前だと僕はまだ30代だし、作家としてデビューしたばかり。無論、中学生の「読書感想文発表会」なんて観に行ったことなどありません。

 しかも、それは嘘だと僕が指摘しても、@ichinoseyayoiはまったく反省も謝罪もせず、平然としています。実体験を小説にしたのが何が悪い、と開き直るのです。いや、それ、お前の実体験じゃねーし! 『失われた世界』について発表したこの少年も、僕に(僕以外の人にも)非難されてないんだから、「実体験」ではないんですが。

 この件も腹が立ったんですが、@ichinoseyayoiは今月に入って、いっそうひどいデマをばらまきはじめました。
(つづく)


  
タグ :デマ


2017年09月17日

山本弘のSF秘密基地LIVE#72  もっとやろうぜビブリオバトル!

Live Wire17.9.29(金) なんば紅鶴|山本弘のSF秘密基地LIVE#72
もっとやろうぜビブリオバトル!

 好評の〈BISビブリオバトル部〉シリーズ第4弾『君の知らない方程式』(東京創元社)発売にちなんで、久しぶりにビブリオバトルを開催します。ルールは簡単。大好きな本を一冊持ってきて、5分間、熱く語るだけ!飛び入り参加者も歓迎です。見事チャンプに選ばれた方には(安いものですが)記念品を差し上げます。

・ビブリオバトル公式サイト http://www.bibliobattle.jp/

[出演] 山本弘、友野詳

[日時] 2017年9月29日(金) 開場・19:00 開始・19:30

[会場] なんば紅鶴(大阪市中央区千日前2-3-9 レジャービル味園2F)(地図)南海なんば駅より南海通り東へ180m・駐車場有

[料金] 1500円  
(店内でのご飲食には別途料金がかかります。入場時に別途ワンドリンクをご購入いただきますのでご了承ください)

ご予約はこちらへ
http://boutreview.shop-pro.jp/?pid=121933216
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 こちらは9月最終金曜日のイベントです。友野詳の他に鋼鉄サンボくんも来てくれることになっております。
 他にも飛び入りの発表参加者も募集しております。みんなに紹介したい本がある方、好きな本を持ってお集まりください。

 あと、いつものように、サイン本の販売もございます。
  


Posted by 山本弘 at 20:28Comments(3)PRビブリオバトル

2017年08月28日

BISビブリオバトル部4 君の知らない方程式

君の知らない方程式
BISビブリオバトル部


東京創元社 1944円

 秋学期が始まり、“校内コスプレ大会"ワンダー・ウィークで盛り上がる美心国際学園(BIS)。ビブリオバトル部も、大会出場者を決める文化祭でのバトルに向けて、マンガバトルやワンダー・ウィークでのバトルなど、活動に力を入れていた。一方、空をめぐって対立することになった武人と銀は、周囲に秘密の“決闘"で決着をつけようとしていた。しかし、空は……。大人気のビブリオバトル青春小説シリーズ、最新刊!






 青春小説となると、やはり恋!
 でもって主人公をめぐる三角関係!
 こうでなくっちゃいけませんよね。

 とは言うものの、同時にこれはただの青春小説じゃなく、ビブリオバトル小説でもあるわけです。麻雀劇画があらゆる問題を麻雀で解決するように、恋の決着にもビブリオバトルをからませなくてはいかんのではないかと(笑)、考えた末にこういう展開を考えました。
 ただ、容易に予想できそうな展開にはしませんでした。僕はやっぱり根っこがSF者なんで、どこにでもあるようなラヴストーリーなんか書きたくない。読者が「そんなのありか!?」とびっくりするような話を目指しました。

 ちなみに、この4作目で最も目立ってるのは銀くんです。初登場時の「かわいい男の子」という単純なキャラ付けから、ずいぶん変わったなと思います。もちろん、彼の表面的な雰囲気が変わったわけじゃなく、どんなことを考えているかが明らかになって、いろんな側面が見えてきたってことなんですが。
 3巻のコミケの話に続いて、彼の女装コスプレも登場します。前回はキュアサンシャインだったけど、今回はどうしよう……と考えたら、やっぱりこれしかないよねと(笑)。この時代(2014年)はまだマイナーな作品でしたが、今はテレビで放映もしてますしね。

 もちろん、今回もビブリオバトルでいろんな本が登場します。最初のバトルのテーマは〈マンガ〉。竹宮惠子、萩尾望都などの70年代のマンガから、現代の最先端のマンガまで、ビブリオバトル部員たちが選んだマンガがいろいろ。かなりのマンガ好きでも知らない作品が出てきたりします。
 そして第二回戦は、空の恋の行方を決定する重大なバトル。

 他にもいろんな本が出てきます。
 タイトルから分かるように、今回、作中で大きな役割を果たすのはトム・ゴドウィンの「冷たい方程式」ですが、他にも『エスパー魔美』とか『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』とかが思いがけない役割を果たしたりします。
 本が好きな人なら絶対に楽しめる本です。


〈BISビブリオバトル部〉特設ページ  


Posted by 山本弘 at 19:58Comments(4)PRビブリオバトル

2017年08月08日

夏コミ直前情報

 夏コミは11日(金曜日)東ポ-60b「心はいつも15才」。
 新刊は『BISビブリオバトル部 活動記録』。〈BISビブリオバトル部〉シリーズの作中に出てくる実在の本の数々の紹介本です。



『フェッセンデンの宇宙』『地底の世界ペルシダー』『大宇宙の魔女』などの古典SFから、『レッドスーツ』『ゲーム・ウォーズ』などの最近のSF、さらにはライトノベル、児童小説、マンガ、ノンフィクション、科学解説書、図鑑本、コンビニ本などなど、4巻までに出てきた総数120冊以上の本を網羅! 中には「そんな本があったのか!?」と驚く本もいっぱい。〈BISビブリオバトル部〉シリーズの宣伝本であると同時に、ビブリオバトルの魅力を伝えるガイドブックでもあります。

 お詫び。
 コミケカタログには、80年代に僕が作ってたゲーム同人誌『ソードマスター』復刻本と記載しておりましたが、時間が足りず、断念しました。べつに全ページ復刻するわけじゃないし、昔の本をスキャンするだけだから簡単にできるよね……と甘く見てたら、これがもう大変な作業で。
 だって、古い同人誌って、ページの裏が透けて見えるんですよ! それを読みやすいように、1ページずつ濃度とコントラストを調整して、ノンブルを打ち直して、間違ってた箇所を修正して……ってやってたら、とてもじゃないけど終わらない! だもんで、今回は泣く泣く落とすことにしました。
 ただ、『ソードマスター』は今読んでも間違いなく面白いんで、冬コミに向けて再チャレンジすることにいたします。

 あと、サークル「アンド・ナウの会」さんの新刊、『僕らを育てたシナリオとミステリーのすごい人4』も委託されております。僕も協力している辻真先先生のインタビュー本。


 しかし、このシリーズ、辻先生にインタビューしたの、もう何年も前なんですよね。辻先生の語る話題があまりに多すぎて、編集作業がなかなか終わらないらしいんです。この巻でようやく60年代の『ジャングル大帝』や『エイトマン』の話に。全部終わるのにあと何年かかるの(^^;)。でも、実に面白いんですよ、辻先生の語る裏話! アニメ好きなら必読です。
  


Posted by 山本弘 at 17:32Comments(14)PRビブリオバトル

2017年02月21日

『幽霊なんて怖くない』文庫化

『BISビブリオバトル部〈2〉 幽霊なんて怖くない』が文庫になりました。


夏休みを迎えた美心国際学園(BIS)ビブリオバトル部は、造り酒屋を営む武人の家で夏合宿を開催する。夜、武人の両親や祖母を招待して行われたビブリオバトルのテーマは〈恐怖〉。部員たちはロウソク一本の明かりのなか、それぞれ得意ジャンルを生かしてとっておきの怖い本を紹介するが、投票段階にはある不思議な出来事が……。
http://www.tsogen.co.jp/np/isbn/9784488737061

 2015年に出版された〈BISビブリオバトル部〉シリーズの第2弾。リンク先でも解説されていますが、今回の表紙は弐久寿です。両親ともに生粋の白人なんですが、日本に帰化していて日本語ぺらぺら。周囲の人に変な二つ名をつけるのが趣味。
 ただ、BB部員じゃないもんでビブリオバトルでは発表せず、空やミーナほど台詞が多くないんですよね。ですから表紙だけでも目立たせてあげようと思いました。
 この巻のビブリオバトルのテーマは、〈恐怖〉そして〈戦争〉。重いテーマなんですが、決してお話自体は重くありません。それどころかギャグもサービス・シーン(笑)もいろいろ。もちろん本をめぐるうんちくも盛りこまれていて、楽しめる内容になっていると自負しています。

 前の巻では声優の池澤春奈さんに解説をお願いしましたが、今回は作家の福田和代さんに書いていただけました。
 福田さんは神戸で『読まなきゃ!』というビブリオバトルを主催されています。僕もお呼びがかかって発表させていただいたことがあるんですが、その時のエピソードも解説の中で触れていただいております。大変に的確で熱のこもった解説でした。ありがたいです。

 また、文庫化に合わせて、自分のサイトを一部更新しました。

『BISビブリオバトル部2 幽霊なんて怖くない』登場作品リンク集
http://kokorohaitsumo15sai.la.coocan.jp/bibliobatllebu002a.html

 作中に登場する本を紹介しています。マクスウェル・テイラー・ケネディの『特攻 空母バンカーヒルと二人のカミカゼ』は、分厚い本ですが面白くて引きこまれますし、もちろん『馬の首風雲録』『野生のティッピ 動物と話す少女』『七時間目の怪談授業』『軍靴のバルツァー』『びっくりモンスター大図鑑』なども、みんなそれぞれ面白いんでおすすめです。

BISビブリオバトル部 埋火家のSFコレクション その2
http://kokorohaitsumo15sai.la.coocan.jp/bibliobatllebu002b.html

 こちらは作中で埋火家の書庫のシーンに登場する本を紹介。古いSFが中心ですが、ジェラルド・ハード『地球は狙われている』はかなりレアではないか思います。

 前作のデータはこちら。

『翼を持つ少女』登場作品リンク集
http://kokorohaitsumo15sai.la.coocan.jp/bibliobatllebu02.html

BISビブリオバトル部 埋火家のSFコレクション
http://kokorohaitsumo15sai.la.coocan.jp/bibliobatllebu04.html


 ちなみに、AMAZONへのリンクが切れていないか確認していたら、カヴァーリ‐スフォルツァの『わたしは誰、どこから来たの』にカスタマーレビューが増えているのを発見。『翼を持つ少女』を読んでくださったんでしょうかねえ?
  


Posted by 山本弘 at 19:51Comments(3)SFPRビブリオバトル

2016年07月01日

そんなのはビブリオバトルじゃありません

 先日、「ビブリオバトル春のワークショップ」というイベントに行って、Bibliobattle of the Year2016優秀賞というものをいただいてきたのであります。

http://www.bibliobattle.jp/workshop2016
http://www.bibliobattle.jp/bibliobattle-of-the-year/2016/award

 場所は三重県伊勢市の皇學館大学 というところ。深い森の中にあって、「神社!?」と言いたくなるような佇まい。こんな大学があるんだなあ。

 さて、会場では日本各地で行われている様々なビブリオバトルの活動もいろいろと聞いた。かなり普及してきているようで、喜ばしい。
 でも、喜んでばかりもいられない。ビブリオバトル人口が増えるにつれ、問題点も出てきているようだ。
 会場では、『読書とコミュニケーション ビブリオバトル実践集』という本も買ってきた。



 ビブリオバトルの公式ルールというのは本当にきわめて単純なもので、難しいことなんか何もない。誰でもすぐできる。
 ……そのはずなんだけど、やっぱりこういう教師に指導するためのテキストが必要らしい。
 この本の第一章にはこうある。


> その一方で、ビブリオバトルを導入した学校の児童・生徒たちから、ビブリオバトル普及委員会に不満の声が寄せられることもあります。理由は明白で、不満の声が上がる事例は「教員が課題図書を決める」「発表のための下書き原稿を書かせる」「さらに添削する」「その原稿に従った発表の練習をさせる」「先生が優秀者を決める」「あるいはチャンプ本を決めない」などなど、ビブリオバトルと称して、「ビブリオバトルらしきもの」が行なわれているケースがほとんどなのです。

 そう、こういう問題点はよく耳にする。そして、それはビブリオバトル普及委員会の責任ではまったくない。だって、これってみんなルール違反だもの。

 たとえば「教員が課題図書を決める」。これがまずだめ。
 公式ルールの一行目にちゃんと書いてある。「発表参加者が読んで面白いと思った本を持って集まる」と。 「他人が推薦したものでもかまわないが,必ず発表者自身が選ぶこと」という項もある。
 つまり発表者自身が面白いと思って選んだ本でないといけないのだ。教師が「この本を紹介しなさい」と決めるなんてもってのほか。
 だってビブリオバトルというのは、面白い本を紹介し合うものなんだから。自分が面白いと思わなかった本を他人に勧めるなんて、根本的に間違ってる。
 つーか、面白いと思わなかった本を「面白い」と言って他人に読ませようとするのは、はっきり言って「嘘つき」だから。そんなのを教育者が教えちゃだめでしょ。

「発表のための下書き原稿を書かせる」というのも絶対ダメ。
 ツイッターでビブリオバトル関連の発言を読んでいたら、教師から無理にビブリオバトルをやらされてるらしく、「明日までに1600字書かなくちゃいけない」みたいなことを嘆いている人がいて、ほんとに気の毒になる。

 それ、単なる読書感想文ですから!

 子供は読書感想文って嫌いでしょ? 僕も嫌いだったよ。あんなもんで子供は本好きになんかならないよ。
 それをなぜ生徒にやらせようとするの? ビブリオバトルは読書感想文とは違うんだよ!
 どうも生徒がちゃんと喋れるかどうか心配して、あらかじめ原稿を書かせるらしい。でも、それ、根本的に間違ってるよ。常識で考えて分かるでしょ? 本の感想でも何でもそうだけど、思ったことをただ喋るのと、それをわざわざ文字にするのと、どっちが大変か。わざわざハードル上げてどうすんだ。
 さらに言うと、「原則レジュメやプレゼン資料の配布等はせず,できるだけライブ感をもって発表する」というルールもある。そう、大切なのはライブ感。用意してきた原稿を読み上げるんじゃだめなんだよ。
 このルールなんかまさに、ビブリオバトルの「読書感想文」化を防止するためのもののはずなんだけど。
 まあ、どうしてもアドリブで話せないという人が、あらかじめ原稿作って練習するのはかまわないけど、それはあくまで自分の意思でやるべきこと。教師がそれを強制しちゃだめだよねえ。

 他にも公式ルールには、「チャンプ本は参加者全員の投票で民主的に決定され,教員や司会者,審査員といった少数権力者により決定されてはならない」という項もある。
 つまり「先生が優秀者を決める」なんてのは完璧にルール違反!
 なんで教育者たるものが、そんなひどいルール違反を堂々とやるわけ? おかしいでしょ? 大人ならルール守れよ。

 他にもよく耳にする話では、「バトル」という言葉に難色を示す人がいるらしい。子供に「バトル」をやらせるなんてけしからん。子供にはただ本の発表だけやらせればいい。チャンプ本なんか決めなくていいじゃないか……というのだ。
 だから、それもうビブリオバトルでも何でもありませんから!

 なぜこんなルール違反の「ビブリオバトルらしきもの」が横行するかというと、根本的にビブリオバトルの意義を取り違えてるんだと思う。
 どうも「プレゼンの腕を磨くためのもの」と誤解してる人が多いらしい。
 だから、学生に表面だけきちんとしたプレゼンをさせることにこだわって、下書き原稿を書かせたり、本人が好きでもない本を紹介させたりするんだろう。まったく本末転倒だ。

 喋り方が少しぐらい下手でも、本が面白ければ勝つこともあるのがビブリオバトル。
 逆に、プレゼンだけは上手くても、「明らかにこいつ、この本が好きじゃないな」と分かるようなのはダメなんだよ。


>「ならバトルである必要ないでしょ?」
>「本を紹介するのに、それが適した手法だからだ──これが単に、本の内容を発表して、それを聞くだけの会だったらどうだ? みんな、あんなに集まるか?」
> 想像してみました。確かにそんな退屈そうな会、参加したいと思う人は少ないでしょう。
>「“バトル”と名がつくから、普段は本に興味のない者も、期待して集まってくる。最後に投票しなくちゃいけないから、聴講参加者は身を入れて発表を聞く。発表参加者は自分の推薦する本をいかにアピールすればいいかと工夫する。だからどっちも真剣になる。最終的にチャンプ本が決まるが、それは結果にすぎない。本に関する情報を交換する。面白い本を互いに薦め合い、発見し合う――それがビブリオバトルの目的だ。

『翼を持つ少女』の中で僕はこう書いたんだけど、もしかしたら『翼を持つ少女』を読んでない教師が多いのかもね。
 というわけで、全国の教職員のみなさん、ビブリオバトルをはじめる前に、まず『BISビブリオバトル部』を読みましょう(笑)。Bibliobattle of the Year2016優秀賞ですよ!
  

Posted by 山本弘 at 17:09Comments(6)作家の日常ビブリオバトル

2016年05月12日

『BISビブリオバトル部』文庫化&特設ページ

〈BISビブリオバトル部〉シリーズの第一作、『翼を持つ少女』が文庫化されました。すでに書店に並んでいます。


 すでにご存じの方も多いでしょうが、ビブリオバトル部に入部したSF好きの少女を主人公に、実在する本の話題が飛び交うシリーズです。
 文庫化を記念し、この世界により親しんでいただこうと、特設ページを作りました。

BISビブリオバトル部 翼を持つ少女 
登場作品リンク集

『翼を持つ少女』に登場する本を紹介するページ。空の紹介するSFだけじゃなく、『ジャングルの子』『九月、東京の路上で』『全国アホ・バカ分布考』『新装版 不確定性原理』『冥王星を殺したのは私です』『小説 仮面ライダークウガ』『ウミウシ 不思議ないきもの』『野﨑まど劇場』『小学4年生の世界平和』など、どれも面白くておすすめの本ばかりです。

BISビブリオバトル部
BB部の本棚

『翼を持つ少女』第3章に出てくるBB部の部室の本棚を、手持ちの本で再現してみました。

BISビブリオバトル部
埋火家のSFコレクション

 はい、これが今回の一番の目玉! 埋火武人の家の書庫のシーンに出てくる、彼の祖父が遺したSFコレクションの一部。作中では文章でしか書けなかった『地底の世界ペルシダー』『テクニカラー・タイムマシン』『大宇宙の魔女』『大魔王作戦』などの表紙が見られます。
「現代のライトノベルのスタイルの源流は、創元推理文庫とハヤカワ文庫」というのは作中でも書きましたが、これを見れば納得できるでしょ? 「表紙が露出度の高い女の子で、マンガチックな絵で、カラー口絵と本文イラストが入ってて」というのが。

 これからも作中に出てくる本を少しずつアップしてゆく予定です。〈BISビブリオバトル部〉シリーズを楽しむための参考になれば幸いです。

 最後に〈BISビブリオバトル部〉第4作『君の知らない方程式』が、〈Webミステリーズ!〉で連載中! 無料で読めます!
 ちなみに今回のテーマはマンガとライトノベル。空と武人と銀の三角関係を描くラブコメでもあります。お楽しみに
!  


Posted by 山本弘 at 21:56Comments(7)SFPRビブリオバトル

2016年02月16日

イベント:ビブリオバトルをやってみよう#3

山本弘のSF秘密基地LIVE#55
『世界が終わる前に BISビブリオバトル部』発刊記念
 ビブリオバトルをやってみよう#3


 本を通して人と人をつなぐ知的書評ゲーム〈ビブリオバトル〉。それを題材にした山本弘の新刊『世界が終わる前に BISビブリオバトル部』(東京創元社)の発売にちなんで、今回もイベントを開催します。
 会場ではビブリオバトルの実演も行ないます。チャンプ本を決める投票には、会場に来ていただいたみなさんも参加していただけます。
 なお、今回はビブリオバトルの出場者(発表参加者)も募集します。出場を希望される方は、当日、発表したい本を持ってお越しください。出場者には参加賞として、山本弘の新刊を1冊差し上げます。(参加希望者が多い場合はジャンケンになります。ご了承ください)


[出演] 山本弘

[日時] 2016年2月26日(金) 開場・19:00 開始・19:30

[会場] なんば紅鶴(大阪市中央区千日前2-3-9 レジャービル味園2F)南海なんば駅より南海通り東へ180m・駐車場有

[料金] 1500円  
(店内でのご飲食には別途料金がかかります。入場時に別途ワンドリンクをご購入いただきますのでご了承ください)

 詳しい情報はこちらから。
http://boutreview.shop-pro.jp/?pid=98297876
------------------------------------------------

 いつものように、大阪でもイベントをやります。今回は会場に来ていただいた方の中から、発表参加者も募集します。
 ルールは簡単。初心者でも本1冊あれば誰でも参加できます。

ビブリオバトル公式ルール
http://www.bibliobattle.jp/koushiki-ruru

 特にテーマは決めません。小説でもノンフィクションでもマンガでもかまいません。
 さすがに出場していただくのに何のお礼もしないというのはまずいと思うので、発表していただいた方全員に僕の新刊(『世界が終わる前に BISビブリオバトル部』か『怪奇探偵リジー&クリスタル』のどちらか)を差し上げることにしました。
 どっちも価格が料金(1500円)を超えてますから、発表すれば事実上、料金が無料になるわけです!
 ふるってご参加ください。
  


Posted by 山本弘 at 20:01Comments(2)PRビブリオバトル