2014年11月22日

お詫びと説明

 11月19日、このブログに〈「AEDのために女性の服を切ったら痴漢扱いされた」は事実なのか?〉というタイトルの記事をアップし、即座に削除した件について、複数の方からお問い合わせをいただきましたので、事情をご説明いたします。

 文章を書きこみ、〈投稿する〉ボタンを押したところ、「記事に登録できない文字列が含まれています」という警告メッセージが表示されて、アップできなかったのです。
 どうも記事中のどれかの単語が、オタデンを管理している「株式会社オタクの電脳」の定めている基準にひっかかったらしいんです。でも、どの単語がそうなのか分かりません。
 やむなく、文章を最初から少しずつ削除しつつ、アップできるか試してみました。でも、半分以上カットしてもなお拒否される。
 最後の数段落まで残ったところで、ようやくアップできました。もちろん、もはや文章の原型は残っておらず、意味不明のものになっていました。やむなく、いったん記事ごと削除したしだいです。

 ひっかかった禁止ワードは何なのか、よく分かりません。最初は「痴漢」かと思ったのですが、ご覧の通り、問題なくアップできるようです。
 いくら文章を読み返しても、どの単語がひっかかったのか、まったく見当がつかないんです。卑猥な単語も差別表現も使っていないはずなのですが。

 禁止ワードが分からない限り、再アップしてもはじかれるだけでしょう。とりあえず禁止ワードが判明するまでは、アップを試みないことにします。
 混乱させたみなさまにお詫び申し上げます。
  

Posted by 山本弘 at 18:35Comments(0)

2014年11月19日

全国高等学校ビブリオバトル2014関西大会

 11月16日(日)に観戦してきた。場所は追手門学院大阪城スクエア。窓の外に大阪城が見える絶好のロケーションである。

http://katsuji.yomiuri.co.jp/biblio/

 なお、ビブリオバトルがどういうものかご存じない方は、ビブリオバトル普及委員会の公式ルールを参照されたい。

http://www.bibliobattle.jp/koushiki-ruru

 僕自身、昨年からあちこちの大学や図書館や書店でのビブリオバトルを観戦して回っていて、時には発表もしている。もちろん『BISビブリオバトル部』の執筆のための取材の意味もあるんだけど、純粋に見ているだけでも面白い。毎回、自分の知らなかった本、それも面白そうな本がいろいろ紹介されていて、ためになるからだ。観戦の後、その本を書店に買いに行くこともしばしば。
 今回の全国高等学校ビブリオバトル2014関西大会、 参加校は28校。まず4~5校ずつ6ブロックに分かれて、各ブロックごとにバトルを行ない、チャンプに選ばれた6校でさらにバトルを行なう。チャンプおよび準優勝校が、来年一月に東京で行なわれる全国大会への出場権を得る。
 僕が観戦したのは、このうちAブロックとBブロック。

【Aブロック 】
あべの高校
小川糸『あつあつを召し上がれ』

関西中央高校
高橋弥七郎『灼眼のシャナ』

明星高校
荒川祐二『奇跡の紅茶専門店』

奈良北高校
初野春『退出ゲーム』

関西創価高校
百田尚樹『幸福な生活』

【Bブロック】
浪速高校
米澤穂信『氷菓』

滝川第二高校
川村元気『世界から猫が消えたなら』

橿原学院高校
明川哲也『メキシコ人はなぜハゲないし、死なないのか』

大阪女学院高校
奥田英朗『イン・ザ・プール』

太子高校
水野敬也『夢をかなえるゾウ』

 発表される本のほとんどが小説である。僕がこれまでに見た範囲では、社会人や大学生のビブリオバトルだともうちょっとノンフィクションも多いので、高校生だからかな、という気がする。
 世間的に「日本の名作」「世界の名作」とされている小説は少なく、普通に『灼眼のシャナ』 とかが混じっているところが面白い。関係者の方の話では、エントリーされてくる本の内容について、主催者側はほとんどノーチェックだそうである。つまり、今の高校生が読んで純粋に「面白い」と思った本が紹介されるわけだ。
 なお、全国高等学校ビブリオバトルの場合、ローカルルールで「原則として発表する本のジャンルは問わないが、コミックと雑誌は除く」とされているが、他のところではコミックもOKである。
 毎回、「そんな本があるのか!?」と驚かされることが多いんだけど、今回は『メキシコ人はなぜハゲないし、死なないのか』に驚いた。〈日本タイトルだけ大賞〉を狙えそうだなあ……と思ったら、本当に2009年にノミネートされてました。

http://matome.naver.jp/odai/2132629260532003701


 発表のしかたには、それぞれ個性があって面白い。直立不動で演説みたいな口調で喋る少年もいれば、芝居がかった口調で喋る少女もいる。いきなり本の説明から入る者も、最初に家族などの身近な話題から入る者も、参加者に質問してくる者もいる。
 ビブリオバトルにはセオリーがないということがよく分かる。
 僕がいちばん気に入ったのは、『退出ゲーム』を紹介した奈良北高校の女の子。喋り方がいかにも演劇風だったので、きっと演劇部の子だろうと思って後で訊ねてみたら、演劇部ではなく漫研だった。

 ちなみにEブロックでは、僕の『詩羽のいる街』を紹介していた人がいたという。しまった、そっちを見ればよかった!
 その女の子(大阪府立金岡高校代表)からは、後でサインを求められました。

 関西大会決勝に進出したのは次の6冊。

滝川第二高校
川村元気『世界から猫が消えたなら』

畝傍高校
ナオト・インティライミ『世界よ踊れ 歌って蹴って!28ヶ国珍遊日記』

関西創価高校
百田尚樹『幸福な生活』

追手門学院高校
結城浩『数学ガール』

東大寺学園高校
ローレンス・クラウス『宇宙が始まる前には何があったのか?』

大阪桐蔭高校
百田尚樹『風の中のマリア』

『宇宙が始まる前には何があったのか?』 は、僕も『翼を持つ少女』の中で紹介した本である。
 注目すべきは、『幸福な生活』『風の中のマリア』と、百田尚樹の本がぶつかっていること。事前に他の高校がどんな本をエントリーしてるのか分からないので、ひとつの大会の中で同じ著者の本がエントリーされることもよくあるらしい。いちおう予選で別ブロックになるよう配慮はされてるそうだけど、両方とも勝ち上がってきたら、こういうことも起きる。
 また、僕が見たBブロック以外にも、Dブロックでも『氷菓』が紹介されていた。もし両方が勝ち上がってきたら、『氷菓』同士がぶつかる可能性もあったわけだ。これは面白い展開だな。小説で使わせてもらおう。

 チャンプ本は関西創価高校の『幸福な生活』、準優勝は滝川第二高校『世界からネコが消えたなら』だった。

 終了後、参加者が集まっての交流会で、あいさつをした。僕がビブリオバトル小説を書いていることが紹介されると、いっせいに「おーっ」という驚きの声。ほとんどの学生が、今初めて知ったらしい。

 知名度低っ!(笑)

「ビブリオバトル」で検索したら、十何番目かに『BISビブリオバトル部』が出るし、そこから東京創元社のサイトに飛べば無料で読めるんだけどなあ。ビブリオバトルをやっている高校生でさえ、「ビブリオバトル」で検索しようとはしないということか。
 逆に言えば、このへんにまだまだファン層を開拓する余地がありそう。

 11月23日(日)には、東京で行われる関東・甲信越大会も観戦に行く予定。今後、小説の中で大会のシーンを入れるかもしれないので、参考にさせていただく。
  

Posted by 山本弘 at 14:12Comments(1)ビブリオバトル

2014年11月19日

緊急トークライブ!小説だからこそ伝わるリアル?

 新たに「ビブリオバトル」というカテゴリーを追加しました。
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「翼を持つ少女 BISビブリオバトル部」 出版迫る
緊急トークライブ!小説だからこそ伝わるリアル?
  山本弘(作家) × 谷口忠大(ビブリオバトル発案者)
    12/13(土) 15:20-15:45 於:立命館大学朱雀大ホール
http://sympo14.bibliobattle.jp/puroguramu/bis_biblio

 昨年度よりWEBでの連載が継続していた、ビブリオバトルを題材とした初めての小説『翼を持つ少女 BISビブリオバトル部』がついに単行本化される。
 中高一貫の国際学園で,SFマニアの内気な少女と仲間達がおりなす青春絵巻。発売日は2014年12月22日。シンポジウム当日には間に合わないが、発売を間近に控え,ストーリーの注目点や,執筆の裏側なども紹介。
 一方で,2013年に「ビブリオバトル」(文春新書)の中ではビブリオバトルがラノベ風に紹介される章もあった。ビブリオバトルを題材にした小説を世に出した二人が、ビブリオバトルという活動を物語るポイント、また、その経験から感じたことを語る。
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 というわけで、『翼を持つ少女 BISビブリオバトル部』の出版を記念して、ビブリオバトルの考案者である立命館大学の谷口忠大先生とトークをやります。谷口先生には執筆前、および執筆中に、いくつもの貴重なアドバイスをいただきました。

 作品の裏話とかもいろいろ語れると思います。もっとも単行本の出版の9日前なんで、まだ実物はなく、見本が間に合ってるかどうかってとこなんですけどね。
 早めに内容をお知りになりたい方は、『Webミステリーズ』のページをお読みください。これまでの連載分が読めます。

http://www.webmysteries.jp/special/biblio-01.html

 なお、このトークは「ビブリオバトル・シンポジウム2014」内のプログラムです。

http://sympo14.bibliobattle.jp/home

 シンポジウムに参加するには参加登録が必要です。参加費は、一般の場合、11月24日までに予約すれば1000円、12月11日までなら2000円、以後は3000円です(学生は半額)。
http://sympo14.bibliobattle.jp/registration

 翌日12月14日(日)の「全国大学ビブリオバトル2014~京都決戦~」も観戦する予定です。
http://zenkoku14.bibliobattle.jp/
  

Posted by 山本弘 at 13:21Comments(0)PRビブリオバトル

2014年11月18日

「北朝鮮 宇宙飛行士が太陽に着陸と発表」はデマ

北朝鮮 宇宙飛行士が太陽に着陸と発表
http://togetter.com/li/742739

 僕はこれを見た瞬間、「あれ? これってちょっと前に出回ったデマだよな?」と気がついたんだけど、気がつかずに釣られてしまった人が多かったようだ。
「北朝鮮がデマを流した」のではなく、「北朝鮮が宇宙飛行士が太陽に着陸と発表した」というのがデマなのである。
 分かりやすく時系列を整理してみる。

・1月21日、Waterford Whispers Newsがジョーク記事を載せる。
http://waterfordwhispersnews.com/2014/01/21/north-korea-lands-first-ever-man-on-the-sun-confirms-central-news-agency/

・1月23日、Tweak Townがそれを転載。
http://www.tweaktown.com/news/35032/north-korea-confirms-it-has-landed-a-man-on-the-sun/index.html

・3月1日、Weird Asia Newsが転載。
http://www.weirdasianews.com/2014/03/01/north-korea-claims-landed-man-sun/

・3月2日、「はちま起稿」と「秒刊SUNDAY」が拡散。
http://blog.esuteru.com/archives/7568091.html
http://www.yukawanet.com/archives/4634056.html

・当然、2ちゃんねるなどでも話題に。
http://himasoku.com/archives/51835545.html

・3月3日、「ねとらぼ」がデマを打ち消す記事を載せ、いったん鎮静化。
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1403/03/news121.html

・11月7日になって、ロシアのSuperinteres Mirtesenというサイトがなぜかこのニュースを取り上げる。
http://superinteres.mirtesen.ru/blog/43684682027/KNDR-zayavila,-chto-ih-kosmonavt-pobyival-na-Solntse

・11月8日、「ロシアの声」日本語版に転載。
http://japanese.ruvr.ru/news/2014_11_08/279757675/

・同日、「痛いニュース(ノ∀`)」「はちま起稿」が取り上げる。
http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1816774.html
http://blog.esuteru.com/archives/7922996.html

・たちまちツイッターなどで拡散。
http://togetter.com/li/742739

 あきれるのが「はちま起稿」である。なんと、今年3月と今月、同じデマを流している!

【超技術力】北朝鮮が人類初となる「太陽への人間上陸」に成功したらしいぞwwww
http://blog.esuteru.com/archives/7568091.html
(2014.3.2 14:50)

【マジかよ】北朝鮮の17歳宇宙飛行士が太陽に着陸 人類初の快挙
http://blog.esuteru.com/archives/7922996.html
(2014.11.8 15:00)

>・北朝鮮のマスコミは、同国の17歳の宇宙飛行士ホン・イル・ゴンさんが太陽への着陸を成功させただけではなく、地球に無傷で生還したと主張している

>・ホン・イル・ゴンさんは高温から身を守るため、深夜に出発したという

>・また、「人類で初めて太陽に着陸した人物」は、北朝鮮の金正恩第1書記と面会する予定だという

(中略)

>今年の3月にも北朝鮮は太陽に行ってるけど、これとは別件?のようです

 いやいやいや、ちゃんと自分が貼ったリンク先のソース読めよ! どう見たって同じニュースだろうが。

http://www.weirdasianews.com/2014/03/01/north-korea-claims-landed-man-sun/

>Hung Il Dong, 17, is reported to have been the first man to land on the sun, according to North Korean Central news.

>It’s surprising enough to know that a human has managed to land on the sun, but what surprised me more is the report that the journey took him only four hours!

 つまりリンク先をろくに読まずに拡散してたわけである。

 もしかしたら、騙された人の中には、「いや、北朝鮮はいつもデタラメな発表ばかりしてるから」と自己弁護している人もいるかもしれない。
 でも、こんな突拍子もないニュースなのに、ソースを確認しようとしないのは、どう考えたって怠慢だよ? そんなだったら、別のデマにもあっさりひっかかっちゃうよ?

 ちなみに今回の拡散元の「ロシアの声」は、以前から何度もデタラメなニュースを流していたサイト。

「地球最古の生物」誕生と同時に死亡
http://japanese.ruvr.ru/2013_11_15/124440870/
【真相】
507歳の貝、年齢調査で死亡は誤解
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20131118001
> 実際のところ、明時代から生きてきた貝を我々がランチで食するということも、ありえない話ではない。北大西洋産のアイスランドガイといえば、クラムチャウダーによく用いられる貝の1つだ。

量子物理学 死後の世界があることを証明
http://japanese.ruvr.ru/2013_11_17/124545491/
【真相】
 ウェイク・フォレスト大学にロバート・ランツァという人はいるが、「理論物理学者」じゃなく医学博士。

赤十字 戦争犯罪でゲーマーを罰することを求める
http://japanese.ruvr.ru/2013_09_29/122109146/
【真相】
 2011年のニュースで、しかも誤報。
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1112/12/news027.html

ロシアの北カフカスで「雪男」捕まる
http://japanese.ruvr.ru/2011/12/29/63102776/
【真相】
 実は着ぐるみ。
http://www.246g.com/log246/2012/01/%E3%83%AD%E3%82%B7%E3%82%A2%E3%81%A7%E9%9B%AA%E7%94%B7%E3%81%84%E3%82%84%E9%9B%AA%E5%A5%B3%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%83%86%E3%82%A3%E3%81%8C%E6%8D%95%E7%8D%B2.html

 この他にも、「ジンバブエの4つの学校 ゴブリン襲撃で閉鎖」「イランの学者 2021年に移動できる「タイムマシン」を開発」「世紀末は2029年に変更」などという変なニュースもいろいろ。
 子供が肉食魚にペニスを食いちぎられたという悲惨なニュースに、「ベトナム 正体不明の魚 水浴中の子供のペニスをしゃぶる」という見出しをつけるセンスもひどい。

 ソースが「ロシアの声」と知ったら(つまりURLに「ruvr.ru」と入っていたら)、まず疑ってかかるべきだと思う。

【11月19日追記】
 検索してたら、「ロシアの声」のインチキ記事をいくつかまとめてくれている人を発見。

「ロシアの声」の胡散臭い記事一部まとめ
http://tyoro-ge.hatenablog.com/entry/vor-usonews


 ああ、そうそう! あの「地球を間もなく2つの太陽が照らす」もひどかったよ! よくぞ短い記事の中にこんなにいろいろデタラメ書けたなと。
  
タグ :デマ

Posted by 山本弘 at 18:58Comments(3)メディアリテラシー

2014年11月12日

ゴーストハンター2 『パラケルススの魔剣』【完全版】

ゴーストハンター2
パラケルススの魔剣【完全版】

著者:山本弘 原案:安田均 イラスト:弘司

2376円(税込)
2014年11月20日発売

> ゴーストハンター再び集結。少女が予見した世界滅亡の未来を変えろ!
> 霊媒の少女フランカが幻視したヨーロッパの未来の姿。それは大きな炎が燃え、建物が崩れ、人が大勢死ぬというものだった。その意味を探るべく、モーガンたちは欧州を巡る旅に出発する。ホラーファンタジー第2弾。
http://www.fujimishobo.co.jp/bk_detail.php?pcd=321404000020

 というわけで、9月に出た『ラプラスの魔』【完全版】に続いて、今度は『パラケルススの魔剣』が復刊です。
 1932年のヨーロッパを舞台に、人獣の秘密結社とナチスの対立に、アトランティスの謎がからみます。僕のオカルト趣味が炸裂しているうえ、クライマックスはアクションてんこ盛り。1994年に発表された長編ですが、初めて接するみなさんにも楽しんでいただけると思います。

『ラプラスの魔』【完全版】には、おまけとして、単行本未収録の短編「死のゲーム」をつけたのですが、この『パラケルススの魔剣』では、新たに番外編の短編を書き下ろしました。ちょうど20年ぶりの新作ということになります。
 50枚ほどの短編なので、派手なアクションとかやってる余裕はありません。なので、怪奇現象の謎解きをメインにした話にしようと考えました。
 最初の構想では、『パラケルススの魔剣』の最後の方に出てきたイギリス人飛行機乗りスタン・メイヤーを主人公にして、彼と草壁健一郎の出会いを描こうと考えました。健一郎がスタンの助けを借りて、イギリスの空で起きる怪異を調査する……という、コナン・ドイルの「大空の恐怖」みたいな話にしようと思ったんですね。
 ところが構想を練っていくうちにプロットが二転三転。うまくつじつまが合わなくて、ああでもないこうでもないといじり回しているうちに、最初の構想とはぜんぜん違う話になりました。時は『パラケルスス』の一年前、主役はまだスミスの庇護下にいた頃のフランカです。健一郎もスタンも出てきません。
 書き上がったのは、『ミステリーゾーン』っぽいというか、〈ゴーストハンター〉というより〈妖魔夜行〉みたいな物語。個人的にはこういう怪異談も好きだったりします。
 何にしても、20年ぶりにフランカが描けて感慨深いです。
  

Posted by 山本弘 at 18:07Comments(6)オカルトPR

2014年11月12日

僕らは何故、電子の歌声に魅了されるのか?

 今月はいつものLiveWire以外に、もうひとつトークショーがあります。


僕らは何故、電子の歌声に魅了されるのか?
http://www.loft-prj.co.jp/schedule/west/28553

VOCALOIDからいにしえの音声合成まで、電子の歌声は何故僕らの心をくすぐるのだろうか?SF、テクノロジーなど様々な見地から切り込む、画期的なトークライブが実現!

【出演】大須賀淳(スタジオねこやなぎ)
【ゲスト】山本弘(SF作家)

【場所】ロフトプラスワンWEST
(大阪市中央区宗右衛門町2-3)
http://www.loft-prj.co.jp/west/access

【日時】11月30日
OPEN 12:00 / START 13:00
前売¥2,000 / 当日¥2,500(共に飲食代別)※要1オーダー500円以上
前売券はイープラスにて11/1(土)発売開始!
イープラス:http://sort.eplus.jp/sys/T1U14P0010843P006001P002141516P0030001
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『プロジェクトぴあの』や『地球移動作戦』とからめて、ボーカロイドや電子音楽全般、SFとの関連、音楽やバーチャル・アイドルの未来の話になると思います。
 お相手の大須賀淳さんは、クラウドファウンディングでこういうドキュメンタリー映画を作られた方です。

ナニワのシンセ界
http://naniwa.modularsynth.jp/

 知らなかったんですが、今でもこんなアナクロなシンセで音楽を演奏してる方が大勢おられるんですね。僕はこういう方面にはうといので、むしろ僕の方が勉強になるんじゃないかと思います。
  

Posted by 山本弘 at 17:31Comments(1)PR

2014年11月12日

 『ゴーストハンター』とグループSNEの世界

山本弘のSF秘密基地LIVE#40
 『ゴーストハンター』とグループSNEの世界

 山本弘の処女長編である〈ゴーストハンター〉シリーズ『ラプラスの魔』と、1994年に出版されたその続編『パラケルススの魔剣』が、〈完全版〉と銘打って富士見書房から復刊! それを記念して、原作者であるグループSNE社長の安田均氏をゲストにお招きします。
 当時の思い出を振り返るとともに、最新のゲーム界の情勢や、グループSNEの新企画についてもたっぷり語ります。お楽しみに!


[出演] 山本弘(SF作家)、安田均(グループSNE社長)

[日時] 2014年11月28日(金) 開場・19:00 開始・19:30

[会場] なんば紅鶴(大阪市中央区千日前2-3-9 レジャービル味園2F / Tel. 06-6643-5159)(地図)南海なんば駅より南海通り東へ180m・駐車場有

[料金] 1500円
(店内でのご飲食には別途料金がかかります。入場時に別途ワンドリンクをご購入いただきますのでご了承ください)
http://boutreview.shop-pro.jp/?pid=80568314

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 久しぶりに安田社長をゲストにお迎えしました。最近のゲーム事情などもいろいろ伺えると思います。
 終了後、いつものように本の販売とサイン会もあります。
  

Posted by 山本弘 at 17:10Comments(1)PR

2014年11月07日

『RWBY』シーズン2完結


 ちょっとだけテンプレートの設定変えました。

「『RWBY』って何?」という方は、まずこちらからどうぞ。

http://hirorin.otaden.jp/e289532.html
http://hirorin.otaden.jp/e292154.html

 仕事がちょっとだけ暇になったもんで、これまで溜まってたシーズン2をまとめて消化した。

 シーズン1に比べ、ずいぶん良くなった。
 まず、絵が格段に向上してる。モブシーンがシルエットじゃなくなったし、表情のつけ方とかも上手くなってる。シーズン1では戦闘シーンが少なかったんだけど(本格的なバトルは1話と8話と最終話ぐらい)、シーズン2では戦闘の回数も増えて、飽きさせない。

 シーズン1では、ストーリー面の弱さが気になったんだけど、それもかなり改善された印象がある。戦闘の合間にキャラクターを掘り下げたり、いろいろ伏線張ったりと、話の面白さにも力を入れているのがよく分かる。
 あと、シーズン1ではギャグがしらじらしいことが多かったんだけど、シーズン2はいきなりのギャグ回。「フードファイト」には大笑いさせてもらった。他の回でも笑えるシーンがいろいろ。
 作品を作りながら、スタッフがノウハウを蓄積して、どんどん上手くなっている感がある。

 もちろん、戦闘シーンはMonty Oumの面目躍如で、いろんなアイデアを詰めこんだ演出があいかわらず秀逸。4話のvsロボ戦は、10回ぐらい見直した。4人の絶妙のチームワークが、とにかくかっこいい。
 考えてみると、美少女が生身で大きなロボットを倒すって、「DAICON3オープニングアニメ」からの伝統だよなあ。それを見事に換骨奪胎されちゃってるよ。

 もうひとつのおすすめは11話。まさか日本のマンガ・アニメの定番「ここは俺にまかせて先に行け」をここで見れるとは!

 この回はアクションてんこ盛りで、目が離せない。4話のようなチームワーク戦闘もいいけど、全員それぞれ異なる戦闘スタイルをじっくり見せてくれるのは嬉しい。
 感心するのは、ものすごくスピーディな戦いなのに、何をやってるのかがちゃんと分かること。ワイスが魔法陣で時間加速かけたり、ブレイクがワイスから貰ったダストを使って残像に属性を付与したり、いちいち解説なんかなくても理解できるんである。
 他にも、流麗なアクションでヤンを圧倒するニオ、それをさらに一瞬で退ける謎の新キャラ(正体バレバレですけど)と、見どころが多い。

 でもって第2シーズン最終話。

 ルビーたちのピンチに仲間たちが集まってくる展開が、やはり胸熱。特にこれまで謎だったCFVYチームの活躍が目立つ。ココさん強すぎだろ!? あと、今回使わなかったベルベットの武器が気になるなあ。
 でもって、ラストでいよいよあのキャラが登場して、シーズン3へと引く。これまた満足のいく出来。堪能しました。
 これはシーズン3にも期待大だな。シーズン2のブルーレイも買わなくちゃ。

 ちなみに、本国で出ているDVDは、リージョンの関係で日本の機器では見られない場合があるけど、ブルーレイは問題なしに見れる。2時間分ぐらい入ってて、送料入れても3000円以下というお値段もリーズナブルである。

 あいにく字幕は入っていないけど、ニコ動には字幕をつけて上げてくださっている方がいるので(いつも感謝です!)、そちらでストーリーを把握したうえで、製作者へのお布施としてブルーレイを買うのが良いと思う。

 ちなみに来年、日本語吹き替え版の発売も決定しているとか。

http://www.kotaku.jp/2014/08/rwby-japan.html

 ワーナーさん、発売時には声かけてください! 推薦文でも何でも書きますから。
  

Posted by 山本弘 at 15:29Comments(5)美少女アニメ

2014年11月07日

『ガンダムビルドファイターズ マニアックス』

『ガンダムビルドファイターズ マニアックス』


 昨日、amazonから届いた。『ガンダムビルドファイターズ』のムック本。
 しかし……。

 1日じゃとても読みきれねーっ!

 何このボリュームと密度。
 エピソード紹介は、各エピソードにつき2ページ。フルカラーで、もちろん写真も豊富。その回にちらっとしか出てこないキャラクターの線画設定資料まで。そのうえ、すべてのエピソードに、監督・長崎健司と脚本・黒田洋介のコメントが入っていて、裏話をいろいろ知ることができる。
 キャラクターの紹介ページもフルカラー。もちろん名場面・名台詞もいろいろと。個人的にはフェリーニの「痛いか、ファニーチェ……? すまねえ……。でもな、俺がお前を作ったのは棚に飾って愛でるためじゃねえ……!!」という台詞にしびれたな。
 各キャラの能力ゲージも載ってるんだけど、アイラの「食いしん坊」、ラルさんの「いぶし銀の魅力」、フェリーニの「ガンプラナンパ術」とかのゲージがMAXなのが納得。
 当然、登場ガンプラの紹介ページ、それらのキット(実在)の紹介ページもある。
 あと、モブシーンのお遊び、特に23話にいっぱい出てくるそっくりさんをすべてカラーで紹介。これだけでもかなり感動する。
 劇中に大量に出てくるチョイ役のガンプラたちは、さすがに小さい写真だけど、それでもすべて紹介されているようだ。
 全192ページの大半がフルカラーで、モノクロなのは巻末の設定画資料とスタッフ・インタビューのページだけ。おおう、川口名人(本物)インタビューまであるぞ!
 当然、次回予告のテキストとその元ネタもすべて紹介。まさに痒いとこまで手が届く配慮。

 もともと情報量の多い番組だから当然とはいえ、この本の情報量には圧倒される。まさに「マニアック」。
 これで2000円(+税)。うむ、いい買い物だった。
 何日もかけてじっくり読ませていただこう。
  

Posted by 山本弘 at 14:35Comments(3)アニメ最近読んだ本

2014年11月01日

だから落合信彦の言うことを信じちゃだめだってば

落合氏「移民受け入れで仏は古き美しい町並み失いつつある」
http://www.news-postseven.com/archives/20141023_280835.html

> イタリアではいま、シリアをはじめとするアラブ世界から一日6万人とも言われる大量の移民が入ってきている。

 1日6万人!? 1ヶ月で180万人? いくら何でも多すぎるだろ。
 ちなみに日本の入国者数は年間1036万人(もちろん大半は観光客だ)、1日あたり2万8000人だから、「一日6万人」だと、それをはるかに超えちゃってるよ。
 検索してみると、ニューズウィークの記事が見つかった。

http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2014/01/post-3167.php

> 反対に、12年にイタリアへやって来た移民の数は、前年比約10%減の32万1000人だった。

 やっぱりだ。1年間で32万人。1日あたり880人ぐらいだ。
 ちなみにイタリアにいる移民の多くはアラブ系ではなく、ルーマニア人、アルバニア人、モロッコ人が多いとのこと。

http://hirokijourney.blog35.fc2.com/blog-entry-605.html

 落合氏の文章はこう続く。

> 職を奪われるだけではない。移民の受け入れはその国の文化をも壊す。フランスに、バルビゾンという19世紀の画家ミレーが住んでいた古い町がある。ミレーが代表作「種まく人」に描いたような美しい田園風景がいまなお広がるこの町へは、パリの中心部から南へ1時間ほど車に乗れば着く。ところが、このバルビゾンへ向かう高速道路の壁には、いつの間にか、延々とアメリカのスラム街のような落書きが増えていたのだ。芸術とはおよそかけ離れた、ただの落書きである。
> 移民を受け入れることで、フランスは徐々に古き美しい町並みを失いつつある。


 その落書き、移民が書いたという証拠はあるの? そもそも高速道路の壁に落書きするってことは、高速道路を利用できて、なおかつ暇な奴のしわざだよねえ?

 さらにネットで検索してみると、フランスの落書きの多さに触れている文章がいくつか見つかった。 そのうちのひとつはこういうもの。

http://www.nippon.fr/ja/archives/120

>駅のホームだけではありません。電車そのものの落書きもひどいです。シートにも、ドアにも、ガラスには傷を入れて落書きが。そして最近 は電車の側面の大々的な落書きが目立ちます。かなりショッキングなので、待っている人たちも目が点になっていたりします。観光客の人にもイメージが悪そうな気がしますし。
>そこで、パリメトロの落書きについてのある記事を見つけました。
>3人の男性(19~22歳)が公共物破損の容疑で取り調べにかけられたそうです。その男性達とは、昼間はウェイター、営業サラリーマン などをしていて、夜になると≪Jonks ≫、≪Sokle≫、≪ Skyz≫という名前を使って地下鉄や車両に落書きをしていたといいます。記事によるとまた、彼らは2005年の2月から2007年の12月の間にRATPとSNCFの組織網において243のスプレーの落書きをしたという(180 000ユーロの損害に当たる)。
>こういった落書きの犯人というのは若い人だけではなく、50代などの年配の人も多いんだそうです。こういった人たちにとって落書きは一 種のチャレンジで、人が近づけないようなところに落書きをするということで自分に挑戦するんだそうです(だからありえないような所に落書きがあるんです ね)。ある市の公務員の方の話によると、その市では年々落書きの数が増え対応に困っており、その相手が自分と同じ位の歳であることにまたあきれてしまうと いうことです。

 ……移民、関係なさそうですけど?
 さらに「フランス 落書き」で画像検索をかけて、実際のフランスの落書きを見てみたのだが、文字のほとんどがアルファベット、それもフランス語のようである。 ましてアラビア文字らしきものは見当たらない。
 厳密に言うと、落合氏は「移民の受け入れはその国の文化をも壊す」と書いているだけで、移民が落書きを書いたとは明言していないのだが、落書きの増加を移民と結びつけているのは明らかだ。

 僕が落合信彦氏の著作を信じなくなったのは、もう4半世紀近く前、PCエンジン版『サイバーナイト』の企画段階のこと。
 主人公たちを傭兵にすることになったもんで、傭兵に関する参考資料を買って読んだ。それが落合信彦『傭兵部隊』だった。
 あまりに嘘っぽい記述の数々にあきれ、「こんなもん参考にしちゃだめだ!」と思ったもんである。
 ちなみに『サイバーナイト ドキュメント戦士たちの肖像』の22ページに、「前に傭兵の生活をルポしたノンフィクションを読んだことがあるが、大笑いだったね」というくだりがあるのは、『傭兵部隊』に対する皮肉だったりする。僕はあの時、「著名な作家の本でもうかつに信用できない」ということを学んだのだった。
 実際、その後、落合信彦氏の著作(もちろん『傭兵部隊』も含む)の噓がボロボロ明るみに出て、「ああ、やっぱりあの時の僕の印象は正しかったのか」と思ったものである。



 ちなみに、レビューを読んでみたら、落合氏を擁護している人(たぶん愛読者だろう)がいた。

>また、もし先生が本当にこの本で言う「嘘つき」であるなら、上記の辣腕仕事人たちがとっくに見限っている。マスコミは、そんなに甘い世界ではない。どんなに売れている雑誌でも欺瞞・捏造があれば、廃刊になる世界。でっち上げがまかり通るはずが無い。

>この本に書いてある事が本当なら落合氏は訴訟起こされまくりで「SAPIO」の連載も打ち切りになるはずです。盗作や捏造が大々的にまかりとおるほどジャーナリズムの世界は甘くはないはず。


 本を出し続けているんだから、書いてあることは本当に違いない、という理屈。だったら矢追純一氏や五島勉氏もみんな本当のことを書いてるんですね(笑)。
 いやー、メディアリテラシーというものを学んだ方がいいよ、ほんとに。