2017年06月06日

盗作されました〔2〕

 もっとひどいくだりもあります。

 えーと、映画版の『宇宙戦争』について語るなら、一九五三年版についても触れないといけないのでは? あと、『タイム・マシン』や『透明人間』も映画になってますよ。
──『翼を持つ少女』7章

 ここはヒロインの空のモノローグです。彼女はSFマニアなので、相手の発表を聞いて、心の中でそうツッコんだんです。しかし、口には出していません。それどころか、「発表者の揚げ足を取るような質問は禁止」というルールを、ちゃんと守っています。

 ツッコみたくてたまらないんですが、今はまだ質疑応答の時間ではありません。蟹江の発表を黙って聞くしかないんです。それに質疑応答でも、発表者の揚げ足を取るような質問は禁止です。間違いをストレートに指摘することはできません。
──『翼を持つ少女』7章

 しかし@ichinoseyayoiはそれをこう改変します。

「映画版の『宇宙戦争』を語るなら1953年版についても触れないといけないのでは?あと『タイム・マシン』や『透明人間』も映画になっています」
「触れないといけない?そんなルールありませんよ。これは好きな本を紹介するビブリオバトルであり、著者の経歴を暗記した人間がケチをつける類の発表会ではありません。この本を紹介するならあれについて触れなきゃいけない、この作者について紹介するならあれについて触れなきゃいけない、そういう思想が読書感想文嫌いを生み、読書嫌いを生んできた歴史をご存知ではないのですか。ビブリオバトルでSFについて語るならSF1000冊は読んでからでないとといって読書人口を減らすおつもりですか?」

https://kakuyomu.jp/works/1177354054881698267/episodes/1177354054881698298

 はい、ひどいですね。@ichinoseyayoiは、小説の中で空が実際には言わなかった台詞を自分のキャラクターに言わせ、それに対して批判してるんです。
 僕はもう何十回もビブリオバトルを観戦してきましたが、著者の代表作について発表者に「触れないといけないのでは?」と指摘する人も、「ビブリオバトルでSFについて語るならSF1000冊は読んでから」なんてバカにする人も、「著者の経歴を暗記した人間がケチをつける」なんて場面も、見たことがありません。繰り返しますが、それはルール違反ですから。
 つまり@ichinoseyayoiは、現実のビブリオバトルでも僕の小説の中でも発せられたことのない言葉を、自分の小説の中ででっち上げ、それを攻撃しているのです。 そんな行為が「創作論・評論」なのでしょうか?

「『世界史概観』が最初に出たのは一九二二年。その二年前にウェルズは『世界文化史大系』という大部の本を書いていたんだが、それを短くしたのが『世界史概観』だ」
 朝日奈先生は授業のような口調で語る。
「その後、一九四六年、つまりウェルズが死んだ年に、それ以降の歴史を加筆した第二版が出た。ただし、ウェルズがそれを執筆したのは一九四四年だ。執筆から本になるまで二年かかったわけだな。だから当然、第二次大戦の結果については書かれていない。
 さらに一九六五年、ウェルズの息子のG・P・ウェルズと歴史家のレイモンド・ポストゲートが、第二次大戦と戦後の歴史を書き足した第三版を出した。岩波新書から出ている翻訳――蟹江が持っていたやつは、第二版をベースに、巻末に第三版による加筆箇所を付け加えた形になっている」

──『翼を持つ少女』7章

「この本には1962年キューバ危機が回避されたことまで書いてあります。この本に米ソの冷戦について書かれているという表現はまったく問題ないと思います。『世界史概観』が最初に出たのは1922年。その2年前に『世界文化史大系』という大部の本を書いていましたが、それを短くしたのが『世界史概観』です。その後、1946年、つまりウェルズが死んだ歳に、それ以降の歴史を加筆した第2版が出ました。ただしそれを執筆したのは1944年です。執筆から本になるまで2年かかったわけです。だから当然、第二次世界大戦の結果については書かれていません。さらに1965年、ウェルズの息子のG・P・ウェルズと歴史家のレイモンド・ポストゲートが、第二次世界大戦と戦後の歴史を書き足した第三版を出しました。岩波新書から出ている翻訳──この本は、第二版をベースに、巻末に第三版による加筆箇所を付け加えた形になっています。
 これだけの説明必要ですか?誰かに『この世界史の本ってどの辺までの歴史載ってるの?』と聞かれたら、『世界史概観』が最初に出たのは1922年。その2年前に『世界文化史大系』という大部の本を書いていましたが、それを短くしたのが『世界史概観』です。その後、1946年、つまりウェルズが死んだ歳に、それ以降の歴史を加筆した第2版が出ました。ただしそれを執筆したのは1944年です。執筆から本になるまで2年かかったわけです。だから当然、第二次世界大戦の結果については書かれていません。さらに1965年、ウェルズの息子のG・P・ウェルズと歴史家のレイモンド・ポストゲートが、第二次世界大戦と戦後の歴史を書き足した第三版を出しました。岩波新書から出ている翻訳──この本は、第二版をベースに、巻末に第三版による加筆箇所を付け加えた形になっています。こう答えるんですか?『この本には米ソの冷戦ぐらいまでの事が書いてあるよ』という答えのどこがいけないんですか。無理やり相手を悪役に仕立て上げる為に難癖つけてるだけじゃないですか?」

https://kakuyomu.jp/works/1177354054881698267/episodes/1177354054881698298

 僕の文章を書き写しただけでなく、あきれたことに、同じ文章を繰り返して、2倍の分量に水増ししています。そんなことをする意味がまったく不明です。
『翼を持つ少女』では、ヒロインの空が、対戦相手の蟹江が実はウェルズの『世界史概観』を読んでいないことに気づき、遠回しにそれを指摘しようとします。しかし、彼女が作中、蟹江に向かって口にしたのは、「H・G・ウェルズっていつ頃の人なんでしょう? 生年と没年を教えていただけますか?」という質問だけです。なぜなら、それ以上はっきりと相手の間違いを指摘したら、「発表者の揚げ足を取るような質問は禁止」という公式ルールに抵触することになるからです。
 僕は作中で、登場人物に可能な限りビブリオバトルの公式ルールを守らせようと注意しています。しかし@ichinoseyayoiはそんなことを気にも留めません。キャラクターに平然とルールを無視させ、現実のビブリオバトルで起こり得ないことばかりを書きます。そのうえで、こんなのは間違っていると文句をつけるのです。そりゃあ、間違ってるに決まってますよ!
 僕が小説の中で書いていないことをでっち上げて批判する。それはまさに「無理やり相手を悪役に仕立て上げる為に難癖つけてるだけ」に他ならないのですが、彼は自らの矛盾にまったく気がついていないようです。

 もしかしたら@ichinoseyayoiは「これは盗用ではなく評論だ」と主張するかもしれません。しかし、引用元が明示されていないので引用の要件を満たしていませんし、作者自身がつけた種類が「オリジナル小説」なのですから、そんな言い訳は通用しません。
 そもそもカクヨムの利用規約の第13条の「禁止事項等」には、「当社が指定した作品と異なる作品の二次創作作品を当サービスに投稿する行為」「当社または第三者の知的財産権、肖像権、パブリシティ権、名誉権、所有権その他一切の権利を侵害する行為」と規定されています。つまり他社作品の二次創作や改変は明白な規約違反です。

 この小説を通して、@ichinoseyayoiは僕の小説を攻撃することに全力を燃やしているようです。もちろん、その指摘が冷静で正しいものであればかまわないのですが、実際にはきわめて偏見に満ち、嘘だらけです。
 後半では、フィクションであることを逸脱して、本物の『翼を持つ少女』の内容について論じはじめます。ここは確かに「評論」ぽいです。しかし、こんな記述はどうでしょうか?

https://kakuyomu.jp/works/1177354054881698267/episodes/1177354054881698298

 しばき隊による下品な行動に理解をしめすジャーナリストを好意的に紹介している事も明らかに釣りだと思います。H・G・ウェルズが世界平和のために『軍備そのものが戦争を生むのだからドイツに対して全ての武力を放棄させる、その後それはドイツだけではなく全ての国に対しても行われなければならない』『ドイツ軍国主義を粉砕し、しかる後に新世界秩序の必要を痛感してその確立のために働こうとしている人々を妨害する、イギリス、アメリカ、フランスなどのあらゆる国家主義を打倒しようとした』と考えて、全ての国が軍事力を放棄しなければ平和が訪れない事を訴えていた事を作者がこれだけ小説の中で言っているのに、同じ発言でもこっちの団体はヘイトスピーチで、こっちの団体はヘイトスピーチじゃありません、むしろそっちの団体はヘイトスピーチするかもしれないから発言自体出来ません、なんていう事を肯定しているようなジャーナリストを肯定的に小説の中に入れるはずがないんです。ウェルズの言葉の意味を理解していれば、誰であろうと人を傷つける武器は持っちゃいけないんですから。読者に、それは明らかにおかしいよね、と言ってほしいはずです。

「しばき隊による下品な行動に理解をしめすジャーナリスト」って誰のことなんでしょう? 小説の中に出てくるジャーナリストの名を検索してみましたが、よく分かりませんでした。最初は『九月、東京の路上で』の著者の加藤直樹氏のことかと思ったのですが、Wikipediaによれば「一度だけしばき隊に参加したが、考えが合わないということで除名となった」そうですので、明らかに違います。
 何にしても、僕はそのジャーナリストが「しばき隊による下品な行動に理解をしめ」していたなどという話は聞いたこともありませんので、その点を矛盾であるかのように言われても、「はあ、そうですか?」としか答えようがありません。
 だいたい、ビブリオバトルの参加者が質疑応答の時間に長広舌を──しかも自分の紹介した本以外に関する長広舌をえんえんとぶつのは、明らかに間違っています。主催者はなぜ止めようとしないしないのでしょうか? それとも@ichinoseyayoiはビブリオバトルの基本的なルールすら知らないのでしょうか?
  

Posted by 山本弘 at 14:40Comments(0)作家の日常

2017年06月06日

盗作されました〔1〕

 KADOKAWA 様
 東京創元社 様
 一般社団法人ビブリオバトル協会 様

 いつもお世話になっております。
 今回、厄介なことをお知らせしなければなりません。

 KADOKAWAが運営している小説投稿サイト「カクヨム」において、東京創元社『BISビブリオバトル部』シリーズの文章を大幅に盗用した作品が、「オリジナル小説」と銘打って投稿されています。投稿されたのは昨年の9月のようですが、今年の初め、たまたま「ビブリオバトル」で検索していて見つけました。
 投稿者は@ichinoseyayoiという人物。「40歳男性」となっていますので、便宜上「彼」と呼ぶことにします。
 なお、僕はこの人物の本名をはじめ、個人情報を何も知らないし、詮索する気もないということを最初に明言しておきます。

ビブリオバトル部/@ichinoseyayoi
★0創作論・評論完結済 10話 2016年9月5日更新
https://kakuyomu.jp/works/1177354054881698267

執筆状況完結済
エピソード10話
種類オリジナル小説
ジャンル創作論・評論
タグビブリオバトル サンダーバード グッドウィン 有川浩 山本弘 H・G・ウェルズ
総文字数61,810文字
公開日2016年9月5日 08:55
最終更新日2016年9月8日 08:08

ビブリオバトルで従軍慰安婦/@ichinoseyayoi
★0創作論・評論完結済 4話 2016年9月8日更新
https://kakuyomu.jp/works/1177354054881713700

 ジャンルは「創作論・評論」になっていますが、小説仕立てで、引用元は明示されておらず、作者本人がつけた種類も「オリジナル小説」です。
 本編中でも「ビー・アイ・エス BIS ビブリオバトル部」という名称を使用しているだけでなく、登場人物も『BISビブリオバトル部』シリーズと類似。プロットも『翼を持つ少女』をなぞっています。登場人物の台詞も、『BISビブリオバトル部』シリーズの中のものをそのまま使っている箇所や、改変して使っている箇所が多数あります。
(以下、緑字は僕の小説の一部。赤字は@ichinoseyayoiによる盗用箇所です)

「そういう奴が世の中には多いのさ」先生は唇を歪めて笑った。「自分が正義だと思い上がってる連中――“正義だから、いくら間違ったことをやっても許される”と思ってる奴がな」
「正義だから間違ったことを……?」
「ああ。デマを流したり、誰かを迫害したり、戦争を起こしたり、原爆を落としたり──明らかに間違っているのに、“正義だから許される”と思ってる連中がな……」

(中略)
 いいか。世の中で最も危険な思想は、悪じゃなく、正義だ。悪には罪悪感という歯止めがあるが、正義には歯止めなんかない。だからいくらでも暴走する。過去に起きた戦争やテロや大量虐殺も、多くの場合、それが正義だと信じた連中の暴走が起こしたものだ。そして、今も世界各地でそういうことが起きている」
──『翼を持つ少女』7章

「そういう奴が世の中には多いのさ。自分が正義だと思い上がってる連中──〝正義だから、いくら間違ったことをやっても許される〟と思ってる奴がな」
「正義だから間違ったことを……?」
「ああ、デマを流したり、誰かを迫害したり、戦争を起こしたり、原爆を落としたり──明らかに間違っているのに、〝正義だから許される〟と思ってる連中がな……」
「いいか、世の中で最も危険な思想は、悪じゃなく、正義だ。悪には罪悪感という歯止めがあるが、正義には歯止めなんかない。だからいくらでも暴走する。過去に起きた戦争やテロや大量虐殺も、多くの場合、それが正義だと信じた連中の暴走が起こしたものだ。そして、今も世界各地でそういうことが起きている」

https://kakuyomu.jp/works/1177354054881698267/episodes/1177354054881698290

 このくだり、あきれたことに、1話の中で7回もコピペされています。
 ストーリーはというと、『BISビブリオバトル部』と同様、高校生のビブリオバトルを題材にしていますが、ビブリオバトルの場で、紹介される本の内容と何の関係もない政治的論争がおおっぴらに繰り広げられるというひどい代物で、現実のビブリオバトルと似ても似つかない展開になっています。
 現実のビブリオバトルでは、公式ルールで「発表内容の揚げ足をとったり,批判をするようなことはせず」と定められているので、こんな展開はありえません。僕は作中で「ビブリオバトルは本を愛する者の楽しい交流の場だ。政治的プロパガンダの場じゃない」とビブリオバトル部の部長に言わせてるんですが、その精神が踏みにじられたと感じています。
 他にもこうした盗用がたくさんあります。

「さて、みなさんはH・G・ウェルズという人物をご存知でしょうか?」
 は?
 私は意表を突かれて困惑しました。ええ、もちろんよくご存知ですけど、何か?
「SFの元祖と呼ばれている人物です。『宇宙戦争』『タイム・マシン』『透明人間』などの作品で、日本でも有名です。『宇宙戦争』はトム・クルーズ主演で映画にもなってますよね」
 えーと、映画版の『宇宙戦争』について語るなら、一九五三年版についても触れないといけないのでは? あと、『タイム・マシン』や『透明人間』も映画になってますよ。
「大変に博識な人物として知られていて、潜水艦や宇宙飛行、核兵器の出現なども予言していたそうです」
 あっ、それダウトです。ウェルズは潜水艦は予言してません。ジュール・ヴェルヌとごっちゃにしてませんか?
 不安になってきました。「そうです」ということは、この人、ウェルズの小説を読まずに語ってるんですか?

(中略)
「『世界史概観』。タイトルの通り、四大文明の発祥から二〇世紀までの世界の歴史を解説した本です」
 おや、ずいぶんまともそうな本じゃないですか。どんな過激な内容の本を出してくるかと思ってたのに、拍子抜けしちゃいました。
「ここに持ってきたのは上下巻の下巻の方ですが、一一世紀から二〇世紀にかけての歴史が解説されています。モンゴル帝国、ルネサンス、アメリカ独立戦争、フランス革命、産業革命、第一次世界大戦、国際連盟、第二次世界大戦、そして戦後の米ソの冷戦……」
 ん?
 変です。絶対に変。そんなこと、あるはずがないです。私、『世界史概観』という本は読んだことありませんけど、それでもこの人の言っていることがデタラメなのは分かります。
 でも、謎です。なぜこの人、こんな勘違いをしてるんでしょう?

(中略)
 ああ、違います違います! H・G・ウェルズはイギリス人です! そんな基本的なこと、間違えないでください!
 確信しました。この人、ウェルズについて何も知りません。それなのに、偉そうに語ってるんです。

──『翼を持つ少女』7章

「さて、みなさんはサンダーバードをご存知でしょうか」
 は?
 私は意表を突かれて困惑しました。ええ、もちろんよくご存知ですけど、何か?
「海外で製作された少年少女向けCGアニメで、日本でも昨年NHKで放送され話題になりました」
 えーと、サンダーバードについて語るなら、過去の人形劇テレビシリーズについても触れないといけないのでは?あと映画も複数製作されてますよ。
「世界中で起きた災害・事故の被害者を、国際救助隊というチームが様々な巨大メカや巨大ロボットを駆使して救助する話だったそうです」
 あ、それダウトです。巨大ロボットは出てきません。巨大メカをロボットと解釈することも出来ますが、サンダーバードを巨大ロボットが出てくる話と紹介する人を私は知りません。
 不安になってきました。〝話だったそうです〟ということは、この人、サンダーバードを知らずに語ってるんですか?
「サンダーバードについてまとめた本はいくつもあります。その代表作がこれ『きみはサンダーバードを知っているか──もう一つの地球のまもり方──』です。
 おや、ずいぶんまともそうな本じゃないですか。どんな過激な内容の本を出してくるかと思ってたのに、拍子抜けしちゃいました。
「救助活動に特化した組織であるサンダーバードは武器を持たずに活動しています。武器を持って海外へ行く自衛隊とはここが大きく違います」
 ん?
 変です。絶対に変。なぜこの人、こんな勘違いしてるんでしょう。

(中略)
 ああ、違います違います。サンダーバードはアメリカアニメじゃありません。そんな基本的なこと、間違えないで下さい。
 確信しました。この人サンダーバードについて何も知りません。それなのに偉そうに語ってるんです。

https://kakuyomu.jp/works/1177354054881698267/episodes/1177354054881698296

 ご覧のように、『世界史概観』と『サンダーバード』を入れ替えただけで、まったく同じ文章です。こんなものを「創作論・評論」だと主張しているのです。
  

Posted by 山本弘 at 14:31Comments(3)作家の日常

2017年05月19日

「思考盗聴」「集団ストーカー被害」を訴える人たち

 先日、このブログにこんな書きこみがあった。内容があまりにも問題なので、一部を伏字にさせていただいた。

××県××市××町×-××-××-×××に10年前に住んでいた××××の●●●、▲▲▲▲▲、■■■■■と××市××××病院に10年前に×××××科にいた看護婦とその家族に思考盗聴、集団ストーカー、ハイテク兵器で頭に強すぎる電流を流されて頭を締め付けられたり重くされていて苦しいです ■■■■■と同じ×××××の×号棟の×階に住んでいた●●●の妻の家族も共犯者です ▲▲▲▲▲の高校からの友達と彼女が思考盗聴したUSBを持っているらしいです ■■■■■はブレインマシンというので生体電流さえ分かれば誰でも遠隔から思考盗聴できるんやで人を遠隔から操るんやで××からお金をもらってるんやでと音声送信してきます ■■■■■は思考盗聴されないんでしょうか ●●●の今の住んでいる場所や人間関係を調べて下さいその家や車から思考盗聴電波が出ているはずです

 伏字にした箇所は、●●●、▲▲▲▲▲、■■■■■は人名(おそらく家族)、その他の××は地名や建物、会社の名前が入る。検索してみたら、どれも実在のものだった。
 僕が伏字にした理由はお分かりだろう。この文章は実在の人物を中傷しているうえ、その個人情報まで公表するものだったからだ。
 あきれたことに、この書きこみ主、あちこちの掲示板やブログに見境なしにこのコメントを書きこみ続けている。どうやらこの●●●さんとその家族は、この書きこみ主から「思考盗聴、集団ストーカー」とみなされ、もう長いことネットで執拗にいやがらせを受けていたようである。
 苦しみ続けてきたであろう●●●さんたちの心中を察すると、怒りさえこみ上げてくる。

 言うまでもなく、書きこみ主の主張はすべて妄想である。

実は存在しない?幻の集団ストーカーとは
http://tanteitalk.com/stalker/shudan/

>組織ぐるみの犯罪や陰謀などと言われるものが実際に存在することは事実ですし、そうした行いをする組織や団体は確実にあります。

>ただ、それはその相手が組織や集団にとって『重要なターゲット』な場合のみです。
>無作為に相手を選んだり、関係の無い人間にストーカー行為をすることはまずあり得ません。

「監視されている」「他人に心を読まれている」というのは、統合失調症による妄想の典型的な例だ。「電波で攻撃されている」という妄想にしても、ラジオ放送が開始されたころからすでにあったらしい。
 最近は何が違うかというと、そうした「思考盗聴」が科学的に可能だと主張する説が、ネットにはびこっているということである。
 無論、その根拠は、「心を読まれている」と訴えている人の証言だけなのだが。

 ちょっと前にも大阪環状線の天満駅の近くを歩いていたら、駅の近くでデモをやっている集団に遭遇し、こんなチラシを渡された。


 このNPOテクノロジー犯罪ネットワークという団体、作ったのは石橋輝勝という人。この人の著書『武器としての電波の悪用を糾弾する!』は、前に『トンデモ本の世界R』で取り上げたことがある。自分は「全人類の敵」から電波攻撃を受けていると主張する本だった。


 現実に今、科学はどれぐらい進歩しているのか。つい先日、こんなニュースが流れてきた。

思考とマシンをつなぐFacebookの挑戦--人間もアップグレードする時代へ
https://japan.cnet.com/article/35100170/

Facebookの研究部門が、人間とマシンをつなぎ、言葉によらずに意思を伝達する試みを研究しているというものだ。

>「以心伝心」という言葉も連想させるこの研究、ムーンショット(moonshot)の言葉通り、簡単にはうまくいかないけれども挑戦してみるだけの価値のある(技術の)研究ということで、うがった見方をすればFacebookにとってのある種の宣伝、あるいはMark Zuckerbergの道楽と解釈できないこともない。

>また「Building 8ではどのプロジェクトも2年の期限付きで取り組みを進めている」とのことで、この取り組みについても2018年末から2019年の初めころには何らかの成果が発表されるかもしれない。

>(前略)ただし、脳の中の信号を読み取るセンサ類を詰め込んだネットもしくは帽子のようなものは別途必要になるそうなので、そのあたりの実装をどうしてくるのかは気になるところである。

 つまり、脳の中の信号を読み取る技術はまだ研究中であり、可能だとしても、「センサ類を詰め込んだネットもしくは帽子」が必要だということだ。当然だろう。
 たとえば脳波を測定するだけでも、頭部にプローブを取り付ける必要がある。しかも脳波は思考の内容を含んでいないので、脳波だけ調べても心は読めない。脳の中のどの部位がどのように活動しているか知るためには、fMRIか何か、脳の活動状態を外部からモニターする装置が必要だ。
 だから遠く離れた場所にいる人間の思考を読み取ることはまだ無理だし、おそらく将来的にも不可能だと考えられる。

 無論、「集団ストーカー被害者」は、そんな事実を認めないだろう。彼らにとって、自分たちに降りかかっている攻撃はきわめてリアルに感じられ、本物としか思えないからだ。
 そして今、「集団ストーカー」とか「テクノロジー犯罪」で検索すると、彼らの妄想を補強するページが山ほどヒットする。それを読んだ者は「私と同じような攻撃を受けている人はいっぱいいる」「やっぱり妄想なんかじゃなかったんだ」と思いこんでしまうのだ。


 彼らが苦しみから救われる方法はひとつしかない。病院に行くことだ。
 統合失調症は直りにくい病気だが、新薬が次々に開発されていて、症状を抑えることがかなり可能になってきている(人によって効果にはかなり差があるらしいが)。病院に通いながら、薬を飲んで症状を抑え、健康な人と同じように働いている人も多い。
 しかし、ネット上に氾濫する「集団ストーカー」「テクノロジー犯罪」に関する情報は、彼らに「私は精神病ではない」と思いこませる。病院になんか行かなくても、「奴ら」に攻撃をやめさせさえすれば、苦しみから解放されるのだと。
 無論、「奴ら」など実在せず、病院で治療を受けなければ苦しみはいつまでも続くのだが。

 僕は「集団ストーカー被害者」の訴えはすべて妄想だと思う。
 その一方、先の●●●さんの一家のように、「集団ストーカー被害者」から被害者を受けている人は実在する。
 そうした被害は時として最悪の事態に発展することもある。2015年の淡路島5人殺害事件のように。

http://news.livedoor.com/article/detail/9882871/
http://www.sankei.com/west/news/170208/wst1702080034-n1.html

 こうした悲劇を阻止するには、「集団ストーカー被害」なる妄想が存在することを世間に周知することが一番だと思う。だが、マスコミは精神病に関する話題をタブーにしていて、めったに紹介しようとしない。
 問題が存在していることが世間に知れ渡らない限り、それを解決しようとする動きも起きない。「集団ストーカー被害者」はこれからも苦しみ続けるし、彼らによる殺傷事件もまた起きるに違い。
  


Posted by 山本弘 at 20:30Comments(18)社会問題作家の日常

2016年09月14日

「SFバカの人生総決算・それでもSFが好っきゃねん!」Part2

 仕事が多忙のため、しばらく管理をさぼっていてすみません。
 今月は後半にどどっとイベントが重なります。

 まず最初は9月18日に神戸の三ノ宮で開催されるイベント「読まなきゃ!in KOBE」。作家の福田和代さん、初野晴さんらとビブリオバトルをやったり、初野さんの講演やサイン会も開かれるんですが……。

http://www.fukudakazuyo.com/yomanakya/biblio2016/index.html

 ごめんなさい。事前申し込みが必要だということを、ころっと失念していました。申し込み期間、すでに終わっています。本当にごめんなさい。

 次は毎月恒例のこれ。
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山本弘のSF秘密基地LIVE#61

SFバカの人生総決算・それでもSFが好っきゃねん!

「多々良島ふたたび」の星雲賞日本短編部門受賞を記念し、SFひとすじに歩んできた作家・山本弘の半生を振り返ろうという企画の続編です。
 前回はSFの魅力に目覚めた幼児期から、本格的にSFを読みまくるようになった高校時代までの思い出でしたが、後半はいよいよ20代に突入。〈奇想天外〉新人賞佳作入選、スランプに苦しんだ時期、同人作家活動、〈ファンロード〉の投稿常連といったアマチュア時代を経て、グループSNE入社、処女長編出版、ゲームのシナリオやリプレイを書きまくっていた時代、そして結婚と、怒涛の80年代~90年代を語ります。あの時代を知っているオールド・ファンにも、昔を知らない若い方にも、興味深い話が満載です!
 なお、終了後に山本弘のサイン本の販売を予定しています。既刊本にもサインいたしますので、どうぞお持ち寄りください。

[出演] 山本弘

[日時] 2016年9月23日(金) 開場・19:00 開始・19:30

[会場] なんば紅鶴(大阪市中央区千日前2-3-9 レジャービル味園2F)南海なんば駅より南海通り東へ180m・駐車場有

[料金] 1500円  
(店内でのご飲食には別途料金がかかります。入場時に別途ワンドリンクをご購入いただきますのでご了承ください)

 詳しい情報、ご予約はこちらへ

http://boutreview.shop-pro.jp/?pid=106635157
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 いつもと違い、月末ではなく23日なのでお間違えなきよう。
 先月の話は、生い立ちからはじまり、1970年代後半、〈問題小説〉新人賞や〈ネオ・ヌル〉入会あたりの話までしたところでタイムアップ。〈奇想天外〉新人賞の話や、80年代にいっぱい作ってた同人誌の話、最初のゲームブック、グループSNE入社、プロ作家としてデビューした当時の話などを語る予定です。どこまで語れるかな? なんとか結婚まではたどりつきたいですが。
 ちなみにこのイベントのために、80年代に寄稿してたり自分で作ってたりした同人誌、大量に発掘しました。SF同人誌、ゲーム同人誌はもちろん、『トランスフォーマー』の同人誌とかも(笑)。「この頃、こんなの書いてたんだ!」と、自分でも驚くような記事がいろいろ。かなり濃い話になるのは間違いありません。お楽しみに。
  


Posted by 山本弘 at 13:13Comments(0)PR作家の日常

2016年08月06日

「SFバカの人生総決算・それでもSFが好っきゃねん!」

山本弘のSF秘密基地LIVE#60
SFバカの人生総決算・それでもSFが好っきゃねん!

 怪獣愛がぎっしり詰まった小説「多々良島ふたたび」(早川書房『多々良島ふたたび:ウルトラ怪獣アンソロジー』に収録)が第47回星雲賞日本短編部門を受賞! それを記念し、SFひとすじに歩んできた作家・山本弘の半生を振り返ろうという企画です。
 幼い頃に観ていてSFマインドに目覚めた番組、初めて映画館に観に行った怪獣映画、初めて読んだ活字SF、ノートに鉛筆で怪獣小説を書きはじめた小学生時代、初めて読んだ『SFマガジン』、がむしゃらにSFを読みまくった高校時代、新人賞投稿、スランプ、同人作家時代、処女長編出版、ゲームのシナリオやリプレイを書いていた時代……そして今は何を書いていて、これから何を書くつもりなのか。あの時代を知っているオールド・ファンにも、昔を知らない若い方にも、きっと興味深い話が満載です。
 トーク終了後、山本弘の著作の販売もいたします。

[出演] 山本弘

[日時] 2016年8月26日(金) 開場・19:00 開始・19:30

[会場] なんば紅鶴(大阪市中央区千日前2-3-9 レジャービル味園2F)南海なんば駅より南海通り東へ180m・駐車場有

[料金] 1500円  
(店内でのご飲食には別途料金がかかります。入場時に別途ワンドリンクをご購入いただきますのでご了承ください)

 詳しい情報、ご予約はこちらへ
http://boutreview.shop-pro.jp/?pid=103888198
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 星雲賞獲った記念に、急遽、こういうイベントをやることになりました。先月に続き、「僕たちの好きだった80年代アニメ」(これも実はけっこう好評なんですが)はお休みです。申し訳ありません。
 原点を語ろうとすると、やっぱり怪獣の話が多くなるかなあ……という気がします。「多々良島ふたたび」のあとがきでも書いたけど、子供の頃に夢中になっていたもので原稿料を貰い、そのうえ賞もいただけたんですから、やっぱりこれまでやってきたことは間違いじゃないと思いますね。
 子供の頃の特撮体験とか、グループSNE時代の話とかは、これまで断片的には語ってきたんだけど、こんな風にまとめて語るのは初めてかもしれませんね。小学生時代に書いてた小説とか、同人誌に書いてた頃のことは初めてかも?
 とにかく盛りだくさんの内容になると思います。お楽しみに。

  


Posted by 山本弘 at 19:44Comments(0)PR作家の日常

2016年07月17日

星雲賞受賞の言葉

『多々良島ふたたび: ウルトラ怪獣アンソロジー』(早川書房)に収録された短編「多々良島ふたたび」が、同書に収録の田中啓文氏の「怪獣ルクスビグラの足型を取った男」とともに、星雲賞日本短編部門を受賞しました。



 先週土曜日に鳥羽のSF大会会場まで行ってきて、星雲賞いただいてきました。
 その時の受賞の言葉。録音してたわけじゃなく、記憶で書いてますんで、間違ってたらご容赦。

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 最初に業務連絡を。実は今夜は、泊まっていけません。明日、プライベートな事情があるもので、今日は夕食が終わったらすぐに大阪に帰らなくてはいけないんです。ですから、僕に何かご用のある方は、早めに言っていただけるとありがたいです。
 あと、前回、『去年はいい年になるだろう』で星雲賞をいただいた時は、前の客席に妻と娘が来てたんですけど、今日は来てません。ですから今、写真を撮ってる方々、その写真を後でネットにアップしていただけるとありがたいです。妻と娘に「ほら、これが受賞風景だよ」と見せられますので(笑)。

 さて、このウルトラ怪獣アンソロジーという企画が来た時に、僕が最初に予想したのが、『SF作家はひねくれてる人が多い』ということです。たぶん、まともなウルトラマンは誰も書かないだろう。みんな変なウルトラマンを書いてくるに違いない。
 だったら逆に、原作に忠実なサイドストーリーを書いたら、目立つんじゃないか──そう計算して書いたら、見事に図に当たりまして、星雲賞をいただけることになりました。ありがとうございます。

 実は僕はもう何年も前から、出版社の人と会うごとに言ってたんですよね。「なぜ円谷プロに話をつけて、『ウルトラ』シリーズのアンソロジーを出さないのか」と。だって、僕らの世代の作家って、『ウルトラ』で育った人はたくさんいるわけですよ。「書かないか」って持ちかけたら、みんな乗ってくるはずなんですよね。
 でも、その構想がなかなか実現しないなあ……と思ってたら、それがようやく現実になった。だから喜んで書かせていただきました。

 ただね、考えてみたら、他にもいろんなアンソロジー作れるはずなんですよね。
 たとえば、今年は『ゴジラ』の新作が公開されますから、東宝の許可取って、いろんな作家に声かけて、『ゴジラ』アンソロジー作ったらいいんじゃないか。ゴジラ小説を書きたい人っていっぱいいると思うんですよ。僕も書きたいし。実は中学の頃からずっと、『ゴジラ対ヘドラ』のノヴェライズ書きたくてしかたないんですよ。
 あるいは東映に話つけて『仮面ライダー』のアンソロジー作るとか。あるいは特撮に限ったことじゃない。サンライズに話つけて『ガンダム』のアンソロジー企画するとか。書きたい作家、絶対いっぱいいるはずなんですよ。
 ここにいる出版社の方々、何でそういう企画を出さないんですか? 出してくださいよ。
 僕も『怪獣文藝の逆襲』とかに寄稿してますけど、まだまだ怪獣小説書きたい。また声がかかったら書かせていただきます。

 あっ、ちなみにですね、これはまだここだけの秘密にしておいてほしいんですけど、実は来年、●●●●さんの方で、『●●●』の小説を出させていただくことになってます。期待しててください。

 活字と映像って、べつべつのものじゃないと思うんですよね。僕ら現代の作家は、小さい頃からいろんな映像作品に接してきて、それに影響を受けて育ってきた。映像的な面白さというものを作品の中に取り入れてるんです。
 一方、活字から映像作品が受ける影響というものも、もちろんあるでしょう。活字と映像というのは、フィードバックを形成して進化してきたと思うんです。

 僕が怪獣ものを書くのは、自分を育ててくれた映像の世界へのご恩返しの意味もあります。これからもこうした小説はどんどん書いていきたいと思っています。
 どうもありがとうございました。
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 終わってから気がついたんだけど、
「『ガルパン』のアンソロジー企画したら、書きたい作家はいっぱいいますよ!」
 とも言っておくべきだったかなと(笑)。
  


Posted by 山本弘 at 17:12Comments(4)特撮PR作家の日常

2016年07月01日

60歳になっての雑感

 少し前、「ハヤカワ・SF・シリーズ総解説」の原稿を書く関係で、昔のSFを何冊か読み返した。

 そのうちの1冊がロバート・シェクリイの短編集『宇宙のかけら』。僕としては、収録作の中の「千日手」と「ポテンシャル」が気に入っていたから買ったのだが、今回、読み返していて、「炭鉱者の饗宴」という作品が妙に気になった。
 金星の砂漠地帯で金鉱を探す男の物語。1959年に書かれた話だから、金星は大気が呼吸可能、人間が生身で生きられる環境で、原住生物もいる。しかし主人公は乗ってきた地上車のタイヤがパンクしてしまい、途中から砂漠を徒歩で進まねばならなくなる。
 彼は携帯テレビ電話を持っていて、いつでも文明社会と連絡が取れる。しかも、この世界には瞬間移送システムもある。生物だけは送れないが、電話で注文すれば、水だろうと食料だろうと道具だろうと、すぐにロボットが届けてくれるのだ。
 金さえあれば。
 主人公は金鉱探しに財産のすべてを注ぎこみ、今は一文無しである。だから車のスペアタイヤも、食料も水も買えない。金鉱を見つけずに帰っても破滅が待つだけ。だから何としてでも金鉱を見つけなくてはならないのだ。地層の特徴からすると、この先には必ず金鉱があるはずだと信じて進み続ける。

 思ったのが、これってまさに現代社会そのものだな、ということ。
 携帯電話が普及しているのもそうだが、こちらから店に買いに行かなくても、欲しいものがあれば何でも届けてくれるというのが、まさに現代じゃないか。そう、何でも手に入るのだ!
 金さえあれば。
 ものはある。食料も余っている。でも、金がないので手に入らず、砂漠でもないのに野垂れ死にしてゆく人がいる。それが現代。

 僕の信念は「小説家とは金鉱掘りである」というものだ。
「ここに金鉱があるはずだ」という当たりをつけて探しに行く。ちょこっとだけ金は見つかるが、大当たりとはいかない。しかたなく、そのわずかな金で食いつなぐ。そして新しい金鉱を探す。今度こそすごい鉱脈を掘り当てて、大金持ちになってみせるという夢を抱いて……。
 でも、なかなか鉱脈は見つからない。

 さて、なぜ今回、「炭鉱者の饗宴」が気になったかというと──

 この前、60になったんですよ、60に!

 気が遠くなりそうな数字だよ、60。

 何よりショックだったのは、映画館に行ったら、シニア料金で入れたこと。普通料金より700円も安いの。
 でも安いからって嬉しい気がしない。シニア料金というものはずっと前から知っていたけど、自分がそれで映画を観るようになるなんて、遠い先のことだと思っていた。突然、「僕はもうシニアなんだ!」と実感して、感慨とかいう以前に、軽く絶望を覚えた。

 自分はSF作家として新米だと、ずっと感じていた。僕より上には小松さんと筒井さんとか星さんとか、すごいベテランがいっぱいいて、足元にも及ばないと思っていたから。
 ところが気がつくと、もう僕より上の人がかなり少なくなってきている。 僕もそろそろSF界の長老グループに入りかけているではないか。

「おお! だったらそろそろ、威張ってもいいんじゃないか?」

 と浮かれかけて、はたと気がついた。僕が小松さんや筒井さんとは決定的に違う点があるということに。
 長編処女作『ラプラスの魔』を発表したのは1988年。それから28年も作家を続けてきた。
 でも、28年間に一度も大きな鉱脈を掘り当ててない。いや、『MM9』は鉱脈かなと思ったことはあったんだけど(苦笑)。
 それでも、次こそは鉱脈に当たると信じて書き続けてきた。
 でも、当たらない。
 他人に恨みをぶつけることもできない。ヒットが出ないのは僕自身のせいなんだから。

 現状維持ならまだいい。近年は出版不況で、どこの出版社も本の初版部数を絞っている。毎年毎年じりじりと減ってきて、僕がデビューした当時の1/2とか1/3ぐらいになっている。
 つまり、同じペースで本を出し続けていても、収入が半分とか1/3とかになっているのだ。そりゃきついわけだ。

 同業者のツイッターとかを読んでいると、しばしば心配になる。あれ? この人、もうずいぶん長く本出してないけど、食べていけてるのかなと。
 そして思い出す。そういう人たちはたいてい、他に職業を持っている兼業作家か、夫婦共働きか、独身だということに。
 僕みたいに既婚者の専業作家は、実は少数派だ。

 家族を養うって、かなり重たいことなんである。
 うちは娘が一人だけど、学費やら何やらで、年に100万円以上は軽く吹っ飛ぶ。独身者に比べて、経済的に大きなハンデがあるのだ。娘が社会に出て、自分で稼ぎはじめるまで、まだ何年もかかる。
 だから僕は書き続けるしかない。 本を出さないと、妻や娘を養っていけない。でも、同じペースで書き続けていても、収入はじりじり減る一方。今度こそ一発当てたいとあせる。でも、やっぱり当たらない……。
 これはね、心理的につらい。
 つらくてもやめるわけにはいかないってことが、さらにつらい。
「炭鉱者の饗宴」の主人公の心境がすごくよく分かる。

 実は今年の4月から6月ぐらいにかけて、けっこう経済的にきつかった。
 どうにか所得税は確定申告で還付金が出たけど、市民税・府民税、国定資産税、国民年金、国民健康保険とかで、ごっそり取られた。娘の大学の学費もあった。そのうえ、病気になって入院したし、冷蔵庫が壊れて買い直さなくてはならなかった。何でそんなに出費が連続するんだ!

 自信を失い、夜中に思わず妻に弱音を吐いてしまった。もうだめかもしれない。今はまだどうにか食いつないでるけど、いずれ君らを路頭に迷わせるかもしれないと。

 そしたら──

 数日後、妻が札束の入った封筒を差し出したのである。貯めていたへそくりだという。

「はい、大事に使ってね」

 と笑顔で言う妻。
 僕はむちゃくちゃに感動してしまった。何だよ、お前! 山内一豊の妻か!?

 誕生日にはケーキを買ってくれた。今年は「60」というローソクのついたケーキだ。妻と娘が「ハッピーバースデー・ディア・パパ♪」とデュエットし、「60歳おめでとう!」と言ってくれた。


 涙が出そうだった。
 経済的に苦しくなってるからって何だ。僕のことを愛してくれている妻と娘がいるというだけで、十分すぎるほど幸せじゃないか。
 くじけかけてたのがバカみたいだった。この2人のために、もっともっとがんばらなくちゃと思った。

 そりゃあ、依然としてつらいですけどね。
 でも、もう後ろは向かないよ。



 カクヨムに投稿しはじめたのも、ちょっとでも知名度が上がることを何かやろうと思ったから。
 1人でも2人でもいいから、僕の本を買ってくれる人を増やしたい。この業界で生き残って、家族を養ってゆくために。
  
タグ :作家の日常


Posted by 山本弘 at 18:37Comments(26)作家の日常

2016年07月01日

「太陽を創った男」の思い出

 前回も書いたように、カクヨムに投稿をはじめている。

https://kakuyomu.jp/users/hirorin015/works

 30年以上前のアマチュア時代に書いた「砂の魔王」や「星の舟」、割と新しい「悪夢はまだ終わらない」まで、いろんな原稿をアップしてるけど、この中でいちばん古いのは、「太陽を創った男」。
 これにはいろんな思い出がこもっている。

https://kakuyomu.jp/works/1177354054881150667

 僕は高校3年の時、〈問題小説〉という雑誌の新人賞に応募した。 タイトルは「シルフィラ症候群」。宇宙から飛来したウイルスによって、女性が片っ端から美女に変身してゆくというホラー調の侵略SF。
 何でそんな話を考えたかというと、〈SFマガジン〉のバックナンバーで読んだジョン・ブラナーの「思考の谺」という中編にハマっていたんである。ストーリー自体はB級なんだけど、終始、ロンドンの一角を舞台にしていながら、背景に壮大な宇宙の広がりがあるという構成にしびれてしまった。そこで同じような話を書いてみたのだ。
 なぜ〈問題小説〉新人賞を狙ったかというと、審査員の一人が、僕が敬愛する筒井康隆氏だったからである。
 この作品は最終選考まで残り、筒井さんに推していただいたのだが、受賞には至らなかった。でも、自分の作品が初めて認められた、プロのSF作家という憧れの職業に近づけたという事実に、有頂天になった。

 そして1975年、神戸で開かれた日本SF大会「SHINCON」。

http://www.page.sannet.ne.jp/toshi_o/sonota/sfcon_chap3_1.htm


 その会場で初めて筒井さん本人にお会いでき、「シルフィラ症候群」を推していただいた礼を言った。すると筒井さんが言ってくださった。

「あれ、〈NULL〉に載せてみない?」

〈NULL〉はかつて筒井さんの一家が作っていた同人誌。いったんは休刊したのだが、70年代になって、有志の手により、「ネオ・ヌル」という同人サークルとして復活。〈NULL〉も復刊していた。当時、同人誌といえばまだガリ版刷りが当たり前だった時代に、活版や写植で印刷されており、紙質も高級で、すごくリッチな印象があった。
 僕は筒井さんの勧めで「ネオ・ヌル」に入会。そして〈NULL〉復刊6号に、「シルフィラ症候群」が掲載された。
 同人誌とはいえ、自分の作品が印刷物になって大勢の人に読まれるのは、生まれて初めての経験だった。ええもう、当時はかなり天狗になってましたよ(笑)。

 ちなみに、その「シルフィラ症候群」、先日、久しぶりに読み返してみたんだけど……うーん、これはひどい(笑)。稚拙なんてもんじゃない。今読むととんでもなくへた。まさに「若気の至り」。まあ、まだ18歳だったからしょうがないけど。

「ネオ・ヌル」には、すでにプロデビューしていた堀晃氏やかんべむさし氏だけでなく、多くのアマチュア作家が集まっていた。デビュー前の夢枕獏氏も、タイポグラフィック小説「カエルの死」を載せていて、これはすごく面白かった。
 この同人誌の最大のウリは、筒井さんによるショートショート選評。会員から送られてくる何百本ものショートショートを筒井さんがすべて読み、その中から優れたものだけを選んで〈NULL〉に載せていたのである。だからもう、みんな切磋琢磨して競い合っていた。すごい熱さだった。

 僕も2本のショートショートを書いた。そのうちの1本が筒井さんに評価され、〈NULL〉復刊7号に掲載された。
 それがこの「太陽を創った男」。書いたのは1976年。つまり僕が20歳の時。
 ちなみに、種々の事情により、〈NULL〉はこの号で再び休刊した。

 作中に出てくるブラックホールに関するうんちくは、当時の愛読書だった佐藤文隆・松田卓也『相対論的宇宙論』(講談社ブルーバックス・1974)を参考にした。ちなみに僕がこれを買ったのは、イラストが松本零士だったからという不純な動機だったりする(笑)。でも、すごく勉強になったエキサイティングな本だった。

『プロジェクトぴあの』の中に、周防義昭教授と会見したぴあのが、彼の著書『失われた宇宙論』について熱く語るシーンがある。

>「だって、オルバースのパラドックスとか定常宇宙論なら、他にもいろんな本に載ってますけど、ブランス‐ディッケの理論やアルベン‐クラインの物質‐反物質宇宙論について解説した本なんて、他になかったんですよ。ホイルのC場とかリットルトン‐ボンディの帯電宇宙論とかも、あの本で知りました。あと、何といっても、ミスナーのミックスマスター宇宙論! あれ、面白いですよね。宇宙が三軸不等の振動してるなんて、すごくユニークな発想で」
(中略)
>「私、あの本を読んで感じたんです。宇宙論学者って、この世でいちばん柔軟な考え方をする人たちなんだなって。だって、いつも宇宙のスケールで考えていて、エキサイティングな説を次々に提唱するじゃないですか。どれもこれもユニークで、間違ってたのがもったいないくらい」

 これは『相対論的宇宙論』がヒント。ぴあのの台詞はほとんど全部、当時『相対論的宇宙論』を読んだ僕の感想なのである。
 ちなみに、このシーンでのぴあのは20歳。僕が「太陽を創った男」を書いたのと同じ歳だ。

 その後、「太陽を創った男」は〈奇想天外〉誌1977年8月号に転載され、さらに「シルフィラ症候群」とともに 『ネオ・ヌルの時代PART3』(中公文庫・1985)というアンソロジーに収録された。
『ネオ・ヌルの時代』では、生まれて初めて印税というものも貰った。よく覚えていないが20万円ぐらいだっただろうか。僕はそれで生まれて初めてワープロを買った。それまでは原稿用紙に手書きしていたのだ。
〈NULL〉の休刊号には、筒井氏の総評も載っていた。筒井氏は常連投稿者の中から十数人を選んで賞を贈った。僕も特別賞を貰った。この文章は『ネオ・ヌルの時代PART3』にも再録されている。


〈真城・西・山本の三氏は、あとは書き馴れることによって充分プロになり得る人たちである〉

 もうね、この言葉にどんだけ勇気づけられたか!
 まあ、この後、処女長編『ラプラスの魔』を出すまでに、さらに11年かかるわけだけど。

 ちなみに〈NULL〉に投稿していたアマチュア作家の中には、のちに商業誌に作品が載った人も何人もいるが、最終的にプロとして生き残れたのは、僕と夢枕獏氏だけである。
 やっぱり、筒井さんに「充分プロになり得る」と言われたからこそ、夢をあきらめずにがんばってこれたんだと思う。
 そういう意味でも、「シルフィラ症候群」と「太陽を創った男」は、僕にとって人生の重要な節目となった作品なのである。

 なお、マイクロ・ブラックホールを使って太陽を創るというアイデアは、のちにPCエンジンのゲーム『サイバーナイト』(トンキンハウス/グループSNE)のシナリオに流用している。 小説版の『サイバーナイト』にも出てくる「トミマツ=サトウ型ブラックホール」という概念も、『相対論的宇宙論』で知った。

  


Posted by 山本弘 at 17:37Comments(3)作家の日常

2016年07月01日

そんなのはビブリオバトルじゃありません

 先日、「ビブリオバトル春のワークショップ」というイベントに行って、Bibliobattle of the Year2016優秀賞というものをいただいてきたのであります。

http://www.bibliobattle.jp/workshop2016
http://www.bibliobattle.jp/bibliobattle-of-the-year/2016/award

 場所は三重県伊勢市の皇學館大学 というところ。深い森の中にあって、「神社!?」と言いたくなるような佇まい。こんな大学があるんだなあ。

 さて、会場では日本各地で行われている様々なビブリオバトルの活動もいろいろと聞いた。かなり普及してきているようで、喜ばしい。
 でも、喜んでばかりもいられない。ビブリオバトル人口が増えるにつれ、問題点も出てきているようだ。
 会場では、『読書とコミュニケーション ビブリオバトル実践集』という本も買ってきた。



 ビブリオバトルの公式ルールというのは本当にきわめて単純なもので、難しいことなんか何もない。誰でもすぐできる。
 ……そのはずなんだけど、やっぱりこういう教師に指導するためのテキストが必要らしい。
 この本の第一章にはこうある。


> その一方で、ビブリオバトルを導入した学校の児童・生徒たちから、ビブリオバトル普及委員会に不満の声が寄せられることもあります。理由は明白で、不満の声が上がる事例は「教員が課題図書を決める」「発表のための下書き原稿を書かせる」「さらに添削する」「その原稿に従った発表の練習をさせる」「先生が優秀者を決める」「あるいはチャンプ本を決めない」などなど、ビブリオバトルと称して、「ビブリオバトルらしきもの」が行なわれているケースがほとんどなのです。

 そう、こういう問題点はよく耳にする。そして、それはビブリオバトル普及委員会の責任ではまったくない。だって、これってみんなルール違反だもの。

 たとえば「教員が課題図書を決める」。これがまずだめ。
 公式ルールの一行目にちゃんと書いてある。「発表参加者が読んで面白いと思った本を持って集まる」と。 「他人が推薦したものでもかまわないが,必ず発表者自身が選ぶこと」という項もある。
 つまり発表者自身が面白いと思って選んだ本でないといけないのだ。教師が「この本を紹介しなさい」と決めるなんてもってのほか。
 だってビブリオバトルというのは、面白い本を紹介し合うものなんだから。自分が面白いと思わなかった本を他人に勧めるなんて、根本的に間違ってる。
 つーか、面白いと思わなかった本を「面白い」と言って他人に読ませようとするのは、はっきり言って「嘘つき」だから。そんなのを教育者が教えちゃだめでしょ。

「発表のための下書き原稿を書かせる」というのも絶対ダメ。
 ツイッターでビブリオバトル関連の発言を読んでいたら、教師から無理にビブリオバトルをやらされてるらしく、「明日までに1600字書かなくちゃいけない」みたいなことを嘆いている人がいて、ほんとに気の毒になる。

 それ、単なる読書感想文ですから!

 子供は読書感想文って嫌いでしょ? 僕も嫌いだったよ。あんなもんで子供は本好きになんかならないよ。
 それをなぜ生徒にやらせようとするの? ビブリオバトルは読書感想文とは違うんだよ!
 どうも生徒がちゃんと喋れるかどうか心配して、あらかじめ原稿を書かせるらしい。でも、それ、根本的に間違ってるよ。常識で考えて分かるでしょ? 本の感想でも何でもそうだけど、思ったことをただ喋るのと、それをわざわざ文字にするのと、どっちが大変か。わざわざハードル上げてどうすんだ。
 さらに言うと、「原則レジュメやプレゼン資料の配布等はせず,できるだけライブ感をもって発表する」というルールもある。そう、大切なのはライブ感。用意してきた原稿を読み上げるんじゃだめなんだよ。
 このルールなんかまさに、ビブリオバトルの「読書感想文」化を防止するためのもののはずなんだけど。
 まあ、どうしてもアドリブで話せないという人が、あらかじめ原稿作って練習するのはかまわないけど、それはあくまで自分の意思でやるべきこと。教師がそれを強制しちゃだめだよねえ。

 他にも公式ルールには、「チャンプ本は参加者全員の投票で民主的に決定され,教員や司会者,審査員といった少数権力者により決定されてはならない」という項もある。
 つまり「先生が優秀者を決める」なんてのは完璧にルール違反!
 なんで教育者たるものが、そんなひどいルール違反を堂々とやるわけ? おかしいでしょ? 大人ならルール守れよ。

 他にもよく耳にする話では、「バトル」という言葉に難色を示す人がいるらしい。子供に「バトル」をやらせるなんてけしからん。子供にはただ本の発表だけやらせればいい。チャンプ本なんか決めなくていいじゃないか……というのだ。
 だから、それもうビブリオバトルでも何でもありませんから!

 なぜこんなルール違反の「ビブリオバトルらしきもの」が横行するかというと、根本的にビブリオバトルの意義を取り違えてるんだと思う。
 どうも「プレゼンの腕を磨くためのもの」と誤解してる人が多いらしい。
 だから、学生に表面だけきちんとしたプレゼンをさせることにこだわって、下書き原稿を書かせたり、本人が好きでもない本を紹介させたりするんだろう。まったく本末転倒だ。

 喋り方が少しぐらい下手でも、本が面白ければ勝つこともあるのがビブリオバトル。
 逆に、プレゼンだけは上手くても、「明らかにこいつ、この本が好きじゃないな」と分かるようなのはダメなんだよ。


>「ならバトルである必要ないでしょ?」
>「本を紹介するのに、それが適した手法だからだ──これが単に、本の内容を発表して、それを聞くだけの会だったらどうだ? みんな、あんなに集まるか?」
> 想像してみました。確かにそんな退屈そうな会、参加したいと思う人は少ないでしょう。
>「“バトル”と名がつくから、普段は本に興味のない者も、期待して集まってくる。最後に投票しなくちゃいけないから、聴講参加者は身を入れて発表を聞く。発表参加者は自分の推薦する本をいかにアピールすればいいかと工夫する。だからどっちも真剣になる。最終的にチャンプ本が決まるが、それは結果にすぎない。本に関する情報を交換する。面白い本を互いに薦め合い、発見し合う――それがビブリオバトルの目的だ。

『翼を持つ少女』の中で僕はこう書いたんだけど、もしかしたら『翼を持つ少女』を読んでない教師が多いのかもね。
 というわけで、全国の教職員のみなさん、ビブリオバトルをはじめる前に、まず『BISビブリオバトル部』を読みましょう(笑)。Bibliobattle of the Year2016優秀賞ですよ!
  

Posted by 山本弘 at 17:09Comments(6)作家の日常ビブリオバトル

2016年06月06日

カクヨムに投稿をはじめました

 小説投稿サイト「カクヨム」に投稿をはじめました。

https://kakuyomu.jp/users/hirorin015/works

 以前から自分の小説の知名度の低さが気になってたんですよね。これまでに出したどの小説も、読んだ人はたいてい面白いと言ってくださるんですが、そもそも手に取ってもらえないのが問題。そこで、ちょっとした話題作りを考えました。
 書いたもののボツになった原稿、ずいぶん前に雑誌に載ったまま単行本に収録されていない原稿、同人誌で書いた原稿などを、これから仕事の合間にいろいろアップしていこうと思ってます。
 気が向けば新作なども。

 すでに多くの方に読んでいただき、高い評価をいただいています。反応がダイレクトに返ってくるのが、投稿サイトの醍醐味ですね。

 個人的にいちばん悩んでるのは、なんといっても〈地球最強姉妹キャンディ〉! この知名度の低さは何なんだと(笑)。今、第3作『宇宙人の宝を探せ!』を書いてて、前の2作には文庫化の話もあるんですが、このまま出版しても話題になりそうにない。 そこで、ちょっとでも多くの人に知っていただこうと、番外編の原稿を載せることにしました。
 第3作の原稿もここで発表しちゃおうかと思ってます。 児童小説を連載させてくれる媒体がないので。
 

  


Posted by 山本弘 at 17:57Comments(11)PR作家の日常